25-1. ラッシュ プライドと友情 (吹替)

監督 ロン・ハワード
出演 クリス・ヘムズワースダニエル・ブリュールオリビア・ワイルドアレクサンドラ・マリア・ララピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
2013年・アメリカ (ギャガ(提供 ギャガ=ポニーキャニオン) 123分  (PG12)

解説
日本でも絶大な人気を誇るモータースポーツの最高峰、F1。その1976年シーズンの壮絶なチャンピオン争いに迫るヒューマンドラマ。事故で大やけどを負いながらもシーズン中に復帰したニキ・ラウダと彼の不在時に強さを見せたジェームス・ハント。性格もドライビングスタイルも正反対な2人の戦いを臨場感あふれるレースシーンとともに描く。

ストーリー
フェラーリに乗る沈着冷静で隙のないレース運びをするニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)と、マクラーレンに乗る奔放な性格ながら誰からも愛される天才型のジェームズ・ハント(クリス・ヘムズワース)は、正反対の性格と走り方のため、常に比較され、衝突することもあった。1976年、前年チャンピオンのラウダはトップを疾走していたが、ドイツ・ニュルブルクのレース中にコントロールを失い壮絶な事故を起こす。大怪我を負ったラウダは生死の境をさまよい再起不能かと思われたが、6週間後、まだ傷が治っていないものの彼は復帰。そして迎えたシリーズ最終決戦の日本・富士スピードウェイ。ラウダとハントは互いにライバル以上のつながりを感じながらレースに臨む……。






25-2. ダレン・シャン

監督 ポール・ウェイツ
出演 クリス・マッソーグリアジョシュ・ハッチャーソンジョン・C・ライリー渡辺謙サルマ・ハエック
2009年・アメリカ (東宝東和) 109分

解説
世界中に熱狂的なファンを持つダーク・ファンタジーを映画化。親友を助けるためにバンパイアと取引をし、半バンパイアとなった少年の運命を描く。演技派俳優の共演に注目。

ストーリー
ダレン・シャン(クリス・マッソグリア)は、家族とともに郊外の町で暮らす16歳の少年。成績優秀で女の子にもモテモテ、何不自由ない生活を謳歌していた。ある日、親友のスティーブ(ジョシュ・ハッチャーソン)とともに、風変わりなサーカス一座“シルク・ド・フリーク”のショーを見に行く。ミスター・トール(渡辺謙)が団長を務めるシルク・ド・フリークは、他では目にすることが出来ないユニークなショーを披露。自在に髭を伸ばし、予知能力を持つマダム・トラスカ(サルマ・ハエック)、切断された体を再生できるコーマ・リズム(ジェーン・クラコウスキー)などなど…。中でも蜘蛛好きなダレンの興味を引いたのは、巨大毒蜘蛛マダム・オクタを操るラーデン・クレプスリー(ジョン・C・ライリー)だった。吸血鬼マニアのスティーブは、クレプスリーが吸血鬼であることに気付き、自分を吸血鬼にして欲しいと頼み込むが、すげなく却下。悪態をついて去って行く。一方、ダレンは楽屋裏で出会ったマダム・オクタを手にしたまま帰宅。翌日、マダム・オクタを学校に連れて行くと、スティーブが噛まれてしまう。昏睡状態に陥った親友を救うため、ダレンは解毒剤を求めてクレプスリーのもとを訪れる。自分が半吸血鬼のハーフ・バンパイアとなる条件で解毒剤を手に入れるダレン。これによりスティーブの命は救われるが、ハーフ・バンパイアとなったダレンは、家族と別れ、シルク・ド・フリークと行動を共にすることになる。そんなある日、人間を襲う凶暴な吸血鬼集団バンパニーズがシルク・ド・フリークを襲撃してくる。その先頭に立つのは、なんとスティーブ。クレプスリーとダレンへの憎しみを募らせた彼は、バンパニーズに加わっていたのだ。ダレンの家族を人質に取るバンパニーズ。命を救った相手から裏切られた悲しみと悔しさに駆られながら、ダレンはスティーブに立ち向かう……。





25-3. リーサル・ウェポン 

監督 リチャード・ドナー
出演 メル・ギブソンダニー・グローヴァーゲイリー・ビジーミッチェル・ライアントム・アトキンス
1987年・アメリカ (ワーナー映画) 110分

解説
家庭思いの黒人刑事と自殺志望の刑事が、麻薬組織を潰滅させるまでの警察アクション。製作はリチャード・ドナーとジョール・シルヴァー。監督は 「レディホーク」 のリチャード・ドナー。脚本はシェーン・ブラック、撮影はスティーブン・ゴールドブラット、音楽はマイケル・ケイメン、エリック・クラプトンが担当。出演はメル・ギブソン、ダニー・グローヴァーほか。ドルビー・ステレオ。

ストーリー
LA。高層アパートから娼婦(ジャッキー・スワンソン)が飛び降り自殺をする。50歳の誕生日を妻トリッシュ(ダーレン・ラヴ)、娘リアン(トレーシー・ウルフ)らに祝福されて家を出た黒人刑事ロジャー・マートフ(ダニー・グローヴァー)が捜査に当たる。被害者アマンダが戦友の銀行家マイケル(トム・アトキンス)の娘と知り暗然とした気持ちになるロジャー。署につき、新しい相棒が、自殺志望で麻薬課から移ってきたマーティン・リッグス(メル・ギブソン)と知り、ますます沈む。マーティンは妻を交通事故で亡くし、毎朝目覚めると拳銃を顔に向けるのだった。屋上から自殺志望者とともに下の緩衝マットに飛び降りて、またロジャーを嘆かせた。アマンダのパトロン宅を訪ねて、銃撃戦を展開。夜、ロジャーはマーティンを家へ招き、2人は胸襟を開きあう。ロジャーはマイケルを問い詰め、ヴェトナム戦争当時の特殊部隊の一部がその後、将軍(ミッチェル・ライアン)指揮のもとに大掛りなヘロイン密輸を行ない、マイケルの銀行を隠れ蓑にしていたことを聞き出すが、将軍の手下のジョシュア(ゲイリー・ビジー)がヘリで襲来してマイケルを射殺してしまう。その後、マーティンはジョシュアに生命を狙われ、危うく助かるが、敵を欺くため殉死と発表する。リアンがさらわれ、ロジャーは砂漠に呼び出される。マーティンが隠れて狙撃するが、つかまってしまい、マイケルからどれだけ聞いたかと拷問される。しかし、死力を振りしぼり、反撃に転じた。ロジャーは将軍の車に銃弾をぶちこみ、車はバスに激突し、中にあった手榴弾が爆発し将軍は焼死する。車で逃げ出したジョシュアをマーティンが疾走して追いかけるが、逃げられてしまう。彼はロジャー宅に急ぐが、誰もいなかった。マーティンが来て2人は素手で殴り合い決着をつけることにした。死闘の末、ジョシュアは破れた。しかし、抱き起こした警官の銃を抜き取りマーティンとロジャーを狙う。その一瞬前にマーティンとロジャーはともに銃を抜きジョシュアを射殺する。自殺願望がなくなったマーティンはロジャー宅でクリスマスを過ごす。




25-4. ブラックライダー (吹替)

監督 ハーレー・コックリス
出演 トミー・リー・ジョーンズリンダ・ハミルトンロバート・ヴォーンリチャード・ジャッケルリー・ヴィング
1986年・アメリカ (日本ヘラルド映画)

解説
自動車泥棒の一大組織に戦いを挑む泥棒を主人公にしたアクション。製作はジョエル・B・マイケルズとダグラス・カーティス。監督は 「バトルトラック」 のハーレー・コクリス。ジョン・カーペンターの原案に基づいて、カーペンター、デズモンド・ナカノ、ウィリアム・グレイが脚本を執筆。撮影はミッシャ・ススロフ、音楽はラロ・シフリンが担当。出演はトミ・リー・ジョーンズほか。

ストーリー
ラス・ヴェガスのラッキー・ダラー社は脱税容疑で調べられており、大陪審が金曜日に開かれる予定になっている。FBIはその証拠をフリーランサーに奪わせることに、クィント(トミー・リー・ジョーンズ)が請負って同社に侵入した。証拠のカセット・テープを盗んで逃げるクィントに、警備係の銃が火を吹く。ネヴァダの砂漠で、元NASAの科学者アール(リチャード・ジャッケル)がまつたく新しい車ブラック・ムーンをテストしていた。アールたちはLAの高級レストラン、べッツィでブラック・ムーンを展示することにした。途中のガス・スタンドでクィントはアールたちに会い車の後部にテープを隠す。警備係のチーフ、リンガー(リー・ヴィング)は彼のライヴァルで、執拗に彼の後を追う。ベッツィでクィントはFBIエージェントのジョンソン(ババ・スミス)にテープを渡すことにした。ところが、ベッツィの駐車場にとめてあった高級車を車泥棒がかっぱらっていった。ブラック・ムーンに若い女が乗って逃走。クィントは必死に追い、ライランド・ビルに車泥棒一味が入ったのを確かめる。この巨大なビルはライランド(ロバート・ヴォーン)のもので、ビルはさながら要塞のようになっており、なかでは盗まれた車の改造作業が行なわれていた。女の名はニーナ(リンダ・ハミルトン)といった。ジョンソンから72時間以内にテープを渡すように厳命されたクィントは、アールとテスト・ドライヴァーのビリー(ダン・ショア)と協力してライランド・ビル侵入計画を練る。ライランドと衝突したニーナに酒場で接近したクィントは、彼女の家でメイク・ラヴ。知り合いの建築業者アイアン・ジョン(キーナン・ウィン)にビルの設計図入手を頼んでいた。ジョンの所へ行き、彼が死んでいるのを発見。リンガーの仕業だった。リンガー一味と死闘が展開された。ニーナはライランドの命でとらえられた。クィントはアールらと綿密な打ち合わせの上でライランド・ビルに忍び込み、ニーナを救出。ブラック・ムーンに乗り込むが、出口をとじられてエレヴェーターに追いこまれ、上の展示ルームに。そこで車を疾走させ、ライランドをはねて、窓を突破して、第2ライランド・ビルに突入した。後部からテープをとり出したところへ、またりンガーが現われた。2人はなぐりあい、クィントが勝つ。テープをジョンソンに渡して礼金を受け取るとクィントは引退を表明して、ニーナと去っていく。
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25-5. アンナと王様 (吹替)

監督 アンディ・テナント
出演 ジョディ・フォスターチョウ・ユンファバイ・リントム・フェルトンシード・アルウィ
1999年・アメリカ (20世紀フォックス) 93/147分

解説
アジアの王国を舞台に、国王と家庭教師をめぐるドラマを描いたロマンス。監督は 「エバー・アフター」 のアンディ・テナント。原作は19世紀の英国人女性、アンナ・レオノーウェンズの手記。脚本は 「ダブル・インパクト」 のスティーヴ・ミアーソンとピーター・クライクス。撮影は 「メッセージ・イン・ア・ボトル」 のカレブ・デシャネル。音楽は 「娼婦ベロニカ」 のジョージ・フェントン。美術は 「オスカーとルシンダ」 のルチアーナ・アリジ。編集は 「エバー・アフター」 のロジャー・ボンデリ。衣裳は 「エバー・アフター」 のジェニー・ビーヴァン。出演は 「コンタクト」 のジョディ・フォスター、 「リプレイスメント・キラー」 のチョウ・ユンファ、 「ワイルド・ワイルド・ウエスト」 のバイ・リン、 「リプレイスメント・キラー」 のランダル・ダク・キムほか。

ストーリー
19世紀。夫を亡くしたアンナ(ジョディ・フォスター)は一人息子ルイ(トム・フェルトン)を連れ、シャムのモンクット王(チョウ・ユンファ)の依頼でバンコックにやってきた。王子たちの教育係として招かれたアンナだが、何十人もの側室や子供たちに驚く。環境の違いにとまどうアンナだが、やがて王の聡明な人柄に惹かれていく。外国の優れた知識に学ぶべきだと考えていたモンコック王は、イギリス人をはじめ諸外国の要人を招いた夜会を計画。アンナに指導を任せる。夜会は大成功し、アンナと王はお互いの気持ちを秘めたままダンスを踊る。ある日、側室のタプティム(バイ・リン)が頭を剃り尼僧として生きようと宮殿を脱出、捕らえられてしまう。恋人との仲を疑われたタプティムは、アンナが口を出したために王の恩赦を受ける機会を失い、処刑されてしまった。この事件をきっかけに、アンナは帰国を考えるようになる。そんな中、平和な王朝に不満をもつアラク将軍(ランダル・ダク・キム)がクーデターを起こす。危機一髪の場面で王を救ったのは、なんとアンナの機転だった。最後の夜、アンナと王は静かにダンスをする。深く愛しあいながら、二人がそれを口にすることはなかった。




25-6. 七福星

監督 サモ・ハン・キンポー
出演 ジャッキー・チェンユン・ピョウシベール・フーサモ・ハン・キンポーリチャード・ウン
1985年・香港 (東映) 90分

解説
麻薬密輸組織を追う特捜隊の刑事の活躍を描くシリーズ第3弾。製作はレナード・ホウ、エリック・ツァン、監督は第2作 「大福星」 のサモ・ハン・キンポー、脚本はバリー・ウォン、撮影はアーサー・ウォン、ジョニー・コー、音楽はアンダース・ネルソンが担当。出演はジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、キンポーほか。

ストーリー
キッド(サモ・ハン・キンポー)をはじめとする5人組、オカルトに夢中のクレイジー(リチャード・ウン)、知的障害の“ちび”(エリック・ツァン)、“ひげ”(フォン・ツイファン)、“二枚目”(チャーリー・チン)らは、フラワー刑事(シベール・フー)のお目付けつきでタイのバタヤ・ピーチでヴァカンスを過ごすことになった。ところが香港から緊急指令をうけとったフラワー刑事が捜査にのり出したとたん、ミスター・マーは殺され、彼らもギャル風の殺し屋に狙われたりでヴァカンスどころではない。一方麻薬捜査隊の刑事マッスル(ジャッキー・チェン)とリッキー(ユン・ピョウ)は、麻薬の取引現場を急襲、乱闘の末、ギャングたちを逮捕する。マーから手紙を受けとることになっていたウォン(ロザマンド・クワン)とジョン(ジョニー・シャム)を守りながら、敵が送り込んだ凄腕の殺し屋3人組と闘う捜査隊。5人組の助けもあり、見事敵を倒すのだった。




25-7. メカニック (吹替)

監督 サイモン・ウェスト
出演 ジェイソン・ステイサムベン・フォスタードナルド・サザーランドトニー・ゴールドウィンジェームズ・ローガン
2011年・アメリカ (ショウゲート) 93分  (R15+)

解説
トランスポーター」 シリーズのジェイソン・ステイサム主演によるアクション。凄腕の殺し屋ビショップが、ある任務に隠された罠に大奔走。元ネタは、1972年に製作されたチャールズ・ブロンソン主演の同名作。肉弾戦をはじめ、爆破シーンにカーチェイスなど超絶アクションはよりパワフルに、驚きのクライマックスまで目が離せない。

ストーリー
南米コロンビアの麻薬王が自宅のプールで暗殺、だが事件は事故死と判断された。闇の犯罪組織に雇われ、殺人の痕跡をいっさい残さない暗殺者、アーサー・ビショップ(ジェイソン・ステイサム)の犯行であった。常に慎重を期し、米ニューオリンズの沼地の奥にある隠れ家を誰に知らせることもない。クラブで知り合った美女サラ(ミニ・アンデン)との関係もその場限りで、誰とも組まずに孤独を受け入れる男。そんなアーサーの元に闇組織の雇い主サンダーソン(トニー・ゴールドウィン)から新たなミッションが下される。アーサーの親友であり、この仕事を始めるきっかけを作ってくれた恩人ハリー・マッケンナ(ドナルド・サザーランド)の暗殺。サンダーソンによれば、ハリーは組織を裏切って他の暗殺部隊を壊滅させたという。アーサーは葛藤を抱えながらも、プロとしてこの仕事を引き受ける。車椅子生活をおくるハリーを抹殺するのは、友人を騙すことに対する苦悩を除けば、たやすいことだった。ハリーの葬儀に出席したアーサーは、ハリーの息子・スティーブ(ベン・フォスター)と再会。父を殺したヤツに復讐したい、そして父がアーサーに教えたことを自分も教わりたいというスティーブ。アーサーは罪悪感も手伝い、彼を助手に迎え、暗殺のテクニックすべてを叩きこもうとするのだった。最初の仕事こそ手際が悪かったが、スティーブはメキメキと腕を上げていく。勝手に助手を雇ったことがサンダーソンには面白くないが、アーサーは使えるヤツだと説得する。次なるターゲットは自称“救世主”のカリスマ的な金満宗教家。二人は標的が滞在するホテルに手際よく潜入。だがスティーブのちょっとしたミスから、派手な銃撃戦は避けられなくなる。この頃から、何かが確実に狂い始めていた。死んだはずの男の突然の出現、ハリー暗殺ミッションの意外なからくり、そして父を殺したかもしれないアーサーに対するスティーブの疑念。誰を信じ、誰を敵とみなすべきか。混沌とした状況下、アーサーの命を懸けた戦いが始まろうとしていた……。





25-8. リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い (吹替)

監督 スティーヴン・ノリントン
出演 ショーン・コネリーナジルラディン・シャーペータ・ウィルソントニー・カランスチュアート・タウンゼント
2003年・アメリカ (20世紀フォックス映画) 110分  (日本語吹き替え版)

解説
コミック原作の奇想天外な冒険物語が、新たに登場。7人の世界的な名作小説のヒーロー&ヒロインたちが、悪の組織と壮絶な闘いを展開するアクション・アドベンチャーだ。

ストーリー
1899年、ロンドンの中心部にある英国銀行が襲撃される。鉄仮面のリーダー“ファントム”率いる超近代兵器で武装した謎の一団は、金魂や札束や宝石類には手をつけず、古い海上都市の設計図面だけを盗んでいった。そして、アフリカで悠々自適の生活を送っていた伝説の冒険家アラン・クォーターメイン(ショーン・コネリー)のもとに、英国政府の使者が訪れ、世界大戦の勃発を防ぐため、ユニークかつ超人的な能力を持つチームのリーダーになることを依頼する。対岸の火事でないことを身をもって悟ったクォーターメインは、ロンドンへ向かう。秘密会議の席上、軍事情報部のM(リチャード・ロクスバーグ)は、ヨーロッパ国家間のテロ行為の黒幕が“ファントム”であると説明し、間もなくベニスで開かれるヨーロッパ列強による極秘の和平会議の妨害を阻止するよう、クォーターメインに命じる。かくしてクォーターメイン以下、潜水艦ノーチラス号のネモ船長(ナサーラディン・シャー)、透明人間のスキナー(トニー・カラン)、半吸血鬼の美女ミナ(ペータ・ウィルソン)が集まり、“ザ・リーグ”が結成される。さらにロンドンでドリアン・グレイ(スチュアート・タウンゼント)、“ファントム”の兵士として潜入捜査していたアメリカの諜報員トム・ソーヤー(シェーン・ウエスト)、パリに潜伏していたジキル&ハイド(ジェイソン・フレミング)を仲間に加え、7人チームとなった“ザ・リーグ”は、“ファントム”の野望を拒むためノーチラス号でベニスへと向かう……。





f25-9. ニューヨーク1997

監督 ジョン・カーペンター
出演 カート・ラッセルドナルド・プレゼンスアイザック・ヘイズリー・ヴァン・クリーフアーネスト・ボーグナイン
1981年・アメリカ (日本ヘラルド) 99分

解説
1997年、バイオレンスが世にはびこり巨大な監獄と化したニューヨークを舞台に囚人の捕虜となった大統領救出の任を受けた犯罪人が見事任務を果たすまでを描くSFアクション映画。製作はデブラ・ヒルとラリー・フランコ、監督・音楽は 「ザ・フォッグ」 のジョン・カーペンター、脚本はカーぺンターとニック・キャッスル、撮影はディーン・カンディが各々担当。出演はカート・ラッセル、ドナルド・プレザンス、アイザック・ヘイズ、リー・バン・クリーフ、アーネスト・ボーグナイン、ハリー・ディーン・スタントン、エイドリアン・バーボー、シーズン・ヒューブリーなど。日本語版監修は岡枝慎二。イーストマンカラー、パナビジョン。1981年作品。

ストーリー
1997年のアメリカ。世の中は文明に犯され、町には暴力が氾濫し、かつては世界の若者の憧れの地であったニューヨークは、今や巨大な監獄と化していた。そこには全米の囚人300万人が放たれ、それぞれサイケ調の服に身を包み、夢も希望もない刹那的な生活を送っていた。マンハッタン島の周囲は高い壁が巡らされ、全ての川には電流が流れ、常に上空をヘリコプターが旋回し、自由の女神像はリバティーアイランド・セキュリティー・コントロールと呼ばれる監視塔となっていた。そこには刑務所長ボブ(リー・バン・クリーフ)ら職員が勤務していた。ある夜、大統領(ドナルド・プレザンス)専用機が、過激派にハイジャックされ、マンハッタンのど真中に不時着した。監獄きっての悪人デューク(アイザック・ヘイズ)を首領とするストリートギャングジプシーズはチャンスとばかり、大統領を捕虜とし、米政府に対し、囚人全員の釈放を叩きつけた。それに対し政府が打ちたてた手段は、犯罪の帝王といわれるスネーク(カート・ラッセル)を大統領救出の任にあて、彼の頚にニトログリセリンを打ちこみ、24時間以内に大統領を救出しない場合は炸裂するという苛酷な仕掛けをうちたてた。グライダーでマンハッタン入りしたスネークは、いたる所でストリートギャングたちの襲撃にあうが、やっとジプシーズのアジトに辿りつき、マジソン・スクエア・ガーデンのリングで大男とデスマッチを行なうことになる。その大男を倒し、さらに囚人キャビー(アーネスト・ボーグナイン)、ブレイン(ハリー・ディーン・スタントン)、その情婦マギー(エイドリアン・バーボー)らの協力を得て、見事大統領を救出したスネークは、今度はマンハッタンからの脱出を試みた。しかし最後の壁に挑んだ時、デュークが現われた。時間は刻々とせまるが死闘の結果デュークを倒し、壁をのりこえるスネーク。ニトログリセリンの危機を乗り越え、任務を終えたスネークに、ボブは、また新たな仕事を依頼するが、スネークは、あっさりと断わるのだった。(日本ヘラルド映画配給*1時間39分)





f25-10. エントラップメント (吹替)

監督 ジョン・アミエル
出演 ショーン・コネリーキャサリン・ゼタ=ジョーンズヴィング・レイムスウィル・パットンモーリー・チェイキン
1999年・アメリカ (20世紀フォックス映画) 113分

解説
老練な美術泥棒と美貌の保険会社調査員の駆け引きを描くサスペンス・ロマン。監督は 「コピーキャット」 のジョン・アミエル。脚本は 「グッドナイト・ムーン」 のロン・バスと 「アポロ13」 のウィリアム・ブロイルズ・Jr.。原案はバスと本作の製作のマイケル・ハーツバーグ。製作は主演のショーン・コネリー( 「ザ・ロック」 「アベンジャーズ」 )、ハーツバーグ、コネリーのパートナーであるロンダ・トーレフソン( 「理由」 )。製作総指揮はバス、 「フィフス・エレメント」 。のイアン・スミス、 「セブン」 のアーノン・ミルチャン。撮影は 「マスク・オブ・ゾロ」 のフィル・メヒュー。音楽は 「ラウンダース」 のクリストファー・ヤング。美術は 「ロスト・イン・スペース」 のノーマン・ガーウッド。編集は 「エイリアン3」 のテリー・ローリングス。衣裳は 「ミッション:インポッシブル」 のペニー・ローズ。共演は 「マスク・オブ・ゾロ」 のキャサリン・ゼータ=ジョーンズ、 「アウト・オブ・サイト」 のヴィング・レイムス、 「アルマゲドン」 のウィル・パットンほか。

ストーリー
ニューヨークの高層ビルからレンブラントの名画が盗まれた。美貌の保険調査員ジン(キャサリン・ゼータ=ジョーンズ)は犯人は美術品専門の怪盗マック(ショーン・コネリー)と目星をつけ、上司クルーズ(ウィル・パットン)に中国の黄金のマスクを餌にマックを罠にかけることを提案。彼女は自らマックに接近し、彼の相棒となり、犯行の確証をつかもうとする。老練で慎重そのもののマックは最初はジンを信用しなかったものの、やがて彼女に泥棒の資質があることを見抜いてパートナーにする。訓練が続くがその過程でマックはジンが保険会社の調査員だと知り、尋問するが、彼女はセキュリティコードを盗むための方策だと抗弁。嫌疑を晴らしたジンはニューヨークの銀行から2000年1月1日にコンピュータの誤作動を起こさせて80億ドルもの巨額を強奪する計画を持ちかけた。マックの相棒のティボドー(ヴィング・レイムス)はジンの正体を疑って彼に忠告するが、計画は進められる。かくしてふたりは互いの腹のうちを探りつつ、前代未聞の巨大な罠を仕掛けるのだった。





25-11. インセプション (Inception)

監督 クリストファー・ノーラン
出演 レオナルド・ディカプリオエレン・ペイジマリオン・コティヤールジョゼフ・ゴードン=レヴィット渡辺謙
2010年・アメリカ (ワーナー) 150分  (IMAX)

解説
レオナルド・ディカプリオと渡辺謙の共演によるサスペンス・アクション。他人の夢の世界に入り込むという危険な仕事に挑む男と彼を待ち受ける運命を、 「ダークナイト」 のクリストファー・ノーラン監督が斬新な映像で描き出す。

ストーリー
ドム・コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人がいちばん無防備になる夢の中にいる状態のときに、その潜在意識の奥底に潜り込み、他人のアイデアを盗み出すという犯罪のスペシャリストである。危険極まりないこの分野で最高の技術を持つコブは、陰謀渦巻く企業スパイの世界で引っ張りだこの存在だった。しかしそのために、コブは最愛のものを失い、国際指名手配犯となっていた。そんな彼に、幸せな人生を取り戻せるかもしれない絶好のチャンスが訪れる。そのミッションは、インセプションと呼ばれるものだった。それは彼の得意とするアイデアを盗むミッションではなく、他人の潜在意識に別の考えを植え付けるという難度の高いミッションで、ほぼ不可能だと言われていた。それでもコブは、それを最後の仕事と決め、業界トップの類まれな才能をフルに活用し、万全の準備をしてミッションに挑む。しかし、予測していなかった展開が彼を襲う。




25-12. ニック・オブ・タイム (Nick of Time)

監督 ジョン・バダム
出演 ジョニー・デップクリストファー・ウォーケンチヤールズ・S・ダットンピーター・ストロースローマ・マーフィア
1995年・アメリカ (UIP) 90分

解説
娘の命と引き換えに、90分という制限時間内に暗殺を強要された男がたどる危機を描いたサスペンス・スリラー。劇中の時間と上映時間をほぼ一致させ、手持ちカメラを多用した臨場感溢れる演出で緊迫感を最後まで持続させている。 「陽のあたる教室」 のパトリック・シェーン・ダンカンのオリジナル脚本を、 「アサシン」 「ドロップ・ゾーン」 などの職人派、ジョン・バダムの監督・製作で映画化。エグゼクティヴ・プロデューサーは、監督とコンビのD・J・カルーソ。撮影のロイ・H・ワグナー、音楽のアーサー・B・ルービンスタイン、美術のフィリップ・ハリソン、編集のフランク・モリス、衣裳のメアリー・ヴォクトら、メイン・スタッフもそれぞれバダム作品の常連。主演は 「エド・ウッド」 「デッドマン」 のジョニー・デップで、初の父親役やアクションに挑んでいる。共演は 「デンバーに死す時」 のクリストファー・ウォーケン、 「グッバイガール」 「アイ・ラブ・トラブル」 のマーシャ・メイソン、 「サバイビング・ゲーム」 のチャールズ・S・ダットン、 「エド・ウッド」 のG・D・スプラドリンほか。

ストーリー
LA、正午。妻を亡くした税理士のジーン・ワトソン(ジョニー・デップ)は、幼い一人娘リン(コートニー・チェイス)を連れ、新天地にやって来た。駅に降り立った彼らは、警察を装った男スミス(クリストファー・ウォーケン)とパートナーの女、ジョーンズ(ローマ・マーフィア)に拉致され、「午後1時30分までにある人物を殺せ。失敗すれば娘の命はない」と脅迫される。拳銃と標的の写真を渡されたワトソンは、指定されたホテルに着くが、標的はなんと女性州知事のグラント(マーシャ・メイソン)だった。彼女は再選を目指して遊説中で、このホテルで演説会が予定されていた。ワトソンはなんとかこの事実を誰かに知らせようと試みるが、スミスとその仲間たちの監視の目が光っていて不可能だった。厳重な警備の中、銃を持っているにも関わらず、ワトソンはあっさり会場に通された。警備主任もスミスとグルだったのだ。ワトソンは知事直属の女性スタッフ、クリスタ(グロリア・ルーベン)に事情を打ち明け、選挙参謀を務める知事の夫ブレンダン(ピーター・ストラウス)、そして後援者らしい謎の男(G・D・スプラドリン)に会う。だが、そこへ突如、スミスが現れ、クリスタを射殺した。なんと、妻の政策方針を快く思わないブレンダンも一味に加担していたのだ。八方塞がりとなったワトソンは、ホテルの靴磨き職人ヒューイ(チャールズ・S・ダットン)の協力を得て、敵の監視をくぐり抜け、知事に直接会って状況を話すが、信じてくれたかどうかは分からない。そして、演説が行われる午後1時30分がやって来た。スミスをはじめ一味が配置について銃を構えた。ワトソンはそこではじめて、自分は囮に使われただけだとを悟る。ワトソンは意を決し、グラントではなくスミスに向かって発砲、混乱の中、娘のもとへ走る。グラントは撃たれたが、防弾チョッキを着たボディガードのおかげで無事だった。ワトソンはヒューイの助けを借りて、バンに閉じ込められていたリンを救い、スミスとジョーンズを倒した。事件後、黒幕だった謎の男はホテルから去っていった。





25-13. グッドフェローズ

監督 マーティン・スコセッシ
出演 ロバート・デ・ニーロレイ・リオッタジョー・ペシロレイン・ブラッコポール・ソルビノ
1990年・アメリカ (ワーナー・ブラザース) 145分

解説
実在の人物をモデルに“グッドフェローズ”と呼ばれるギャングたちの生き様を描くドラマ。エグゼクティヴ・プロデューサーはバーバラ・デ・フィーナ、製作はアーウィン・ウィンクラー、監督は 「ニューヨーク・ストーリー」 のマーティン・スコセッシ、脚本は原作者のニコラス・ピレッジとスコセッシの共同、撮影はミハエル・バルハウスが担当。出演はロバート・デ・ニーロ、レイ・リオッタほか。

ストーリー
ヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)は幼い頃より、“グッドフェローズ”と呼ばれるマフィアの世界に憧れ、12歳の時からブルックリンの街を牛耳るポール・“ポーリー”・シセロ(ポール・ソルビノ)のもとで使い走りを始める。やがてヘンリーは本物のマフィアとして、強奪専門のジミー・コンウェイ(ロバート・デ・ニーロ)や、チンピラのトミー・デビート(ジョー・ペシ)といった仲間たちと共に荒仕事に手を染める日々を送るようになる。何度かの刑務所暮らしを経ながらも、ヘンリーはカレン(ロレイン・ブラッコ)と結婚、子供ももうける。そして1978年、ケネディ空港で犯罪史上空前の600 万ドル強奪事件が発生、FBIの威信をかけた捜査が始まるが、事件の鍵を握る証人たちは実行犯のジミーらの手によって次々と口を封じられてしまう。策に窮したFBIが目をつけたのが、ヘンリーだった。その頃麻薬密売事件で逮捕されていたヘンリーは、事件に直接の関係は持っていなかったが組織の内部事情には十分すぎるほど精通していた。育ての親ポーリーにさえ見離されたこと、そして相棒のジミーが自分の命を狙っているのを知ったヘンリーは連邦証人保護制度の下で余生を送るために証言する。ジミーは投獄され、ヘンリーは日蔭だが生きながらえることができた。現在ジミーはまだ獄中である。





25-14. デルタ・フォース (The Delta Force)  (吹替)

監督 カルロス・ジル
出演 チャック・ノリスリー・マービンマーティン・バルサムジョーイ・ビショップロバート・フォスター
1986年・アメリカ (松竹富士) 118分

解説
ハイジャックされた707の人質を救出する、特殊部隊デルタ・フォースの活躍を描くアクション。製作・監督・脚本はキャノン・グループの総帥でもある 「暗黒街の顔役(1974)」 のメナヘム・ゴーラン、製作は他にヨーラム・グローバス、脚本は他にジェームズ・ブルーナー。撮影はデイヴイツド・ガーフィンケル、音楽はアラン・シルヴェストリが担当。出演はチャック・ノリス、リー・マーヴィン、マーティン・バルサムなど。

ストーリー
アメリカン・トラヴェル・ウェイ航空の707が、アラブ系ゲリラの1人、アブダル(ロバート・フォスター)とムスタファ(デイヴィッド・メナハム)にハイジャックされた。早速、特殊コマンド部隊デルタ・フォースに出撃命令が下る。707はベイルートに着陸し、乗客の内、ユダヤ系のカプラン(マーティン・バルサム)、ゴールドマン(ジョーイ・ビショップ)、神父オマリー(ジョージ・ケネディ)らは、ゲリラ本部へ連れていかれる。そして、707はアルジェリア向かい、そこでカプ一フン夫人(シェリー・ウィンタース)やゴールドマン夫人(レイニー・カザン)、デブラ(スーザン・ストラスバーグ)、チーフ・パーサーのイングリット(ハンナ・シグラ)ら女子供は解放された。だが、デルタ・フォースが待ち受けているのを知ると、707は再びベイルートヘ。一方、ワシントンでは、ウッドブリッジ将軍(ロバート・ボーン)が、デルタ・フォースの隊長アレクサンダー大佐(リー・マーヴィン)以下、マッコイ少佐(チャック・ノリス)らに、市内にラチされた、ユダヤ人と男の乗客たちの救出のGOサインを出した。イスラエルを基地とし、彼らは海からゲリラ本部に侵入。激しい応戦の末、人質たちを救い出す。ユダヤ人人質を連れ、混乱にまぎれ逃亡を続けるアブダルらも、マッコイの執拗な追撃の末、全滅。キャンベル機長(ボー・スヴェンソン)らの待つ707に残りの敵をやっつけて乗りこみ、無事に人質とデルタ・フォースの面々はイスラエルに向かった。作戦の成功に、空港では妻や家族たちが解放された人質たちを出迎える。そのにぎやかな喜びの陰には、最愛の部下を失ったマッコイらの活躍があった??。





25-15. ボビー・フィッシャーを探して

監督 スティーヴン・ゼイリアン
出演 マックス・ポメランツジョー・マンテーニャジョアン・アレンローレンス・フィッシュバーンベン・キングズレー
1993年・アメリカ (パラマウント映画=UIP) 109分

解説
7歳のチェスの天才少年と、その才能を信じて心血を注いで育てた父親の姿を描いたドラマ。スポーツ・ライターのフレッド・ウェイツキンが、実子ジョシュの少年期を描いたノンフィクションを、 「シンドラーのリスト」 の脚本家スティーヴン・ザイリアンが脚色と初監督を兼ねて映画化。製作は 「アダムス・ファミリー」 のコンビ、スコット・ルーディンとウィリアム・ホーバーグ。エグゼクティヴ・プロデューサーは 「ザ・ファーム 法律事務所」 の監督シドニー・ポラック。撮影は 「テキーラ・サンライズ」 のコンラッド・ホール、音楽は 「心の扉」 のジェームズ・ホーナーが担当。主演はオーディションで数千人の中から選ばれた8歳のマックス・ポメランツ。共演は 「バグジー」 のジョー・マンティーニャ、 「タッカー」 のジョアン・アレン、 「デーヴ」 のベン・キングスレイら。

ストーリー
7歳のジョシュ(マックス・ポメランツ)は、チェスにかけては天才的な才能を持っていた。公園のストリートチェスの名手ヴィニー(ローレンス・フィッシュバーン)も、少年の特異な才能に目を見張る。父親のフレッド(ジョー・モンテーニャ)は、息子の才能に驚き、70年代にアメリカ人で初めての世界チャンピオンとなった天才プレーヤー、ボビー・フィッシャーに匹敵するものと信じる。フレッドは、ジョシュに本格的なチェスの教育を受けさせようと往年のチャンピオン、ブルース(ベン・キングスレイ)と会う。ブルースは、真剣勝負であるチェスの危険性を説く。彼の真剣さに打たれたフレッドは、ブルースを息子のコーチに雇う。ブルースもまたジョシュの才能にひかれ、一対一のレッスンが開始された。「第2のボビー・フィッシャー」を目標に特訓は進められ、ジョシュの才能は開花し、全米の少年少女チェストーナメントを次々に制覇していった。そんな時、強力なライバルが現れた。4歳よりチェスの英才教育を受けている少年ジョナサンだ。彼の存在を脅威に感じたジョシュは、大会当日、プレッシャーから初回の相手に負けてしまう。あくまで普通の子として育てたい母親ボニー(ジョアン・アレン)と父親が激しく言い争うのを聞きながら、ジョシュは姿を消したボビー・フィッシャーのことを思う。ボビーは再び現れる日のために力を蓄えているんだ、そう思った彼の心に変化が起きた。決然とした思いで世界大会に出場したジョシュは、決勝戦でジョナサンと対戦し、彼を負かした。





f25-16. ブラック・ドッグ (吹替)

監督 ケヴィン・フックス
出演 パトリック・スウェイジランディ・トラヴィスミート・ローフガブリエル・カシューススティーブン・トボロウスキー
1998年・アメリカ (丸紅=東宝東和) 89分

解説
謎の積み荷をトラックで運ぶ仕事を引き受けた熱血漢と武装集団の戦いを描いたアクション活劇。監督は 「パッセンジャー57」 「脱獄者 手錠のままの逃走」 (V)のケヴィン・フックス。脚本はウィリアム・ミケルベリーとダン・ヴィニング。製作は 「砂の惑星」 「デイライト」 のラファエラ・デ・ラウレンティスと、ピーター・サファイア、マーク・W・コッチ。製作総指揮はメイス・ニューフェルド、ロバート・レーム、 「フラッド」 のゲーリー・レヴィンソンとマーク・ゴードン。撮影はバズ・フェイシャンズ4世。音楽は 「オースティン・パワーズ」 のジョージ・S・クリントン。美術はヴィクトリア・ポール。編集はデボラ=ニール・フィッシャー、サブリナ・プリスコ=モリス。衣裳はペギー・スタンパー。スタンド・コーディネーター&第2班監督は 「スターシップ・トゥルーパーズ」 のヴィック・アームストロング。SFX監修は 「デイライト」 のキット・ウェスト。出演は 「3人のエンジェル」 のパトリック・スウェイジ、 「沈黙の断崖」 のカントリー歌手のランディ・トラヴィス、 「スパイス・ザ・ムービー」 のロックシンガーのミートローフ、 「L.A.コンフィデンシャル」のグレアム・ベッケル、 「ジキル博士はミス・ハイド」 のスティーヴン・トボロウスキー、 「ニック・オブ・タイム」 のチャールズ・ダットンほか。

ストーリー
ジョージア州アトランタ。超大型トレーラーの運転手として鳴らしたジャック(パトリック・スウェイジ)は、かつて真夜中のハイウェイを運転中、“ブラックドッグ”と呼ばれる伝説の死の幻影を見て事故を起こし、すべてを失った。ある日、仮釈放中の彼はニュージャージーの工場に保護監察士のカトラー(グレアム・ベッケル)から呼び出された。運転免許の再交付を条件に、アトランタのレッド運輸からこの工場まで、謎の積み荷を乗せた超大型トレーラーを運転しろというのだ。彼は愛する家族の生活とかつての自分自身を取り戻すため仕事を引き受けた。こうしてジャックは、レッド(ミートローフ)の義理の息子アール(ランディ・トラヴィス)と一緒にトレーラーに乗り込んだが、そんな彼らを謎の武装集団が襲う。彼らはジャックの妻メラニーと娘のトレーシーを誘拐し、明日の朝9時までに積み荷をカトラーのもとへ届けろと命じる。かくしてジャックは、恐怖の幻影の呪縛をものともせず、執拗に追ってくる敵と、FBI、警官隊の追跡を振り切り、残された24時間、ハイウェイを疾走し、目的を果たさんと奮戦するのだった。





25-17. ブリッツ (BLITZ)  (吹替)

監督 エリオット・レスター
出演 ジェイソン・ステイサムパディ・コンシダインエイダン・ギレンザウエ・アシュトンデビッド・モリッシー
2011年・イギリス (ショウゲート) 97分  (PG12)

解説
トランスポーター」 シリーズなどで人気のアクションスター、ジェイソン・ステイサム主演のクライム・サスペンス。曲がったことが大嫌いな荒くれ刑事が、警官ばかりを狙う最凶の殺人鬼を相手にロンドン市内を駆け回る。ルール無用の刑事役でステイサムが新境地に挑戦。ハードボイルドの名手ケン・ブルーウンの同名小説が原作だ。

ストーリー
ロンドン市警に所属する強情で妥協知らずな刑事ブラント(ジェイソン・ステイサム)は、その情熱のあまり、犯罪者に対してやり過ぎてしまうこともしばしば。そんなある日、ロンドン市内で警官ばかりを狙う連続殺人事件が発生する。ブラントの横暴な振る舞いを追いかけている新聞記者ダンロップは情報提供者から電話を受けるが、その男・ワイス(アイダン・ギレン)こそが殺人鬼であることを知る。ワイス(通称:ブリッツ)はダンロップに記事を書かせ、自らを虐げてきた警官を殺害し、有名になろうと目論む愉快犯だったのだ。ブラントの師や職場の仲間たち、さらには密告者までも次々と手に掛けていくワイス。だが彼の最後の標的はブラントだった……。




f25-18. レッド・オクトーバーを追え!  

監督 ジョン・マクティアナン
出演 ショーン・コネリーアレック・ボールドウィンスコット・グレンサム・ニールジェームズ・アール・ジョーンズ
1990年・アメリカ (パラマウント=UIP)

解説
米国への亡命を決意した艦長が率いるソ連の原子力潜水艦をめぐる人々の思惑を描くポリティカル・アクション。エグゼクテイヴ・プロデューサーはラリー・ド・ワーイとジェリー・シャーロック、製作はメイス・ニューフェルド、監督は 「ダイ・ハード」 のジョン・マクティアナン。トム・クランシーの原作を基に、脚色はラリー・ファーガソンとドナルド・スチュワートの共同、撮影はヤン・デ・ボン、音楽はバジル・ポールドゥリスが担当。出演はショーン・コネリー、アレック・ボールドウィンほか。

ストーリー
ソビエト、ムルマンスク沿岸。副長ボロディン(サム・ニール)から出発の時を告げられたソ連最新鋭原子力潜水艦レッド・オクトーバーの艦長ラミウス(ショーン・コネリー)は、秘かな決意を胸に、艦の前進を命令する。その頃、CIAのアナリスト、ジャック・ライアン(アレック・ボールドウィン)は、英国情報局から入手したレッド・オクトーバーの写真を片手に、その謎の解明に奔走していた。レッド・オクトーバーの不審な行動が次々と米国に報告される中、ライアンは、ラミウスが亡命するつもりなのかもしれない、と直感する。国家安全対策顧問ジェフリー・ペルト(リチャード・ジョーダン)から、3日以内にラミウスの真意を証明するよう命じられたライアンは、直ちに北大西洋沖の米空母エンタープライズに向かった。一方モスクワから、レッド・オクトーバー撃沈の命をうけたソビエト海軍の潜水艦コノヴァロフのツポレフ艦長(ステイラン・スカルスガード)は、血眼になってレッド・オクトーバーを追っていた。そんな折、レッド・オクトーバーの動きを察知したダラスの艦長バート・マンキューソ(スコット・グレン)は、ソナー員のロナルド・ジョーンズ(コートニー・B・ヴァンス)からその行動を聞き、レッド・オクトーバーを待ちぶせしようとする。しかし同じ頃レッド・オクトーバーでは、乗組員の中に破壊工作員がいることが判明し、艦内は緊迫していた。嵐という最悪の天候の中、命からがらダラスに着いたライアンは、駐米ソビエト大使リセンコ(ジョス・アックランド)の連絡をうけ、レッド・オクトーバーを攻撃するよう命令があったことを知る。ライアンはマンキューソを説得し、ラミウスとの接触を試み、そして彼の真意が亡命にあることを確認する。レッド・オクトーバーが沈没したと見せかけるラミウスの機転で、ライアンたちは無事レツド・オクトーバーに乗り移るが、その時破壊工作員の襲撃をうけ、ボロディンが命を落とした。ラミウスとライアンは工作員を倒し、そして背後に迫っていた、コノヴァロフが放った魚雷を避け、逆にコノヴァロフに向けて爆発させたことで難を逃れた。そしてラミウスたちは、晴れてアメリカ亡命を遂げるのだった。





25-19. トゥルー・グリット

監督 イーサン・コーエン
出演 ジェフ・ブリッジスマット・デイモンジョシュ・ブローリンバリー・ペッパーヘイリー・スタインフェルド
2010年・アメリカ (パラマウント ピクチャーズ ジャパン) 110分  (PG12)

解説
ジョン・ウェイン主演で知られる、69年製作の傑作西部劇 「勇気ある追跡」 を、 「ノーカントリー」 でアカデミー賞を総ナメにしたジョエル&イーサン・コーエン監督がリメイク。父親を殺された14歳の少女と大酒飲みの連邦保安官、テキサス・レンジャーという3人の壮大なる犯人捜しの旅を、実力派俳優の共演で描き出す。

ストーリー
牧場主の娘として産まれながらも責任感が強く信念の強い14歳の少女、マティ・ロス(ヘイリー・スタインフェルド)の父親が、雪の降るある夜、雇い人のトム・チェイニー(ジョシュ・ブローリン)に無残にも撃ち殺された。知らせを受けたマティは、遺体を引き取りにオクラホマ州境のフォートスミスへとやってくる。一方、チェイニーは、わずか2枚の金貨のためにマティの父を殺した後、逃亡者となってインディアン領へ向かい、お尋ね者のネッド(バリー・ペッパー)率いる悪党達の仲間入りをすることになる。フォートスミスで父親の形見の銃を譲り受け、犯人に罪を償わせることを心に誓った彼女は、“トゥルー・グリット(真の勇気)”があると言われる大酒飲みでアイパッチをした連邦保安官ルースター・コグバーン(ジェフ・ブリッジス)に犯人追跡を依頼。最初は子供扱いで相手にもされないマティだったが、決して諦めない執念と報酬の魅力に負け、コグバーンはマティの依頼を受けることにする。その後、別の容疑でチェイニーを追ってフォートスミスへ来ていた若きテキサス・レンジャーのラビーフ(マット・デイモン)も加わり、犯人追跡の過酷な旅が始まる。マティにとっては人生初めての旅。しかも最も危険な領域に足を踏み入れることになる辛い経験であったが、チェイニーを捕らえ、罪を償わせることだけしか彼女は考えることができなかった。そして遂に、3人にとって各々の“真の勇気”が試される時が訪れる……。





25-20. ウォーム・ボディーズ (吹替)

監督 ジョナサン・レヴィン
出演 ニコラス・ホルトテリーサ・パーマージョン・マルコヴィッチロブ・コードリーデイヴ・フランコ
2013年・アメリカ (アスミック・エース) 98分

解説
ジャックと天空の巨人」 で主演を務めるなど、人気上昇中の若手ニコラス・ホルトが人間の女性に恋をするゾンビに扮した、異色ラブコメディ。ゾンビと人間が対立する近未来の世界を舞台に、食べる者と食べられる者という、ゾンビと人間の立場を超えた究極の愛が、軽やかな音楽や笑いとともに描かれる。

ストーリー
近未来。秩序は崩壊し、ゾンビは人間を喰らい、人間は捕食者であるゾンビを敵対視していた。ゾンビのR(ニコラス・ホルト)が仲間たちといつものように人間を食べに出かけたところ、食べ物であるはずの人間の女の子・ジュリー(テリーサ・パーマー)に恋をしてしまう。Rはジュリーを守りながら自分の居住区へ連れて行く。ジュリーは食べられまいと必死に抵抗していたが、Rが不器用ながらも自分に寄せる好意や彼の純粋さに触れ、次第に警戒心を解き心を開いていく。Rもまたジュリーと交流するうちに、生ける屍である自分の中であたたかな気持ちが広がっていくのを感じる。しかし二人の恋はゾンビと人間の関係を覆すものであり、最終型ゾンビの“ガイコツ集団”やジュリーの父親(ジョン・マルコヴィッチ)にとっては到底許せないものだった……。





25-21. ファントム オブ パラダイス

監督 ブライアン・デ・パルマ
出演 ポール・ウィリアムスウィリアム・フィンレイジェシカ・ハーパージョージ・メモリジェリット・グラハム
1974年・アメリカ (20世紀フォックス)

解説
パラダイス劇場でくりひろげられる怪奇ロック・ミュージカル・コメディ。製作はエドワード・R・プレスマン、監督・脚本は 「悪魔のシスター」 のブライアン・デ・パルマ、撮影はラリー・パイザー、音楽はポール・ウィリアムス、衣装はピーター・ジャミソンが各々担当。出演はポール・ウィリアムス、ウィリアム・フィンレイ、ジェシカ・ハーパー、ジョージ・メモリ、ジェリット・グラハム、ジェフリー・カマナー、アーチー・ハーンなど。日本語版監修は清水俊二。デラックスカラー、スタンダード。1974年作品。

ストーリー
ウィンスロー・リーチ(ウィリアム・フィンレイ)は天才的なロックの作詞作曲家だが、おとなしい若者だ。その若者が、スワン(ポール・ウィリアムス)という大レコード会社の社長と出会うことによって悲惨なコメディを演じさせられることになってしまう。スワンはロックのために魂を売ったファウストのような腹黒い男だった。事のおこりようはこうだった。スワンは最近ウィンスローが作った叙事詩的なロックのカンタータを横取りして自分のものにしようと企んだのだ。彼は腹心の部下フィルビン(ジョージ・メモリ)に命じて、ウィンスローからカンタータを買いとる約束をさせた。フィルビンもスワンに劣らぬ悪党で、まんまと彼を口車に乗せた。ウィンスローのカンタータを横取りしたスワンは、それをアレンジして自分の曲として彼が新しく開いたパラダイス劇場のこけらおとしとして公演する考えだったそれを知ったウィンスローはスワンの大邸宅を訪ねたが、折からそこでは公演のためのオーディションが行われていて、テストを受ける多勢の男女が集まっていた。ウィンスローは、順番を待つ美しい歌手フェニックス(ジェシ カ・ハーパー)と知り合った。結局、その夜はスワンに会えずさんざん痛めつけられてほおり出された。そのとき、腹黒いスワンがウィンスローのポケットに麻薬をしのび込ませたために、警官に逮捕され5年の刑を言い渡され、シンシン刑務所に投獄された。スワン財団はこの刑務所のスポンサーでもあったのだ。ウィンスローは刑務所内の歯科医の手で金属の総入歯にされ、醜い顔となった。復讐を誓ったウィンスローは刑務所から脱走し、スワンのレコード工場に忍び込み、機械を壊そうとしたが、不運にもレコード・プレッシング機にまき込まれ顔の半分をつぶされたばかりでなく、ガードマンの拳銃で射たれ、河へ飛びこんだ。一命はとりとめたものの、彼の顔はふた目と見られぬ形相となり、一夜にしてファントムと化した。ある夜、ウィンスローはパラダイス劇場の天井さじきから舞台のオーディションの模様を見ていたが、彼のカンタータが改悪されているのを知ると激しい怒りにかられ、スワンにつめよった。するとスワンは言葉巧みに、一緒に仕事をしないかと持ちかけてきた。ウィンスローは、フェニックスを主役にするという条件で引き受けたが、スワンは承諾したように見せかけながらビーフ(ジェリット・グラハム)というオーバー・キテレツなホモのロック・シンガーを主役にすることを決めていた。ウィンスローは、スタジオの頂上の部屋を与えられ、作曲を始めたがスワンは腹黒い罠をくわだてていた。それは、作曲が完成次第ウィンスローに麻酔薬を飲ませ、それを奪ってからレンガとモルタルで部屋の入り口を塗り込み、永久に幽閉することだった。スワンの罠に気づいたウィンスローは、モルタルの壁をぶち破って表へ飛び出した。今や復讐の鬼と化したウィンスローは、悪魔に売り渡したスワンの魂がおさめられているコンピューターを破壊した。そのためにスワンは死亡したが、それはスワンに自分の芸術を渡してしまっていたウィンスローの死をも意味していたのだ。




25-22. エル・ドラド(1966)

監督 ハワード・ホークス
出演 ジョン・ウェインロバート・ミッチャムジェームズ・カーンシャーリン・ホルトミシェル・ケーリー
1966年・アメリカ (パラマウント)

解説
ハリー・ブラウンの小説を「リオ・ブラボー」 のリー・ブラケットが脚色、「レッド・ライン7000」 のハワード・ホークスが監督した西部劇。撮影はホークスの懇願で8年間の引退生活からカムバックしたハロルド・ロッソン、音楽は「ロリータ」 のネルソン・リドルが担当した。出演はジョン・ウェインとロバート・ミッチャムのほかに「レッド・ライン7000」 の新人たちジェームズ・カーン、シャーリン・ホルト、ロバート・ドナーなど。製作はハワード・ホークス、共同製作はポール・ヘルミック。

ストーリー
ガンファイターのコール(ジョン・ウェイン)はテキサスのエル・ドラドに久しぶりにやって来た。迎えたのはシェリフになった旧友ハラー(ロバート・ミッチャム)のライフル銃と、昔の恋人、酒場の女主人モーディー(シャーリン・ホルト)のキスだった。コールは牧場主ジェイスン(エドワード・アズナー)に頼まれ、水利権の争いの助太刀にやって来たのだ。しかしハラーがシェリフになっているのを知ると、旧友のために手を引くことにした。ジェイスンの牧場に助太刀を断わりに行った帰り、狙撃してきた男に応戦、重傷を負わせた。男はジェイスンと水利権を争っているマクドナルド(R・G・アームストロング)の息子で、彼は苦痛にたえかねて自殺した。コールは事情を説明しにマクドナルドの牧場へ行った帰り、今度はマクドナルドの娘ジョーイ(ミシェル・ケーリー)に撃たれ重傷を負った。彼女は仔細を知らなかったのだ。コールは傷がなおるとエル・ドラドを去ったが、マクロード(クリストファー・ジョージ)というガンマンがジェイスンにやとわれ、エル・ドラドへ行くことを知り、ハラーの身を案じて再びエル・ドラドへ戻った。マクロードはマクドナルド一家にいやがらせをはじめ、町には銃弾が飛びかった。結果は、ジェイスン側にマクドナルドの息子ソール(ロバート・ロスウェル)が捕らえられ、水利権の書類との引きかえを要求される破目になってしまった。情勢はマクドナルド一家に不利となった。そこで最後の決戦が開始されることになった。コールは古傷でまだ体の自由がきかなかったが、マクロードを撃ち倒した。ハラーたちはソールを助けだした。ジョーイはコールを狙ったジェイスンを撃ち倒した。翌日、エル・ドラドには平和がよみがえった。コールはモーディーと、コールに手助けしたミシシッピー(ジェームズ・カーン)はジョーイと結ばれることになった。




f25-23. ボディ・スナッチャー/恐怖の街

監督 ドン・シーゲル
出演 ケヴィン・マッカーシーダナ・ウィンターラリー・ゲイツキング・ドノヴァンキャロリン・ジョーンズ
1956年・アメリカ 80分

解説
ジャック・フィニイのSF小説「盗まれた街」(原題:The Body Snatchers)をドン・シーゲル監督が映画化した。日本では劇場未公開。SF映画の古典的名作ともいわれ、その後何回もリメイクされた(「SF/ボディ・スナッチャー」、「ボディ・スナッチャーズ」、「インベージョン」)。

ストーリー
ある日、病院に1人の男が錯乱状態で搬送されて来た。その男マイルズは医師に対し、自分が遭遇したという奇妙な出来事を語り始める。 カリフォルニア州のとある小さな町で開業医を営んでいるマイルズは、学会から数週間ぶりに帰ってきた時、町の様子に違和感を覚える。 一見いつもと変わらない町の人々の様子が、まるで人が変わってしまったかのように、どこかおかしいのだ。 調査を進めたマイルズは、やがて戦慄の事実を知る。 町は宇宙から来た未知の生命体によって侵略されており、人々はそれに肉体を乗っ取られてしまっていたのだ。 マイルズはこの戦慄の事実を全世界に知らせるべく、恋人のベッキーと共に町からの脱出に奔走する。





25-24. ギター弾きの恋 (Sweet And Lowdown)

監督 ウディ・アレン
出演 ショーン・ペンサマンサ・モートンユマ・サーマングレッチェン・モルアンソニー・ラパリア
1999年・アメリカ (ギャガ・コミュニケーションズ) 95分

解説
'30年代を舞台に、天才ジャズ・ギタリストの半生を描く人間ドラマ。不器用なミュージシャンの奔放な生きざまと真実の恋を、ジプシー・ジャズを交えて郷愁たっぷりにつづる。

ストーリー
1930年代、シカゴ。派手で目立ちたがり屋のエメット・レイ(ショーン・ペン)は、才能あふれるジプシージャズのギタリスト。音楽に身を捧げる一方で、娼婦の元締めをするなど裏社会でも顔のきく破滅的な人生を送っていた。女遊びも激しい彼だったが、ニュージャージーの浜辺でナンパした口のきけない娘ハッティ(サマンサ・モートン)と出会って以来、2人は付き合うようになる。しかし、やがてエメットは上流階級の美女ブランチ(ユマ・サーマン)に惚れ、ハッティと別れてブランチと衝動的に結婚してしまう。だが派手好きな2人の夫婦関係は破局が目に見えており、案の定、ブランチはジャズ・クラブの用心棒アル(アンソニー・ラパグリア)との不倫に溺れてゆく。裏切りと失意の中で空虚な日々を送るエメットは、やっと本心に目覚め、自分に本当に必要だったハッティを求めて再びニュージャージーを訪ねるが、彼女はすでに他の男と結婚していたのだった。





25-25. ダ・ヴィンチ・コード (The Da Vinci Code)  

監督 ロン・ハワード
出演 トム・ハンクスオドレイ・トトゥイアン・マッケランアルフレッド・モリーナユルゲン・プロホノフ
2006年・アメリカ (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント) 150分

解説
世界的なベストセラーとなったダン・ブラウンの同名小説をトム・ハンクス主演で映画化。レオナルド・ダ・ビンチの名画に隠された暗号の謎を追う大学教授の姿を描くミステリー。

ストーリー
パリのルーヴル美術館で館長のジャック・ソニエールが、レオナルド・ダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」を模した他殺体で発見された。しかしその形は、瀕死の傷を負った身でソニエール自らが作り上げたものだった。さらに死体の周りには、不可解な暗号が残されていた。講演会のためパリを訪れていたハーヴァード大学の教授ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)は、深夜にもかかわらず現場に呼ばれる。フランス司法警察のベズ・ファーシュ警部(ジャン・レノ)は、表向きはラングドンの専門知識を駆使して捜査に協力してほしいと求めてきたが、実は彼は第一容疑者なのだった。ラングドンはその夜、ソニエールと面会の約束をしていた上に、暗号の中に彼の名前が記されていたのだ。ファーシュ警部が巧みな誘導尋問で、ラングドンから証拠となる発言を引き出そうとしていた時、暗号解読官のソフィー・ヌヴー(オドレイ・トトゥ)が現れる。ソニエールの孫娘であるソフィーは、現場の写真を見て祖父が自分だけにわかる暗号を残したことに気付く。ソフィーはファーシュ警部を巧みに欺き、ラングドンを連れてルーヴルから逃走する。ソニエールが暗号で隠し場所を示した、秘密結社の紋章が刻まれた鍵を持って……。





f25-26. マレフィセント (吹替)

監督 ロバート・ストロンバーグ
出演 アンジェリーナ・ジョリーエル・ファニングシャルト・コプリーサム・ライリーイメルダ・スタウントン
2014年・アメリカ (ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン) 97分  (3D)

解説
不朽の名作 「眠れる森の美女」 に登場し、オーロラ姫に永遠の眠りの呪いをかける邪悪な妖精マレフィセント。彼女の視点から物語が描かれ、その知られざるエピソードがつづられるファンタジー。アンジェリーナ・ジョリーがアニメの中から出てきたかのようなマレフィセントに扮し、魅力的な悪役を熱演する。

ストーリー
ある王国に王女が生まれ、盛大に祝われていた。しかし祝いの席に招かれていなかった妖精マレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)が現れ、生まれたばかりのオーロラ姫に、16歳の誕生日に永遠の眠りにつくよう呪いをかける。本作ではマレフィセントがこのような邪悪な妖精となった背景が明かされる……。





25-27. ブラッド・ワーク (Blood Work)

監督 クリント・イーストウッド
出演 クリント・イーストウッドジェフ・ダニエルズワンダ・デ・ジーザスティナ・リフォードポール・ロドリゲス
2002年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 110分

解説
ベテラン、クリント・イーストウッドが監督・主演を務めたサスペンス。心臓移植をうけた元FBI捜査官が、心臓提供者を殺した犯人を追う奔走劇がスリリングに展開する。

ストーリー
FBI のベテラン心理分析官マッケイレブは、犯人を追う最中に心臓発作で倒れ、退職を余儀なくされる。数年後、心臓移植を受け、人生を楽しもうと海辺の町で新生活を始める彼の前に、謎の美女が現れる。姉を殺した不可解な殺人事件の犯人を探してほしい、と申し出る彼女の言葉に戸惑うマッケイレブだが、その願いを受けることに。いつ発作が起きるか分からない状態の中、独自に捜査を始めるのだった。





25-28. ユージュアル・サスペクツ (The Usual Suspects)

監督 ブライアン・シンガー
出演 スティーブン・ボールドウィンガブリエル・バーンチャズ・パルミンテリケヴィン・ポラックピート・ポスルスウェイト
1995年・アメリカ (アスミック(アスミック=テレビ東京 提供)) 105分

解説
5人の悪党が集まった犯罪計画の顛末を、トリッキーかつ巧緻な構成で描いたクライム・ミステリー。 「パブリック・アクセス」 で93年度サンダンス映画祭グランプリを受賞した監督のブライアン・シンガー、脚本のクリストファー・マックァリーの新鋭コンビの第2作で、95年度同映画祭に招待上映されて以降、世界各国でロングラン・ヒットした。製作はシンガーと 「ゴールデンボンバー」 のマイケル・マクドネル。エグゼクティヴ・プロデューサーはロバート・ジョーンズ、ハンス・ブロックマン、フランソワ・デュプラ、アート・ホーランの共同。撮影は 「プラトーン」 「サーモンベリーズ」 のトム・サイゲル、美術は 「愛を殺さないで」 のハワード・カミングス、音楽と編集は 「パブリック・アクセス」 のジョン・オットマンが担当。出演は 「ミラーズ・クロッシング」 「デッドマン」 のガブリエル・バーン、 「セブン」 のケヴィン・スペイシー、 「男たちの危険な午後」 のスティーヴン・ボールドウィン、 「ブロードウェイと銃弾」 のチャズ・パルミンテリ、 「カジノ」 のケヴィン・ポラック、 「父の祈りを」 のピート・ポスルスウェイト、 「ブローン・アウェイ 復讐の序曲」 のスージー・エイミス、 「サーチ&デストロイ」 のダン・ヘダヤほか。第68回アカデミー・オリジナル脚本賞(クリストファー・マックァリー)、助演男優賞(ケヴィン・スペイシー)受賞。96年度キネマ旬報外国映画ベストテン第7位。

ストーリー
ある夜、カリフォルニアのサン・ペドロ埠頭で船が大爆発。コカイン取引現場からブツを奪おうとした一味と組織の争いが原因らしい。27人が死亡、9100万ドルが消えた。生き残ったのは2人。しかも1人は重傷で、関税特別捜査官のクイヤン(チャズ・パルミンテリ)はただ1人無傷で生き残った男、ロジャー・“ヴァーバル”・キント(ケヴィン・スペイシー)を尋問する。……話は6週間前に遡る。匿名の情報を得たN.Y.市警察と合衆国関税局は、銃を大量に積んだトラック強奪に関わったと見られる5人の“常連容疑者”を連行する。元汚職警官ディーン・キートン(ガブリエル・バーン)は、数年前に自分の死を偽装したが、今は刑事弁護士の女友達イーディ(スージー・エイミス)の助けで、表面上は更生の道を歩んでいた。気弱なヴァーバルは、半身が不自由だが計画の天才。タフなマクナマス(スティーヴン・ボールドウィン)は家宅侵入のプロで、クレイジーな犯罪者フェンスター(ベニチオ・デル・トロ)とコンビを組んでいる。トッド・ホックニー(ケヴィン・ポラック)は、ハードウェアと爆破のプロ。市警と関税局はキートンに狙いを定めるが、イーディから証拠不十分を理由に解放を要求される。釈放された5人の犯罪者はこれを機会に結束し、市警の汚職警官の金儲けの手段で、禁制品を乗せて走るパトカーの襲撃を計画、みごと大量のエメラルド原石強奪に成功する。奪った獲物をさばくため、L.A.に向かった5人はマクマナスの知り合いの故買屋レッドフッドと取り引きするが、新たにテキサスの宝石商襲撃を持ちかけられる。彼らは迷いながらも襲撃を実行するがうまくいかず、宝石商とボディガードを全員殺してしまう。しかも、レッドフットの説明とは全く違い、獲物は麻薬だった。5人はレッドフッドを問い詰め、彼から伝説的なギャング、カイザー・ソゼの右腕と名乗る謎の英国人コバヤシ(ピート・ポスルスウェイト)から頼まれたことを聞き出す。やがて5人の前にコバヤシが現れ、拘置所で彼らが会うように仕組んだのは実はソゼであり、それぞれがそうとは知らずに彼から何らかの物を盗んだ過去があるのだという。コバヤシは彼らに仕事を強要してきた。ソゼの商売敵であるアルゼンチン・ギャングがサン・トロペ沖の船で大量のコカイン取引を予定しており、ソゼへの負債は船と積み荷を破壊すれば帳消しにするという。生命の保証はないが、9100万ドルの分け前も約束された。とまどう5人だったが、嫌がって逃げたフェンスターが全身に銃弾を浴びて殺され、残った4人はコバヤシに従わざるをえなくなる。襲撃当日、重武装した4人はアルゼンチン・ギャングと激しく撃ち合い、最後に起こった大爆発の果てに残ったのは重傷の乗組員とキントの2人だけ。死体は判別できず、キートンは行方不明。ソゼまでもが爆発で死んだという噂が流れる。クイヤンはレイビン巡査部長(ダン・ヘダヤ)の協力の下にキントの尋問を再開。一方、FBIのジャック・ベア(ジャンカルロ・エスポジート)はソゼの顔を見た瀕死の乗組員からの聞き描きで似顔絵の作成の取りかかった。クイヤンはキントの証言から、キートンが以前と同じ手口で自分の死を偽装したという結論に達する。だが、なぜか気分が落ちつかないクイヤンは、レイビンのある一言で、ふと部屋のホワイトボードに目をやって愕然とする。何とヴァーバルの話はボードに貼ってある素材を紡ぎ合わせた法螺話だったのだ。思わず飲んでいたコーヒーカップを取り落とすクイヤン。カップの底には“コバヤシ陶器”のロゴが。彼は全ての疑問が氷解するのを覚えた。ソゼの正体がキントであり、ソゼだと思われていたキートンは、現場で彼に殺されていたとしたら……。その時届いたファックスのソゼの似顔絵はヴァーバルそっくりだ。クイヤンはつい先ほど釈放したキントを追い、慌てて外へ飛び出したが、その姿は出迎えた“コバヤシ”の車に乗り込み、いずこかへ去った後だった。





25-29. パーフェクト・カップル (Primary Colors)

監督 マイク・ニコルズ
出演 ジョン・トラヴォルタエマ・トンプソンビリー・ボブ・ソーントンキャシー・ベイツエイドリアン・レスター
1998年・アメリカ (東宝東和) 143分

解説
大統領選に出馬した矢先にスキャンダルに巻き込まれた州知事とその妻の大騒動を描いたコメディ。全米を揺るがせたビル・クリントン大統領のスキャンダルに材をとったベストセラー 「プライマリー☆カラーズ 小説大統領選」 (早川書房刊)の映画化で、監督・製作は 「バードケージ」 のマイク・ニコルズ、脚本は彼とのコンビで知られる同作のエレイン・メイがあたった。製作総指揮はニール・マクリス、ジョナサン・D・クレーン。撮影は 「エアフォース・ワン」 のミヒャエル・バルハウス。音楽は 「エンド・オブ・バイオレンス」 のライ・クーダー。美術はボウ・ウェルチ。編集は 「コンタクト」 のアーサー・シュミット。衣裳はアン・ロス。出演は 「フェイス/オフ」 のジョン・トラヴォルタ、 「ウインター・ゲスト」 のエマ・トンプソン、 「アルマゲドン」 のビリー・ボブ・ソーントン、 「タイタニック」 のキャシー・ベイツ、舞台で活躍し本作がデビューとなるエイドリアン・レスター、 「ダラス」 のラリー・ハグマン、 「傷心 ジェームズ・ディーン愛の伝説」 のダイアン・ラッドほか。

ストーリー
大統領選に出馬した州知事ジャック・スタントン(ジョン・トラヴォルタ)とその妻スーザン(エマ・トンプソン)はキャンペーンに追われる日々。大学での出会い以来、持ち前の楽天的な性格とコネで政治の道に進み州知事に登りつめたジャックと、彼を支えながら自らエリート弁護士として辣腕をふるったスーザンは結婚、世間からは完壁な理想の夫婦と見られていたが、さにあらず。ジャックは女グセが悪く、キャンペーンがはじまった矢先から不倫暴露テープの発覚、逮捕歴疑惑、妊娠騒動とスキャンダルが連続浮上。選挙対策本部長のヘンリー(エイドリアン・レスター)はそのたびに対応に追われ、凄腕の選挙コンサルタントのリチャード(ビリー・ボブ・ソーントン)やスキャンダル潰しのプロであるリビー(キャシー・ベイツ)らの協力を要請したりとてんてこまい。夫に愛想をつかしながらも未来のファーストレディとして理想の夫婦を演じ続けるスーザン。彼女はジャックを誰よりも一番理解し、ジャックも浮気を重ね、失敗を続けながらも、そんな彼女を誰よりも心の支えにしている。かくして結局のところ愛し合っているふたりは、共に世間の荒波を乗り切っていこうとするのであった。




f25-30. SUPER 8 スーパーエイト

監督 J・J・エイブラムス
出演 ジョエル・コートニーエル・ファニングライリー・グリフィスカイル・チャンドラーロン・エルダード
2011年・アメリカ (パラマウント ピクチャーズ ジャパン) 112分

解説
スティーヴン・スピルバーグ製作のもと、 「クローバーフィールド HAKAISHA」 のJ・J・エイブラムズが監督をつとめたSFサスペンス。アメリカの空軍基地 「エリア51」 にまつわる都市伝説と実際に起きた事件をモチーフに、恐るべき政府の陰謀の数々を、それに巻き込まれた少年たちの視線で描き出す。

ストーリー
1979年の夏。オハイオの小さな町で保安官の父と暮らす少年ジョー(ジョエル・コートニー)は、ある夜、仲間たち5人と家を抜け出し、8ミリ映画の撮影に出かける。だが、その撮影中に偶然、米軍の貨物列車の大事故に遭遇。アメリカが絶対に秘密にしなければいけない、“何か”を撮影してしまう。それは実は、アメリカ政府の指示によって秘密軍事施設“エリア51”から“何か”を輸送する途中だったのだ。少年たちが事故現場に落とした8ミリフィルムの空き箱を発見した米軍は、極秘情報が何者かに目撃されたと判断して町中の捜索を開始する。やがて、町では不可解な出来事が連続して発生。犬たちが一斉に消え、9人が行方不明……。さらに、事故現場から持ち帰った白い謎のキューブが不思議な動きを始め、全てを目撃した少年たちは、真実を探しに行くことを決断する……。





25-31. インファナル・アフェア 無間序曲 (無間道II)  (吹替)

監督 アラン・マック
出演 エディソン・チャンショーン・ユーアンソニー・ウォンエリック・ツァンカリーナ・ラウ
2003年・香港、中国、シンガポール (コムストック) 119分

解説
ヒット作 「インファナル・アフェア」 の過去にさかのぼり、登場人物の因縁を描く犯罪劇。若き潜入者2人と彼らのボスを中心に、緊迫の人間模様が展開する。

ストーリー
1991年。尖沙咀(チムサアチョイ)に君臨する香港マフィアの大ボス、クワンが暗殺された。混乱に乗じて離反をもくろむ配下のボス4人。組織犯罪課(OCTB)のウォン警部(アンソニー・ウォン)と相棒のルク警部(フー・ジュン)は、抗争勃発に備えて厳戒体制を敷く。だが新参の5人目のボス、サム(エリック・ツァン)だけは静観を決め込む。因果応報を信じるサムは、時機を待つ気でいたのだ。そのために彼はラウ(エディソン・チャン)を警察に潜入させようと考えていた。サムの妻マリー(カリーナ・ラウ)にひそかに想いを寄せていたラウは、危険を覚悟で引き受ける。クワンの跡を継いだ次男ハウ(フランシス・ン)は、知的で物静かな外見の下に策略家と野心家の顔を隠していた。4人のボスそれぞれの弱みを握った彼は、一夜にして新たな大ボスとしての地位を固めてしまう。一方ウォン警部は、警察学校の優等生でありながら、クワンの私生児であることが発覚して退学処分になったヤン(ショーン・ユー)の存在を知り、秘策を思いつく。その血筋を利用してヤンをハウの組織に潜入させるのだ。無謀とも言える作戦だが、ヤンにとっては警官になれる唯一のチャンスだった。こうして1992年、ラウとヤンは警察学校で一瞬すれ違う。1995年。潜入捜査のための厳しい訓練中に、刑務所での喧嘩を機にサムの子分キョン(チャップマン・トウ)と親しくなり、黒社会に溶け込み始めたヤン。ウォン警部は、警視に昇進したルクの反対を押し切ってヤンをハウのもとに送り込む。ハウは肉親のヤンを信頼し、重用する。一方、組織犯罪課の警官となって2年目のラウは、サムからの情報によって手柄を重ねながらも、マリーへの恋心は募るばかりだった。ハウは事業を拡大して一家の安泰をはかるとともに、4年前に父を殺した犯人探しに執念を燃やしていたが、ついに証拠を掴む。クワンが殺された4月11日の命日、すべてのドラマが動きだそうとする……。





25-32. ザ・ロック

監督 マイケル・ベイ
出演 ニコラス・ケイジショーン・コネリーエド・ハリスマイケル・ビーンウィリアム・フォーサイス
1996年・アメリカ (ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン) 135分

解説
猛毒の神経ガス・ロケット弾を奪ってアルカトラズ島を占拠したテロリスト集団と、密命を帯びて島に潜入した2人の男の戦いを描いたアクション大作。スリリングなストーリー、大がかりなアクション、主演の3人の男優の好演など見どころは多い。 「ホーリー・ウェディング」 のデイヴィッド・ウェイスバーグとダグラス・S・クックの原案を基に、彼らとこれがデビューとなるマーク・ロスナーが共同で脚本を執筆。監督に前作 「バッドボーイズ」 でデビューし、注目されたマイケル・ベイが抜擢された。製作は 「クリムゾン・タイド」 「バッドボーイズ」 などのヒットメーカー・コンビ、ドン・シンプソンとジェリー・ブラックハイマーで、95年に他界したシンプソンの遺作となった。エグゼクティヴ・プロデューサーはウィリアム・スチュアート、ルイス・A・ストローサー、主演のショーン・コネリーの共同。撮影は 「ハードロック・ハイジャック」 のジョン・シュワルツマン、音楽は 「9か月」 のニック・グレニー・スミスと 「デンジャラス・マインド 卒業の日まで」 のハンス・ジマー、美術は 「クリムゾン・タイド」 のマイケル・ホワイト、編集は 「セブン」 のリチャード・フランシス・ブルース、衣裳は 「バッドボーイズ」 のボビー・リード。特殊効果コーディネーターは 「ツイスター」 のマイケル・メイナーダス、特殊視覚効果はドリーム・クエスト・イメージスが担当。主演は 「理由」 のショーン・コネリー、 「リービング・ラスベガス」 のニコラス・ケイジ、 「ニクソン」 のエド・ハリス。共演は 「トゥームストーン」 のマイケル・ビーン、 「12モンキーズ」 のデイヴィッド・モース、 「デンバーに死す時」 のウィリアム・フォーサイス、 「彼と彼女の第2章」 のジョン・スペンサー、共に舞台で活躍し、これが映画デビューとなったクレア・フォーラーニとヴァネッサ・マーシルほか。

ストーリー
米海軍の歴戦の英雄ハメル准将(エド・ハリス)は、12人の部下と共に海軍兵器庫から致死性の神経ガス・ロケット弾を奪うと、観光客81人を人質にアルカトラズ島を占拠。ロケットの照準をサンフランシスコに向けた。ハメルが奪った新兵器の神経ガスを燃焼し、効力を失わせることができるのはプラズマ兵器だけだが、未だ開発中でタイムリミットまでに間に合うかはおぼつかない。残る手段はただ一つ、島に潜入してロケットの発射装置を除去するしかない。FBIの化学兵器スペシャリスト、スタンリー・グッドスピード(ニコラス・ケイジ)がその任務に選ばれた。かつて脱獄不可能な刑務所として知られたアルカトラズは、もともと複雑な設計に加えて増改築を繰り返したため、内部を知る者は誰もいない。ただ一人、33年前にここから脱獄した囚人ジョン・パトリック・メイソン(ショーン・コネリー)を除いては。メイソンは最高の訓練を受けた元SAS(英国特殊空挺部隊)の諜報部員だが、なぜかその存在は一切抹消され、裁判も行われぬまま60歳を越した今も幽閉され続けていた。メイソンは恩赦を条件に協力を要請するFBIの言葉を信じず、一瞬の隙をついて逃亡。シスコ市街で激しいカーチェイスを繰り広げ、ただ一人の肉親である娘のジェイド(クレア・フォーラーニ)と会っているところをFBIに包囲された。だが、グッドスピードはメイソンを囚人としてではなく、作戦の協力者として扱い、彼の信頼をかちえる。メイソンを案内人に、アンダーソン中佐(マイケル・ビーン)率いる海軍特殊部隊シールが海中から島に潜入するが、センサーに引っ掛かり、待ち伏せしていたハメルの部隊と銃撃戦となる。シールは全滅し、生き残ったのはグッドスピードとメイソンの2人だけだった。ハメルの部下の追撃を振り切りながら、彼らは一つまた一つとロケットを解体していくが、ついに敵の手に落ちる。メイソンはハメルと相対した時、彼の目にただのテロリストでない軍人の魂を見る。独房から簡単に抜け出した2人は、残る2基のロケットを探し始めた。タイムリミットが迫り、大統領は人質を見殺しにしても島を焼き尽くす苦渋の決断を下す。一方、メイソンと出会ったことで目覚めたハメルは、発射したロケットの目標をずらした。指揮官の翻意に怒った部下たちは反乱を起こし、ハメルは撃ち合って死ぬ。グッドスピードが残る1基のロケットを解体したことを発煙筒で知らせるが、一瞬早くプラズマ兵器を搭載した戦闘機が爆撃した。だが、建物には損傷はなく、グッドスピードも無事だった。FBI長官ウォマック(ジョン・スペンサー)に恩赦の意思がないことを知る彼は、メイソンを逃がした。メイソンは代わりにある場所を教えるが、それはケネディ大統領暗殺事件の真犯人をはじめ、彼がかつて調査した数々の重大事件の証拠を収めた、マイクロ・フィルムの隠し場所だった。





25-33. 陰謀のセオリー (Conspiracy Theory)  (吹替)

監督 リチャード・ドナー
出演 メル・ギブソンジュリア・ロバーツパトリック・スチュワートCylk Cozartステファン・カーン
1997年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 135分

解説
タクシー運転手と司法省の女性弁護士が、偶然に巨大な陰謀に触れてしまったことから危難に巻き込まれていく姿を描いたサスペンスもの。コンスピラシー・セオリーと呼ばれる巷間に流布する陰謀をモチーフに、虚実の皮膜を縫う迷宮的な感覚に誘うプロットが秀逸。監督は 「暗殺者」 のリチャード・ドナーで、脚本も同作を手掛けたブライアン・ヘルゲランドのオリジナル。製作は、ドナーと 「暗殺者」 「エクゼクティブ デシジョン」 のジョエル・シルヴァーの共同、製作総指揮は 「暗殺者」 のジム・ヴァン・ウィック。撮影は 「ザ・ロック」 のジョン・シュワルツマン、音楽は 「チェンバー 凍った絆」 のカーター・バーウェル、美術は 「硝子の塔」 のポール・シルバート、編集は 「エクゼクティブ デシジョン」 のフランク・J・ユリオステとケヴィン・スティッフ。主演は 「身代金」 のメル・ギブソンと 「ベスト・フレンズ・ウェディング」 「世界中がアイ・ラヴ・ユー」 のジュリア・ロバーツ。共演は 「ファースト・コンタクト STAR TREK」 のパトリック・スチュワート、 「イレイザー」 のキルク・コザートほか。

ストーリー
ジェリー・フレッチャー(メル・ギブソン)はNYの流しのタクシー・ドライバー。彼は今日も憑かれたように客に喋りまくり、この世界がいかに陰謀に満ちているかを警告する。バーコードに国家機密が隠されていること。NASAが開発した地震兵器のこと。大統領暗殺者たちの名前に隠された暗号のこと……。彼の記憶は失われ、断片しか残っていない。ただ一つ、彼が忘れなかったのは、司法省の弁護士アリス・サットン(ジュリア・ロバーツ)を守るために自分がいるという確信だった。連邦裁判所判事だった彼女の父親は、数年前に何者かに殺された。一人の男が逮捕されたが、彼女にはどうしてもその男が犯人とは思えなかった。ジェリーはアリスのオフィスにたびたび訪れては、お得意の陰謀説を開陳するが、彼女はたわごとだと思いながらもなぜか彼に冷たくできない。ある日、ジェリーが血だらけで現れ、正体不明の男たちに拉致されて拷問を受けたと言う。彼は命からがら逃げる時に、首謀者格の男の鼻を噛み切ったと話したが、アリスにはそれは妄想としか思えなかった。逮捕され、病院に収容されたジェリーの身元を引き取りに、CIAの精神科医と自称するジョナス博士(パトリック・スチュワート)がやって来た。彼はなんと鼻にケガをしており、ここに及んで初めて不審を覚えたアリスは、ジェリーを逃がしてやる。彼女もようやく、背後に何かの陰謀が存在しているらしいと察知。FBIのラウリー捜査官(キルク・カザート)もジェリーを追い始めた。ジェリーのアパートに2人でたどり着いた時、敵の襲撃を受け、彼はアリスを守って逃げ延びることに成功。アリスは、狙われる理由は彼の発行しているニュースレター『陰謀の理論』にあるのではないかと考え、購読者を当たる。驚くべきことに、購読者たちは24時間以内に次々と死亡していた。2人は絶えずCIAに監視されながら、次第に事件の真相に迫っていく。実はジェリーはかつて、政府の影に存在する謎の組織によって人間を暗殺者に仕立てる洗脳計画の被験者であった。しかも、その計画の立案者こそ、あのジョナスだった。アリスの父親の暗殺を命じられたジェリーは、少女時代の彼女の姿を見た途端に殺せなくなり、暗殺に失敗していた。その後、組織の追求の逃れた彼は、一切の記憶をなくしていたのだ。やがてジェリーは組織に拉致監禁された。彼の口癖「ジェロニモ!」から、監禁場所がJERO精神病院隔離病棟であることを突き止めたアリスは、彼の救出に向かう。薬漬けにされていたジェリーだったが、アリスのピンチに暗殺者としての記憶を甦らせ、一味と戦う。最初からジョナスたちの組織の動きを追っていたラウリーらFBIも駆けつけた。ジョナスは死ぬが、銃撃を受けたジェリーも命を落とした。墓前で悲しみに暮れるアリス。だが、愛馬の背中に彼のタクシー・ドライバーのバッジが置いてあるのを見つけ、彼が生きていることを確信する。彼女の思ったとおり、例の組織と戦うためにFBIによって死んだとされたジェリーは生きていた。彼女とはしばらく会えないが、ようやく本来の自分を取り戻した彼の顔は晴れやかだった。





25-34. 第九軍団のワシ

監督 ケヴィン・マクドナルド
出演 チャニング・テイタムデニス・オヘアドナルド・サザーランドジェイミー・ベルマーク・ストロング
2011年・イギリス=アメリカ (太秦(提供 ツイン/協力 パラマウント ジャパン)) 114分

解説
イギリスの女流児童文学者ローズマリー・サトクリフの同名小説を 「Life in a Day 地球上のある一日の物語」 のケヴィン・マクドナルド監督が映画化。ローマ軍最強といわれた第九軍団の名誉の象徴である黄金の“ワシ”の謎と、父子の絆を描く。出演は 「親愛なるきみへ」 のチャニング・テイタム、 「タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密」 のジェイミー・ベル、 「グリーン・ランタン」 のマーク・ストロング。

ストーリー
西暦120年、ローマ帝国はブリタニア(現在のイングランドとウェールズ)への侵略を進めながらも、北端地域に君臨するカレドニア(現在のスコットランド)の部族の抵抗に手を焼いていた。ローマ軍最強といわれる第九軍団の兵士5000名はフラビウス・アクイラ指揮の下、黄金の“ワシ”を掲げてカレドニアに進攻したが、霧の中で忽然と姿を消し、再び帰ってくることはなかった。激怒したローマ皇帝ハドリアヌスは、ブリタニア人の南下を防ぐため防壁の建設を命じる。“ハドリアヌスの長城”と名付けられたこの防壁はやがて、ローマ帝国の支配圏における最北端の境界線“この世の果て”と呼ばれるようになる。20年後、誇り高きローマ軍人として成長したアクイラの息子マーカス・アクイラ(チャニング・テイタム)は、父の影を追うようにブリテン島(イングランド)の南西部に位置する小さな砦に赴任する。赴任して間もなくのある夜、先住民族に砦を襲われ勇猛果敢に戦ったマーカスは、その功績を称えられたものの、足に重傷を負い軍人生命を絶たれてしまう。生きる目的を失い、絶望の淵に追いやられたマーカスは、伯父(ドナルド・サザーランド)の屋敷で傷を癒しながら憂鬱な日々を送っていた。ある日、マーカスは観戦していた剣闘試合で、奴隷戦士のブリタニア人青年エスカ(ジェイミー・ベル)の命を救う。エスカは命の恩人であるマーカスに忠誠を誓い、奴隷として仕えることになる。そんなとき、ブリテン島北端の神殿に“ワシ”があるという噂を聞いたマーカスは、父の汚名を晴らすため、また自らの生きる誇りを手にするため、エスカを従え、危険な北の荒野へと“ワシ”を取り戻す旅に出る。果たしてマーカスとエスカは、消えた父と5000名の兵士の謎を解き明かし、“ワシ”を取り戻すことができるのか。想像を絶するほど広大で厳しい荒野で、2人を待ち受ける真実とは……。




25-35. バッド・ガールズ

監督 ジョナサン・カプラン
出演 マデリーン・ストウメアリー・スチュアート・マスターソンアンディ・マクドウェルドリュー・バリモアジェームズ・ルッソ
1994年・アメリカ (20世紀フォックス)

解説
4人の美人女優の華麗なる競演で、荒野を馬で駆け、見事なガンさばきで男たちを相手に戦う女たちの雄姿を描いた西部劇。ベテランのスタント・コーディネーター、ウォルター・スコットの指導の下で3週間のキャンプを張った女優陣のスポーティかつセクシーなアクションと、ジョン・ウェイン監督・主演作「アラモ」のものを流用したオープン・セットが見もの。「ジョニー・ハンサム」のケン・フリードマンと「愛にふるえて」のヨランデ・フィンチの脚本を、「告発の行方」「不法侵入」のジョナサン・カプランが監督。製作は「キャノンボール 新しき挑戦者たち」などのコンビ、アルバート・S・ラディとアンドレ・E・モーガン、そしてヨランデの実子チャールズ・フィンチ。エグゼクティヴ・プロデューサーは「めぐり逢えたら」のリンダ・オスト。撮影は「告発の行方」のラルフ・ボード、音楽は「ルディ 涙のウイニング・ラン」のジェリー・ゴールドスミス。編集は「ビートルジュース」のジェーン・カーソン、衣装は「ジャック・ルビー」のスージー・デ・サントと、女性スタッフが多く参加している。主演は「ショート・カッツ」のマデリーン・ストウ、「妹の恋人」のメアリー・スチュアート・マスターソン、「グリーン・カード」のアンディ・マクドウェル、「ガンクレイジー」のドリュー・バリモア。

ストーリー
1890年代、西部のエコーシティ。サロンを経営するマダムのコーディ(マデリーン・ストウ)は、娼婦に嫌がらせをする軍人を射殺したため、縛り首の刑を宣告される。処刑寸前の彼女を、それぞれ不幸な境遇から娼婦となったアニータ(メアリー・スチュアート・マスターソン)、アイリーン(アンディ・マクドウェル)、リリー(ドリュー・バリモア)が救った。4人は、アニータの亡夫が残したオレゴンの土地の権利書とコーディの貯金を元手に、製材所を始めることにした。テキサスの銀行に向かう途中、ジョシュ(ダーモット・マルロニー)という若者と出会い、殺された大佐の雇った探偵が追っていることを告げられる。銀行でコーディが金を受け取ろうとした時、強盗のキッド(ジェームズ・ルッソ)一味が現われ、彼女の金も奪って逃げた。キッドはコーディの昔の愛人だった。混乱の中、アイリーンが捕らえられる。彼女を助ける協力を求め、金を取り戻そうとキッドの元を訪れたコーディは、彼に暴行され傷だらけで夜道に捨てられる。瀕死の彼女を救ったのはジョシュで、彼は両親を殺したキッドに復讐する機会を狙っていた。いつしか彼女は彼を愛するようになる。一方、アイリーンは脱獄に成功するが、投獄中に農民上がりの保安官助手タッカー(ジェームズ・ル・グロス)に恋し、彼の牧場で暮らし始める。キッドが軍用列車を襲撃する計画を掴んだ女たちは、ジョシュの協力で一味と激しく銃ち合う。新型ガトリング銃を奪いキッドの父親フランク(ロバート・ロッジア)を人質にしたが、リリーを一味にさらわれた。コーディは人質を交換するつもりだったが、フランクの挑発に乗ったジョシュは、彼を殺してしまう。責任を感じたジョシュは単身、一味のアジトへ乗り込みリリーを救出するが、逆に捕らえられる。コーディはガトリング銃とジョシュを交換しようと敵地に赴くが、キッドは彼女の眼前でジョシュを殺す。3人の女も駆けつけ、行き詰まる緊張の中、激しい銃撃戦が展開。コーディはキッドと1対1の決闘に追い込み、見事倒した。アイリーンはタッカーと残ることになり、別れを告げた3人は馬に乗って荒野を目指した。




25-36. スタア誕生(1954) (A Star is Born)

監督 ジョージ・キューカー
出演 ジュディ・ガーランドジェームズ・メイソンジャック・カーソンチャールス・ビックフォードトミー・ヌーナン
1954年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画会社) 176分

解説
オズの魔法使」 のジュディ・ガーランドがカムバックして 「三つの恋の物語」 のジェームズ・メイスンと共演する1954年作品。かつてウィリアム・A・ウェルマン監督で映画化されたドラマを今度はミュージカルとして 「アダム氏とマダム」 のジョージ・キューカーが監督した。脚色は 「アンデルセン物語」 のモス・ハート、製作者はジュディ・ガーランドの夫シドニー・ラフトである。撮影は 「カーメン・ジョーンズ」 のサム・リーヴィット、音楽監督はレイ・ハインドーフ。 「毒薬と老嬢」 のジャック・カーソン、 「恋は青空の下」 のチャールズ・ビックフォード、 「紳士は金髪がお好き」 のトミー・ヌーナン、ルーシー・マーロー、アマンダ・ブレイクらが共演する。日本では短縮版が公開される。オリジナル板は181分。後に修復のためスチール写真を組み入れた176分が制作されている。

ストーリー
有名な映画スター、ノーマン・メイン(ジェームズ・メイスン)がハリウッド映画基金募集ショーの会場に酔って現れた。撮影所長ニールは宣伝部長リビーに命じ、メインの出場を抜いて番組を進めさせたが、メインは舞台に飛び出してしまった。出演していたジャズ歌手のエスター(ジュディ・ガーランド)は酔ったメインを巧みにリードしてその場をうまくとりなした。家に送り帰されたメインは真夜中町に出、ダウンビート・クラブで歌うエスターに会って映画出演をすすめた。そして翌日、彼女を撮影所へともなって相手役に抜擢した。ヴィキー・レスターの芸名で出演したミュージカル映画は大成功で、彼女の名は一躍有名になった。メインとエスターは結婚した。2人は幸福であると思われたが、メインの酒量は上るばかりで人気は次第に凋落して行った。彼と反対にエスターの人気は旭日昇天の勢いだった。そしてついにアカデミー主演女優賞を獲得した。授賞式の夜、メインは酒に酔いしれて現れ、エスターをやゆし、頬を打つまでの醜態を演じた。メインはアルコール中毒治療のため病院に入った。だが、ふと会った宣伝屋リビーに面罵され、その衝撃をまぎらわすためまた酒浸りになった。そのあげく、警察に留置され、エスターと撮影所長の尽力で釈放される有様だった。メインは海岸の自宅へ帰って静養していたが、エスターが女優を辞めて妻としてメインに尽くすと撮影所長に語るのをきき、エスターの愛情の深さに打たれた。その夕方、メインは海に入って自殺した。エスターの嘆きは一方ならぬものであった。が、友人のダニーから、メインの死はエスターの成功を祈る心から出たと説ききかされた。そして彼女はハリウッド映画救済資金のショーにノーマン・メイン夫人として華華しくカムバックしたのだった。舞台に立つ彼女の眼前に浮ぶのは在りし日のメインの面影であった。





25-37. 宇宙人ポール (Paul)

監督 グレッグ・モットーラ
出演 サイモン・ペッグニック・フロストジェイソン・ベイトマンクリステン・ウィグビル・ヘイダー
2010年・アメリカ (アステア) 104分  (PG12)

解説
「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」 で一躍注目を集めたイギリスの迷コンビ、サイモン・ペッグとニック・フロストが、下ネタ連発の毒舌エイリアンと珍道中を繰り広げる爆笑SFコメディ。 「E.T.」 など往年の名作映画へのオマージュにSFファンは思わずにんまり。まさかの大物ゲストによる“怪演”も見逃せない。

ストーリー
1947年、アメリカ、ワイオミング州のムーアクロフト。そこで暮らす幼い少女は、ある夜、怪しい光を放つ飛行物体が愛犬に向かって墜落してくるのを目撃した……。この不可解な出来事から60年。イギリス人のSF作家クライヴ(ニック・フロスト)とイラストレーターのグレアム(サイモン・ペッグ)は、世界中のマニアが集うイベント“コミコン”に参加した翌日、レンタカーでアメリカ西部のUFOスポット巡りに出発。その途中、ネバダ州のエリア51付近で1台の暴走車の事故現場に遭遇する。恐る恐る車内の様子を窺うと、姿を現したのは、“ポール”と名乗る宇宙人(声:セス・ローゲン)。地球を訪れた60年前、政府の秘密施設に拘束された彼は、解剖されそうになったところを逃げ出してきたのだ。故郷に帰るのを手伝ってほしいと頼み込むポール。宇宙人にもかかわらず、長年の地球暮らしですっかりアメリカナイズされた毒舌とフランクな性格のポールに驚きつつも、不思議な能力を持ち、人知れず世界中の大衆文化に影響を与えてきた意外な一面を垣間見たことで、2人は徐々に打ち解けてゆく。そんな彼らの前に現れたのは、ポールを捕えるために派遣された捜査官ゾイル(ジェイソン・ベイトマン)。凄腕のゾイルは間もなく、クライヴとグレアムがポールの逃亡を手助けしていることを突き止める。一方、ポール一行はひょんなことから、宿泊先のモーテルで働く敬虔なクリスチャンのルース(クリステン・ウィグ)を誘拐する羽目に。しかも、グレアムが彼女といい雰囲気になってしまう。ルースの父、モーゼス(ジョン・キャロル・リンチ)は怒り心頭。過激なキリスト教原理主義者の彼はライフルを手にその後を追う。ゾイルやモーゼスの激しい追撃を危機一髪のところでかわす4人。次第に固い絆で結ばれてゆく一行は、いよいよ目的地に到着。そこには、想像を絶する驚きの光景が広がっていた……。





25-38. コラテラル・ダメージ (Collateral Damage)  (吹替)

監督 アンドリュー・デイヴィス
出演 アーノルド・シュワルツェネッガーフランチェスカ・ネーリイライアス・コティーズクリフ・カーティスジョン・レグイザモ
2001年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 108分

解説
逃亡者」 のアンドリュー・デイビス監督とアーノルド・シュワルツェネッガーがタッグを組んだサスペンス・アクション。爆破テロで妻子を亡くした男の復讐劇をアクション満載で描く。

ストーリー
ロサンゼルス。消防隊長のゴーディー(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、高層ビルのカフェで妻と幼い息子と待ち合わせをしていたが、目の前で突然爆発事故が起こり、愛するふたりを失ってしまう。爆発直前に、爆弾を仕掛けたコロンビアのテロリスト“ウルフ”(クリフ・カーティス)を目撃していたゴーディーは、悲しみのどん底にありながらも彼が捕らえられると信じていた。しかし、CIAやFBIは何週間経っても捜査を進めようとせず、彼の苛立ちは増していく。やがて妻子の死が、国にとっての“コラテラル・ダメージ(目的の為の犠牲)”なのではないかと疑いはじめたゴーディーは、自らの手で犯人を捕まえると決意。単身コロンビアに乗り込む。ゲリラ内戦に巻き込まれたゴーディーは小さな村に逃げ込み、そこに暮らす若き女性セリーナ(フランチェスカ・ネリー)と、その息子マウロに出会う。亡くした妻子を思い起したゴーディーは、彼らを手助けしながらウルフを追い続ける。しかし、セリーナはウルフの妻であった。彼女は、ゴーディーに協力するといって、次のテロの標的がワシントンであるという情報を提供するが、ワシントンに着くと自ら爆弾を発火させた。ゴーディーはセリーナ&ウルフと対決し、彼らを打ちのめすと、残されたマウロを抱いて立ち去るのだった。






25-39. ネバーランド (Finding Neverland)

監督 マーク・フォースター
出演 ジョニー・デップケイト・ウィンスレットジュリー・クリスティラダ・ミッチェルダスティン・ホフマン
2004年・アメリカ、イギリス (東芝エンタテインメント) 100分

解説
「ピーター・パン」 の作者ジェームズ・バリを主人公にした感動作。夢見がちな劇作家と内向的な少年の心の触れ合いを、格調高くもファンタスティックにつづる。

ストーリー
1903年のロンドン。劇作家のジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)は、新作『リトル・メアリー』の評判が悪く、失意のまま近所の公園へ散歩に出掛けた。そこで彼は、デイヴィズ一家と運命の出会いを果たす。母のシルヴィア(ケイト・ウィンスレット)に連れられた4人兄弟のうち、長男のジョージ(ニック・ラウド)、次男のジャック(ジョー・プロスペロ)、末っ子のマイケル(ルーク・スピル)は無邪気に騎士ごっこに興じていたが、繊細な三男のピーター(フレディ・ハイモア)は遊びの輪から外れていた。ジェームズは一家と仲良くなり、再会を約束。それを知った彼の妻メアリー(ラダ・ミッチェル)は、シルヴィアの母が社交界の名士であるデュ・モーリエ夫人(ジュリー・クリスティ)であることから、デイヴィズ一家を夕食会に招待した。しかしジェームズはシルヴィア親子と仲良くなるばかりで、メアリーは嫉妬。夫婦仲が険悪になっていく一方、ジェームズはいつしかピーターに、幼い頃の自分を重ねるようになっていた。そんな彼の思いは、新作『ピーター・パン』の誕生へと結実する。だがやがて、シルヴィアが不治の病を患ってしまう。『ピーター・パン』の公演は大成功となるが、そのことでジェームズはメアリーに別れを告げられる。ジェームズは、シルヴィアの自宅で『ピーター・パン』を上演。そして彼女の死去後、ジェームズは子供たちの後見人になるのだった。




f25-40. スピード2

監督 ヤン・デ・ボン
出演 サンドラ・ブロックジェイソン・パトリックウィレム・デフォーテムエラ・モリソンブライアン・マカディ
1997年・アメリカ (20世紀フォックス映画) 125分

解説
大ヒットを記録したノンストップ・アクション 「スピード」 (94)の続編。前作の4倍強の製作費1億4千万ドルを投じ、バス一台だった前作から一転、シージャックされた豪華客船を主な舞台に、陸・海・空の見せ場を満載した巨大スケールのエンターテインメントとなった。監督は前作に続き 「ツイスター」 のヤン・デ・ボンが当たり、彼と新進脚本家ランドール・マコーミックの原案を基に、マコーミックとジェフ・ネイサンソンが執筆。製作はヤン・デ・ボン、 「エクゼクティプ デシジョン」 のスティーヴ・ペリー、 「マチルダ」 のマイケル・ペイサー。撮影は 「ツイスター」 「目撃」 のジャック・N・グリーン、編集はスピルバーグ作品の名編集者マイケル・カーンの助手を長く務め、これが一本立ちとなるアラン・コーディ。音楽は 「スピード」 「ツイスター」 のマーク・マンチーナがスコアを書き、マキシ・プリーストの 「夢見るNo.1」 、スティングの 「見つめていたい」 ほかを挿入曲として使用。さらにエンディング・テーマ曲を、アメリカ映画初進出のTKコムロこと小室哲哉がプロデュースしたことでも話題を提供。主演は前作に続き 「評決のとき」 のサンドラ・ブロック。相手役は降板したキアヌ・リーヴスに代わって 「スリーパーズ」 のジェイソン・パトリックを抜擢。共演は、敵役で怪演する 「イングリッシュ・ペイシェント」 「バスキア」 のウィレム・デフォー。これがデビューとなる13歳の少女クリスティーン・ファーキンスに加え、ジョー・モートン、グレン・プラマーが前作に続いて再登場。

ストーリー
ジャックと別れたアニー(サンドラ・ブロック)は、新しい恋人アレックス(ジェイソン・パトリック)に今夢中。SWAT隊員の彼は、任務中に足にケガを負い、1週間の休暇をとって彼女と共にカリブ海1週間の豪華クルージングの旅に出ることになった。彼らが乗り込んだ豪華客船シーボーン・レジェンド号では、全米の宝石商が3億ドルを越えるダイヤを持ち寄り、ジュエリー・コンベンションも行われることになっている。航海初日の夜、乗客の一人、ガイガー(ウィレム・デフォー)は航海士に化けてエンジンを破壊し、続いて迷ったふりをして操縦室に入り、小型受信機を気づかれないように仕掛けると、船の自動操縦プログラムを自分のコンピュータに移した。彼はこのプログラムの設計者だったが健康を害してクビになって以来、精神に異常をきたしていた。船長を殺したガイガーは、船内の至る所に小型手榴弾の時限爆弾をセットし、次々に船内で爆発が起こす。自在に火事を起こすことができるという彼は、一等航海士ジュリアーノ(テムエラ・モリソン)や二等航海士マーセド(ブライアン・マッカーティ)らに15分間船を停止させる間に、乗客は全員下船させろと命じる。乗客たちは先を争って急ぐが、最後のボートが海面に着かないうちに船が動きだし、アレックスとアニーたちは必死で彼らを救出した。一方、ガイガーは金庫室から宝石を袋に詰めていた。船がこのまま進めば、セント・マーティン島の絶壁に激突することは必至だが、船はガイガーがリモート・コントロールしていて手が出ない。船の速度を落とすため、沈没の危険もある苦肉の策として貨物室に海水を入れることになった。だが、その時、少女ドリュー(クリスティーン・ファーキンス)が貨物室にいることを知ったアレックスは現場に飛び込んで彼女を救い、同じく船内に缶詰になっていた人々を救出したアニーと合流する。ガイガーは島に停泊中の重油タンカーと衝突させるべく、船の進路を変えた。アレックスは海中に潜ってスクリューを止める決死の作戦に出るが、またしてもガイガーが妨害し、アニーを人質にボートで逃走した。刻一刻、タンカーが近づき、このままでは衝突は避けられない。アレックスは水中に潜ってバラストの向きを変えることに成功し、タンカーとは接触しただけで済んだ。だが、船はまだ止まらず島に文字通り上陸し、町並みを破壊してやっと止まった。アレックスはモーリス(グレン・プラマー)のボートを借りてガイガーを追跡し、水上飛行機に乗り移ろうとする彼からアニーを救い出した。逃げるガイガーを乗せた飛行機はタンカーの上に不時着し、やがて大爆発が起こった。アレックスはアニーにプロポーズし、指輪を渡した。





25-41. トゥモロー・ワールド

監督 アルフォンソ・キュアロン
出演 クライヴ・オーウェンジュリアン・ムーアキウェテル・イジョフォーチャーリー・ハナムクレア=ホープ・アシティ
2006年・アメリカ、イギリス (東宝東和) 109分

解説
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 のアルフォンソ・キュアロン監督が、120億円もの巨額な制作費を用いて描いた近未来のサスペンス。クライブ・オーウェンの主演最新作。人類が繁殖能力を失った近未来のイギリスを舞台に、奇跡的に妊娠を果たした若い女性を守ることになった男を描いている。

ストーリー
急激な出生率の低下の果て、遂に人類は繁殖能力を完全に喪失。それから18年後の2027年、世界は秩序を失い、既存の国家が次々と崩壊していった。イギリスは軍事力を使った徹底的な抑圧で、どうにか国家機能を維持していた。官僚のセオ(クライヴ・オーウェン)は、ある日武装集団に拉致される。アジトに連行された彼は、反政府組織”FISH”のリーダーとして活動する元妻ジュリアン(ジュリアン・ムーア)と対峙。セオもかつては平和活動の闘士だったが、我が子を失ったことで生きる意味を見失い、希望を捨てた男だった。ジュリアンはセオに、政府の検問を通過できる通行証を入手するよう依頼してきた。セオはあまりにも無謀なその依頼を一度は断るが、ジュリアンが政府の目を逃れ接触してきたことに重要なわけがあることを感じていた。そして、何よりセオは今もジュリアンへの想いを断ち切れないでいた。協力を決心したセオは、通行証を手に入れると、再びFISHと接触。そこで彼は、彼らの計画の全貌を知らされる。それは彼らが保護している、人類の未来を変える存在であるキーという名の少女(クレア=ホープ・アシティ)を安全に、そして極秘裏に“ヒューーマン・プロジェクト”に届けるというもの。ヒューマン・プロジェクトとは、世界中の優秀な頭脳が結集して新しい社会を作るために活動する国境のない組織。しかし、その存在を確認したものは、皆無に等しかった。外は政府軍と反体制勢力との激しい戦闘が続く最前線。しかもキーを政治利用しようとするグループもいた。存在するかどうかもわからないヒューマン・プロジェクトにキーを無事届けるため、セオは必死にミサイルと銃弾の嵐をかいくぐる。




25-42. ガタカ (吹替)

監督 アンドリュー・ニコル
出演 イーサン・ホークユマ・サーマンジュード・ロウ
1997年・アメリカ (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント) 106分

解説
遺伝子が全てを決定する未来社会を舞台に人間の尊厳を問うサスペンスタッチのSFドラマ。監督・脚本は本作がデビューとなるアンドリュー・ニコル。製作は 「マチルダ」 など俳優・監督として知られ、自身の製作会社ジャージー・フィルムズで 「危険な動物たち」 などを手掛けるダニー・デヴィート、同社の共同設立者であるマイケル・シャンバーグとステイシー・シェール。撮影は 「トリコロール 青の愛」 (共同脚本も)などクシシュトフ・キェシロフスキ監督とのコンビが有名で近年アメリカに進出したスワヴォミル・イジャック。音楽は 「キャリントン」 のマイケル・ナイマン。監督のレトロ・フューチャー的コンセプトを徹底的に視覚化した美術はピーター・グリーナウェイ監督の諸作で注目された 「陪審員」 のヤン・ロルフス。衣裳は 「マーズ・アタック!」 のコリーン・アトウッド。編集はリサ・ゼノ・チャーギンがそれぞれ担当。主演は 「恋人までの距離」 のイーサン・ホーク。共演は 「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」 のユマ・サーマン、 「オスカー・ワイルド」 のジュード・ロウ、 「エンド・オブ・バイオレンス」 のローレン・ディーン、ベストセラー作家で脚本家・映画出演も多数のゴア・ヴィダルほか。

ストーリー
近未来。遺伝子工学の進歩で胎児の間に劣性遺伝子を排除することが出来るようになった。自然の形で生まれたヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)は、心臓が弱く30歳までしか生きられないと宣告されていた。遺伝子排除されて生まれた弟アントン(ローレン・ディーン)と比べ、自分を遺伝子的に劣った「不適正者」であると思っていたヴィンセントだが、遠泳でアントンに勝った彼は家を出る決心をする。宇宙飛行士になるため、宇宙開発を手掛ける企業・ガタカ社の就職試験を受けたヴィンセントは、「不適正者」のため、DNAブローカーにジェローム・ユージーン・モロー(ジュード・ロウ)を紹介してもらう。最高級の遺伝子を持つ超エリートの水泳選手だったユージーンは、自分の優秀さゆえに悩み、自殺未遂を図り、下半身不随になっていた。ユージーンの生活を保証することを見返りに、彼と契約したヴィンセントは、血液などのサンプルを提供してもらいジェロームに成り済ます。数年後、ヴィンセントは金星の衛星タイタン行きの宇宙飛行士に選ばれるが、ロケット打ち上げに反対していたヴィンセントの上司が殺される。捜査に協力した女性局員アイリーン(ユマ・サーマン)はヴィンセントを疑いながらも、彼に魅かれていくことになった。捜査官になったアントンは現場から検出された毛髪がヴィンセントのものだったことに驚く。結局、犯人は別にいたが、真実を知ったアイリーンは嘆き悲しむ。打ち上げ決行の前日、ヴィンセントはアントンと再び遠泳で対決した。その闘いに勝ったヴィンセントはユージーンに別れを告げて探査船に乗り込んだ。ユージーンは自らの命を絶った。




25-43. グレムリン (吹替)

監督 ジョー・ダンテ
出演 ザック・ギャリガンホイト・アクストンフランセス・L・マッケインフィービー・ケイツポリー・ホリディ
1984年・アメリカ (ワーナー) 106分

解説
クリスマス・プレゼントのペットが異常繁殖して町中が大混乱になるというデザスター・コメディ。製作はマイケル・フィネル。エグゼクティヴ・プロデューサーはスティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ。監督は 「トワイライトゾーン」 第三話のジョー・ダンテ。脚本は 「俺達の明日」 のクリス・コロンバス、撮影はダンテ作品常連のジョン・ホラ、音楽はジェリー・ゴールドスミスが担当。グレムリン創造はクリス・ウェイラス、特殊効果監修はボブ・マクドナルド・シニア。出演はザック・ギャリガン、フィービー・ケイツ、ホイト・アクストン、フランセス・リー・マッケインなど。

ストーリー
チャイナタウン。発明家のランド・ペルツァー(ホイト・アクストン)は、息子へのクリスマス・プレゼントを探していた。とある骨董屋でユニークな動物モグワイを見つけた。店の老主人は「モグワイは売り物ではない」という。彼は老人がいなくなったすきに老人の孫からモグワイを買い取った。キングトン・フォールズの自宅にもどったランドは、息子のビリー(ザック・ギャリガン)にモグワイを渡し、水に濡らしてはいけないこと、太陽光線にあてないこと、真夜中を過ぎて餌を与えてならないこと、以上3つのことを守るように告げた。ビリーはモグワイをギズモと名付ける。翌日、ビリーと仲の良いピート少年(コリー・フェルドマン)が遊びに来て、ギズモに水滴をかけてしまった。すると気泡ができ、そこが膨張してはじけ、玉がころがり出た。その玉もモグワイで、5匹の新しいモグワイが誕生したのだ。その中の1匹、頭の毛の白いストライプと名付けられたモグワイには、敵意が感じられた。ビリーは母校へ行き生物教師ハンソンに、モグワイの一匹を見せる。ビリーの勤める銀行は、ディーグル夫人(ポリー・ホリディ)が経営していた。ビリーは同じ出納係のケート(フィービー・ケイツ)に惹かれていく。ストライプたちは餌をほしがり、時計をとめていたので、真夜中を過ぎているとも知らず餌をやり、モグワイは変身をし、繭から醜悪な怪物に変身していった。農夫のフッターマンは、外国製の車には空にすむ怪物グレムリンがいるんだと、ぶつぶついっていた。ストライプをリーダーにした怪物たちは大繁殖して、小さな町キングトン・フォールズは占領された。怪物たちは、バーで酔っぱらい、ハンソン先生、ディーグル夫人宅、フッターマン宅を襲い、ぺルツァー宅では母親のリン(フランセス・L・マッケイン)が、怪物相手に大奪闘していた。怪物たちはやがて、映画館に集合し、みんなで「白雪姫」を鑑賞する。そのすきにビリーとケイトはボイラーのガス栓をあけて火をつけたので、映画館は爆発した。1匹だけ生き残ったストライプは百貨店に逃げ込み、その後をビリー、ケイト、ギズモが追った。すばしこいストライプとの攻防戦が展開され、ビリーは苦戦を強いられた。しかし、ギズモの必死の活躍でストライプは太陽光を浴び、滅んでいった。クリスマスの夜、ペルツァー家に、中国人の例の老主人が現われて「モグワイは特別な生物で、飼うのは大変な責任を負うということだ。おまえさんたちはまだまだだね」というと、ギズモをつれて去っていった。(ワーナー配給*1時間40分)




25-44. 許されざる者(1960) (The Unforgiven)

監督 ジョン・ヒューストン
出演 バート・ランカスターオードリー・ヘップバーンオーディ・マーフィジョン・サクソンチャールス・ビックフォード
1960年・アメリカ (日本ユナイテッド・アーチスツ)

解説
アラン・ルメイの原作小説を映画化した西部劇。脚色にあたったのはベン・マドウ。 「自由の大地」 のジョン・ヒューストンが監督、撮影は 「尼僧物語」 のフランツ・プレイナー、音楽をディミトリ・ティオムキンが担当。出演は 「尼僧物語」 のオードリー・ヘップバーン、 「悪魔の弟子」 のバート・ランカスター、オーディ・マーフィら。製作はジェームズ・ヒル。

ストーリー
テキサスの平原に牧場を営むザカリー一家は思慮深い長男のベン(バート・ランカスター)、次男のキャッシュ、3男のアンディ、母親(リリアン・ギッシュ)、養女レイチェル(オードリー・ヘップバーン)の5人暮らしだ。父親のウィルは死に、悪い噂も消え平和な生活が始まった。近隣の牧場主ゼブ・ローリンズはベンを信頼し、ザカリー一家を厚遇した。レイチェルを長男チャーリーの嫁に、長女をキャッシュの嫁にと、思った。レイチェルは秘かにベンを愛していた。エイブ・ケルシーという狂人が近辺をうろつき、一家の悪い噂をまいた。一家は人々の疑惑の中でひっそりと暮らした。ある朝、カイオワ族インディアンの首領ロスト・バードがザカリー家を訪ね、幼い時別れた妹を返せといった。妹は白人だとベンは拒絶した。ある夜、レイチェルとの婚約を固めに一家を訪ねたチャーリーは、帰途待伏せたカイオワ族に惨殺された。ゼフの妻は、レイチェルに汚れたインディアンの血が流れていると罵った。ベンは災厄の源であるケルシーを捕らえた。ケルシーはカイオワ族と通じていた。ケルシーは恐ろしい過去をゼブに打ち明けた。10数年前ウィル・ザカリーはカイオワ族の赤ん坊を盗んだ。後にカイオワ族がケルシーの息子を捕らえた時、ケルシーはレイチェルを返して息子をとり戻すようウィルに頼んだ。ウィルは拒み、息子は殺された。ケルシーはザカリー家を呪い、一家を追って復讐し続けて来たのだ。ケルシーは絞首刑になった。ゼブは一家と絶縁し、一家は孤立無援で引き揚げた。母にことの真偽を確かめたキャッシュは家を出た。その夜、カイオワ族は攻めてきた。一家のために身を投じようとするレイチェルを、ベンの手が温くとめた。ベンの愛の深さを知ったレイチェルは一家と共に戦う決意をした。カイオワ族は撃退された。しかし母は死んだ。ロスト・バードが迫った時、レイチェルは夢中で銃を引いた。妹、と叫んで彼は死んだ。厭まわしい過去と縁を切ったザカリー一家は再び団結を得た。キャッシュも帰って来た。





25-45. 大脱出 (吹替)

監督 ミカエル・ハフストローム
出演 シルヴェスター・スタローンアーノルド・シュワルツェネッガージム・カヴィーゼルカーティス“50セント”ジャクソンヴィニー・ジョーンズ
2013年・アメリカ (ギャガ(提供 ギャガ=ポニーキャニオン)) 116分

解説
一時代を築いたアクションスター、シルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーが 「エクスペンダブルズ2」 以来となるタッグを組み、本格共演を果たしたアクション大作。脱獄のプロと囚人が協力し、洋上に浮かぶ難攻不落の監獄からの脱出を試みるさまが描かれる。監督は 「シャンハイ」 のミカエル・ハフストローム。

ストーリー
絶海に浮かぶそのタンカーは、世界中の重犯罪者たちから恐れられ、一度入れば二度と出ることが出来ない巨大な監獄。“墓場”と異名をとるこの船に、世界屈指のセキュリティ・コンサルタント=脱獄のプロであるブレスリン(シルベスター・スタローン)が投獄される。何者かの手によって拉致され、犯罪者の汚名を着せられた彼は、自分を罠にかけた組織の陰謀を暴くため、自らも設計に関わったこの監獄の脱出計画を練り始める。そんな中、凶暴な手下たちを率いる囚人たちのボス、ロットマイヤー(アーノルド・シュワルツェネッガー)が現れる……。





25-46. カイロの紫のバラ (The Purple Rose of Cairo)  (吹替)

監督 ウディ・アレン
出演 ミア・ファロージェフ・ダニエルズダニー・アイエロダイアン・ウィーストヴァン・ジョンソン
1985年・アメリカ (ワーナー映画) 82分

解説
30年代のニュージャージーを舞台に映画に生きがいを求める人妻の姿を夢と現実を織りまぜて描く。製作はロバート・グリーンハット。エグゼクティヴ・プロデューサーはジャック・ローリンズとチャールズ・H・ジョフィ。監督・脚本は 「ブロードウェイのダニー・ローズ」 のウディ・アレン。撮影はゴードン・ウィリス、音楽はディック・ハイマン、プロダクション・デザイナーはスチュアート・ワーツェル、編集はスーサン・E・モースが担当。出演はミア・ファロー、ジェフ・ダニエルスなど。

ストーリー
30年代半ば、大恐慌の波がまだ鎮まらない不況のニュージャージー。夫のモンク(ダニー・アイエロ)は失業中で、かわって妻のセシリア(ミア・ファロー)が、レストランのウェイトレスをやって生活を支えていた。ぶらぶらと遊び歩いてはセシリアからチップを奪い取ってゆくモンクには何の期待もない毎日だが、彼女には、心の支えとなる楽しみがあった。それは、映画を見ることで、好きな映画は何回もくり返して見ていた。彼女は、今、「カイロの紫のバラ」という映画に夢中になっており、何と今日は5回目だった。そのことに気付いた映画の主役トム・バクスター(ジェフ・ダニエルス)が、スクリーンから抜け出し、客席のセシリアに語りかけた。「また来たんだね」。しかし、そのため「カイロの紫のバラ」はドラマ進行が止まってしまい、共演者はウロウロ。トムが出現した、この場末の劇場は、一躍名所となってしまう。ハリウッドからはプロデューサーや配給会社の重役たちまでやって来た。当のトムは、セシリアの純な心にうたれ、恋をしてしまう。そこへ、トム・バクスターを演じたギル・シェバード(ジェフ・ダニエルス)も現われて、彼もセシリアに恋してしまう。有頂点の時を過ごすセシリア。やがてトムはスクリーンの中に戻って行き、ギルはセシリアといっしょに旅立とうと誘う。決意した彼女は家に帰り、ののしるモンクに別れを告げてギルとの約束の場所に向かった。しかしギルはひとり飛び発った後で、残されたセシリアは、またとぼとぼと劇場に行った。すでに「カイロの紫のバラ」は終わって「トップ・ハット」に変わってしまっていた。しかし、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの踊りを見るうちに、いつしか、またセシリアの瞳に輝きが甦えるのだった。




25-47. ラーメンガール (The Ramen Girl)

監督 ロバート・アラン・アッカーマン
出演 ブリタニー・マーフィ西田敏行タミー・ブランチャードガブリエル・マンダニエル・エバンス
2008年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 102分

解説
「シン・シティ」 などの若手女優ブリタニー・マーフィと西田敏行が共演した異色ハリウッド映画。東京でラーメン作りの修行に挑む米国人女性を描く心温まるドラマだ。

ストーリー
アメリカ人のアビー(ブリタニー・マーフィ)は、恋人イーサン(ガブリエル・マン)と一緒に暮らすために日本へやってくる。しかし突然、イーサンは彼女と離れて、無期限で大阪に行くことになる。途方に暮れたアビーは、アパートの向かいのラーメン屋の明かりに誘われ、閉店していることにも気づかず店に飛び込む。そして、英語のわからない店主マエズミ(西田敏行)に思いをぶちまける。マエズミはアビーに1杯のラーメンを差し出す。それを食べて元気を取り戻した彼女は、ラーメンこそが自分の天職だと思い、弟子入りを志願する。アビーは修業を始めたものの、マエズミは彼女を日本語で叱りつけては掃除や鍋洗いばかりさせ、料理に関することは何もさせない。辛さに耐えきれずアビーは店を飛び出すが、思い直して、再び店に戻る。ある夜、欧米人の仲間と出掛けたアビーは、トシ(パク・ソヒ)という日本人の男の子と知り合う。2人はすぐに意気投合し、恋が芽生える。そのころ、アビーの忍耐強さを認めたマエズミは、彼女にラーメン作りを教え始める。しかしアビーがどんなに一生懸命に作っても、彼女のラーメンには魂がない。ある日、市場に出掛けたマエズミは、アメリカ人にラーメン作りを教える彼をあざ笑う同業者の声を耳にする。そこで、2ヶ月後にやってくる“ラーメンの達人”(山崎努)が彼女の腕を認めなければ、自分はラーメン作りを辞めると宣言する。トシが仕事で上海に赴任することになり、アビーについてきてほしいと頼む。しかし彼女は修業をやり遂げるため、トシの申し出を断る。しかしアビーのラーメンには、どうしても魂がこもらない。マエズミは息子と縁を切っており、秘伝の味が自分の代で終わってしまうことを悲観する。アドバイスを貰おうと、マエズミはアビーを自分の母に会わせる。母は、料理に愛を加える方法がわからないなら、悲しみを注げと告げる。こうしてアビーは、ついにラーメンの達人を迎える。




25-48. 猿の惑星

監督 フランクリン・J・シャフナー
出演 チャールトン・ヘストンモーリス・エヴァンスキム・ハンターロディ・マクドウォールジェームズ・ダリー
1968年・アメリカ (20世紀フォックス) 112分

解説
フランスの作家ピエール・ブウルのSF小説をテレビ脚本家のロッド・サーリングと 「いそしぎ」 のマイケル・ウィルソンが脚色、テレビ出身で 「ダブルマン」 のフランクリン・J・シャフナーが監督にあたった。撮影は 「華麗なる激情」 のレオン・シャムロイがユタ州でロケをし、音楽は 「墓石と決斗」 のジェリー・ゴールドスミスが担当した。出演は 「ウィル・ペニー」 のチャールトン・ヘストン、 「欲望という名の電車」 のキム・ハンター、 「ラブド・ワン」 のロディ・マクドウォール、 「プレイラブ48章」 のリンダ・ハリソンほか。製作は 「ドリトル先生不思議な旅」 のアーサー・P・ジェイコブス。

ストーリー
ケープ・ケネディから打ち上げられた宇宙船が1年6ヵ月後に、オリオン星座に属する、ある惑星に着陸した。だが地球では、この間に2000年という年月が流れた勘定になる。宇宙船にはテイラー(チャールトン・ヘストン)を隊長とするドッジ、ランドンらの宇宙飛行士が乗っていたが湖に着水した時、宇宙船は破損して沈没。3名は無人の陸地に上がり、数日間、砂漠地帯をさまよい歩いた。そして、やっと森林地帯に入った時、初めてほかの人間を見たが、彼らは一様に原始人のようであった。そこへ現れた猿の一群。猿たちが人間を捕獲するではないか。服を着て馬に乗り銃を手にした猿たちが。喉を撃たれたテイラーも捕まえられた。この時、捕まえられた人間の中に女が1人、のちにノバ(リンダ・ハリソン)と名づけられた。この惑星では、猿が高い文化を誇る高等動物で、人間は口もきけない下等動物である。猿たちはしばしば、こうした人間狩りを行っている。テイラーは外科医の手術を受けた後、ジーラ博士(K・ハンター)とあった。そして彼女はテイラーの知能が非常に高いことを知り、恋人の考古学者コーネリアス博士に伝えた。テイラーは2人に、自分は字が書けることを知らせたが、彼らはテイラーがほかの惑星から来たことは信じなかった。しかし、この2人はテイラーにとっては味方となった。一方、この惑星の最高頭脳であり信仰の擁護者であるザイアス博士(モーリス・エバンス)は、なぜかテイラーを毛ぎらいし脳葉切除と去勢手術を命じた。テイラーは脱走したが、すぐに捕まり査問会にかけられた。ジーラとコーネリアス両博士が、弁護人として出席したが、テイラーの発言、2人の博士の弁護は一笑に付されてしまった。そこで2人の博士はテイラーと彼を慕うノバを逃がしてやることにした。砂漠地帯まで来た時、ザイアス博士らの一行が追ってきた。そこは、かつてコーネリアス博士がひそかに発掘した人骨と遺物により、数千年前の人間が、猿より高度の知能と文化を持っていたことを知った場所であった。だが、博士のこの説は認められなかったのだ。しかし、やって来たザイアス博士はこの事実を知っていた。だが彼は立場上、この学説を認めるわけにはいかなかったのだ。テイラーとノバは猿たちに別れをつげ、新天地を求めて旅立った。すると、はるか向こうに見おぼえのある像の一部。なんと自由の女神ではないか。この猿の惑星は地球だったのだ。彼らが宇宙船で飛び立ったあと、地球には核戦争が起こり、人類はほとんど滅亡、そして2000年後に猿が支配するようになったのだ。愚かな人間たち。テイラーは口惜しさとあわれさで、泣きくずれるのであった。