30-1. ソルジャー (Soldier)  (吹替)

監督 ポール・W・S・アンダーソン
出演 カート・ラッセルジェイソン・スコット・リージェイソン・アイザックスコニー・ニールセンショーン・パートウィー
1998年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 98分

解説
未来社会を舞台に、感情を持つことを禁じられた戦士が人間の心を取り戻すまでの戦いを描いたSFアクション。 監督は 「イベント・ホライゾン」 のポール・アンダーソン。脚本は 「12モンキーズ」 のデイヴィッド・ウェブ・ピープルズ。製作総指揮は 「メジャーリーグ3」 のジェームズ・G・ロビンソン、 「ベスト・キッド」 シリーズのR・J・ルイス、 「アベンジャーズ」 のスーザン.イーキンズ。製作は 「アベンジャーズ」 のジェリー・ワイントローブ。共同製作は 「ヴィゴ」 のジェレミー・ボールト。撮影は 「コン・エアー」 のデイビッド・タッターソル。美術は 「デモリッションマン」 のデイヴィッド・L・スナイダー。編集は 「イベント・ホライゾン」 のマーティン・ハンター。音楽は 「ヴァイラス」 のジョエル・マクニーリー。視覚効果監修は 「スター・トレック ジェネレージョンズ」 のエド・ジョーンズ。衣装は 「エアフォース・ワン」 のエリカ・エイデル・フィリップス。出演は 「ブレーキ・ダウン」 のカート・ラッセル、 「ジャングル・ブック」 のジェイソン・スコット・リー、 「ディアボロス」 のコニー・ニールセン、 「デストラクション」 のゲーリー・ビジーほか。

ストーリー
誕生と同時に将来を決められてしまう近未来社会。戦士に選ばれた者は、人間の心を剥奪され、史上最強の殺戮精鋭部隊の一員となるべく徹底教育を受ける。5歳の時点で脱落者は抹殺。17歳まで生き残った者だけが、戦士の誉れとして、頬に戦士番号が彫り込まれる。ベテランの人間兵器ソルジャーであるトッド3465(カート・ラッセル)は戦果を挙げてきたが、遺伝子操作によって開発された次世代ソルジャーとの戦いに敗れ、瀕死の重傷を負ったまま、宇宙の果ての廃棄物投棄惑星に放棄されてしまう。そこは文明社会を捨てて理想郷を求めた移民たちが平和に暮らす星だった。移民たちの手当てで奇跡的に命が助かったトッド。戦うこと以外何も知らなかった彼は、いつしか星の人々の優しさに触れ、親子の絆、友の信頼や愛を知り人間らしい感情が生まれてくる。そんな時、かつて自分を倒したソルジャー軍団が、訓練と称してこの平和な惑星に攻撃を仕掛けてきた。次々と移民たちは銃弾に倒れていく。怒りに燃えたトッドは愛する者たちを守るため、たったひとりでゴミから兵器を作り出し戦いを始める。かつて自分を倒した新世代ソルジャーのケイン607(ジェイソン・スコット・リー)との一騎打ちで勝利したトッド。だが、軍を率いていたチャーチ大尉(ゲーリー・ビジー)は宇宙船に逃げ込み惑星を爆破しようとする。宇宙船に生き残った移民と共に乗り込んだトッドは、チャーチ大尉を抹殺し、はるか宇宙へと旅立つのだった。




30-2. 奇跡の丘 (Il Vangelo Secondo Matteo)  

監督 ピエル・パオロ・パゾリーニ
出演 エンリケ・イラソキマルゲリータ・カルーソスザンナ・パゾリーニMarcello MoranteMario Socrate
1964年・イタリア (東和)

解説
マタイによる福音書から監督としては日本初登場のピエル・パオロ・パゾリーニが脚色・監督したキリスト伝。撮影は 「乞食」 「ママ・ローマ」 (共に日本未公開)でパゾリーニと組んだトニーノ・デリ・コリ、音楽はルイス・エンリケス・バカロフで、バッハ、プロコフィエフ、黒人霊歌などを駆使している。出演は、キリストにスペインの学生エンリケ・イラソキ、マリアに女学生マルゲリータ・カルーソ、年老いたマリアに監督の母親スザンナ・パゾリーニが、また使徒たちには監督の友人である詩人、評論家、作家それに農夫や体操選手など素人ばかり。

ストーリー
予言者の言葉通り、ヘロデ王の代にべツレヘムの大工ヨゼフの婚約者マリアは、聖霊によって懐妊し、生まれた子はイエスと名づけられた。迫害を逃れるため行っていたエジプトからイスラエルにもどり、ガラリヤで成人したイエス(E・イラソキ)は、ヨハネのもとで洗礼を受けた。その時天から声かひびきわたり、イエスが神の子であることを告げた。彼はただひとり、荒野で四十日間の断食、さらに悪魔と対決し、退けた。その後イエスはガラリヤ全地を巡り歩き、教えを広め始めた。群衆を伴って山にのぼっては、神の国の福音を説ききかせた。そしてイエスは数々の奇跡をも行なった。しかし、悔い改めるものばかりではなかった。イエスは、自分が長老や司祭たち、律法学者たちから苦しみを受け、殺されることを知っていたが、それでも怖れずエルサレムめざして布教の旅を続けた。エルサレムについたイエスは、長老や司祭たちの偽善を責め、最後の審判の日の近いことを説くのだった。やがて過ぎ越しの祭りの日、十二人の弟子とともに晩さんの席についた。そして「この中の一人が私を裏切るであろう」といった。預言通り、イエスは弟子の一人ユダに売られ、ゴルゴタの丘で十字架にはりつけになった。それから三日目、イエスは復活し、十一人の弟子の前に姿を現わした。




30-3. ラストミッション (3 Days to Kill)  (吹替)

監督 マック・G
出演 ケヴィン・コスナーアンバー・ハードヘイリー・スタインフェルドコニー・ニールセンリヒャルト・サメル
2014年・アメリカ (ショウゲート(「ラストミッション」フィルムパートナーズ)) 117分

解説
ケヴィン・コスナーが、思春期の娘に手を焼くスゴ腕のCIAエージェントに扮すアクション。余命3か月を宣告されたエージェントが、史上最高に危険な仕事と娘との関係という2つの問題に振り回される姿が描かれる。 「チャーリーズ・エンジェル」 シリーズのマックGが監督、リュック・ベッソンが脚本を手がける。

ストーリー
任務中に倒れ、病院へ運ばれたベテランCIAエージェントのイーサン・レナー(ケヴィン・コスナー)は、医師から余命3ヶ月と告げられる。残された時間を家族と過ごそうと、彼はパリへ向かうが空白の時間はなかなか埋める事が出来ず、思春期の娘ゾーイ(ヘイリー・スタインフェルド)との溝は深まるばかり。そんな中、女エージェントのヴィヴィ(アンバー・ハード)が現れ、病に効く試験薬を提供する代わりにある仕事を持ちかけてくる。それは、凶悪で冷徹なテロリスト抹殺という危険な仕事であった。イーサンは、これが現役最後の仕事として引き受けるのだが……。




30-4. フェノミナン (Phenomenon)  (吹替)

監督 ジョンタートルトープ
出演 ジョン・トラヴォルタキーラ・セジウィックフォレスト・ウィテカーロバート・デュヴァルジェフリー・デマン
1996年・アメリカ (ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン) 95/123分

解説
ある日突然、並外れた知性を与えられた男と彼を支える女性の愛を描いたハートフルなラブ・ストーリー。監督は 「あなたが寝てる間に…」 のジョン・タートルトーブ。脚本はTVドラマ 「A Family Upside Down」 でエミー賞5部門の候補となり、ゴールデン・グローブ賞を受賞したジェラルド・ディペゴ。製作はバーバラ・ボイルとマイケル・テイラーの共同、製作総指揮はチャールズ・ニューワースとジョナサン・クレイン。ゴールデン・ライトと呼ばれる午後の遅い光を使った美しい映像を作り上げた撮影は、前2作でも監督と組んだフェドン・パパマイケル。音楽は 「ショーシャンクの空に」 のトーマス・ニューマンがスコアを書き、元ザ・バンドのロビー・ロバートソンが総指揮をつとめた。美術はギャリース・ストーヴァー、編集はブルース・グリーン。主演は 「ゲット・ショーティ」 のジョン・トラヴォルタと 「愛に迷った時」 のカイラ・セジウィック。共演は 「スモーク」 のフォレスト・ウィテカー、 「スカーレット・レター」 のロバート・デュヴァルほか。

ストーリー
カリフォルニア州の美しい田舎町ハーモン。自動車整備工場を経営するジョージ(ジョン・トラヴォルタ)は、気さくな人柄から町中の人々に愛されている。独身の彼の意中の女性は、家具アーティストのレイス(カイラ・セジウィック)。行きつけのバーで37歳の誕生パーティが開かれた夜。不思議な光を見たジョージは、その時から並外れた天才に生まれ変わる。むさぼるように本を読み、次々に画期的なアイディアを披露。ジョージは自身のあまりの変化に不安を感じ、父親代わりの医師ドク(ロバート・デュヴァル)に相談する。そんなある日、レイスと森を散策中の彼は地震を見事予知。翌日、地震学の権威のリンゴールド博士が彼を訪ねてきた最中、ドクからポルトガル語の通訳が必要だとの呼び出しが。わずか20分でポルトガル語をマスターしたジョージは、食中毒で苦しむポルトガル人の老人から同じ症状で苦しむ行方不明の孫を捜してほしいと頼まれて居所を突き止め、少年は無事に保護された。その上、少年の母ミカエラがメイドの仕事を探していると聞いたジョージは、一人暮らしの親友ネイト(フォレスト・ウィテカー)に彼女を紹介すると、2人はたちまち恋に落ちた。だが、ジョージの不思議な能力を知った町の人々は彼を恐れ始める。そして、お遊びで解読した軍の暗号が元でFBIに拘束され監視を付けられたジョージは、孤独と不安から家に閉じこもる。そんな時、レイスが彼を訪ね、伸び放題の髪を切り、髭を剃ってくれた。彼女の愛で勇気を取り戻したジョージだが、間もなく、再びあの光を見て倒れた。彼の脳には腫瘍があり、その刺激によって脳の活動範囲が広げられ、彼を天才に変えたことが判明。だが、腫瘍は確実に死をもたらす。見舞いに着たレイスに彼は「僕の命が終わるまで愛してくれる?」と聞くと、彼女は「いいえ、私の命が終わるまでよ」と答える。研究のため、危険な延命手術を施そうとする医師たちの手を逃れて彼は病院を脱走。ネイトに別れを告げ、レイスと結ばれたその夜、静かに息を引き取った。1年後、あのバーでジョージの誕生パーティが開かれた。結婚し、二世誕生間近のネイトとミカエラ、レイスと2人の子供たち、ドクらが盛大に祝うかたわらで、ジョージの写真が優しく笑いかけていた。




30-5. プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂 (Prince of Persia: The Sands of Time)

監督 マイク・ニューウェル
出演 ジェイク・ギレンホールベン・キングズレージェマ・アータートンアルフレッド・モリーナドード・シャー
2010年・アメリカ (ウォルト ディズニー スタジオ モーション ピクチャーズ ジャパン) 117分  (日本語吹き替え版)

解説
世界中で大ヒットを記録した人気ゲームをジェイク・ギレンホール主演で実写映画化したアクション。古代ペルシャを舞台に、勇敢な王子が人類の存亡をかけた壮大な冒険を繰り広げる。

ストーリー
史上空前の繁栄を極めていた古代ペルシャ。そのスラムの少年ダスタンは、トラブルに巻き込まれた友人を助けるため大勢の兵士に立ち向かっていた。その勇気ある大胆な行動を見ていたペルシャの王は、彼を養子として迎える。15年後、勇者に成長した第3王子ダスタン(ジェイク・ギレンホール)は、兄や叔父ニザム(ベン・キングズレー)と共に、聖なる都アラムートの征服に成功する。アラムートの娘で、神に仕えるタミーナ(ジェマ・アータートン)は自ら命を絶とうとする。しかし、ダスタンが戦利品として短剣を手に入れたことを知ると降伏し、捕虜の身に甘んじる。勝利を祝う宴の席で、ダスタンは父王にアラムートの法衣を送る。王がアラムートの姫タミーナをダスタンの妻とするよう命じると、法衣に塗られた毒によって絶命する。ダスタンの2人の兄は、彼を暗殺者として捕らえようとする。しかし、タミーナがダスタンを王宮から逃がす。タミーナの目的は、ダスタンの短剣に納められた“時間の砂”だった。時間の砂を使うと、時を戻し、過去を変え、世界を支配する強大な力を得ることができる。ペルシャ帝国軍と、謎の暗殺者集団ハッサンシンから追われながら、ダスタンとタミーナは時間の砂を求めて旅立つ。




30-6. オーシャンズ13

監督 スティーヴン・ソダーバーグ
出演 ジョージ・クルーニーブラッド・ピットマット・デイモンアンディ・ガルシアドン・チードル
2007年・アメリカ (ワーナー)

解説
ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピットら豪華スター競演によるクライム・ムービーの第3弾。オーシャンズと対決するカジノ王には、名優アル・パチーノが扮している。

ストーリー
ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)率いるプロフェッショナルな犯罪チーム“オーシャンズ”のメンバーの一人、ルーベン(エリオット・グールド)は、今まさに生死の境を彷徨っていた。世界を股にかけるホテル王、ウィリー・バンク(アル・パチーノ)と組み、ラスベガスに新たな巨大ホテルを立ち上げようとしていた矢先、バンクの裏切りによってホテルを乗っ取られ、失意のあまり心筋梗塞で倒れてしまったのだ。ルーベン危篤の報せに、盗み出す寸前だった大金さえも放り出し、ラスベガスへ駆けつけたラスティー(ブラッド・ピット)。やがて病床に集まったライナス(マット・デイモン)たち“オーシャンズ”のメンバーは、バンクへの復讐を誓う。まもなくダニーは、バンクへの最後の警告として、ホテルの権利を返した方が身のためだと伝えるが、バンクは平然とこれを拒否。所有するすべてのホテルで最高の格付けを得てきたバンクには、“オーシャンズ”など所詮敵ではないと思えたのだ。一方、“オーシャンズ”の狙いは、バンクがルーベンから奪い取った、まもなくグランド・オープンを迎える超高級ホテル“バンク”。カジノを併設するそのホテルは、世界最新にして最高の人工知能セキュリティ“グレコ”に守られていた。だが、“オーシャンズ”は仲間の借りを返すため、金品のみならずバンクのすべてを奪い取るつもりだ。そして“オーシャンズ”にとって因縁の宿敵であり、バンクのライバルであるベネディクト(アンディ・ガルシア)、またバンクの右腕である女性アビゲイル(エレン・バーキン)らも巻き込んで、壮大なリベンジ計画が繰り広げられるのだった。




30-7. トゥルー・クライム (True Crime)  (吹替)

監督 クリント・イーストウッド
出演 クリント・イーストウッドイサイア・ワシントンリサ・ゲイ・ハミルトンジェームズ・ウッズデニス・レアリー
1998年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 92/127分

解説
死刑執行当日、無実の死刑囚を救うために奔走するヴェテラン新聞記者の姿を描くサスペンス。監督・製作・主演は 「真夜中のサバナ」 のクリント・イーストウッド。脚本は 「チャイニーズ・ボックス」 のラリー・グロス、 「卒業白書」 のポール・ブリックマン、 「ディ?プエンド・オブ・オーシャン」 のスティーヴン・シフ。原作はアンドリュー・クラヴァンの同名小説(創元推理文庫刊)。撮影のジャック・N・グリーン、音楽のレニー・ニーハウス、美術のヘンリー・バムステッド、編集のジョエル・コックスはイーストウッドの常連。共演は 「アウト・オブ・サイト」 のイザイア・ワシントン、 「ヴァンパイア 最期の聖戦」 のジェームズ・ウッズ、 「リアル・ブロンド」 のデニス・リアリー、 「ジャッカル」 のダイアン・ヴェノーラほか。他に、イ?ストウッドの娘フランシスカ・フィッシャー=イーストウッド、彼女の母で元恋人のフランシス・フィッシャー、現在の妻のダイナ・イーストウッドなど、イーストウッドの家族の女性陣が特別出演。

ストーリー
北カリフォルニアのオークランド。地元新聞オークランド・トリビューンのヴェテラン記者スティーヴ・エヴェレット(クリント・イーストウッド)はかつては敏腕で鳴らしたが、最近は酒とデスクのボブ(デニス・リアリー)の妻にまで手を出す女グセの悪さのせいでスランプ続き。彼は編集長アラン(ジェームズ・ウッズ)の命令で、サン・クエンティン刑務所で明日0時1分に死刑執行が決まった死刑囚フランク(イザイア・ワシントン)の取材に赴く。事件の担当で前夜エヴェレットと飲んだ後、不慮の事故で急死した同僚の女性記者ミシェルの代役に立てられたのだ。フランクの事件を調査し直したエヴェレットは、現場の物的証拠と証人の証言に重大な誤りがあるのを発見。だが、夢中になるあまり、仕事の合間に動物園へ連れて行った幼い愛娘ケイティ(フランシスカ・フィッシャー=イーストウッド)に怪我をさせてしまい、妻バーバラ(ダイアン・ヴェノーラ)には愛想を尽かされた。午後4時、刑務所でフランクと面会したエヴェレットは無罪を確信。知り合いの地方検事セシリア(フランシス・フィッシャー)から現場に裁判には出席しなかった黒人少年がいることを知った彼は、アランたちを相手に土壇場で無罪を勝ち取りスクープをものにすると大見得を切るが、処刑の時間は迫るばかり。彼はミシェルの自宅でファイルを調べ、少年の居所を突き止めるが、なんと彼はすでに死んでいた。だが、彼は死ぬ前に祖母のラッセル夫人に真相を告白しており、エヴェレットは彼女を連れ、死刑執行中止命令を出してもらうため、知事の元へ車で急行。かくして、死刑執行完了寸前に命令が下り、フランクは無罪放免となり、エヴェレットは再起を果たすのだった。





30-8. 真夜中のサバナ (Midnight in the Garden of Good and Evil)  (吹替)

監督 クリント・イーストウッド
出演 ジョン・キューザックケヴィン・スペイシージャック・トンプソンイルマ・ピー・ホールジュード・ロウ
1997年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 95/155分

解説
北米一美しい町・サヴァナを舞台に、ある殺人事件をめぐってあらわにされる隠された人間模様を描いた異色のドラマ。ジャーナリストのジョン・ベレントによる同名ノンフィクションの映画化(邦訳・早川文庫刊)。監督は 「目撃」 のクリント・イーストウッドで、彼の監督20作目にあたり、自ら主演しない監督作品は 「愛のそよ風」 (73、テレビ放映のみ)、 「バード」 (88)に次いで3作目。脚本は 「パーフェクト・ワールド」 のジョン・リー・ハンコック。製作はイーストウッドと本作の映画化権を取得した 「きのうの夜は…」 などのアーノルド・シュティーフェル。製作総指揮はアニータ・ズーカマン。撮影のジャック・N・グリーン、音楽のレニー・ニーハウス、美術のヘンリー・バムステッド( 「スティング」 「ケープ・フィアー」 )、編集のジョエル・コックスはイーストウッド組の常連。出演は 「ザ・プロデューサー」 「アルビノ・アリゲーター」 (監督のみ)のケヴィン・スペイシー、 「コン・エアー」 のジョン・キューザック、 「戦場のメリークリスマス」 「ラストダンス」 のジャック・トンプソン、 「ガタカ」 のジュード・ロウ、 「フューネラル」 のポール・ヒップ、イーストウッドの愛娘であるアリシア・イーストウッドほか。また、実際にサヴァナの町の名士であるレディ・シャブリが本人役で好演。

ストーリー
ジョージア州サヴァナ。ジャーナリストのジョン・ケルソー(ジョン・キューザック)は、クリスマス・パーティの取材のため、優雅な社交界が残る歴史ある当地を訪問。ところがその晩、美術・骨董商として評判の町の名士、ジム・ウィリアムズ(ケヴィン・スペイシー)が、屋敷に出入りしていた青年ビリー・ハンソン(ジュード・ロウ)の殺人容疑で逮捕される。ウィリアムズは正当防衛を主張。ジョンは事件を取材して著作にしようと、裁判に協力することを条件にウィリアムズの了承を得て独自の調査を開始、だがサヴァナの町の人々の不可解さが増すばかり。ウィリアムズも夜中にジョンを墓地に連れ出し、ブードゥーの祈祷師ミネルバ(イルマ・P・ホール)を呼び出して何やら儀式を行ったりする。そんな中でジョンは、元弁護士でピアノの名手ジョー・オードム(ポール・ヒップ)や、ジョーのパートナーのマンディ・ニコルズ(アリシア・イーストウッド)、ドラッグ・クィーンのレディ・シャブリ(本人)ら、奇妙ながら楽しい人々と親しくなる。さて、裁判は弁護士のソニー・サイラー(ジャック・トンプソン)の奮闘もむなしく、検察側が優勢。ウィリアムズの無罪のためには、ビリーが先に発砲した証拠をつかむことが必要だった。ジョンがその証拠をつかみかけた矢先、突然ウィリアムズは「ビリーは発砲しなかった」とジョンに告白。混乱するジョンだが、裁判ではソニーが新しい証拠を提示して見事無罪を勝ち取ってしまった。ところがその直後、ウィリアムズは急死。真相は結局闇の中となった。ジョンは恋仲になったマンディとサヴァナで新生活を始めた。





30-9. ロスト・イン・トランスレーション (Lost in Translation)  

監督 ソフィア・コッポラ
出演 野村訓市ナンシー・シュタイナービル・マーレイスカーレット・ヨハンソンジョヴァンニ・リビシ
2003年・アメリカ (東北新社) 102分

解説
'04年アカデミー賞でオリジナル脚本賞に輝いたソフィア・コッポラ監督の最新作。日本・東京を舞台に、年齢も性別も異なる外国人男女の出会いをリリカルにつづった話題作だ。

ストーリー
ハリウッド俳優のボブ・ハリス(ビル・マーレイ)は、ウィスキーのCM撮影のために来日する。慣れない国での不安感を感じるボブは、東京のホテルに到着した翌朝、エレベーターで若いアメリカ人女性、シャーロット(スカーレット・ジョハンソン)と乗り合わせた。彼女はフォトグラファーの夫ジョン(ジョヴァンニ・リビシ)の仕事に同行してきた若妻で、やはり孤独と不安に苛まれていた。やがて2人は、ホテルのバー・ラウンジで初めて言葉を交わし、親しくなる。シャーロットの友人のパーティーに誘われ、夜の街へと出掛けたボブは、カタコトの英語を話す若者たちとの会話を楽しみ、カラオケでマイクを握るシャーロットに魅入る。2人は東京に来て初めて開放的な気分を感じた。ボブはCM撮影が終了したが、急遽舞い込んだテレビ出演の話を承諾し、滞在を延ばすことになった。その間、シャーロットとランチを共にし、ホテルの部屋で古い映画を観て時を過ごし、絆を深めていった。だがボブの帰国の時が訪れる。その日の朝、2人は渋谷の街中で初めてキスを交わし、そのまま別れるのだった。





30-10. ミスター・ノーボディ (My Name is Nobody)  

監督 トニーノ・ヴァレリー
出演 テレンス・ヒルヘンリー・フォンダジャン・マルタンピエロ・ルッリレオ・ゴードン
1973年・イタリア (ユニヴァーサル=CIC)

解説
セルジオ・レオーネが原案提供の久々のマカロニ・ウェスタン。製作はクラウディオ・マンシーニ、監督は 「怒りの荒野」 のトニーノ・ヴァレリー、脚本はエルネスト・ガスタルディ、撮影はジュゼッペ・ルゾリーニ、音楽はエンニオ・モリコーネが各々担当。出演はテレンス・ヒル、ヘンリー・フォンダ、ジャン・マルタン、ピエロ・ルッリ、レオ・ゴードンなど。

ストーリー
ここはアメリカ南西部の小さな田舎町。初老の早射ちガンマン、ジャック・ボーレガード(H・フォンダ)が、町の小さな電報局に立ち寄る。ニューオリンズからヨーロッパへ向けて出航する船の出発日時を確認するためだ。彼はガンマン稼業から足を洗い、ヨーロッパで残り少ない余生を静かに送る決心をしていた。彼は床屋で待ちぶせていた三人の無頼漢を難なく片づけると、小さな食堂に入り食事を注文した。そこへ金髪の若者(T・ヒル)が入ってきて、何か入ったバスケットを渡した。バスケットの中味は爆弾だった。やがて、ボーレガードは町はずれの墓地に立った。そこには金鉱の利権争いで殺された弟のネバダ・キッドの墓がある。背後に人の気配を感じ、ふり返るとさっきの若者が立っていた。若者は自ら雑魚と名のり、「あんたは俺の英雄さ、あんたの最後をこの眼でみたいのさ。この町の無法者を一人で片づけりゃ引退土産にふさわしい語り草になるぜ」といった。そのとき、凄い地鳴りがした。砂埃をあげて一五〇人のワイルド・バンチの登場だ。ボーレガードが線路の土手に三挺のカービン銃を準備するのを、ノーボディは冷やかに見つめていた。やがて一対一五〇の壮烈な銃撃戦が展開されていった。ボーレガードは正確に狙いを定め、ダイナマイトが入っている敵の鞍を片はしから爆破した。戦いは終わった。ボーレガードとノーボディは盗んだ機関車でニューオリンズに向かう。だがボーレガードが生きている限り、彼を殺してその後釜に坐ろうとする野望に燃えたガンマンが彼を追うだろう。それから逃れる手はただひとつ??ボーレガードが死ぬことだ。ニューオリンズに到着したボーレガードとノーボディは遂に宿命の対決に決着をつけなければならない。二人の拳銃が同時に火を吹く。次の瞬間、地面に崩れおれたのはボーレガードだった。だが、この決闘はボーレガードの伝説に終止符をうつための二人の仕組んだ芝居だった。船のなかで、ボーレガードはノーボディに手紙を書いた。「君はもう雑魚ではない。有名人だ。今に大勢のノーボディが君の命を狙うだろう……」。





30-11. 続・激突!カージャック (The Sugarland Express)  

監督 スティーヴン・スピルバーグ
出演 ゴールディ・ホーンベン・ジョンソンマイケル・サックスウィリアム・アザートン
1973年・アメリカ (ユニヴァーサル映画=CIC)

解説
若い男女がおもいがけない事のなりゆきで罪を犯し、警察に追跡されながらテキサス周辺310マイルにおよぶ逃避行をやってのけたという1969年に実際に起きた事件を素材にしたアクション。製作はリチャード・D・ザナックとデイヴィッド・ブラウンのコンビ。監督は 「激突!」 のスティーヴン・スピルバーグ、脚本はハル・バーウッドとマシュー・ロビンス、撮影はヴィルモス・ジグモンド、音楽はジョン・ウィリアムス、編集はエドワード・M・アブロムスとベルナ・フィールドが各々担当。出演はゴールディー・ホーン、ベン・ジョンソン、マイケル・サックス、ウィリアム・アザートンなど。

ストーリー
テキサス州立刑務所で服役中のクロービス・ポプリン(ウィリアム・アザートン)のもとに、女房のルー・ジーン(ゴールディー・ホーン)が面会にやってきた。親の資格なしとして彼ら夫婦から裁判所命令で取り上げられていた1人息子の赤ん坊ラングストンが、福祉協会を通じて養子にだされてしまうというのだ。ルー・ジーンに泣きつかれたクロービス仕方なく、面会人にまぎれ込んで脱出。人のいい老人が運転するポンコツ車に乗り込んだ。ところがこのポンコツが想像以上の代物で、ハイウェイをガタゴトゆくうちに、そのノロノロ運転はたちまちマックスウェル・スライド巡査(マイケル・サックス)の運転するパトカーの眼にとまるところとなった。このパトカーに気づいたクロービスとルー・ジーンはてっきり脱獄がバレたものと早合点。老人からハンドルを取りあげて必死の逃亡をはかるが、ポンコツ車はたちまち音をあげて道路わきの立樹に衝突してしまう。怪我人はいないかと、パトカーから降りてきたスライドを見て、ルー・ジーンはピストルを取り上げ、赤ん坊が保護されているシュガーランドまで自分たちを連れてゆけと脅迫してパトカーに乗り込んだ。警官1人及びパトカー1台がハイジャックされたことを知ったハイウェイ・パトロール本部は蜂の巣をつついたような騒ぎになり、道路封鎖、検問所の設置を開始した。そして走り廻るパトカーの跡を新聞社の車や野次馬の車が追いかける。パトロール本部では、隊長のタナー警部(ベン・ジョンソン)が自ら陣頭指揮を取って盗まれたパトカーを追いつめるが、道路封鎖をとかねば人質を殺すという夫婦の脅しにやむなく屈服し、乗っ取られたパトカーは跡に14台のパトカーとそれを上回る野次馬の車を従えて、ハイウェイを一路シュガーランドへ向けてつっぱしる。今やこの事件は付近一帯の人々に知れ渡り、犯人を撃ち殺してやろうと申し出る人間まで現われたが、凶悪犯でないことを知っているタナー警部は、何とか流血を避けて事件解決を計ろうと策をねる。その間、ルー・ジーンとクロービスは、店のPRをはかるドライブ・イン食堂でただ飯を食い、40台にふくれあがった後続車を引き連れて、先を急いだ。やがて日が暮れ、警部は暗闇を利用して車を取りおさえようとしたが、ちょっとした計算違いから何台もの後続車が玉突衝突を起こし、かんじんの犯人車はその混乱を後に逃げのびてしまった。あくまでシュガーランド行きを主張する夫婦と、タナーは取り引きをして、2人を無事にシュガーランドに送り届ける代わりに、人質を釈放するという約束を取りつけた。車の行列が再び動きだす。その数は今や延々200台に達していた。ポプリン夫婦の犯行の動機が自分の産んだ子供会いたさのためと知って、世間の同情は2人に集まった。彼らの車には激励の言葉や、ベビー服やオモチャのプレゼントが投げ込まれた。そうこうしているうちに車の行列は遂にシュガーランドに到着した。赤ん坊と人質の交換は町の裁判所で行なわれることになっていたが、裁判所の周囲にはタナーの反対にもかかわらず、射撃班が配置されていた。だが2人は警察の罠に気づき、車を赤ん坊が引き取られている養子先の家へ向けるが、そこで発砲されクロービスは重傷を負う。それでも彼はハンドルを握り続け追跡をかわしながら砂漠地帯に車を乗り入れ、絶命した。やがてその場に到着したタナーと警官隊はクロービスの死体の傍にぼう然とたたずむルー・ジーンと無傷のスライドの姿を見出した。





f30-12. バルジ大作戦

監督 ケン・アナキン
出演 ヘンリー・フォンダロバート・ショウロバート・ライアンダナ・アンドリュースジョージ・モンゴメリー
1965年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画)

解説
第2次大戦時の史実を忠実にフィリップ・ヨーダン、ミルトン・スパーリング、ジョン・ネルソンらが共同で脚色、 「史上最大の作戦」 のイギリス編を担当したケン・アナキンが監督した戦争アクション。撮影はジャック・ヒルドヤード、音楽はベンジャミン・フランケルが担当した。出演は 「危険な道」 のヘンリー・フォンダ、 「史上最大の作戦」 のロバート・ライアン、 「魚雷艇109」 のタイ・ハーディン、 「大脱走」 のチャールズ・ブロンソン、 「スペンサーの山」 のジェームズ・マッカーサー、 「危険な道」 のダナ・アンドリュース、 「偉大な生涯の物語」 のテリー・サヴァラス、ロバート・ショウなど。製作はミルトン・スパーリングとフィリップ・ヨーダン。

ストーリー
第2次大戦のヨーロッパ戦線。破竹の進撃を続ける連合軍の間では、ナチの崩壊も時間の問題だという楽観ムードになっていたが、陸軍中佐カイリー(ヘンリー・フォンダ)だけは、独軍が必ずもう1度、反撃に出てくるだろうという危惧を抱いていた。プリチャード大佐(ダナ・アンドリュース)によって一笑に附されたし、グレー将軍(ロバート・ライアン)らにも疑問をもって迎えられただけだった。その頃ドイツでは、ヘスラー大佐(ロバート・ショウ)らが、大奇襲作戦の準備にかかっていた。カイリーはあるのんびりした兵営地に行ったが、そのとき独軍の戦車隊の攻撃が始まった。同じ頃、米軍MPに変装した独兵のパラシュート降下は濃霧をついて敢行されていた。彼らの任務は戦車が渡り終えるまで、河にかかった橋の、米側による爆破を何とか阻止することだ。到着した米軍爆破隊を彼らは容赦なく射殺し、道標切り換え作業までやった。MP偽装の効果である。事態のただならぬことを逸早く気づいたのはカイリーだったが、猛進撃の前に撤退を余儀なくされた。カイリーは、その後決死の低空飛行で偵察を行ったが、敵砲の攻撃をうけ重傷を負った。ガソリンこそ敵を制する鍵と考えたグレー将軍は、その消耗を目的に戦車同士の鬼ゴッコ作戦をとりそれに成功した。敵は燃料補給のため引き返した。戦列からはぐれた兵士たちを拾い集めてウェーバー中尉(ジェームズ・マッカーサー)が本隊へ帰って来た。戦車隊のガフィー軍曹(テリー・サヴァラス)と合流、補給所へ急いだ。そこは、独軍変装のMPに守られていたが、ただ1人、瀕死のカイリーがそれを見破った。ウェーバーに目顔で知らせ、偽MPの制裁に成功した。それを知らない独軍戦車が近づいて来た。カイリーの命令で、ウェーバーはガソリンに火をつけるよう部下に命じた。あふれるガソリンに手榴弾を投げ込み、独軍の最後の猛反撃は無惨に破局を迎えたのだった。連合軍の勝利はこのとき決まった。




30-13. ダンテズ・ピーク (Dante's Peak)  (吹替)

監督 
出演 ピアース・ブロスナンリンダ・ハミルトンチャールズ・ハラハンジェイミー・レニー・スミスジェレミー・フォリー
1997年・アメリカ (UIP) 93/109分

解説
火山の噴火の驚異とそれに立ち向かう人々の姿を、最新のSFXを駆使した描いたパニック・スペクタクル超大作。 「トゥルーライズ」 「アポロ13」 の特撮工房、デジタル・ドメイン社が手掛けた噴煙・溶岩・大地の揺れ・火砕流などのリアルかつ凄まじい表現が見どころ。脚本は 「デイライト」 でパニック状況下の人間ドラマを書き上げて評価されたレスリー・ボーエンのオリジナル。監督には、映画界入りいる以前はオーストラリアの大学で地質学を学んでいたという 「カクテル」 「追いつめられて」 「ゲッタウェィ」 のロジャー・ドナルドソンが起用された。製作は 「ターミネーター1、2」 「トゥルーライズ」 のゲイル・アン・ハードとジョゼフ・M・シンガー、製作総指揮はイロナ・ハーツバーグ、製作協力と第二班監督は 「フリージャック」 のジョフ・マーフィ。撮影は 「スピーシーズ 種の起源」 のアンジェイ・バートコウィアック、音楽はジョン・フリッツェルがスコアを書き、テーマ曲の作曲は 「恋の闇 愛の光」 のジェームズ・ニュートン・ハワード。美術はデニス・ワシントン、編集はコンラッド・バフ、ハワード・スミス。主演は 「007/ゴールデンアイ」 のピアース・ブロスナンと 「ターミネーター1、2」 のリンダ・ハミルトン。

ストーリー
USGS(全米地質学調査団)の火山地質学者ハリー・ドルトン(ピアース・ブロスナン)は、地震が起こる可能性が極めて高いとされる米北西部、太平洋岸に位置する休火山“ダンテズ・ピーク”の調査のため、その麓の町を訪れた。調査を進めて行くうちに、ハリーは火山の噴火が近いことを確信する。ハリーは、このままでは町全体が溶岩に飲み込まれる可能性があると訴えるが、彼の要請で現地入りした上司のドレイファス博士(チャールズ・ハラハン)率いる調査チームや村人たちは、その危険性に全く注意を払おうとしない。事態を重く見たハリーは町長のレイチェル・ワンド(リンダ・ハミルトン)に直談判し、何とか協力を取り付けることができた。だが、住民を招集した会合の最中、噴火が起こった。町はパニック状態に陥り、ハリーはレイチェルの子供グラハムとローレン、義母のルースを非難させるため、彼らのいる山の中腹に向かった。一方、地震と火山活動で、町は阿鼻叫喚の地獄図に。途中でルースが倒れ、ハリーは残った3人を連れて必死に脱出を図る。ついに全てを飲み尽くす火砕流か始まり、彼らは間一髪で逃れるが、ガレキの山の中に閉じ込められてしまう。しかし、ハリーの活躍で、NASAが開発した発信機で位置を知らせ、彼らは無事に救出された。





30-14. プロジェクトA (A計劃)  

監督 ジャッキー・チェン
出演 ジャッキー・チェンユン・ピョウサモ・ハン・キンポーイザベラ・ウォンディック・ウェイ
1983年・香港 (東宝東和) 105分

解説
極悪非道な海賊を相手に海兵隊の縦横無尽な活躍を描くアクション映画。製作総指揮は鄒文懐(レイモンド・チョウ)、製作は何冠昌(レナード・ホウ)、監督/アクション・武術指導は 「ヤング・マスター」 の成龍(ジャッキー・チェン)、脚本は成龍と鄭景生(エドワード・タン)、撮影は張耀祖(チャン・ユウジョ)、音楽は黎小田(マイケル・ライ)が担当。出演は成龍(ジャッキー・チェン)、元彪(ユン・ピョウ)、洪金寶(サモ・ハン・キンポー)、共曼凝(イザべラ・ウォン)、狄威(ディック・ウェイ)など。英語題は、“Project A”。

ストーリー
二十世紀初頭の香港。その頃の香港は巨大な悪がはびこる暗黒の社会と化していた。その中でも海軍を悩ませていたのは海賊の横暴だった。そこでイギリス人のメイ総督は海軍指令官に「海賊撃滅作戦」を命令。その命を受けた海軍突撃隊長のドラゴン(成龍)は大いに張り切り、同僚や海軍指令官の娘パール(黄曼凝)と酒場で祝杯を挙げた。ところがそこで、対立する陸軍兵士とハチ合わせ、大喧嘩になってしまう。知らせを受けて駆けつけてきた陸軍司令官は甥のジャガー(元彪)らを逃がし、海軍の兵士たちだけを逮捕した。翌朝、海軍指令官に受け出されたドラゴンたちは、「海賊撃滅作戦」の出撃式に出頭する。が、式の最中に海上に停泊中の戦艦が海賊が仕掛けた爆薬で炎上、戦艦を失った海軍はついに陸軍に併合されてしまう。彼らの指揮官は酒場での喧嘩相手のジャガーだ。イギリス人の金持ちが集まるVIPクラブの経営者が海賊に武器を流していることを知ったドラゴンとジャガーはクラブに乗り込み大暴れするが、そこに陸軍指令官が現われ、上官命令で手入れを中止させてしまう。腹を立てたドラゴンはその場で身分をかなぐり捨てて店を出た。失業したドラゴンは、顔見知りだった盗賊のフェイ(洪金寶)と組んで組織の銃を横取りする。フェイは金儲けを企むが逆に組織に追いかけられるハメに陥り、そのあおりをくったドラゴンも司令官の娘パールと一緒に自転車チェイスや二五メートルのポールから飛び降りたりして香港の街を必死で逃げまわる。そんな頃、イギリス人の乗る船が襲われた。総督は激怒してドラゴンを海軍突撃隊に復職させて、指揮をまかせることにした。ドラゴンとジャガーはパールをエサにVIPクラブの経営者を誘拐。海賊の本拠地を聞き出すことに成功した。ドラゴンは「A計画」、つまりVIPクラブの経営者に扮し敵地にのり込み、ジャガーら精鋭部隊がこれを助けるという捨て身の作戦を決行、凄まじい闘いの末、海賊の大将(狄威)を倒し数百人の人質を救出した。




30-15. キング・ソロモンの秘宝 (King Solomon's Mine)  (吹替)

監督 J・リー・トンプソン
出演 リチャード・チェンバレンシャロン・ストーンハーバート・ロムジョン・リス・デイヴィスケン・ガンプ
1985年・アメリカ (日本ヘラルド) 100分

解説
古代イスラエルの王ソロモンが所有していたという伝説の宝物をめぐる冒険映画。製作はキャノン首脳のメナハム・ゴラン、ヨーラム・グローバス。監督は 「誕生日はもう来ない」 (81)のJ・リー・トンプソン。H・ライダー・ハガードの 「ソロモン王の洞窟」 (創元推理文庫)の4度目の映画化で、脚本はジーン・クィンターノとジェームズ・R・シルクが執筆。撮影はアレックス・フィリップス、音楽はジェリー・ゴールドスミスが担当。出演はリチャード・チェンバレン、シャロン・ストーンほか。ジンバブエで撮影。ドルビー・ステレオ。

ストーリー
アフリカのドンゴラ。考古学者ヒューストン教授は、ソロモン王の秘宝のありかをしるした像を発見。欲深なトルコ人の武器商人ドガティ(ジョン・リス=デイヴィーズ)と、ドイツ軍人ボックナー大佐(ハーバート・ロム)が彼をとらえて、像に描かれている古代カナン語を解説するよう迫った。一方、教授の娘ジェシー(シャロン・ストーン)は、冒険家アラン・クォーターメイン(リチャード・チェンバレン)をガイドにして、ドンゴラにやって来た。彼女のことを知ったドガティは彼女を誘拐させた。クォーターメインは従者のウンボポ(ケン・ガンブ)と力を合わせて、彼女を救出した。ドガティらは教授をつれて、ソロモンの洞窟の方向へ汽車で移動する。秘密を入手してドイツ軍の軍資金にしようと考えているボックナー大佐は、やたらとワーグナーの<ワルキューレの騎行>のレコードをかけてドガティをあきれさせた。ジェシーら3人は列車に乗り込んだが、逆につかまり、娘をつかっておどされた教授はついにありかをしゃべってしまう。が、クォーターメインの活躍により教授父子は救出される。ウンボポに教授を託してクォーターメインとジェシーは、ドガティの一行を追った。途中で食人族につかまり、釜ゆでにあうが危うく難を逃れたり、木にぶらさがって暮している変わった一族と知りあったりする。それまで反発しあっていた2人だったが、心が交いあうようになった。醜い女族長ガグーラ(ジューン・ブゼレッジ)率いるククワナ族につかまり、ワニに食われそうになった時、ウンボポが現われて救ってくれた。彼は一族のリーダーだったのである。ガグーラはジェシーをつれ、ソロモン王の洞窟に逃げ込んだ。あとを追ったクォーターメインとウンボポが彼女を助け出した。ボックナー大佐とドガティも現われ宝石の一人占めを狙って争う。ジェシー、クォーターメインも危険な目に合うが、生命からがら逃げ出す。洞窟のなかは大音響とともに崩れ始める。




30-16. ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ (Buena Vista Social Club)  

監督 ヴィム・ヴェンダース
出演 ヨアキム・クーダーカンパニー・セグンドエリアデス・オチョアイブラヒム・フェラーオマーラ・ポルトゥオンド
1999年・ドイツ、アメリカ、フランス、キューバ (日活配給(日活=バップ提供/後援*キューバ共和国大使館)) 112分

解説
 感動的なカーネギーホールでのコンサートやレコーディング風景などで見せる、キューバ音楽の古老たちの表情が魅力的。心から音楽を楽しんでいる姿が印象に残る。

ストーリー
 本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。




30-17. フィラデルフィア・エクスペリメント

監督 スチュアート・ラフィル
出演 マイケル・パレナンシー・アレンボビー・ディ・チッコエリック・クリスマスKene Holliday
1984年・アメリカ (松竹富士/東北新社) 102分

解説
第二次大戦中の海軍の秘密実験に端を発したタイム・ワープを描く冒険SF。当初ジョン・カーペンターが監督するはずだったが、彼は別の映画に取りかかったので、 「アイス・パイレーツ」 のスチュアート・ラフィルが監督に起用され、カーペンターはエグゼクティヴ・プロデューサーとしてクレジットされている。製作はダグラス・カーティス、ジョエル・B・マイケルズ。ウォーレス・ベネットとドン・ジャコビーの原作に基づき、ウィリアム・グレイとマイケル・ジャクヴアーが脚本を執筆。撮影はディック・ブッシュ、音楽はケン・ワンバーグ、特殊効果はマックス・W・アンダーソンが担当。出演はマイケル・パレ、ナンシー・アレン、ボビー・ディ・チッコなど。ユタ州ウェンドーバーとソルト・レーク・シティでロケ撮影された。日本版字幕は清水俊二。CFIカラー、ビスタサイズ。1984年作品。

ストーリー
第二次大戦中の43年、米海軍はフィラデルフィア水域でロングストリート博士指揮の秘密実験を行なった。味方の船を敵レーダーに探知されないようにする実験で、水兵のデイヴィッド(マイケル・パレ)とジム(ボビー・ディ・チッコ)が実験機械のスイッチを入れると、駆逐艦エルドリッジはレーダーのみならず、実際に海上からも姿を消してしまった。しばらくして、再び出現したが、エルドリッジでは乗組員が大火傷を負ったり、艦の壁や甲板に身体がめりこんだりしていた。デイヴィッドとジムは、時空間をトリップして84年のネヴァダ州の砂漠に出現する。とある町でヘリコプターに威嚇射撃をされて、あわてて逃げ出した。2人は軽食堂に入り生まれて初めて見るTVに驚く。ジムの手が異常に赤くなり、2人はいあわせたアリソン(ナンシー・アレン)を人質にして逃げ出した。一方、へリが2人を威嚇した現場ではロングストリート博士が、軍艦のレーダーを発見し、衝撃を受ける。博士は41年前と同じ実験を今度は砂漠のゴースト・タウンを対象に行なったのだ。ジムは病院に運び込まれたが、激しい痙攣を起こし、赤い電磁波に包まれて消滅した。今回の実験のエネルギーがあまりに膨大なものだったので、時空の連続体にひずみが生じ、巨大な裂け目が現出し、さまざまな異常気象を発生させた。軍は秘密を守るため、デイヴィッドとジムを追う。いつしかデイヴィッドを愛するようになっていたアリソンは、彼と一緒に彼の故郷カリフォルニア州サンタポーラに向かった。父はすでになくなっていたが、ジムは生きていた。年老いたジムは、彼を見ても無視しようとする。「彼は気違い扱いされたのよ」とパメラ夫人がいう。デイヴィッドとアリソンは、実験場であるドライウェルズ基地へ乗り込んだ。実験の影響で空にできた渦があらゆるものを吸い込み、地球とそのものにも危機が迫っていた。エルドリッジ号にもどり、実験エネルギーのスイッチを切らないことには、ひずみは直らないとロングストリートは語る。デイヴィッドは愛するアリソンに別れを告げて、渦の中に入っていった。彼はエルドリッジ号内に降りると、スイッチを切ることに成功する。そして、再びドライウェルズ基地に帰還することにも成功し、アリソンと固く抱きあうのだった。(松竹富士/東北新社配給*1時間42分)





30-18. ジョン・カーペンターの要塞警察 (Furry Vengeance)  (吹替)

監督 ジョン・カーペンター
出演 オースティン・ストーカーダーウィン・ジョストンローリー・ジマートニー・バートンチャールズ・サイファーズ
1976年・アメリカ 90分

解説
監督のジョン・カーペンターが、1959年の西部劇「リオ・ブラボー」(監督ハワード・ホークス)の大ファンであったため、舞台設定を現代に置き換えて作った作品。投げ渡されたショットガンで敵を撃つ有名なカットの再現に見られるように、ハワード・ホークスに心酔するカーペンターが「リオ・ブラボー」のオマージュとして作り上げたアクション。なお、カーペンターは2001年に再び設定のよく似た「ゴースト・オブ・マーズ」を監督しているが、こちらの舞台は火星となっている。また、2005年にはイーサン・ホーク主演で「アサルト13 要塞警察」の題でリメイクされている。日本では劇場未公開。

ストーリー
 ストリートギャングに娘を殺された男が逃げ込んだ警察署は移転のためにわずかばかりの署員しかいなかった。追いかけて来たストリートギャングは分署を完全に包囲し姿無き攻撃を開始。偶然護送されて来ていた凶悪犯と黒人警官の二人は協力して彼等を迎え撃つ。




30-19. ラストエンペラー (The Last Emperor)  

監督 ベルナルド・ベルトルッチ
出演 ジョン・ローンジョアン・チェンピーター・オトゥールイン・ルオ・チェンヴィクター・ウォン
1987年・イタリア、中国 (松竹富士) 163分  (PG12)

解説
激動の時代に生きた中国の最後の皇帝溥儀の生涯を描く。製作はジェレミー・トーマス、監督は 「1900年」 のベルナルド・ベルトルッチ、脚本はマーク・ペプローとベルトルッチ、撮影はヴィットリオ・ストラーロ、音楽は坂本龍一、デイヴィッド・バーン、コン・スー、編集はガブリエラ・クリスティアーニ、衣裳はジェームズ・アシュソンが担当。出演はジョン・ローン、坂本龍一ほか。後に219分のオリジナル全長版が発表されている。

ストーリー
1950年、ハルビン駅では次々と中国人戦犯たちが送りこまれていった。800人を越えるその人の中には“清朝最後の皇帝”──愛新覚羅溥儀(ジョン・ローン)の顔もあった。彼は人目を避けてトイレに入り手首を切った。様ざまな過去が彼の脳裏をよぎった──まだ何もわからぬ幼少(リチャード・ヴゥ)の頃、光緒帝は帰らぬ人となり、実質的支配者だった西太后(リサ・ルー)は、溥儀を紫禁城に迎え、皇帝にと考える。紫禁城での生活は、外へ出ることは禁じられ、心の支えは乳母(イエード・ゴー)だけだった。7年後、溥儀(タイジャ・ツゥウ)は、中国全土に革命の嵐が吹き荒れる中で、孤独だった。そんな頃、家庭教師としてやって来たレジナルド・ジョンストン(ピーター・オトゥール)から数学やテニスなど西洋の文化を学ぶ。やがて15歳になった溥儀(ワン・タオ)は17歳の婉容(ジョアン・チェン)を皇后に、12歳の文繍を第二の妃に迎えた。1924年、中華民国の軍人である馮玉祥のクーデターで、溥儀は紫禁城を追われ、ジョンストンが、婉容、文繍(ウー・ジュン・メイ)、女官らと共に英国大使館に保護することになる。一方、戦犯管理所センターでは、罪の告白が続く。溥儀は、日本の甘粕大尉(坂本龍一)との日々を思い出していた。天津の租界地でプレイボーイの生活を楽しんでいるころ、蒋介石率いる国民党が上海を攻略。溥儀の身を案じた甘粕は、日本公使館へ逃亡するように指示する。民主主義に日覚めた文繍は離婚を申し出、溥儀の元を去り、かわりに日本のスパイであり婉容の従姉のイースタン・ジュエル(マギー・ハン)がやってきた。やがて友人のジョンストンも帰国したが、1932年、全世界の非難にも関らず溥儀は“傀儡政府”である満州国の執権になり、2年後皇帝となった。溥儀が東京を訪問中、婉容が運転手チャン(ケリー・ヒロユキ・タガワ)と誤ちを犯し身寵ってしまう。チャンは射殺され、子供が秘かに始末される。1937年、南京大虐殺。主要都市を制圧した日本軍だが1945年、ソ連軍が宣戦布告。同年、8月15日、日本は無条件降伏を宣言、玉音放送を聞きながら、甘粕はピストル自決を遂げ、日本へ脱出しようとした満州国皇帝は、長春の空港でソ連軍の捕虜となった。1959年、10年の収容所生活を経て、溥儀は特赦される。一市民となった溥儀は、一転して生まれ変わったのだ。庭師になって北京で暮らしはじめた溥儀は、あの紫禁城を訪れる。







30-20. ギャンブラー (Mccabe & Mrs. Miller)  

監督 ロバート・アルトマン
出演 ウォーレン・ベイティジュリー・クリスティルネ・オーベルジョノワヒュー・ミレースシェリー・デュヴァル
1971年・アメリカ (ワーナー)

解説
荒くれ男どもが集まる開拓期の炭鉱町を舞台に、賭博場を経営する伊達男のギャンブラーと、売春宿の女将を中心に男対男の戦いを描く。製作はデビッド・フォスターとミッチェル・ブロウアー、監督は 「バード・シット BIRD★SHIT」 のロバート・アルトマン、エドモンド・ノートンの小説 「マッケイブ」 をアルトマンとブライアン・マッケイが脚色した。撮影は 「さすらいのカウボーイ」 のヴィルモス・ジグモンド。音楽はレオナード・コーエン、編集はルー・ロンバードが各々担当。出演は 「俺たちに明日はない」 のウォーレン・ベイティ、 「遥か群集を離れて」 のジュリー・クリスティ、他にルネ・オーベルジョノワ、ヒュー・ミレース、シェリー・デュヴァルなど。

ストーリー
時代は19世紀から20世紀に変わろうとしていた。ワシントン州とカナダの国境近くにプレスビテリアン・チャーチという町があった。この町の名物はミスター・エリオット(コリー・フィッシャー)が建てた71フィートの教会と、腹黒いアイルランド人パトリック・シーハン(ルネ・オーベルジョノワ)が経営するインチキ酒場だ。採掘量も最低の亜鉛鉱山と今にもぶっ倒れそうな掘ったて小屋が並ぶこの町は不景気で、あぶれ者、脱落者の吹きだまりだった。そんな町に、ある日ジョン・マッケイブ(ウォーレン・ベイティ)が流れてきた。マッケイブは三流のトランプ賭博師だが、ギャンブル好きの鉱夫たちを言葉たくみにシーハンの酒場に誘い込んでは金を巻き上げ、とうとうプレスビテリアン・チャーチに賭博場を建ててしまった。思いがけない商売仇の出現にシーハンが怒ったのは当然だが、マッケイブにとって何より力強い味方はこの町に製材所を作るためにやってきた親友のボブ・コイルだった。その頃、自ら売春婦と名のる男まさりのコンスタンス・ミラー(ジュリー・クリスティ)が馬車でこの町に到着し、早速マッケイブに、本格的な売春宿をこの町に作るための資金援助を頼み込んだ。やがて契約が成立し、コンスタンスが連れてきた若い女たちの登場で、売春宿はたちまち男どもの洪水となった。更に、ちゃっかり屋のコンスタンスは共同経営をよいことにマッケイブの手から会計の帳簿まで横取りして合理的に経営を押し進めたから、店はみるみるうちに立派になり、町全体も少しずつ活気が出てきた。やがてプレスビテリアン・チャーチが正式に認められ、そのお祝いの最中、シアーズ(マイケル・マーフィー)という男が現われた。ベアポウにある本社を代表して来た彼は、風呂屋や酒場、売春宿の経営権を6250ドルでマッケイブの手から本社が買いとろうとしていることを発表した。コンスタンスは一刻も早く売るべきだと主張し、マッケイブはあくまでこれらを守るといい張った。彼は生まれて初めて、1人の実業家としてのプライドを守るために闘おうとしていた。しかし、弁護士を雇って闘った彼の努力も空しく、敗れた。町全体を乗っ取ろうとする会社側は、殺し屋を送りマッケイブを殺そうとした。こうなれば彼も負けてはいられない。この争いのおかげですっかりさびれてしまった売春宿にバリケードを張り巡らし、身支度を整え、シーハンの酒場に向かった。こうして宣戦したマッケイブと殺し屋の死闘が開始されたのだ。マッケイブは自分の家に忍び込んできた3人を無視し、ミスター・エリオットの教会へ。夜になっても姿を現わさぬマッケイブに業を煮やし、拳銃を乱射しながら町中を走り廻る3人組、そして、エリオットに拳銃をつきつけられたマッケイブが対決した。だがさすがのマッケイブも、火をふく3つの銃口には勝つことができなかった。





30-21. インファナル・アフェア (無間道)  (吹替)

監督 アラン・マック
出演 アンディ・ラウトニー・レオンアンソニー・ウォンエリック・ツァンケリー・チャン
2002年・香港 (コムストック) 102分

解説
互いの組織に潜入したマフィアと刑事の対決を描くハードボイルド・アクション。香港映画界を代表する2大スター、トニー・レオンとアンディ・ラウが久々に共演、男たちの深い苦悩が胸を打つ。

ストーリー
マフィアの組員ラウ(アンディ・ラウ)は、ボスであるサム(エリック・ツァン)の指示で香港警察に潜り込み、10年で内部調査課の課長に昇進。ベストセラー作家メリー(サミー・チェン)との結婚も内定していた。一方、ラウと同じ警察学校に通っていたヤン(トニー・レオン)は、組織犯罪課のウォン警視(アンソニー・ウォン)の指示で、サム率いるマフィアに潜入。今では麻薬取引を任されるまでになっていた。しかしヤンは長年に渡る内通捜査で自分を見失い、精神科医リー(ケリー・チャン)のもとに通院。いつしかヤンはリーを愛し始めていた。ある夜、ヤンから大きな麻薬取引を行うとの情報を得たウォン警視は、水面下で調査を始めるが、同時に警察の動きがラウからサムに伝わり、検挙も取引も失敗に終わる。双方にスパイがいることが明らかになった。ラウとヤンは、それぞれ裏切り者を探すよう命じられる。やがて争いの中で、サムの手下にウォン警視が殺される。サムの残忍さに嫌気がさしたラウは、サムを射殺。そしてヤンは、ラウがマフィアのスパイであることに気づくが、やはりサムの手下にヤンも殺される。残されたラウは、ヤンの分まで警官として生きていくことを決意するのだった。




30-22. マイヤーリング (Mayerling)

監督 アナトール・リトヴァク
出演 オードリー・ヘップバーンメル・ファーラーレイモンド・マッセイ
1957年・アメリカ (ブロードメディア・スタジオ) 75分

解説
テレビ映画として製作され、1度放送されたものの、以来、まったく見る機会のない幻のオードリー・ヘプバーン主演作として知られたラブロマンスが、56年の時を経て復活。オーストリア=ハンガリー帝国の皇太子ルドルフと彼に見初められた男爵令嬢マリーの悲しい恋の行方がつづられる。監督は 「うたかたの戀」 のアナトール・リトヴァク。

ストーリー
1881年、オーストリア=ハンガリー帝国は皇帝フランツ・ヨーゼフ1世(ベイジル・シドニー)の統治下、大国として繁栄を誇っていた。ウィーンの宮廷で暮らす皇太子ルドルフ(メル・ファーラー)は23歳。母エリザベート(ダイアナ・ウィンヤード)の影響を受けた進歩的な思想の持ち主である彼は、保守的な父ヨーゼフ1世と衝突が絶えない。そんなルドルフも、皇太子としての宿命から、父が決めた相手と望まぬ結婚をする。7年後。ルドルフは結婚生活への不満から、派手な交際で何人もの女性と浮き名を流すようになっていた。だがある日、友人と出かけた公園で、17才の男爵令嬢マリー(オードリー・ヘプバーン)と運命の出会いを果たす。マリーの清楚な美しさに、初恋のように心をときめかせるルドルフ。恋する気持ちはマリーも同じだった。歌劇場での再会を経て、2人の気持ちは一気に燃え上がる。しかし、厳格な男爵家出身のマリーと妻子ある皇太子ルドルフは、会うこともままならない。人目を忍んで密会を続けた2人だったが、それはやがてヨーゼフ1世の知るところとなる。スキャンダルを恐れたヨーゼフ1世の策略により、マリーが叔父の家に送られ、一旦は引き離された2人だったが、6週間後に再会するとお互いの気持ちを確かめ合う。共に人生を歩むと決めたルドルフは、マリーにプロポーズ。“死ぬまで愛にて結ばれん”と刻まれた結婚指輪をマリーに贈る。だが、ルドルフの離婚はローマ教皇から認められず、ヨーゼフ1世は“別れなければ、マリーを修道院に入れる”と告げる。その残酷な仕打ちに、ルドルフはある決意を胸に秘め、舞踏会の最中、マリーに“私が遠い所に長い間行ってしまったとしたら?”と尋ねる。彼女からの返答は“一緒に行く。どこへでも行くわ”。かくしてルドルフに連れられたマリーは、マイヤーリングにある狩猟館へと向かう。それが、永遠の世界への旅立ちになるとも知らず……。




30-23. メッセージ・イン・ア・ボトル (Message in a Bottle)  

監督 ルイス・マンドーキ
出演 ケヴィン・コスナーロビン・ライトポール・ニューマンジョン・サヴェージイレーナ・ダグラス
1999年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 131分

解説
浜辺に打ち上げられたメッセージ入りの瓶をある女性が拾ったことから始まる大人の悲恋物語。全米で170万部を売り上げた同名ベストセラー小説(ソニーマガジンズ刊)の映画化。監督は 「男が女を愛する時」 のルイス・マンドーキ。製作は 「プラクティカル・マジック」 のデニーズ・ディノーヴィ、本作で主演も務める 「ポストマン」 のケヴィン・コスナー、 「真夏の出来事」 のジム・ウィルソン。脚本は 「フェノミナン」 のジェラルド・ディペーコ。撮影は 「微笑みをもう一度」 のケレイブ・デイシャネル。音楽は 「シティ・オブ・エンジェル」 のガブリエル・ヤレド。編集は 「大いなる遺産」 のスティーヴン・ワイスバーグ。美術は 「ゲーム」 のジェフリー・ビークロフト。衣裳は 「デビル」 のバーニー・ポラック。共演は 「シーズ・ソー・ラヴリー」 のロビン・ライト・ペン、 「ノーバディーズ・フール」 のポール・ニューマン、 「シン・レッド・ライン」 のジョン・サヴェージ、 「心理探偵フィッツ」 のロビー・コルトレーンほか。

ストーリー
離婚間もないシングルマザーのテリーサ(ロビン・ライト・ペン)は、息子が父親と一緒に過ごす間、休暇を過ごしやってきた海岸でジョギング中に、手紙の入ったボトルを拾う。それは、キャサリンという名の女性に宛てた誠実な愛情に満ちた言葉が書かれていた。その内容に胸を打たれたテリーサは、調査員として勤務するシカゴ・トリビューン紙のオフィスにその手紙を持っていくと、オフィスの女性たちのすべてがこの手紙に感動。これを見たテリーサのボスのチャーリー(ロビー・コルトレーン)は、手紙を新聞に全文掲載してしまう。何も知らされていなかったテリーサは憤慨するが、読者の反響は大きく、何百通もの感動の手紙が新聞社に寄せられてくる。テリーサは、瓶が拾われた場所や海流の関係、レターぺーパーやタイプライターの種類などから、手紙を書いたと思われる男性ギャレット・ブレイク(ケビン・コスナー)を見つける。初対面で互いにひかれ会うふたりだが、ギャレットは2年前に亡くした妻・キャサリンを今でも愛しており、遺品もそのままにして生活していた。ボトルのメッセージのことも、新聞のコラムのことも言い出せないまま、テリーサとギャレットとはついにベットをともにしてしまう。が、ある日、テリーサの部屋で自分が書いた手紙とボトルを偶然見つけてしまったギャレットは、混乱し、怒り、テリーサのもとを去ろうとする。だが、テリーサの調査から、ギャレットが海に流した瓶の中に、亡き妻が書いた手紙も入っていたことを初めて知る。妻への消えぬ愛とテリーサヘの気持ちの狭間で揺れるギャレットは、父ドッジ(ポール・ニューマン)に「新しい愛に生きろ」と勇気づけられる。新たに手紙を記し、海に流すため自分の船で沖へ出ていったギャレットは、荒波にもまれ難破しかかった船に遭遇。海に落ちてしまった女性を助けようと海に飛び込み、その女性ともども命を落としてしまう…。息を引き取ったギャレットのポケットにあった瓶の中には、亡き妻へあてた手紙があった。そこにはテリーサとの新たな愛に生きる決心が記されていた。ドッジからその手紙のことを知らされたテリーサは、ギャレットの死を悲しみながらも、愛することに怯えていた自分が、いつのまにか立ち直ったことに気づいたのだった。




30-24. ノスタルジア (Nostalghia)  

監督 アンドレイ・タルコフスキー
出演 オレーグ・ヤンコフスキーエルランド・ヨセフソンドミツィアーナ・ジョルダーノパトリツィア・テレーノラウラ・デ・マルキ
1983年・イタリア、ソ連 (フランス映画社) 126分

解説
自殺したあるロシア人の音楽家の足跡を追って旅を続ける詩人の愛と苦悩を描く。エグゼキュティヴ・プロデューサーは、レンツォ・ロッセリーニとマノロ・ボロニーニ。監督・脚本は 「アンドレイ・ルブリョフ」 「鏡」 「ストーカー」 のアンドレイ・タルコフスキー、共同脚本は 「エボリ」 「サン★ロレンツォの夜」 のトニーノ・グエッラ、撮影はジュゼッぺ・ランチ、べートーヴェンの〈交響曲第9番〉、ジュゼッペ・ヴェルディの〈レクイエム〉他の音楽を使用し、マッシモ&ルチアーノ・アンゼロッティが音響効果を担当。美術はアンドレア・クリザンティ、編集はエルミニア・マラーニとアメデオ・サルファ、衣裳をリーナ・ネルリ・タヴィアーニ、メイク・アップをジュリオ・マストラントニオが担当。出演はオレーグ・ヤンコフスキー、エルランド・ヨセフソン、ドミツィアーナ・ジョルダーノ、パトリツィア・テレーノ、ラウラ・デ・マルキ、デリア・ボッカルド、ミレナ・ヴコティッチなど。

ストーリー
イタリア中部のトスカーナ地方。詩人のアンドレイ・ゴルチャコフ(オレーグ・ヤンコフスキー)は、通訳のエウジェニア(ドミツィアーナ・ジョルダーノ)と共にモスクワからこの地にやって来た。目的は、18世紀にイタリアを放浪し故国に帰れば奴隷になると知りながら帰国し自殺したロシアの音楽家パヴェル・サスノフスキーの足跡を追うことだが、その旅ももう終わりに近づいていた。アンドレイがこの古都シエナの村まで来たのは、マドンナ・デル・パルトの聖母画を見たかったためだが、彼は車に残りエウジェニアがひとり教会を訪れた。ピエロ・デラ・フランチェスカが描いた出産の聖母像(イコン)に祈りを捧げる女たちとは対称的に膝まずくことのできないエウジェニア。温泉で知られるバーニョ・ヴィニョーニの宿屋で、アルセニイ・タルコフスキーの詩集をイタリア語に訳して読んでいるというエウジェニアに、アンドレイは反論する。「すべての芸術は訳することができない。お互いが理解しあうには国境をなくせばいい」と。アンドレイの夢に故郷があらわれる。なだらかな丘の家。妻と子供。白い馬とシェパード犬。シエナの聖カテリーナが訪れたという広場の温泉に湯治客が訪れている。人々が狂人と呼ぶドメニコ(エルランド・ヨセフソン)は、世界の終末が真近だと感じ家族を7年間閉じこめた変人だ。ドメニコを見かけたアンドレイは彼に興味を示すが、エウジェニアは、いらだったようにアンドレイの許を去った。ドメニコのあばら屋に入つたアンドレイは、彼に一途の希望をみた。ドメニコは、広場をろうそくの火を消さずに往復できたなら世界はまだ救われるというのだ。アンドレイが宿に帰ると、エウジェニアが恋人のいるローマに行くと言い残して旅立った。再びアンドレイの脳裏を故郷のイメージがよぎる。ローマに戻ったアンドレイは、エウジェニアからの電話で、ドメニコが命がけのデモンストレーションをしにローマに来ていることを知った。ローマのカンピドリオ広場のマルクス・アウレリウス皇帝の騎馬像にのぼって演説するドメニコ。一方、アンドレイはドメニコとの約束を果たしにバーニョ・ヴィニョーニにびきかえし、ろうそくに火をつけて広場をわたりきることを実行しはじめた。演説を終えたドメニコがガソリンを浴び火をつけて騎馬像から転落したころ、アンドレイは、火を消さないようにと、二度、三度と渡りきるまでくり返し試みるのだった。




30-25. HIGHJACK ハイジャック (FINAL APPROACH)  (吹替)

監督 アーマンド・マストロヤンニ
出演 アンソニー・マイケル・ホールディーン・ケインリー・トンプソンウィリアム・フォーサイスアーニー・ハドソン
2007年・アメリカ (コロムビア) 92/171分

解説
地上10,000Mの緊迫サスペンス・アクション!ハイジャック発生。要求はテロ首謀者釈放、人質は乗客と米国民。でも何かが変だ…元FBI捜査官が立ち向かう!

ストーリー
ニューヨーク。テロ組織の爆弾情報を掴んだFBIはアジトを張り込み、爆弾らしき物を積み込んだ車を追跡する。しかし、見事に巻かれてしまい、爆弾を積んだ車は空港へ…。爆弾を積んだロス行きの便には、組織のリーダーのギリアド(アンソニー・マイケル・ホール)と、数名のメンバーが乗り込む。離陸後、ギリアドは機内を占拠し、米政府に自由主義分離派のリーダーであるジャンセンの釈放を求めた。応じないと小型原爆を爆破させ、乗客だけでなくそのエリアに住む数百万人の市民の命をも奪うと脅した。たまたま同じ便に乗っていた元FBIのジャック(ディーン・ケイン)は、テロリストらの行動に何か違和感を抱いていた。ジャックは過去にジャンセンと接触した事があり、彼の同志だったら、彼と同じく徹底した人種差別主義者のはずなのに…違うと。ジャックは妻で連邦航空局員のアリシア(リー・トンプソン)と連絡を取る。そして、事件の裏に何か別の目的がありそうだと伝える。その一方で、客室乗務員のセーラ(サニー・メイプリー)や他の乗客の助けを借り、事件解決のために動き出す――。航空局では原爆の被害を最小限に抑えるためにと、この機を砂漠上空で打ち落とす計画が進められていた。アリシアは、ジャックなら犯人たちを止められると、必死で上司を説得する。果たしてギリアドの真の目的は!?そして乗客たちの運命は!?




30-26. トゥームストーン

監督 ジョージ・P・コスマトス
出演 カート・ラッセルヴァル・キルマーサム・エリオットビル・パクストンダナ・デラニー
1993年・アメリカ (東宝東和)

解説
実在した西部開拓期の英雄、ワイアット・アープと親友ドク・ホリデイの戦いと友情を描いたウエスタン大作。 「荒野の決闘」 「OK牧場の決斗」 など過去に幾度も映画化された題材を、今回は従来の解釈と異なり、わずか約2分間のOKコラルでの決闘描写をはじめ史実を重視して描いている。監督は 「ランボー 怒りの脱出」 「リバイアサン」 のジョージ・P・コスマトス。エグゼクティヴ・プロデューサーは 「ザ・スタンド」 のアンドリュー・G・ヴァイナで、彼の主宰するシナージ・プロ作品。脚本は 「グローリー」 のケヴィン・ジャール。撮影は 「1941」 ほかの諸作で知られる名手、ウィリアム・A・フレイカー、音楽は 「バラ色の選択」 のブルース・ブロートン。出演は 「不法侵入」 のカート・ラッセル、 「ブロンディー 女銀行強盗」 のヴァル・キルマーら新旧オールスターのほか、アープの子孫であるワイアット・アープ2世も出演している。

ストーリー
ゴールドラッシュの中で急速に栄えた町トゥームストーン。元保安官のワイアット・アープ(カート・ラッセル)は、夫の身を案じて神経をすり減らし、薬漬けになった妻マティ(ダナ・ウィーラー・ニコルソン)のために銃を捨て、平穏な暮らしを望んでこの町にやって来た。兄のヴァージル(サム・エリオット)夫妻、弟のモーガン(ビル・パクストン)夫妻と再出発を図ろうとする彼は、凶暴なリーダーのカーリー・ビル(パワーズ・ブース)、クラントン兄弟、そして凄腕のガンマンのジョニー・リンゴ(マイケル・ビーン)らカウボーイズと名乗る無法者集団に、町が牛耳られていることを知る。そしてワイアットは旧友ドク・ホリデイ(ヴァル・キルマー)と再会したが、彼は結核に冒されていた。ワイアットは聡明な心を持つ舞台女優ジョセフィーヌ(ダナ・デラニー)と知り合い、自由への夢がうずくのを感じる。ドクの病状は悪化していったが、恋人ケイト(ジョアンナ・パクラ)は彼の生き方を全うさせようと優しく寄り添う。そんな折り、カーリー・ビルが酒に酔って町の老保安官ホワイト(ハリー・ケリー・ジュニア)を撃ち殺した。町の人々を救うため、ヴァージルとモーガンはワイアットの制止を振り切って保安官となる。一味にOKコラルでの決闘を申し込まれたアープ兄弟は、ドクの加勢を得て見事勝利を収めた。だが、敵の報復により兄が重体に、そして弟が殺されるに及んで、ワイアットは再び連邦保安官のバッジを付ける。残り少ない命を彼に捧げるべく、ドクは彼と共に立ち上がり、カウボーイズたちを血祭りに上げた。ドクは、ワイアットの代わりにリンゴを倒した。2人の友情を確かめたワイアットは、ジョセフィーヌとの新しい生活を始めた。




f30-27. イントゥ・ザ・サン

監督 mink
出演 スティーヴン・セガールマシュー・デイヴィス大沢たかお寺尾聰伊武雅刀
2005年・アメリカ (ソニー・ピクチャーズ) 94分  (R-15)

解説
東京を舞台に、スティーヴン・セガール演じる伝説のCIAエージェントとヤクザの死闘を描くアクション。日本刀を用いたチャンバラや、大沢たかおら日本人俳優との共演は必見。

ストーリー
人種が入り乱れる国際都市、東京。不法入国の外国人の一掃を掲げて選挙戦に乗り出した都知事候補が、バイクに乗った二人組に射殺される事件が発生した。テロの可能性を追求するFBIはCIAに協力を要請。CIAの在日捜査官ブロックが捜査のために白羽の矢を立てたのは、伝説のCIAエージェント、トラビス・ハンター(スティーヴン・セガール)。東京の下町で育った彼はヤクザ事情にも精通しており、今回の捜査にはうってつけの存在だった。FBIの若き捜査官ショーン(マシュー・デイビス)を相棒に、トラビスはさっそく捜査に着手する。都知事候補の殺害を仕組んだのは、新興暴力団を牛耳る黒田(大沢たかお)と、彼と手を組んだチャイニーズ・マフィアだった。野心に燃える黒田は海鮮卸業を隠れ蓑にして魚市場に事務所を構え、ヘロインの密輸で着実に勢力を伸ばしていた。裏社会の制圧を図り、老舗の大組織にも歯向かう危険な男だ。野望に向かって突き進む強硬な黒田の姿勢には、チャイニーズ・マフィアも一目置くほどだ。一方、トラビスの捜査は中華街で情報を得ることから始まった。チャイニーズ・マフィアの不穏な動きを察知し、財閥の松田(寺尾聰)の協力を取り付ける。さらにクラブを経営する恋人ナヤコ(山口佳奈子)のツテでヤクザ事情に詳しい彫師、不動明王(豊原功補)と知り合い、そのコネで大組織の幹部、小島(伊武雅刀)と面会する。そして黒田の存在を掴むのだった。しかし、そんなトラビスの動きを察した黒田は、狂暴な牙をむき出してくる。単独で組織を見張っていたショーンは消され、トラビスの求婚を受け入れたナヤコも犠牲となった。怒りに震えるトラビスは、黒田への殴りこみを決意する。任務の使命感に私怨が加わり、今やトラビスの闘争本能はむき出しとなって黒田に向けられた。そしてその夜、黒田の“城”は凄惨な戦場に変わる。




30-28. ブルーサンダー (Blue Thunder)  (吹替)

監督 ジョン・バダム
出演 ロイ・シャイダーマルコム・マクダウェルウォーレン・オーツキャンディ・クラークダニエル・スターン
1983年・アメリカ (コロムビア) 94/110分

解説
ハイ・テク装備のヘリコプターブルーサンダーをめぐるアクション。 「ドラキュラ(1979)」 のジョン・バダムが監督にあたり、ゴードン・キャロルが製作した。エグゼクティヴ・プロデューサーはフィル・フェルドマンとアンドリュー・フォーゲルソン。ダン・オバノンとドン・ジャコビーの脚本に、バダムとディーン・リースナーが手を加えたものに基づいて撮影された。撮影はジョン・A・アロンゾ、音楽はアーサー・B・ルービンスタインが担当。ヴィジュアル・コンサルタントのフィリップ・ハリソンがブルーサンダーをデザイン、仏製エアロスパシアル・ガゼルを2機購入してディック・マーティンが改造した。特殊効果監修は 「ガントレット」 のチャック・ガスパー。ヘリコプターのチェイス、ジェット機の追撃シーンのモーション・コントロール撮影は 「スター・トレック」 でダグラス・トランブルの下で働いた6人のエキスパー卜が設立したドリーム・クエストが手掛けた。出演はロイ・シャイダー、ウォーレン・オーツ、キャンディ・クラーク、ダニエル・スターン、マルカム・マクダウェルなど。なお、この作品は撮影後に死亡したウォーレン・オーツに捧げられている。ドルビー・ステレオ。パナビジョンで撮影。日本版字幕は野中重雄。テクニカラー(プリントはデラックス)、シネスコサイズ。1983年作品

ストーリー
LA市警航空課でヘリコプター・パトロールをやっているマーフィー(ロイ・シャイダー)は、一匹狼的な性格のため周囲のうけはよくない。課長のブラドック(ウォーレン・オーツ)から事あるごとに注意されている。マーフィーは新人の若いライマングツド(ダニエル・スターン)と組んで、夜のLA上空をパトロールする。酒屋強盗を上から追跡して、ライトを犯人に当て逮捕に協力する。リンデン・ロードでナンバー・プレートのないシェヴィを発見して本部に通告。シェヴィは、自宅にもどって来た都市暴力対策委員長ダイアナ・マクニリーの後をつけてドライヴ・ウェイに入り込む。シェヴィの中から男たちが出て来て、彼女を襲い書類を奪う。警官隊が駆けつけ、マーフィーらも急行する。この事件は彼女を強姦しようという目的でなされたものとして片付けられた。ブラドックはマーフィーを連邦政府の2人の役人、アイスランとフレッチャーに引き合わせる。マーフィーは彼らと一緒にピンクヴィル軍基地に行く。そこで、マーフィーは新型ヘリコプターブルーサンダーのデモ・フライトを見る。来たるLAオリンピックでのテロ対策用に作られたというブルーサンダーは、強力な火器、コンピューター、盗聴マイク、パイロットがかぶったヘルメットの動きで弾丸が発射される装置がついている。マーフィーはこのブルーサンダーのテスト・パイロットに選ばれたのだ。軍側の責任者コクレイン大佐(マルカム・マクダウェル)はマーフィーがパイロットと知ると怒る。二人はベトナムで一緒に闘った仲だが、なんとなく険悪な感じ。翌日、マーフィーはマクニーリー邸から拾った書類に書かれたスペイン語の解読を、同僚のモントーヤに頼む。マーフィーとライマングッドはヘリコプターに乗り、コクレインのヘリコターに続いて上空へ。しばらく飛んでいるうちに、マーフィーらのヘリコプターが揺れ出す。コクレインが秘かに部品をゆるめていたのだ。マーフィーは落ちついて、ヘリコプターを操縦。ヘリコプターは建築現場に落下し大破したものの、二人は無事だった。モントーヤはマーフィーに書類にはスペイン語地区で何か騒動が起きると書いてあり、THORという意味不明の語があったことも告げる。その後、マーフィーとライマングッドはブルーサンダーに乗り夜の空を飛ぶ。コンピューターにコクレインのことをイン・プットするとTH0Rプロジェクト(Tactical Helicopter Offensive Response 戦略ヘリコプター攻撃レスポンス)に従事と出た。ブルーサンダーは、コクレインの車をつけ、連邦ビルでコクレインやフレッチャーがスペイン語地区でトラブルを起こそうとしていること、邪魔なマーフィーを消そうという相談を盗聴マイクで聴き、テープに録音する。そのテープをライマングッドはドライヴ・イン劇場のごみ箱に隠す。一方、コクレインたちはテープの行方を知ろうとして、ライマングッドをいためつけるが、聞き出せない。ライマングッドはすきを見て逃げ出すが、射殺される。参考人として警察に追われるマーフィーは、ガール・フレンドのケイト(キャンディ・クラーク)にドライヴ・イン劇場のゴミ箱からテープを手に入れ、KBLA・TVに運ぶよう頼む。自分はブルーサンダーに乗り護衛する。ブルーサンダーを追いモントーヤの乗った市警のヘリコプターや空軍機がやってくるが、マーフィーにかわされる。そしてコクレインの空軍ヘリコプターと空中戦となる。コクレインはベトナムの空で敵の兵士をつき落した残酷な男で、マーフィーはその時のパイロットだったのだ。マーフィーは傷つきながら、コクレインのヘリコプターをやっつける。ケイトは追ってくるパトカーをかわしてKBLAに行き、プロデューサーにテープを渡す。一方、マーフィーはブルーサンダーを進行する列車の前に置き去りにしたので、ブルーサンダーは大破してしまう。(コロムビア配給*1時間50分)





30-29. アンドリューNDR114 (Bicentennial Man)  (吹替)

監督 クリス・コロンバス
出演 ロビン・ウィリアムズエンベス・デイヴィッツサム・ニールオリヴァー・プラットウェンディ・クルーソン
1999年・アメリカ (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント) 97/131分

解説
 C・コロンバス監督が 「グッドナイト・ムーン」 に続き心温まる物語を演出。人間になれないロボットの悲哀などの感情をストレートに伝え、しみじみとした感動をさそう。

ストーリー
近未来。郊外に住むマーティン家は家事用ロボット、NDR114号(ロビン・ウィリアムス)を購入した。アンドリューと名付けられた彼は、幼いリトル・ミスと友達になり、彼女から人間について学んだ。やがてリトル・ミス(エンベス・デイヴィディッツ)は成長し、結婚して子供も生まれたが、アンドリューとの交流は続いていた。いつしか人間のようになりたいと願うようになっていたアンドリューは自由を求めて旅に出た。そして、友人となった発明家のルパート(オリヴァー・プラット)からロボットが人間に近づける可能性を知った。かくしてアンドリューは大切な人となっていたリトル・ミスの孫娘ポーシャ(エンベス・デイヴィディッツ=二役)と同じように生きたいという切ない想いから、人間になる決心をするのだった。





30-30. ランボー3 怒りのアフガン (吹替)

監督 ピーター・マクドナルド
出演 シルヴェスター・スタローンリチャード・クレンナマルク・ド・ジョンジュサッソン・ギャベダウディ・ショウア
1988年・アメリカ (東宝東和) 102分

解説
アフガニスタンのソビエト軍最強師団に捕えられた友人を助けるために戦う男ランボーを描く、シリーズ第3作。製作総指揮はマリオ・カサールとアンドリュー・ヴァイナ、製作はバズ・フェイシャンズ。監督はピーター・マクドナルド。原案・脚本・主演は 「オーバー・ザ・トップ」 のシルヴェスター・スタローン。原作はデイヴィッド・マレル、共同脚本はシェルドン・レティック、撮影は 「フェーム」 のジョン・スタニアー、プロダクション・デザイナーはビル・ケニー、音楽は 「インナー・スペース」 のジェリー・ゴールドスミス、衣装はリチャード・ラモット、SFXはトーマス・フィッシャー、スタント・コーディネイターはヴィク・アームストロングが担当。出演はほかに 「ランボー 怒りの脱出」 のリチャード・クレンナ、 「太陽の帝国」 のマーク・ド・ジョング、 「ロボコップ」 のカートウッド・スミスなど。

ストーリー
バンコックのとある小さな仏教寺院に、ランボー(シルヴェスター・スタローン)はかつての戦いを通して受けた心の傷をいやすために隠遁していた。そこへ、彼の元上官であり唯一の理解者トラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)が米国務省情報局チーフ、グリッグス(カートウッド・スミス)とともにやって来て、極秘任務のためにアフガニスタンに潜入するのを手伝うよう要請したが、自分の戦争は終わったと言ってランボーはそれをいったんは拒絶した。だが、トラウトマンがソ連軍の奇襲に合い拉致されたという知らせを受け、また公式に彼の解放要求ができないことを知ると、ランボーは友を救うために再び戦場へ向かうことを決意した。パキスタンのペシャワールで案内役のゲリラ兵士ムサ(サッソン・ガベイ)とおち合い、凄まじい悪路をアフガンへと向かった彼は、途中の村でソ連軍の攻撃から村人たちを守り、アフガンの少年ハミド(ダウディ・ショウア)の尊敬を得る。ランボーはそこで、サディスティックなソ連将校ザイセン大佐(マーク・ド・ジョング)が守る難攻不落の要塞にトラウトマンが捕えられていることを知り救出に向かうが失敗する。傷ついた彼はいったん退却し、再度攻撃をかけ、九死に一生を得る激しい戦闘のすえトラウトマンを遂に助け出すがザイセンの追及の手はゆるまず、何もない平原にランボーとトラウトマンのたった2人の前にソ連軍最強師団が立ちふさがった。絶体絶命かと思われた時、ムサらゲリラ兵士たちが騎馬隊を組織してソ連軍師団の後方から大挙現われ、その混乱につけこまれてソ連軍は壊滅した。ザイセンもランボーの乗る戦車と一騎うちとなりヘリコプターもろとも爆発し、こうして勝利はランボーとゲリラ兵士たちのものとなった。




30-31. ル・アーヴルの靴みがき (Le Havre)

監督 アキ・カウリスマキ
出演 アンドレ・ウィルムカティ・オウティネンジャン=ピエール・ダルッサンブロンダン・ミゲルエリナ・サロ
2011年・フィンランド、フランス、ドイツ (ユーロスペース(提供 ユーロスペース=キングレコード)) 93分

解説
「街のあかり」 (06)以来5年ぶりとなるアキ・カウリスマキの監督作品で 「ラヴィ・ド・ボエーム」 に次ぐ2本目のフランス語映画。監督デビューした1980年代から一貫して社会の片隅でひっそりと生きるアウトサイダーを見つめてきたカウリスマキが、今作ではヨーロッパの深刻な移民問題を描き出す。庶民の人情と善意がたぐり寄せる奇跡を、時に優しく、時にこぼれだすオフビートなユーモアを交え、つむぎだされたヒューマン・ドラマの傑作。

ストーリー
北フランス、ノルマンディー地方の港町ル・アーヴル。かつてパリでボヘミアンな生活を送っていた元芸術家のマルセル・マルクス(アンドレ・ウィルム)は、ここで靴磨きを生業にしている。駅や高級革靴店の前で仕事をしているが、日々の稼ぎはわずか。だが、家には自慢の女房アルレッティ(カティ・オウティネン)と、愛犬ライカが帰りを待っていてくれる。決して豊かではないが、毎晩呑みに行きマルセルはそんな暮らしに幸せを感じていた。ある日、港にアフリカ・ガボンからの不法難民が乗ったコンテナが漂着する。警察の検挙をすり抜けた一人の少年イドリッサ(フロンダン・ミゲル)は、港でマルクスと偶然に出会う。イドリッサの母親がいるロンドンに送り出してやるため、密航費を工面しようとマルセルは奮闘するが、時を同じくして、妻アルレッティは体調の不調をうったえ入院、医師から不治の病を宣告される。




30-32. ランボー 怒りの脱出 (吹替)

監督 ジョージ・P・コスマトス
出演 シルヴェスター・スタローンリチャード・クレンナジュリー・ニクソンチャールズ・ナピアースティーヴン・バーコフ
1985年・アメリカ (東宝東和) 96分

解説
ヴェトナム戦争で行方不明になった米兵に関する情報収集のため敵地に乗り込んだランボーの活躍を描く。エグゼクティヴ・プロデューサーはマリオ・カサールとアンドリュー・ヴァイナ。製作はバズ・フェイシャンズ。監督は 「オフサイド7」 のジョージ・P・コスマトス、脚本はジェームズ・キャメロンと主演のシルヴェスター・スタローン、撮影はジャック・カーディフ、音楽はジェリー・ゴールドスミスが担当。出演はスタローン、リチャード・クレンナなど。

ストーリー
警官を相手に戦って服役中だったランボー(シルヴェスター・スタローン)は、元上官トラウトマン(リチヤード・クレンナ)から特殊任務につくことを条件に釈放された。その特殊任務とは、かつて東西陣営が総力をあげて戦った地でのアメリカ人行方不明兵士及び捕虜の動向を調査することだったが、戦闘は一切不用、情報収集だけで、後続部隊が救出するというものだった。目的地に向っ′たランボーはパラシュート降下中にアクシデントに見舞われ、ナイフと弓矢以外の武器は全て失った。やがてランボーは現地の連絡員コー・バオ(ジュリー・ニクソン)と出会い、捕虜収容所潜入を果たした。そこで米兵の拷問を目撃したランボーは指令に背いて米兵を救出、国境近くまで逃げのびたが頭上までやってきた米軍のヘリはマードック司令官(チャールズ・ネピアー)の命令で2人を見殺しにして去ってしまう。実はこの指令は<戦闘中行方不明兵士>を上べだけ調査して世論を鎮めようとする計画だから実際に捕虜が現われては困るのだ。トラウトマンとランボーはただこの計画に利用されたにすぎなかった。敵陣の中に置き去りにされたランボーは東側のゲリラ部隊のポドフスキー(スティーヴン・バーコフ)に捕えられる。超人的な忍耐力で拷問に耐えたランボーは、潜入したコーの助けで逃亡する。逃走中にコーは銃弾に倒れる。ランボーが初めて心を開き、アメリカヘ連れていくと約束した美しい少女の死に、ランボーは怒った。矢尻に火薬を込めた弓とナイフを武器にゲリラ部隊を一掃したランボーは前線基地に辿りつき、マードック司令官をたたきのめした。そしていずこへともなく姿を消した。




30-33. ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン (The Rundown)

監督 ピーター・バーグ
出演 ザ・ロックショーン・ウィリアム・スコットロザリオ・ドーソンクリストファー・ウォーケンユエン・ブレンナー
2003年・アメリカ (UIP) 104分

解説
「スコーピオン・キング」 で初主演を飾ったWWEの人気レスラー、ザ・ロックがダイナミックなアクションを披露する痛快作。アマゾンを舞台に、スゴ腕賞金稼ぎの大冒険を描く。

ストーリー
>ベック(ザ・ロック)は、ふとしたきっかけで暗黒街に借金を作ってしまい、返済のためバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)をしている。ある日、暗黒街のボスから“息子を連れ戻せ”という依頼が届く。報酬は借金の帳消しと、ベックが夢に描いていたレストランの開業資金。さっそくベックは人里遠く離れた異国のジャングルへと旅立つ。その息子トラビス(ショーン・ウィリアム・スコット)がいるというジャングルは、政府の力が全く届かない一帯だった。この地を牛耳っていたのは、恐怖で民衆を縛り付ける独裁者、ハッチャー。数々の黄金伝説を持つこの土地で金鉱を発見し、現地民を酷使し、ハッチャーは自らの王国を築き上げていた。トラビスがこの地に伝わる伝説の謎を解き明かし、黄金の秘宝のありかを突き止めていたと分かると、ハッチャーは彼を狙う。一方、ハッチャーに抗うゲリラ組織の女性リーダー、マリアナも、秘宝は自分たちのものだと主張する。なんとかトラビスの身柄を確保したベックだが、ハッチャーとゲリラ組織、そしてジャングルを相手に大苦戦する。




30-34. ゴーストハンターズ (Big Trouble in Little China)   (吹替)

監督 ジョン・カーペンター
出演 カート・ラッセルキム・キャトラルデニス・ダンジェームス・ホンヴィクター・ウォン
1986年・アメリカ (20世紀フォックス)

解説
伝説の幽霊に恋人をさらわれた2人の男の恋人救出作戦を描くSFファンタジー。製作はラリー・J・フランコ、監督はジョン・カーペンター、エグゼクティヴ・プロデューサーはポール・モナシュとキース・バリッシュ、脚本はゲアリー・ゴールドマンとデイヴィッド・Z・ワインスタイン、潤色はW・D・リクター、編集はマーク・ワーナー、スティーヴ・マーコヴィッチ、エドワード・A・ワーシルカ・ジュニア、視覚効果製作はリチャード・エドランドが担当。出演はカート・ラッセル、デニス・ダンほか。

ストーリー
>サンフランシスコのチャイナタウンでレストランを経営しているワン(デニス・ダン)は、アメリカ人の友人ジャック(カート・ラッセル)と、空港に恋人ミヤオ(スージー・パイ)を迎えにいったが、彼女は“死の貴族”というやくざに誘拐されてしまう。彼女の行方を追う2人はチャイナタウンのやくざ同士の抗争に巻き込まれるが、ミヤオは伝説の幽霊ロー・バン(ジェームズ・ホン)に捕えられていることを知る。ロー・パンは2258歳で肉も骨も霧状だが身長2メートルの怪人に変身、グリーン・アイの女と結婚すれば呪いから解放されると知って、“雷鳴”“雨”“稲妻”という超能力三人組に命じて緑の瞳のミヤオをさらったのだ。ジャックは空港で知り合った女性弁護士グレイシー(キム・キャトラル)やワン、さらにロー・パンの正体を取材に来た女性記者マーゴ(ケイト・バートン)らと“地獄のカマ”や“さかさま地獄”の迷路に迷い込み、ジャックとワンは魔窟で三人組に捕えられロー・パンのもとへ連れて行かれた。そしてグレイシーもグリーン・アイだったために連れ去られた。ロー・パンは催眠魔術でグレイシーとミヤオを魂の抜けた人形のようにし、エンマ大王の大宮庭で華麗な結婚の儀式をあげる。これで普通の人間に復活できると喜び、花嫁から生き血を吸いとり、うまそうになめた。ロー・パンの結婚の儀式のさなか、ジャックとワンは式場に殴り込みをかけ、壮烈な戦闘がくりひろげられた。やがてワンは愛するミヤオを、ジャックはグレイシーをロー・パンのもとから助けた。2人はいつしか愛し合うようになっていたのだ。ジャックたちの案内人となった観光バス運転手のエッグ(ヴィクター・ウォン)は不可能を可能にする六魔神の薬をみんなに飲ませていたためにスーパーマン的超能力を発揮、ロー・パン一味をこてんぱんにやっつけた。ともあれ、めでたくゴーストハントに成功し、無事に地上に出てきたジャックたち。ジャックはもとの運転手にかえって元気に働き始めた。





30-35. K-19 (K-19: THE WIDOWMAKER)

監督 キャスリン・ビグロー
出演 ハリソン・フォードリーアム・ニーソンピーター・サースガードクリスチャン・カマルゴレックス・シュラプネル
2002年・アメリカ (日本ヘラルド映画) 99/138分

解説
28年間封印されていた、米ソ冷戦時代に実際に起こった事件を映画化。潜水艦という閉鎖された空間を舞台に、男たちの生きるための過酷な戦いを描くパニック・ドラマだ。

ストーリー
1961年、米ソ冷戦の最中、ソ連国家首脳部は原子力潜水艦K-19の処女航海の艦長にアレクセイ・ボストリコフを任命した。副艦長には経験豊富なミハイル・ポレーニンが就き艦は出航。この2人の意見はしばしば対立するが、K-19は次々にテストを成功させていった。しかし新たな任務の遂行中、艦内の冷却装置のひび割れが判明する。原子炉は過熱し始め、このままでは炉心の溶融が避けられない。ボストリコフはじめ乗組員は、大惨事をくい止めるべくひとつの決断を下す。




30-36. アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲 (Furry Vengeance)  (吹替)

監督 ロジャー・クンブル
出演 ブレンダン・フレイザーブルック・シールズケン・チョンウォーレス・ショーンディー・ブラッドリー・ベイカー
2010年・アメリカ (パーティシパント・メディア) 92分

解説
2010年のアメリカ合衆国のコメディ映画。「ハムナプトラ」シリーズのブレンダン・フレイザー主演、動物たちとひとりのサラリーマンとのドタバタ大戦争を描いた痛快ファミリーコメディ。 日本ではビデオスルーとして、2011年7月6日にDVDが発売された。

ストーリー
オレゴン州の森林地区。不動産業者のダンは大規模な土地開発を仕切る現場監督。森林を伐採し道路を作り、巨大ショッピングモールと住宅分譲地の建設を計画中だった。この様子を目撃した森の住人アライグマは、人間の侵略を阻止するべく仲間を率いて立ち上がる!





30-37. ロックアウト (LOCKOUT)

監督 スティーヴン・レジャー
出演 ガイ・ピアースマギー・グレイスヴィンセント・リーガンジョセフ・ギリガン
2012年・フランス (松竹) 95分

解説
リュック・ベッソン製作、ガイ・ピアース主演によるSFアクション。衛星軌道上に浮かび、脱獄不可能と言われる究極の刑務所で暴動が発生し、大統領の娘の救出と、自らの嫌疑を晴らすために同地へ潜入する元CIAエージェントの活躍を描く。監督を務めるのは、ジェイムズ・マザーとスティーブン・レジャーの新鋭コンビ。

ストーリー
2079年。極限まで高まった人類の安全への欲求は、刑務所の管理体制にまで及んでいた。コールドスリープによる囚人の完全管理、銃火器搭載の自動防衛システム、ソーラーシステムによる半永久稼働の最新設備を備え、500人の凶悪犯を実験的に収容した脱獄成功率0%の刑務所“MS-1”。それは、地上ではなく宇宙に浮かぶ究極の監獄だった。組織の重要機密漏えい事件を追っていたCIAエージェント、スノー(ガイ・ピアース)は、ホテルの一室で殺害された同僚を発見する。しかし、激しい追撃を受けるうちに、証拠を握る仲間は消え、国家安全保障局に捕えられたスノーは同僚殺しの容疑によってMS-1への収監が決定する。その頃、MS-1は人道団体を率いる大統領の娘エミリー(マギー・グレイス)の訪問を受けていた。囚人に対する扱いに疑惑を抱く彼女の目的は、聞き取り調査を行なうことだった。早速、囚人の中で最も凶暴と言われるハイデル(ジョセフ・ギリガン)の聴取が始まるが、ハイデルは隙を突いて銃を盗み、瞬く間に囚人たちをコールドスリープから目覚めさせる。一斉に解き放たれた500人もの凶悪犯たち。MS-1は誰も近づくことの出来ない完璧な要塞と化し、刑務所職員とエミリー一行は彼らの人質となってしまう。囚人たちのリーダー、ハイデルの兄アレックス(ヴィンセント・リーガン)は、囚人全員の解放を要求。1時間ごとに人質を殺してゆくと宣言する。エミリーが大統領の娘であることに彼らが気付くのも時間の問題だった。CIA調査官ハリーは、動揺する大統領にスノーのMS-1潜入を提案。自らの潔白を証明する仲間が収容されていることをハリーから聞いたスノーは、MS-1に向かうことを決意する。500人の凶悪犯に1人で立ち向かう単独潜入ミッションが、こうして幕を開ける……。





30-38. 襲われた幌馬車 (The Last Wagon)  

監督 デルマー・デイビス
出演 リチャード・ウィドマークフェリシア・ファースーザン・コーナートミー・レティグレイ・ストリックリン
1956年・アメリカ (20世紀フォックス) 99分

解説
舞台はアリゾナ、アパッチの脅威から最後まで幌馬車を譲った男を描いた異色西部劇。製作は「たくましき男たち」のウィリアム・ホークス。最近作家から脚本家となったグウェン・バーニ・ギールガッド夫人の書き下ろしストーリーから「ホンドー」のジェームズ・エドワード・グラント、「去り行く男」のデルマー・デイヴス、ギールガッド夫人の3名が共同脚色、デイヴスが監督した。撮影はウィルフリッド・M・クライン、音楽は「誇り高き男」のライオネル・ニューマン。出演は「太陽に向かって走れ」のリチャード・ウィドマーク、コロムビアから借りたテレビ出身の新星で「最初のテキサス人」のフェリシア・ファー、同じくテレビ出身のスーザン・コーナー、子役トミー・レッティグ。

ストーリー
1875年、北アリゾナ。早く父母に死に別れ、コマンチ・インディアンに育てられたコマンチ・トッド(リチャード・ウィドマーク)は妻子を殺したハーパー兄弟と闘い3人までを射殺したが、残る1人、シェリフのブルに捕えられた。トッドを連れてブルはノーマンド大佐の指揮する移民を乗せた幌馬車隊に加わる。馬車の車輪に縛られ食物も与えられないトッドに、移民のジェニイ(フェリシア・ファー)とビリイの姉妹は同情。大佐にはヴァリンダとジョリイ(スーザン・コーナー)の2人の娘がいてジョリイはインディアンの混血だった。或夜ヴァリンダ姉妹、ジェニイ姉弟それにクリント、リッジと2人の若者達が泳ぎにいった留守、インディアンに襲われたキャンプは全滅、車輪に縛られたまま崖から落とされたトッドだけが奇跡的に助かる。ヴァリンダとリッジは彼を囚人扱いにしたが、ジェリイ達はトッドに味方し、彼の指導で危地を脱出しようと考えた。途中、リッジが蛇を射殺して弾丸を使い果し、その銃声がインディアンを誘き寄せてしまう。現われたインディアン2人をトッドは片づけたが、行手に300以上のアパッチがいると知った。翌日17人の騎兵隊と合流したトッドは、彼らの輸送する弾薬と石油を爆発させてアパッチを退け、一行は無事砦に到着出来た。そこで殺人犯として裁判にかけられたトッドは、ジェリイとビリイの弁護で保釈となり、2人を連れてコマンチ族のもとへ帰っていった。...





30-39. いとこ同志 (Les Causins)  

監督 クロード・シャブロル
出演 ジェラール・ブランジャン・クロード・ブリアリジュリエット・メニエルクロード・セルヴァルミシェル・メリッツ
1959年・フランス (東和)

解説
田舎から受験のために上京した純情な青年と、都会育ちの青年を主人公に、恋愛をめぐって傷つきやすい青年期の心理を描いたドラマ。脚本・監督ともにフランス映画界の新進クロード・シャブロル。撮影は 「恋人たち」 のアンリ・ドカエ、音楽はポール・ミスラキが担当。出演は 「殺意の瞬間(1956)」 のジェラール・ブラン、新人ジャン・クロード・ブリアリ、映画初出演のジュリエット・メニエル、クロード・セルヴァル、ミシェル・メリッツ等。製作クロード・シャブロル。

ストーリー
>二十三歳のシャルル(ジェラール・ブラン)は法学士の試験を受けるためにパリにやってきて、同じ年のいとこポール(ジャン・クロード・ブリアリ)の豪華なアパートに同居した。田舎ぐらしのシャルルと、何不自由ない都会生活を送るポール、生活環境の相違は二人の青年の性格をまるで別なものにしていた。旅のもようを母親に書き送る純真なシャルル、彼の子を宿したと泣きこんできた女を、仲間のクロビスに金をやって始末させるポール……。二人の共同生活は両極端だった。シャルルは受験勉強に励み、ポールはアパートに仲間を呼んで酒と恋愛遊戯にふけった。ある日、シャルルはポールに連れられて学生クラブに行き、そこで初めて会ったフロランス(ジュリエット・メニエル)の美しい瞳に魅せられてしまった。何度かの男との交渉をもっている彼女であっても、彼には問題ではなかった。パーティの夜、彼はフロランスに愛をうちあけた。シャルルの不器用だが、真剣な態度に、フロランスも彼を愛すようになった。しかし、破綻は意外に早くやってきた。二人の逢引きの日、フロランスは時間を間違えてアパートにやってきた。そこにはポールだけがいた。彼は彼女のシャルルへの純粋な愛情を聞いてあざわらった。そこにきたクロビスは彼女をそそのかした。彼女はポールに身をまかせた。ポールは彼女と同棲し、シャルルの眼の前で二人の嬌態をみせつけた。シャルルは一切の雑念を払いのけて勉学に励んだ。ポールの試験はシャルルより一日前で、勉強もしない要領居士の彼はみごとに合格した。ポールは彼女と別れた。シャルルは彼女の誘惑をしりそけ最後の仕上げにつとめた。が、彼は落ちてしまった。落胆したシャルルは町をさまよい、レストランでクロビスとむつまじげに語るフロランスをみつけ、よりいっそう絶望的になった。学生証を河に投げ棄て、アパートに帰った。壁のピストルをとり、一発の弾丸をこめた。弾倉を回転させ、寝ているポールの頭にむけた。引金をひいた。弾丸は出なかった。翌朝、ポールはシャルルの不合格をなんとかなぐさめようとした。彼はふとそこにあったピストルをとりあげ、シャルルにむけた。“撃つな”叫び声の終らぬうちに、弾丸はシャルルの胸を射抜いた。呆然とするポール、誰かが押すドアの呼鈴の音が激しく鳴っていた。




30-40. ヘッドライト 

監督 アンリ・ヴェルヌイユ
出演 ジャン・ギャバンフランソワーズ・アルヌールダニー・カレルポール・フランクールロベール・ダルバン
1956年・フランス (新外映)

解説
監督は 「禁断の木の実」 のアンリ・ヴェルヌイユ、原作はセルジュ・グルッサールの“しがない人々”脚色は 「禁じられた遊び」 の原作者フランソワ・ボワイエ、撮影は 「恋路(1951)」 のルイ・パージュ、音楽はジョゼフ・コスマ。主演は 「首輪のない犬」 のジャン・ギャバン、 「肉体の怒り」 のフランソワーズ・アルヌール、 「嵐の女」 のダニ・カレール。

ストーリー
>トラックの運転手ジャン・ヴィァール(ジャン・ギャバン)はボルドオに近い国道のそばにある“キャラバン”という運転手達の常宿の一室に疲れた身体を横たえる。だが彼の頭はさえきって思い出が次々にかすめて行く。??彼は丁度一年前のクリスマスの晩、この“キャラバン”にくたくたになって辿りついた。この前泊った時とは違う新しい女中クロチルド(フランソワーズ・アルヌール)がいた。二人はお互に心惹かれるようになり、その後この国道を通る度に、ジャンはクローに会い、二人の仲は益々深くなる。ジャンの家庭は、冷く陰気だった。下町の貧しいアパートへ幾日ぶりかで帰ってくる彼を迎えるものは冷い家庭だった。パリとボルドオ間を行く大型トラックの定期便を運転して、五十に手の届くまで働き通してきた鬱積した不満は、若いクローへの愛情となって燃え上る。ジャンは暗い家庭を振りすてて、新しい人生に踏み出そうと決心した時、些細のことから傭主と云い争い、職を失ってしまう。ジャンはクローへの連絡をぱったり絶った、クローは心配のあまり手紙で、身重になったと知らせる。それでも何の返事もない。パリに出てきたクローはジャンの失業を知り、妊娠を打明けずに立去り、ルピック街の連れ込み宿の女中となり、女将のすすめで、堕胎医のところへ行く。その不吉な日の翌日、ジャンは、自分の娘がクローの手紙を勝手に開封していたことを知って憤然として家を飛び出した。丁度その時、昔の同僚から新しい勤め口が見つかったという知らせがあり、ジャンはその夜のうちに、再びトラック運転手としてパリを離れることになった。よろこび勇んだ彼はルピック街の安宿からクローを連れ出し、トラックに乗せる。雨と風と濃霧に包まれた夜の国道を、幾時間も幾時間もトラックは走り続ける。途中クロチルドの容態が次第に悪化してきた。“キャラバン”まではまだ遠い。風雨はますます烈しく、見通しは利かなくなる。明方近く、トラックはやっと“キャラバン”に辿りつく。一年前のクリスマスの夜、初老のトラック運転手と二十の可憐な女中がめぐりあった“キャラバン”の前??だが、その時クローはもうこの世の人ではなかった。





30-41. サンダーアーム 龍兄虎弟 (龍兄虎弟)

監督 ジャッキー・チェン
出演 ジャッキー・チェンアラン・タムローラ・フォルネルロザムンド・クワンKen Boyle
1986年・香港 (東宝東和) 98分

解説
“神の秘宝”をめぐって邪教集団に戦いを挑む宝捜しのプロフェッショナルの活躍を描く。製作はチュア・ラム、エグゼキュティヴ・プロデューサーはレイモンド・チョウ、監督・武術指導はジャッキー・チェン、脚本はバリー・ウォン、エドワード・タン、ロー・キンの共同執筆、撮影はボブ・トンプソンとピーター・ニョール、音楽はマイケル・ライが担当。出演はジャッキー・チェン、アラン・タムほか。

ストーリー
数千年もの昔、聖地エルサレムを中心とする宗教戦争で、6種の“神の秘宝”??兜、鎧、かたびら、帯、楯、剣が各国に四散した。その6種の秘宝があれば他の宗教を滅亡できると信じている邪教集団はこれを集めることに狂奔していたが、2種は既に手に入れたものの、残り4種はどこにあるか分からなかった。そこでひとりの男に白羽の矢が立った。宝捜しのプロフェッショナル“アジアの鷹”ことジャッキー(ジャッキー・チェン)だ。ジャッキーをかつぎ出すため教祖は彼の友人で香港のスーパースター、アラン(アラン・タム)の妻ローレライ(ロサムンド・クァン)を誘拐する。ローレライはかつてジャッキーが憧れていた女性だった。“神の秘宝”と妻の命が引き換えられると知ったアランは、ジャッキーの力を借りるために一路ロンドンへと向かう。その頃、ジャッキーは秘宝のひとつ、宝剣を手に入れ、骨董収集家で、伯爵の娘メイ(ローラ・フォルネル)に売ったばかりだった。アランから話を聞いたジャッキーは宝剣を買い戻し、伯爵が持っている残りの3種の武器を借り受ける。ただし邪教集団の持つ秘宝を盗んでくる、という条件つきで……。こうしてジャッキー、アラン、メイのローレライ救出の旅が始まった。三人は邪教集団の砦に進入し、ローレライの居所をつきとめたが、敵のガードも堅く、最強の黒人女四人組がジャッキーの前に立ちふさがった。血みどろの死闘の末、彼女たちを打ち倒し、四人は無事砦を脱出した。





30-42. 普通の人々 (Ordinary People)  

監督 ロバート・レッドフォード
出演 ドナルド・サザーランドメアリー・タイラー・ムーアジャド・ハーシュティモシー・ハットンM・エメット・ウォルシュ
1980年・アメリカ (パラマウント映画=CIC)

解説
平凡で安定した生活を過ごしていたある一家が長男の死をきっかけに崩壊していく様を描く。製作はロナルド・L・シュワリー、監督はこれが1作目のロバート・レッドフオード。ジュディス・ゲストの原作を基にアルビン・サージェントが脚色。撮影はジョン・ベイリー、音楽はマービン・ハムリッシュ、編集はジェフ・カニューが各々担当。出演はドナルド・サザーランド、メアリー・タイラー・ムーア、ジャド・ハーシュ、ティモシー・ハットン、M・エメット・ウォルシュ、エリザ′べス・マッゴバーン、ダイナ・マノフなど。

ストーリー
>カルヴィン・ジャレット(ドナルド・サザーランド)はシカゴに住む有能な弁護士。妻ベス(メアリー・タイラー・ムーア)とは結婚して21年になる。息子コンラッド(ティモシー・ハットン)は17歳、ハイスクールに通い聖歌隊のメンバーでもある。彼は時々悪夢にうなされ、父のすすめで精神科医バーガー(ジャド・ハーシュ)の治療を受けている。彼の病気は兄バックの事故死が原因のようだった。秀才でスポーツ万能だったバックは皆に愛されていたがコンラッドと2人でボートで遠出した際にボートが転覆しコンラッドだけが助かったのだった。そして、その直後自殺をはかったコンラッド。バックを溺愛していたベスは、時々コンラッドを見て凍ったように口を閉ざす。病院でいっしょだったカレン(ダイナ・マノフ)と、退院後久しぶりに会ったコンラッドは、彼女の元気な姿に安心するが、分析医に通っているかという彼の質問に表情をくもらせ、彼女は席を立っていった。一方、カルヴィンは、コンラッドとべスの間のわだかまりを解きほぐそうと必死の努力を試み苦悩する。聖歌隊の合唱仲間ジーニン(エリザベス・マクガヴァン)によい声だとほめられたコンラッドは、彼女とデートし、明るい気分にひたる。クリスマスの休暇に入り、カレンにお祝いの電話を入れたコンラッドは、その時カレンが自殺したことを聞き茫然とする。取り乱したコンラッドに、バーガーは医者の立場から言葉をかけ、コンラッドを苦しめている罪の意識から解放させる。落ちつきを取り戻した彼はジーニンを訪れ、好きだと告げた。ある晩居間にいた父母の元にコンラッドが現われ、初めて自分から進んでベスにキスをした。しかし、ベスは抱き返すことなくそのままの姿勢でじっとするだけだった。夜中に目を覚ましたベスは、階下の部屋で1人泣いているカルヴィンの姿を見て当惑する。彼は妻に初めて君への愛があるのかわからないと本心を告げた。明け方、彼女は家を出て行く。庭で1人立ちつくすカルヴィンのもとにコンラッドが近づき、2人は無言のままいつまでも抱き合うのだった。





30-43. RONIN (Ronin)

監督 ジョン・フランケンハイマー
出演 ロバート・デ・ニーロジャン・レノナターシャ・マケルホーンステラン・スカルスゲールドショーン・ビーン
1999年・アメリカ (UIP) 122分

解説
謎の任務に体を張る元諜報員のスペシャリストたちの奮戦を骨太なタッチで描くアクション・サスペンス。監督は 「フレンチ・コネクション2」 「対決」 「D.N.A.」 など男気あふれる重厚な娯楽作で鳴らす名匠ジョン・フランケンハイマー。脚本はミュージシャン・作家のJ・D・ザイクの原案を、 「スパニッシュ・プリズナー」 のデイヴィッド・マメットがリチャード・ウェイズ名義でザイクと共同で担当。製作は 「スピーシーズ1、2」 のフランク・マンキューソ・Jr.。製作総指揮はポール・ケルメンソン。撮影は 「セブン・イヤーズ・イン・チベット」 のロバート・フレース。音楽は 「Somebody Is Waiting」 (日本公開未定)のエリア・ミラクル。美術はマイケル・Z・ハナン。編集は 「ジャガーノート」 「ジョージ・ウォレス」 (テレビ映画、フランケンハイマー演出)のヴェテランのトニー・ギブス。衣裳は 「スプラッシュ」 のメイ・ロウス。出演は 「ヒート」 「ジャッキー・ブラウン」 のロバート・デ・ニーロ、 「レオン」 「GODZILLAゴジラ」 のジャン・レノ、 「トゥルーマン・ショー」 のナターシャ・マケルホーン、 「トゥモロー・ネバー・ダイ」 のジョナサン・プライス、 「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」 のステラン・スカルスゲールド、 「アンナ・カレーニナ」 のショーン・ビーン、 「マネートレイン」 のスキップ・サダス、 「ジャッカルの日」 のミシェル・ロンダール、元フィギュアスケート界の女王カタリーナ・ヴィットほか。

ストーリー
>パリ。元諜報員たちが、謎の雇い主によって、中身も不明なあるブリーフケースを盗み出すという任務のために集められた。チームの顔触れは、戦略に通じたアメリカ人サム(ロバート・デ・ニーロ)、フランス人コーディネーターのヴァンサン(ジャン・レノ)、東欧圏の電子工学の専門家グレゴー(ステラン・スカルスゲールド)、アメリカ人の腕利きのドライヴァー、ラリー(スキップ・サダス)、武器の専門家スペンス(ショーン・ビーン)。指令者は謎めいた女ディエドラ(ナターシャ・マケルホーン)。彼女の指示の元、作戦は着々と進められたが、挑発的な態度をとっていたスペンスは経験の浅さをサムに見破られ、追い放たれた。風光明媚なニース。標的の一団を白昼の町中で待ち受けて大胆なやり口で見事ケースの強奪に成功したチームだが、なんとここで裏切りが。グレゴーがケースを持ち去ったのだ。ディエドラもひそかにシーマス(ジョナサン・プライス)という謎の男と接触を持つ。古いコロシアムでグレゴーをサムたちはキャッチするが、グレゴーは逃亡。そして現れたシーマスがラリーを射殺して、ディエドラと共に姿を消す。ヴァンサンは腹を撃たれたサムをジャン=ピエール(ミシェル・ロンダール)という情報屋の老人の邸宅にかくまう。サムはヴァンサンに自ら指示を与えながら体内から弾丸を抜かせた。老人はサムに日本のローニンの話を聞かせる。傷が癒えたサムとヴァンサンはケースの行方を追って行動を再開。ふたりはどうやらケースはナターシャ・キリロヴァ(カタリーナ・ヴィット)というスケートの女王のパトロンのロシアマフィアの元に運ばれるとかぎつけた。マフィアと共にスケートの女王もリンク上であえなく殺害して再びケースを手にしたグレゴーだが、警備員に化けていたシーマスの手で倒される。サムは出くわしたディエドラに自分は諜報員でずっとシーマスを追っていたと告げ、シーマスを追い詰める。さしものシーマスも、サムとヴァンサンの手でついに果てた。ケースも取り戻されですべてが終わり、サムとヴァンサンは友情を確かめあって別れるのだった。




30-44. サイレント・ワールド2011 地球氷結 (ARCTIC BLAST)  (吹替)

監督 ブライアン・トレンチャード=スミス
出演 マイケル・シャンクスアレクサンドラ・デイビースインディアナ・エバンス
2010年・カナダ、オーストラリア 96分

解説
オゾン層亀裂からのマイナス70度の超低温大気で地球が凍りつく!?全てを凍らせる“氷霧”から逃げまどう人々――心まで凍りつく氷河期パニック!

ストーリー
日食の日に国際気象研究機構(ICRO)の観測船ノース・スター号がオーストラリアの浜に打ち上げられる。船内の乗組員15名は全員死亡。検死解剖の結果、死因は急激な気温低下による凍結だった。ジャック・テイト(マイケル・シャンス)はICROで働く優秀な研究者だ。だが、家庭より仕事に比重を置きすぎていると、妻のエマ(アレクサンドラ・デイビース)とは離婚の危機にあった。ジャックは今回の観測船の凍死事件について、ある仮説を立てた。それは、大気汚染によって脆弱化したオゾン層が日食の影響で損傷をうけ、そこから中間圏の冷たい空気が流入し、局地的に異常低温を起こしたというものだったが、ICROは、奇想天外なその仮説に耳を貸そうとしない。しかしジャックの仮説通り、マイナス70度の寒冷前線が地上に降下し、“氷霧”となって人々を襲い始める。そんな時、娘のナオミ(インディアナ・エバンス)が“氷霧”がまさに訪れようとしている海岸にいることを知ったジャックは、車を飛ばし海岸へ急ぐ…。




30-45. パニック・トレイン (Last Passenger)

監督 オミッド・ノーシン
出演 ダグレイ・スコットカーラ・トイントンデビッド・スコフィールドイド・ゴールドバーグリンゼイ・ダンカン
2013年・イギリス 97分

解説
暴走する列車内に閉じ込められた乗客たちの運命を描いたイギリス製パニックスリラー。わずか500ポンドでつくった予告編をネット公開して投資を呼びかけ、集まった約250万ドルで制作された作品。「M:I-2」のダグレイ・スコットが主演を務めた。

ストーリー
シングルファザーの医師ルイスは、息子のマックスを連れてロンドン発の深夜列車で帰宅の途についていた。停車中に誰かがブレーキを操作していることを不審に思うルイスだったが、列車はそのまま走り出してしまう。乗客は彼らを含めて6名。列車が停車駅を次々と通過していることに気づいたルイスは車内のインターフォンで運転室と連絡を取るが、運転している男は乗客の人数を聞くだけ。猛スピードで走り続ける列車内に取り残されたルイスら6人の乗客たちは、どうにかしてこの危機を切り抜けようと力を合わせるが……。





30-46. オーシャンズ

監督 ジャック・クルーゾ
出演 ジャック・ペランランスロ・ペラン
2009年・フランス (ギャガ・コミュニケーションズ) 103分

解説
「WATARIDORI」 で飛行する鳥と並走する斬新な映像を見せたジャック・ペラン監督が、未知なる“海”の神秘を描くドキュメンタリー。最新技術により、驚愕の映像が次々と映し出される。

ストーリー
ガラパゴス諸島の西、フェルナンディナ島には海イグアナが生息している。その近く、フランス領ギニアの宇宙センターからロケットが打ち上げられる。南アフリカのポート・エリザベス沖では、ハセイルカがイワシの魚群を追っている。海面に追いやられたイワシを、上空からカツオドリが狙う。日本・島根県沖の海中を漂っているムラサキダコは、天敵に襲われると1mにもなる膜を相手に巻き付け、それをトカゲのしっぽのように切って逃げてしまう。アルゼンチンから大西洋に突き出したバルデス半島の砂浜では、オタリアがのんびりとくつろいでいる。しかし突然、シャチが彼らを襲う。オーストラリア・タウンズビル沖では、シャコとカニが対決する。同じくオーストラリアのストラドブローク島周辺では、ときには時速50km以上で泳ぐバンドウイルカが、波間から飛び上がっては姿を消す。日本の佐渡島近海では、一面ミズクラゲで埋め尽くされた幻想的な風景のなか、コブダイが泳いでいる。オーストラリアの東海岸では、ヨシキリザメの漁が行われている。フカヒレとなるヒレだけを切り取り、海に捨てられた瀕死のサメの前を、餌となるはずの小魚が無警戒に通り過ぎる。オーストラリア・メルボルン沖の海底には、5万匹ものクモガニが大量発生し、場所によっては1mもの高さに重なり合って交尾をしている。ポルトガル・アゾレス諸島のマイルカは、海面から飛び上がってはクルクルと回転して見せる。アラスカ・チャタム海峡では、ザトウクジラが独特の狩りを行っている。数頭のクジラが魚群の周りに円を描きながら泡を吐き出し、魚を海面に集める。そして逃げ場を失った魚を一気に飲み込む。フランス・ブルターニュ沖は荒れに荒れ、トロール漁船を強風が襲う。港では、5階建てビルほどの高さの灯台が高波に飲み込まれている。北極海、浮氷の合間から姿を現したのは、“海のユニコーン”と呼ばれるイッカクである。彼らは、夏は海岸近く、氷が凍結する冬は沖合へと移動しながら生活している。




30-47. ジョン・ウィック (JOHN WICK)  (吹替)

監督 チャド・スタエルスキ
出演 キアヌ・リーヴスウィレム・デフォーイアン・マクシェーンミカエル・ニュークヴィストディーン・ウィンタース
2014年・アメリカ (ポニーキャニオン) 101分  (R15+)

解説
キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋を演じるハードボイルドアクション。一度は裏稼業から足を洗った殺し屋が、大切なものを奪われ、復讐のためにたったひとりでロシアン・マフィアに戦いを挑むさまが描かれる。キアヌの代表作である 「マトリックス」 シリーズでスタントコーディネーターを担当していたチャド・スタエルスキが監督を務める。

ストーリー
ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)は裏社会にその名を轟かせた殺し屋だったが、愛に目覚め引退。しかし妻が死に、その忘れ形見はロシアン・マフィアの手により散ってしまう。ジョン・ウィックは怒りに身を任せ、たった一人、復讐に乗り出す。




30-48. グーニーズ (THE GOONIES)  

監督 リチャード・ドナー
出演 ショーン・アスティンジョシュ・ブローリンジェフ・コーエンコリー・フェルドマンケリー・グリーン
1985年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 114分

解説
海賊の隠した宝物を探すティーンエイジャー7人の冒険を描く。製作は 「オーメン」 以来のコンビであるリチャード・ドナーとハーヴェイ・バーンハード。エグゼクティヴ・プロデューサーは 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 のスティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ。監督は 「レディホーク」 のリチャード・ドナー。スピルバーグの原案に基づいてクリス・コランバスが脚色。撮影はニック・マクリーン、音楽はデーヴ・グルーシン、特殊効果はマイケル・マカリスターの監修でILMが担当。出演はショーン・アスティン、ジョシュ・ブローリンなど。ドルビー・ステレオ。

ストーリー
>オレゴン州の港町アストリア。13歳のマイキー・ウォルシュ(ショーン・アスティン)は、兄のブランド(ジョシュ・ブローリン)と家でくすぶっていた。その頃、警察からフランシス・フラテリ(ジョー・パントリアーノ)が脱獄、母親のママ・フラッテーリ(アン・ラムジー)の運転する車で弟のジェイク(ロバート.ディヴィ)とともに逃走した。マイキーの家へ、友達が続々と集まってくる。スペイン語ができて口のうまいマウス(コリー・フェルドマン)、ドジでいつも腹をすかしているチャンク(ジェフ・コーエン)、発明家のデータ(キ・ホイ・クワン)の3人である。彼らとウォルシュ兄弟は、自分たちをグーニーズと呼んでいた。ウォルシュ家は借金のかたに家屋をゴルフ会社に差し押さえられ、明日には家を出なくてはならない。屋根裏部屋で見つけた古地図に書かれているスぺイン語をマウスが解読したところ、海賊片目のウィリーが隠した宝の地図らしい。宝を見つけて借金をかえそうと、とめるブランドをしばって、マイキーらは岬に行く。そこには古ぼけたレストランがあり、あやしげな人物たちがいた。それがフラテリ一家だった。後を追ってきたブランド、そしてチア・リーダーのアンディ(ケリー・グリーン)、ちょっと変わった女の子ステフ(マーサ・プリンプトン)と一緒にレストランの地下に入り込んだ。中には死体と贋札の印刷機があり、暖炉の下に秘密の入口が見つかった。フラテリ一家がもどってきたので、みんなは入口から地下の洞窟へ。とり残されたチャンクから話を聞いた一家が後を追いかけてくる。チャンクは一家の末弟で、地下に鎖でつながれていた奇形のスロース(ジョン・マツザック)と仲良くなり、鎖をちぎって、2人も地下へ。地下洞窟にはウィリーがさまざまな罠をしかけていた。それらの罠をかわして、ついに海賊船を発見、なかの宝石を手に入れた。と思った時、フラテリ一家が来て、みんなは追い出される。がウィリーの罠はまだ終ってなくフラテリ一家も船から逃げ出すはめに。グーニーズは洞窟のすき間から外へ出て、心配していた家族と再会した。宝石で借金もかえすことができる。フラテリ一家はつかまった。そして、海上に海賊船が漂い出てきて、グーニーズの話を信じようとしなかった保安官たちを驚かすのだった。