f23-1. ベイブ (吹替)

監督 クリス・ヌーナン
出演 ジェームズ・クロムウェルマグダ・ズバンスキークリスティン・カヴァナーミリアム・マーゴリーズダニー・マン
1995年・オーストラリア、アメリカ (UIP) 92分

解説
立派な牧羊犬ならぬ牧羊豚になることを夢見る無垢な子ブタの奮闘を描く感動作。500匹にも上る本物とSFXを巧みに組み合わせた、動物たちの“演技”がみごと。イギリスの童話作家ディック・キング・スミスの 「The Sheep-Pig」 を、 「マッドマックス」 シリーズや 「ロレンツォのオイル 命の詩」 のジョージ・ミラーの製作・脚本で映画化。監督は本作が初の劇場用映画となるオーストラリアの監督、クリス・ヌーナンがあたった。脚本はミラーとヌーナン、製作はミラー、ダグ・ミッチェル、ビル・ミラー。撮影はアンドリュー・レズニー、音楽はナイジェル・ウェストレイク、美術はロジャー・フォード、編集はマーカス・ダルシーとジェイ・フリードキン。アニマトロニクス(ロボット)製作はジム・ヘンソンズ・クリーチャー・ショップ、動物演技指導は 「ベートーベン」 シリーズのカール・ルイス・ミラーが担当。出演は 「名探偵登場」 「ピンク・キャデラック」 のジェームズ・クロムウェル、オーストラリアのトップ・コメディエンヌのマグダ・ズバンスキーほか。第68回アカデミー視覚効果賞、全米批評家協会最優秀作品賞受賞。

ストーリー
子ブタのベイブ(声/クリスティン・カウゲァナー)は、収穫祭の体重当てコンテストの賞品として、無口な農場主アーサー・ハゴット(ジェームズ・クロムウェル)に引き取られた。農場にはさまざまな動物たちが住んでおり、色々なルールがあった。牧羊犬の母犬フライ(声/ミリアム・マーゴリーズ)は、母を恋しがって泣くベイブを、自分の子供たちと一緒に育てる。ある日、牧場に羊泥棒が現れた。ベイブは主人に急を知らせるべく急ぐ。その日からアーサーは、ベイブに牧羊犬の役割を務めさせようとする。犬を真似て威嚇するものの、羊たちはバカにして言うことを聞かない。だが、老羊メー(声/ミリアム・フリン)のアドバイスに従って素直にお願いすると羊たちは静かに整列し、アーサーも大満足。だが、父犬のレック(声/ヒューゴ・ウィーヴィング)は牧羊犬としてのプライドを傷つけられ、怒り狂う。ある日、野犬の群れが牧場に侵入し、メーが殺されてしまった。アーサーはベイブのせいだと思い込むが、やがて誤解も解け、ベイブに寄せる期待もますます高まる。アーサーは牧羊犬コンテストにベイブを出場させようとし、妻(マグダ・ズバンスキー)は正気を疑う。家の中にも入れられてかわいがられ、嫉妬した猫はベイブに、ブタは人間に食べられるために飼われているんだと告げる。ショックを受けたベイブは失踪し、翌朝発見されるが弱り切っていた。その時、無口なはずのアーサーが歌い踊り、ベイブを励ました。何とか持ち直してコンテスト会場へ急ぎ、審査員からやっと出場が認められた。レックスは羊たちの合言葉を聞き出し、急いでベイブに教える。すると、羊たちはベイブの言うことを聞き、無事に試技は終了。審査員は全員満点を付け、満場割れんばかりの拍手喝采が、ベイブとアーサーを讃えた。





f23-2. ベイブ 都会へ行く (吹替)

監督 ジョージ・ミラー
出演 マグダ・ズバンスキージェームズ・クロムウェルモニカ・ポッターメアリー・ステイン
1999年・オーストラリア (UIP) 96分

解説
世にも珍しい牧羊豚の成長物語 「ベイブ」 の続編。本作では豚のベイブが農場経営資金を捻出するために出稼ぎに出た都会で、路頭に迷う動物たちを救う大活躍。監督・製作・脚本は 「ベイブ」 (製作) 「ロレンツォのオイル」 のジョージ・ミラー。共同脚本はジュディ・モリス、マーク・ランプレル。製作総指揮は 「ダーク・シティ」 (共同製作)のバーバラ・ギブス。製作のダグ・ミッチェルとビル・ミラー、音楽のナイジェル・ウェストレイク、ー・フォード。編集のジェイ・フリードキンとマーガレット・シクセルは前作に続く参加。撮影は 「ロングウェイ・ホーム」 のアンドリュー・レスニー。美術は 「ロングウェイ・ホーム」 のロジャ。衣裳は 「D.N.A.」 のノーマ・モリソー。キャラクター制作はディック・キング=スミス。アニマトロニクスはニール・スキャンラン・スタジオ。アニマル・アクションはカール・ルイス・ミラー。出演は前作に続きナグダ・ズバンスキー、のジェームス・クロムウェル( 「ディープ・インパクト」 )ほか。

ストーリー
牧羊犬コンテストで優勝した子豚のベイブと農夫ホゲット(ジェームズ・クロムウェル)は一躍故郷の英雄に。だがホゲットが大怪我を負い、たちまち農場は差し押さえられてしまう。そこでホゲットの妻エズメ(マグダ・ズバンスキー)は、ベイブを都会のイベントに出演させる決心をする。初めての都会でエズメとベイブはトラブル続き。やっとホテルに落ち着いたが、そこは変わった女主人が経営する動物ばかりが住む怪しい場所だった。ホテルに住む人間さながらのチンパンジーたちのいたずらで、エズメは誤解から刑務所に入れられ、ベイブは無理矢理動物マジックショーに出演させられてしまう。大都会でひとりぼっちになったベイブは、猛犬が溺れているのを助けたことから人間たちに捨てられ路頭に迷う動物たちの尊敬を受け「ボス」と呼ばれるはめになる。だが動物たちは突然やって来て衛生局員に次々と捕らわれてしまう。なんとか逃れたベイブは、故郷から追い駆けてきたあひるのフェルディナンドらと共に動物たちを救出するため大奮闘。人間たちの目を盗んでまんまと脱走し、エズメとも再会。動物ホテルの女主人はホテルを売却し、そのお金でホゲットの農場も買い戻して、動物たちと一緒に農場に移り住むことになり、皆に幸せが訪れた。






f23-3. マッチポイント

監督 ウディ・アレン
出演 ジョナサン・リース・マイヤーズマシュー・グードブライアン・コックスペネロープ・ウィルトンエミリー・モーティマー
2005年・イギリス (アスミック・エース) 124分  (PG-12)

解説
名匠ウディ・アレンがスカーレット・ヨハンソンをヒロインに迎えたラブ・サスペンス。大富豪令嬢の妻とセクシーな愛人の間を行き来する青年の運命を皮肉たっぷりに描く。

ストーリー
ロンドン。アイルランド人のクリス(ジョナサン・リース・メイヤーズ)は英国の上流階級に憧れる野心家。特別会員制テニスクラブでコーチの職に就くと、すぐさま大金持ちのトム(マシュー・グード)と親しくなる。クリスに一目惚れしたトムの妹・クロエ(エミリー・モーティマー)は、親族のパーティに彼を招待。クリスはそこでアメリカ人のノラ(スカーレット・ヨハンソン)と出会う。その挑発的な態度と魅惑的な容姿に惹かれるクリス。しばらくしてクリスとクロエは交際を開始。人生を賭ける仕事がしたいという彼の思いをクロエは企業家の父・アレック(ブライアン・コックス)に伝え、アレックは自分の会社の管理職を与える。絶好のチャンスを手に入れたクリス。しかし、どんな時もノラのことが頭を離れない。ある日クリスは偶然街でノラと出会い、酔った勢いで関係を持つ。心はノラに奪われていたクリスだが、クロエの両親から義理の息子になることを薦められると、クロエとの結婚を決意する。その一方で官能的なノラとの情事におぼれていくクリス。そんな中、ノラはクリスに自分が妊娠したと告げる。堕ろすか、産むか。激しく言い争う二人。ノラは子供を産んで二人で育てると言って譲らず、妻との離婚話を毎日先送りにするクリスに怒り狂う。ノラか、クロエか。追い詰められたクリスは、強盗を装いノラのアパートに潜入。物音に気づいた隣のおばあさんとノラを殺害する。そしてその際に持ち帰った金品を盗まれ、疑いの目はこそ泥に向けられる。危機を脱したクリスは、二人の名前が入った指輪を川に投げ捨て、安堵し立ち去る。しかしその指輪は手前の柵に当たり、川に落ちることなく道路へと転がる。





f23-4. SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁

監督 ダグラス・マッキノン
出演 ベネディクト・カンバーバッチマーティン・フリーマンアマンダ・アビントンルイーズ・ブリーリーウナ・スチュブス
2015年・イギリス (KADOKAWA) 115分

解説
アーサー・コナン・ドイルの小説の舞台を現代を置き換え、最新機器を駆使して事件を解決する探偵シャーロック・ホームズと相棒ジョン・ワトソンの活躍を描いた英BBCのドラマ 「SHERLOCK/シャーロック」 。ベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマン共演の人気作の特別編を劇場で上映。現代ではなく1895年、ヴィクトリア時代のロンドンが舞台となる。

ストーリー
1895年、ヴィクトリア朝時代のロンドン。トーマス・リコレッティは、古いウェッディングドレスを身にまとった妻の姿をみて驚愕する。なぜなら、妻、リコレッティ夫人は、自ら命を断ったはずだった。徘徊するリコレッティ夫人の幽霊の謎を解明すべく、ホームズとワトソンは奔走、そこには驚くべき真実が隠されていた。






f23-5. スリーデイズ

監督 ポール・ハギス
出演 ラッセル・クロウエリザベス・バンクスブライアン・デネヒーレニー・ジェームズオリビア・ワイルド
2010年・アメリカ (ギャガ) 133分

解説
フランスのサスペンス映画 「すべて彼女のために」 を 「クラッシュ」 のポール・ハギス監督、ラッセル・クロウ主演でリメイク。無実の罪で投獄された妻を奪還すべく夫が企てた脱獄計画の行方を、緻密な脚本でスリルたっぷりに描く。米国最大の高層刑務所などロケ地ピッツバーグの特色を生かした、息もつかせぬアクションに注目だ。

ストーリー
ある朝、愛する妻子とともに幸せな毎日を過ごしていた大学教授のジョン(ラッセル・クロウ)の家に警察が突入、殺人の容疑で妻のララ(エリザベス・バンクス)が逮捕されてしまう。それから3年。ジョンは一人で息子を育てながら、妻の無実を証明するため懸命に奔走していた。だが、裁判では彼女に不利な証拠が提出され、覆ることなく遂に殺人罪は確定。絶望し、獄中で自殺未遂を起こした妻をみてジョンはある決断を下す。「彼女の人生と家族の幸せを取り戻す」それは命を懸けた決断だった。ジョンは生活の全てを犠牲にし、孤独や恐怖に苛まれながら、綿密な脱獄計画を練り上げていく。チャンスは1度。ララ移送までのわずか3日。しかし、脱獄計画を嗅ぎつけた警察はジョンの周囲にも捜査の手を伸ばしていた。果たしてジョンは警察の追及をかわし。計画通りに難攻不落の刑務所から妻を救い出すことができるのか……。





f23-6. シュガー・ラッシュ (吹替)

監督 リッチ・ムーア
出演 ジョン・C・ライリーサラ・シルヴァーマンジャック・マクブレイヤージェイン・リンチジェイミー・エルマン
2012年・アメリカ (ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン) 101分  (3D)

解説
ゲームの中の世界を舞台に、悪役を演じる事に疲れてしまった男とひとりぼっちの少女との出会いと冒険を描いたファンタジー・アドベンチャー。 「ストリートファイターII」 に 「パックマン」 、 「スーパーマリオブラザーズ」 などおなじみのゲームのキャラクターも多数登場する。また、劇中歌を人気アイドルグループ、AKB48が担当。

ストーリー
アクション・ゲームの悪役キャラクターのラルフ(声:ジョン・C・ライリー)は、ゲームの世界の掟に反して、みんなに愛されるヒーロー・キャラになりたいと願っていた。ついに我慢が限界に達したラルフは、自分のゲームを飛び出してしまう。ラルフはお菓子の国のレース・ゲーム“シュガー・ラッシュ”に迷い込み、不良プログラムであるためレースに出場できない少女ヴァネロペ(サラ・シルヴァーマン)と出会う。嫌われ者のラルフと仲間はずれのヴァネロペは、次第に友情を育んでいく。しかし、ゲーム界の掟を犯すラルフの脱走は、ゲームの世界全体に災いをもたらすことになる。ゲームのキャラクターたちがパニックに陥っているなか、“シュガー・ラッシュ”とヴァネロペに隠された恐るべき秘密を知ったラルフは、ヴァネロペを救い、ゲーム界の運命を変えるために立ち上がる……。




23-7. ブルース・リー 死亡遊戯

監督 ロバート・クローズ
出演 ブルース・リーギグ・ヤングディーン・ジャガーヒュー・オブライエンコリーン・キャンプ
1978年 (東宝東和) 100分

解説
国際的犯罪シンジケートに立ち向かう青年の姿を描くブルース・リーの遺作。製作はレイモンド・チョウ、製作協力はアンドレ・モーガン、監督は 「燃えよドラゴン」 のロバート・クローズ、脚本はジャン・スピアーズ、撮影はゴッドフリー・ゴダー、音楽はジョン・バリー、録音はダニー・ダニエル、特殊効果はファー・イースト・イフェクツが各々担当。出演はブルース・リー、ギグ・ヤング、ディーン・ジャガー、ヒュー・オブライエン、コリーン・キャンプ、ロバート・ウォール、カリーム・アブドゥル・ジャバール、ダニー・イノサントス、メル・ノバックなど。

ストーリー
人気最高のスター、ビリー(ブルース・リー)は、熱狂的なファンのアイドルであり、また国際的犯罪シンジケートの注目をあびていた。シンジケートのボスであるランド(ディーン・ジャガー)は、人気タレントを片っぱしから、食いものにしようとしている。そして彼の右腕のスタイナー(ヒュー・オブライエン)は、一見紳士風であるが、執念深い男であり、今日も撮影所でビリーと会い、シンジケートと契約を結ばせようとしていた。だがそんな事でひるむようなビリーではない。でも恋人のアン(コリーンC・キャンプ)のことを考えると、彼の闘志も鈍る。彼女はヒットチャートのトップに立つ人気歌手なのだ。ある日、ビリーに対して苛立っていたランドは、スタンナーに彼を襲わせる。それは、最後通告でもあった。ビリーは古くからの友人でUPIの特派員ジム(ギグ・ヤング)に相談するが、彼も頼りにならない。そんなビリーを、ランドの部下でカラテのチャンピオン、カール(ロバート・ウォール)が襲う。これ以上受身になっているわけにもいかない。ついにビリーは闘う決心をし、アンに身の安全のため一時アメリカへ帰国することを勧める。しかし、彼女としても、愛する人をほっておいて、帰国することは出来ない。アンはビリーと共に撮影所入りする。しかし、そのクライマックスの撮影日、ビリーはうたれた。空発のはずが実弾で……。それもシンジケートの仕業だ。医者の診断でどうにか一命はとりとめたものの、ビリーはこれを逆手にとり、死んだことにして、ランドと対戦しようとした。ジムと医者にたのんで、この事を秘密にするビリー。勿論、アンにもないしょだ。影の存在となり、ビリーはランドを襲う。しかしそれが失敗に終わり、ランドはビリーが生きていることを知る。そして同じ頃、アンもそれを知った。彼女とビリーは再会の約束をとると、その電話を盗聴していたランドは、その約束の場所で、アンを捕えた。彼女を助けたければ、九竜のドックの倉庫までやってこい!罠と知りつつビリーは、倉庫に乗りこみ、待ち受けていた一味を倒し、シンジケートの本部の位置を白状させた。レッド・ペッパー・タワー。それは、5階建てのランドの本拠。1階から5階まで、次々に待ち受ける敵を倒し、スタイナーも、ビリーの足蹴りが倒した。そしていよいよ最上階の部屋にランドを追いつめ、ついに屋根より、ランドをすべり落としたビリー。ネオンの輝くビルの谷間に、悲鳴を残して消えさるランド。ビリーは勝った 。




f23-8. 狼よさらば (吹替)

監督 マイケル・ウィナー
出演 チャールズ・ブロンソンホープ・ラングヴィンセント・ガーディニアウィリアム・レッドフィールドスティーヴン・キーツ
1974年・アメリカ (コロムビア映画) 94分

解説
犯罪の温床ニューヨークを舞台に、妻子を殺されたビジネスマンの復讐を描く。製作総指揮はディノ・デ・ラウレンティス、製作はハル・ランダースとボビー・ロバーツ、監督は 「シンジケート」 のマイケル・ウィナー、脚本はウェンデル・メイス、原作はブライアン・ガーフィールド、撮影はアーサー・J・オーニッツ、音楽はハービー・ハンコックが各々担当。出演はチャールズ・ブロンソン、ホープ・ラング、ヴィンセント・ガーディニア、スティーヴン・キーツ、ウィリアム・レッドフィールド、キャサリン・トーラン、、スチュアート・マーゴリン、ジェフ・ゴールドブラム、グレゴリー・ロザキス、クリストファー・ローガンなど。

ストーリー
ポール・カージー(チャールズ・ブロンソン)は、受話器の向こうから聞こえてくる声に、一瞬身を固くした。“義母さんとキャロルが入院したと、警察から連絡がありました”。電話は娘キャロルの夫ジャクソン(スティーヴン・キーツ)からだった。とるものもとりあえず救急病院に駆けつけたポールは、妻のジョアンナが何者かに襲われて殺されたこと、キャロルが暴行されたことを聞かされ、怒りのために身体の震えをとめることができなかった。彼はブルーリッジ開発の有能な技師で、ハドソン河を見おろすアパートに住んでいた。ニューヨークの典型的な中産階級であり、平凡だが幸わせな生活だった。その生活が、今何者かの手によって根底から破壊されたのだ。ポールは仕事に戻った。黙々と仕事をする以外、この悲しみを消す術はない。見るに見かねた社長が、彼にテキサス州ツーソンへの出張を命じた。新しい開発計画について検討するのが仕事だった。ツーソンでは現地の開発会社のエームズ・ジェインチル(スチュアート・マーゴリン)が出迎えてくれた。ここでもポールは、自分自身を痛めつけるように働くが、ある夜、エームズは息抜きにと自宅の射撃場へ案内した。銃を手にしながら、ポールは過去を語った。父が狩猟家で、鹿と間違われて仲間に射殺されたこと、彼自身は朝鮮戦争に従軍したが、良心的参戦者として銃はとらなかったこと‥‥。彼のにぎる1890年製レボルガーが標的めがけよどみなく弾丸を吐きだした。彼の体の中で父の血が甦ったようだった。エームズに銃を贈られ、ニューヨークに帰ってきたポールは、ジャクソンから絶望的な知らせをうけた。キャロルは事件以来、植物と同じだというのだ。やり場のない怒りと共に、消そうとしても消せない欲望が湧き上がるのを感じた。闇に閉ざされたリバーサイド公園で、ポールは自分をうかがっている眼を感じた。チンピラ風の若者が拳銃を構えて迫ってくる。“金を出せ、いう通りにしないとぶっ殺すぞ”、ポールの右手はその瞬間、ポケットの拳銃を掴んでいた。引き金を引いたとき、若者の身体がはじき飛んだ。ポールは小走りにその場を去ると部屋に駆け込んだ。翌日、心のわだかまりが吹きとんだような気分を味わった。彼はその日から、チンピラを殺すために夜の街を彷徨するようになった。獲物にはこと欠かない。アパートのそばの路地で3人、地下鉄の車内で2人。マスコミも、この正体不明の殺人者をむしろ歓迎する風で、“私立警察”のニック・ネームが示すようにポールは全米の期待を一身に集める現代のヒーローとなった。もちろん犯罪は犯罪であり、警察も捜査に本腰を入れた。特に地下鉄の中に落ちていたマーケットの紙袋は有力な手がかりとなり、加えて第4の犯罪の現場には犯人のものらしい血痕が残されていた。捜査の指揮をとるのはオコア警部(ヴィンセント・ガーディニア)だった。4つの現場とスーパーに近い地域に住み、家族がチンピラの被害を受け、戦争体験のある男、警部はポールの犯行と断定した。だがなぜか捕える気になれなかった。1人の市民が自分たちに代ってやりとげていることを罪とはいいきれないからである。やがて第5の犯罪が起き、ポール自身も傷ついた。彼を尾行した警部は待っていたときが来たことを感じた。ポールを病院に見舞った警部は現場で拾った1890年型の拳銃を見せながらいった。“君がどこかの支店に転勤すればこいつを河へ捨てるがね”。ポールの罪を不問にするには、こうするのが1番いいと思ったからだ。数週間後、シカゴの空港にポールがついた。足こそ不自由だったが、その顔にはかつての暗い翳はない。そして、ニューヨーク市民は今でも“私立警察”が、暗闇からチンピラどもににらみをきかせていると信じている。




f23-9. アイガー・サンクション

監督 クリント・イーストウッド
出演 クリント・イーストウッドジョージ・ケネディヴォネッタ・マギージャック・キャシディハイジ・ブリュール
1975年・アメリカ (ユニヴァーサル映画=CIC)

解説
魔の山と呼ばれるアイガー北壁を舞台に、追う者と追われる者の死闘を描く。製作総指揮はリチャード・D・ザナックとデイヴィッド・ブラウン、製作はロバート・デイリー、監督は 「サンダーボルト(1974)」 のクリント・イーストウッド、原作は覆面作家トレヴァニアン、脚本はハル・ドレスナー、ワレン・B・マーフィー、ロッド・ホワイテカー、撮影はフランク・スタンレー、音楽はジョン・ウィリアムス、編集はフェリス・ウェブスターが各々担当。出演はクリント・イーストウッド、ジョージ・ケネディ、ヴォネッタ・マギー、ジャック・キャシディ、ハイディ・ブルール、セイヤー・デイヴィッド、ジャン・ピエール・ベルナール、ライナー・ショーンなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。テクニカラー、パナビジョン。1975年作品。

ストーリー
2度までもアイガーの岩壁に挑み、2度とも失敗している経験を持つジョナサン・ヘムロック(クリント・イーストウッド)は、今は登山家を断念し山小屋ふうの家に住んで絵の教師として静かに暮していた。彼はかつて抜群に腕のたつプロの殺し屋として国際的に活躍した男だった。そして美術マニアとしても知られ、稼いだ金の殆どを名画蒐集につぎ込んでいた。だがかなりのコレクションが完成した現在、危ない橋を渡って金を稼ぐ必要がなくなり、殺し屋稼業からも足を洗っていた。そんな彼のもとにCIAのチーフ“ドラゴン”(セイヤー・デイヴィッド)の使者が訪れ、“制裁”を依頼した。足を洗った彼を今一度仕事に引戻すために、ドラゴンはヘムロックがいやといえない餌を用意していた。彼が所持しているピッサロの政府発行の保証書を手に入れんがために、ヘムロックはその依頼をひきうけた。スイスのチューリッヒで目標の殺し屋を難なく始末したヘムロックは、3万ドルの小切手と、彼がピッサロの正当な所持者であることを証明する米国国税局の書類を手にした。だがその帰途、飛行機のなかで魅惑的なスチュワーデスジェマイマに心を許し一夜を楽しんだが目をさましたときは既に小切手と証書は消えていた。彼女はドラゴンが派遣したCIAの女諜報員だったのだ。ドラゴンの思惑どおり、報酬をふいにしたヘムロックは再びオフィスに戻ってきた。そして第二の殺人をひきうけることになった。目標の名前や人相は一切不明、結ういつ分かっているのはその男が近々アイガーに挑戦する国際登山チームの一員であり、片足が不自由だということだけだった。ヘムロックはまずアリゾナに飛び、昔の登山仲間で今は牧場の経営者におさまっている旧友ベン・ボーマン(ジョージ・ケネディ)と国際登山チームに参加することにした。ボーマンはこの申し出を承知し、二人はスイスに飛んだ。ドイツのフレイタグ(ライナー・ショーン)、フランスのモンテーニュ(ジャン・ピエール・ベルナール)、オーストリアのメイヤーがヘムロックたちとチームを組むメンバーだった。ついに運命のアイガー登はんは開始された。ベースキャンプにはボーマンが残り、4人の男たちは垂直にそそり立つ岩壁を一歩一歩登り始めた。数時間を経て、モンテーニュに疲れがみえ始めたとき天候も急変した。猛烈な吹雪が容赦なく4人を襲い、とうとうモンテーニュが死亡した。3人は彼の遺体と共に引きかえすより仕方なかった。その途中、事故がおき、フレイタグとメイヤーははるかかなたに落下していった。ようやくのことで一人だけベース・キャンプに戻れたヘムロックは、そこで目ざす標的がボーマンであることを知った。しかしヘムロックにはどうしても旧友を撃つことはできなかった。(ユニヴァーサル映画=CIC配給1時間58分)




f23-10. バーディ

監督 アラン・パーカー
出演 マシュー・モディンニコラス・ケイジジョン・ハーキンスクリスタル・フィールドJames Santini
1984年・アメリカ (コロムビア映画)

解説
60年代のフィラデルフィアを舞台に、鳥になることを夢みる青年と、彼を見守る友の友情と愛憎を描く。製作は 「アナザー・カントリー」 のアラン・マーシャル、エグゼクティヴ・プロデューサーはデイヴィッド・マンソン、監督は 「シュート・ザ・ムーン」 のアラン・パーカー。ウィリアム・ワートンの同名小説を基にサンディ・クループとジャック・ベアーが脚色。撮影はマイケル・セラシン、音楽はピーター・ガブリエル、編集はゲリー・ハンブリングが担当。出演はマシュー・モディン、ニコラス・ケイジ、ジョン・ハーキンスなど。

ストーリー
泥沼のベトナム戦線から1人の若者が本国へ帰還した。アル・コランバトー(ニコラス・ケイジ) 彼は地獄の戦火の中で顔面に重傷を負っている。彼は一路、故郷フィラデルフィアに近い海軍病院へ向かい懐かしい顔と再会した。バーディ(マシュー・モディン) アルとは子供の頃からの親友だ。だが、バーディは檻のような精神病棟の中で、鳥のように身をすくませていた。前線で精神錯乱を起こした彼を、友の呼びかけで正気に立ち戻らせられないかという、担当医師ワイス博士(ジョン・ハーキンス)の考えだった。アルは物言わぬ親友に必死に呼びかけた、「バーディ、俺の前で芝居はよせ!」。しかし、バーディのおびえを含んだ虚ろな瞳は、1日中格子窓を見上げたままだったー。2人が初めて出逢った時から、アルにとってバーディは世話の焼けるヤツだった。バーディはひたすら鳥になりたいと考えている少年だった。ある時、2人は町中の土鳩を捕まえ、伝書バトにして売って小遣いを稼ごうとした。だが度が過ぎて、バーディは工場の屋根から落下。しかし、落下しながらバーディは初めて「飛ぶ」という感覚に目覚めた。2人は何から何まで対照的な親友だった。スポーツマンで女のコに積極的なアル。人付き合いが下手で、自分の世界に閉じ込もりがちなバーディ。バーディは手製の翼を作り、アルの協力で試験飛行に成功したりもした。そんなある日、バーディはペット屋で可愛いカナリヤを買った。以来、パータと名付けたカナリヤは、バーディの「恋人」になった。鳥小屋に裸のままで入ったバーディは、パータを肩に乗せ横になる。いつしか夢と現実の境界がバーディの感覚から消えていった。彼は鳥になった。鳥になって空を、自由に飛翔した。「飛んだんだ、本当に飛んだんだ!」。バーディの言葉に、しかしアルは首を横に振るばかりだった。やがて、アルがベトナム戦争へ出征する日がやって来た。部屋の窓から去りゆく友を見つめるバーディ。突然、パータが飛び出し、町中を飛翔した。しかし、部屋に戻った時、激しく窓にぶつかり、絶命した。愛するものを一挙に失ったバーディの鳴咽がいつまでも続いた…。そして、バーディもベトナムヘ。地獄の戦場の中で傷ついたバーディは、ふと空を見た。自由に飛びまわる鳥たち。その時、バーディは、鳥になった 。錯綜する回想の申で、友を想うアルの必死の呼びかけが続いた。だが、バーディは部屋の隅に鳥のようにうずくまるだけだった。そんな2人の姿を献身的に見つめる看護婦の ハナ(カレン・ヤング)。バーディの症状について激しくわたりー合うアルとワイス博士。「話せよ、バーディ!」やがて、精も魂も尽き果てたアルはバーディを抱きしめたー「俺たちの負けだ」。ワイス博士は、治療を断念、2人を引き離そうとした。その時、「アル!」あのなつかしいバーディの声がアルの耳に飛び込んで来た。正気に戻ったのだ。しかし、ワイス博士は信用しない。アルは看護人から逃れるために、バーディの手を引き屋上に駆け上った。バーディの頭上に、青い空が広がっている。突然、バーディが飛び降りた。悲鳴をあげてかけ寄り下をのぞくアル。だが、そこには、一段低くなったもう一つの屋上に立って、ニッコリ笑うバーディの笑顔があった。




f23-11. ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬

監督 オリヴァー・パーカー
出演 ローワン・アトキンソンジリアン・アンダーソンドミニク・ウェストロザムンド・パイクダニエル・カルーヤ
2011年・イギリス (東宝東和) 101分

解説
「Mr.ビーン」 のローワン・アトキンソンが敏腕スパイに扮し、ドタバタ騒動を繰り広げるアクション・コメディの8年ぶりとなる第2作。世界を股にかけてのスパイ、イングリッシュの活躍が、 「007」 シリーズのパロディを交えて描かれる。 「X-ファイル」 シリーズのジリアン・アンダーソンがイングリッシュに振り回される上司役に。

ストーリー
祖国イギリスの危機を救ったのも今や昔、一時は諜報機関M17のエースとなった敏腕スパイ、ジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)もモザンビークでの任務でヘマをしたことから自信を喪失、今やチベットの僧院に引きこもり状態だ。そんな折、イングリッシュはM17から新たなミッションの要請を受けるが、彼の不在の8年の間に、M17はすっかり様変わりしていた。イングリッシュ憧れのエース級諜報員アンブローズ(ドミニク・ウェスト)が健在であったことがせめてもの慰め。新しく上司となった女性、通称ペガサスは英中首脳会談に出席予定の中国首相に暗殺の動きがあるという。イングリッシュに命じられたのは、その情報収集と暗殺の阻止。新人スパイのタッカーを助手に迎え、イングリッシュは情報提供者フィッシャーに接触すべく香港へ飛ぶ。フィッシャーによると、暗殺計画の背後には“ボルテックス”と呼ばれる3人組が暗躍しており、彼はそのひとりだったとのこと。そしてボルテックスは、その3人が所有する鍵を合わせることで作動する秘密兵器を所有しているという。掃除婦を装った老婆の暗殺者に命を狙われながらも、何とか鍵のひとつを手に入れたイングリッシュだったが、それはあっけなく敵に奪われる。M17の心理学者ケイト(ロザムンド・パイク)から催眠療法を受け、イングリッシュは二人目のボルテックスを特定。その男カーレンコから、今度は首尾よく鍵のひとつを手に入れる。だがカーレンコは、またしても現れた老婆に襲撃され、いまわの際に“3人目のボルテックスはM17にいる”という言葉を残す。ところが、ロンドンに戻ったイングリッシュにボルテックス疑惑が向けられ、イングリッシュは濡れ衣を晴らそうと必死に駆け回る。スイス山中に舞台を移した首脳会談は刻一刻と近づいており、暗殺者はその時を狙っている。はたしてイングリッシュは真犯人を捕まえ、陰謀を阻止することができるのか……。





f23-12. マンハッタン無宿

監督 ドン・シーゲル
出演 クリント・イーストウッドリー・J・コッブスーザン・クラークティシャ・スターリングドン・ストロード
1968年・アメリカ (ユニヴァーサル)

解説
ハーマン・ミラーのストーリーを、彼とディーン・リーズナー、ハワード・ロッドマンが脚色、 「刑事マディガン」 のドン・シーゲルが製作・監督したアクション。撮影はバッド・サッカリー、音楽はラロ・シフリンが担当。出演は 「荒鷲の要塞」 のクリント・イーストウッド、 「ラスベガス強奪作戦」 のリー・J・コッブ、スーザン・クラークほか。製作総指揮はリチャード・E・ライオンズ。

ストーリー
アリゾナ州の保安官補クーガン(クリント・イーストウッド)は現代に生き残った原始人のような男。本能的に狩りが巧みで、彼の追跡にあっては、いかなる凶悪犯も、とても逃げきれるものではない。そのうえ、他人との協力をこばむ一匹狼だったので、上官のうけはよくない。ある日のこと、彼はニューヨークで逮捕された凶悪犯をアリゾナまで護送してくる仕事を、任されたのである。1人ニューヨークに乗り込んだが、なにせ田舎者なので勝手が分からない。ルールを無視して凶悪犯リンガーマンを引きとった。この頃知り合ったのが、ニューヨーク警察の女性犯罪者の保護係ジュリー(スーザン・クラーク)である。彼女はクーガンの野性的魅力に強くひかれるようになった。一方リンガーマンを連行して空港まできたクーガンは、待ち伏せしていた悪党一味の罠にかかり、リンガーマンを逃がしてしまった。苦しい立場に追い込まれたクーガン。彼は警察官を解雇され、一市民としてリンガーマンを追うことになった。ジュリーの協力を得て、リンガーマンの情婦リニーを追いつめ、ついにリンガーマンの居場所をつきつめた。オートバイで逃げるリンガーマン。さらにスピードを上げて追うクーガン。馬をオートバイに乗り替えたようなクーガンの追跡には、かなわない。彼は見事、市民として、凶悪犯を逮捕したのである。





f23-13. ハドソン・ホーク (吹替)

監督 マイケル・レーマン
出演 ブルース・ウィリスダニー・アイエロアンディ・マクドウェルジェームズ・コバーンリチャード・E・グラント
1991年・アメリカ (コロンビア・トライスター映画) 100分

解説
ダ・ビンチの残した謎の純金製造マシーンを追って、怪盗ハドソン・ホークと世界制覇を企む夫婦、またその他の人間が入り乱れて繰り広げられるアクション・アドベンチャー。監督は 「ヘザース ベロニカの熱い日」 のマイケル・レーマン、製作は 「プレデター2」 のジョエル・シルヴァー、脚本は 「ダイ・ハード2」 のスティーブン・E・デスーザと 「ヘザース ベロニカの熱い日」 のダニエル・ウォーターズが共同で執筆。撮影はダンテ・スピノッティ、音楽を 「ダイ・ハード」 のマイケル・ケイメンと 「リトル・マーメイド」 のロバート・クラフトが担当。出演はブルース・ウィリス、アンディ・マクドウェル。

ストーリー
15世紀後半、ダ・ビンチは純金をうみ出すマシーンを発明してしまう。時代は現代、世紀の大怪盗ハドソン・ホーク(ブルース・ウィリス)こと、エディ・ホーキンスが出所した。親友のトミー(ダニー・アイエロ)の店でくつろぐホークの前にニュージャージーのマフィア、マリオ・ブラザース(フランク・スタローン)(カーマイン・ゾーラ)が現れた。彼らに脅迫され渋々仕事を引き受けたホークはトミーと共に、オークション会場に侵入した。危うく捕まりそうになりながらも、<スフォルツア>を盗み出すことに成功し、マリオ・ブラザースに届けるが、翌朝の新聞には「オークション会場に侵入した2人組の泥棒、失敗に終わる」と報じられていた。オークションが始まると、確かに昨夜盗んだはずの<スフォルツア>が出てきた。大金持ち風のジョージ&ダーウィンのメイフラワー夫妻(リチャード・E・グラント)(サンドラ・バーンハード)が、それをセリ落とそうとしていた。ホークが隣りに座った謎の美女アナ・バラグリ(アンディ・マクドウェル)に声をかけた瞬間、巨大な爆発音が起こり、落ちてきたペガサス像に激突、失神してしまう。目覚めた所は救急車。マリオ・ブラザースが乗っていた。なんとか逃げ出すが、運の悪いことにCIA捜査官ジョージ・キャプラン(ジェームズ・コバーン)とキャンディ・バーとハチあわせする。逃げ出そうとしたが、結局捕まえられ、またもや失神した。次にホークが目覚めたのは、ローマ。そこでホークは、奇妙な夫婦メイフラワーが世界制覇を企んでいること、そのためにマリオやキャプランを使って自分を誘拐しようとしていたことを知る。彼らはある物を集めるために最高の怪盗を必要としていた。彼らはトミーを人質に、協力しなければ彼を殺すとホークに告げる。ホークは渋々承知する。次の目標は、1世紀もの間バチカン博物館に眠るダ・ビンチ作のスケッチブック<コデックス>。ホークはそこでオークション会場で会ったアナに再会する。その夜、ホークは博物館に侵入。ホークは、アナと2人になるチャンスをつかむが<コデックス>を彼女に発見され、ホークは睡眠薬で眠らされてしまう。その隙にホークを見張っていたキャンディ・バーらは、アナや<コデックス>もろともホークを連れさるのだった。ホークが盗み出した<スフォルツア><コデックス>、そしてキャプランがパリのルーブル美術館から盗み出したヘリコプターの模型、これらは、すべてダ・ビンチの作品。メイフラワー夫妻の目的はこれらの中に隠されていたクリスタルだった。3つのクリスタルを組み合わせ、それをダ・ビンチの工房に今も残るマシーンにセットすれば純金を生み出すマシーンが完成する。ホークは人質となっていたトミーと共にメイフラワー夫妻のもとから脱出、アナと途中で合流するが、翌朝再びキャンディ・バーらが現われ、アナを連れ去っていくのだった。実は彼女は世界最高のダ・ビンチ研究家であり、メイフラワー夫妻の野望を打ち砕くべく捜査をしていたバチカンのシスターだった。ホークはトミーと共にアナを助けるべく、メイフラワー夫妻のいるダ・ビンチの工房へと忍び込むが、メイフラワーらにまたもや捕まってしまう。ホークとアナの目の前で今しもマシーンを作動させようとするメイフラワー夫妻。ついに夢のマシーンは、大音響と共に500年の眠りから覚めて動き出した。しかし、ホークはクリスタルのかけらを手にしていた。まばゆい光と音の中、純金が生まれる寸前にマシーンは大爆発、メイフラワー夫妻の世界制覇の野望は挫かれた。今しも崩壊を遂げようとするダ・ビンチの工房の中で、ホークとアルフレッドの最後の戦いが開始された。ホークはアルフレッドを倒し、アナと共に壊滅寸前の工房からグライダーに乗って逃げ出し、死んだと思っていたトミーも生きており平和は戻るのだった。





23-14. ランボー 最後の戦場 (吹替)

監督 シルヴェスター・スタローン
出演 シルヴェスター・スタローンジュリー・ベンツポール・シュルツマシュー・マースデングレアム・マクタビッシュ
2008年・アメリカ (ギャガ・コミュニケーションズ) 90分

解説
ベトナム戦争で心に傷を負ったランボーの戦いを描くアクション・シリーズが20年ぶりに復活。ミャンマーの軍隊相手に、シルベスター・スタローン演じるランボーが死闘を挑む。

ストーリー
元グリーンベレーであり、ベトナム戦争の帰還兵であるジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)。これまで、数々の伝説を生み出したきた彼だが、現在はタイ北部の小さな村で孤独に暮らしていた。故郷のアメリカに背を向けるかのように…。タイの隣国であるミャンマーでは、軍隊による武力弾圧の内戦が長期化して泥沼状態に陥っていた。独立を勝ち取ろうとするカレン族は、情け容赦のないミャンマー軍から迫害を受け、その殺戮ゲームは女性や子供たちにも及んでいた。そんなカレン族に医療品を届けようとするボランティアグループが、ランボーにボートでの道案内を依頼する。メンバーのひとりであるサラ・ミラー(ジュリー・ベンツ)の真摯な眼差しに心を動かされたランボーは、その仕事を引き受ける。ミャンマーの海賊からの襲撃も切り抜け、ランボーはグループを目的地へと届けた。数日後、サラたちがミャンマー軍によって拉致されたとの知らせが届く。救出のため雇われた5人の傭兵を同じ場所に送り届けるランボー。しかし、ミャンマーの惨状は傭兵たちの想像を超えるものだった。地雷を沈めた水田に村人たちを走らせて、誰が生き残るかを賭けるゲームに耽るミャンマー軍の残虐さは、傭兵たちを恐れさせるのに充分だった。彼らが撤退しようとしたとき、ミャンマーの兵士の頭部を矢が貫き、次々と射殺していく。それは、20年ぶりに戦士となったランボーの仕業だった。臆病風に吹かれた傭兵たちに、ランボーが叫ぶ。「ムダに生きるか、何かのために死ぬか、お前が決めろ!」夜の闇にまぎれてサラたちの救出に成功するランボーだが、そんな彼らをミャンマー軍が追いかける。激闘が始まった。その末に、苦い勝利を噛み締めるランボー。そしてランボーは、数十年ぶりに生まれ故郷へと帰る。しかし、老いた父が暮らす生家のドアを叩くことなく、去っていくのだった……。




f23-15. エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事  

監督 マーティン・スコセッシ
出演 ダニエル・デイ=ルイスミシェル・ファイファーウィノナ・ライダージェラルディン・チャップリンリチャード・E・グラント
1993年・アメリカ (コロンビア トライスター映画) 139分

解説
19世紀末のニューヨークの社交界を舞台に、許されぬ恋に 魂を燃やした男女の姿を描いた恋愛映画。女性として初めてピューリッツァー賞を受賞したイーディス・ウォートンの同名小説(新潮文庫)を、 「グッドフェローズ」 のマーティン・スコセッシが、ジェイ・コックスと共同で脚色して映画化。製作は 「最後の誘惑」 のバーバラ・デフィーナ、撮影は 「グッドフェローズ」 のミハエル・バルハウス、音楽は 「ケープ・フィアー」 のエルマー・バーンスタイン、編集は 「レイジング・ブル」 のセルマ・スクーンメイカーと、スコセッシ作品の常連が揃い、衣装は 「インドシナ」 のガブリエラ・ペスクッチ、美術はフェリーニ作品でおなじみのダンテ・フェレッティが担当した。主演は 「ラスト・オブ・モヒカン」 のダニエル・デイ・ルイス、 「バットマン リターンズ」 のミシェル・ファイファー、 「ドラキュラ(1992)」 のウィノナ・ライダー。 「愛と哀しみのボレロ」 のジェラルディン・チャップリン、 「から騒ぎ」 のロバート・ショーン・レナードらが脇を固め、ナレーションを 「ミスター&ミセス・ブリッジ」 のジョアン・ウッドワードが務めている。

ストーリー
1870年代初頭のある夕べ、若き弁護士のニューランド・アーチャー(ダニエル・デイ・ルイス)や、その婚約者メイ・ウェランド(ウィノナ・ライダー)と彼女の母親ウェランド夫人(ジェラルディン・チャップリン)をはじめ、ニューヨーク社交界の人々がオペラ会場に集った。ひときわ注目を引いたのは、夫から逃れてヨーロッパから帰国したという噂のエレン・オレンスカ伯爵夫人(ミシェル・ファイファー)だった。ニューランドは幼なじみのエレンの出現に心を揺さぶられた。外聞をはばかるエレンの一族は離婚を思いとどまらせようと、ニューランドを使者に立てる。だが、彼女の率直な態度や考え方に、厳格で欺瞞に満ちた社交界にない新しさを感じた彼は、メイという申し分のない結婚相手がいながら、エレンに引かれていく。しかし、エレンは、次第に社交界から排斥され、2人の愛にも上流階級特有の見えない圧力がかけられる。エレンは一族の願いを聞き入れ、離婚を思いとどまる。それはニューランドを愛するゆえの選択だった。ひと月後、ニューランドはメイと結婚するが、結婚生活は退屈な義務だった。エレンへの思いを募らせる夫をメイは許さず、自分の妊娠をエレンに告白して、彼女の思いを打ち砕いた。エレンは帰国し、彼はそれから彼女への思いだけを抱いて生き、30年の月日が流れた。ニューランドは息子のテッド(ロバート・ショーン・レナード)を通してエレンの居所を知る。息子は、父とエレンの愛を知っていた。




23-16. TAXi (吹替)

監督 ジェラール・ピレス
出演 サミー・ナセリフレデリック・ディーファンタルマリオン・コティヤールエマ・シェーベルイマニュエラ・グラリー
1997年・フランス (コムストック) 85分

解説
マルセイユの街を舞台に、目も眩むようなスピード感たっぷりのカー・アクションが繰り広げられる痛快エンターテインメント。監督はレーサー出身で車のCFの名手として知られるジェラール・ピレス。製作・脚本は 「フィフス・エレメント」 の人気監督リュック・ベッソン。撮影はジャン=ピエール・ソヴェール。音楽はフランスを代表するヒップホップ・グループ、IAM。録音はヴァンサン・テュリ。美術はジャン=ジャック・ジェルノル。編集はヴェロニク・ランジュ。出演は 「レオン」 のサミー・ナセリ、 「おせっかいな天使」 のフレデリック・ディーファンタル、 「そして僕は恋をする」 のマリオン・コティヤール、これが初めての映画出演となるエマ・シェーベルイほか。

ストーリー
フランスの港町マルセイユ。スピード狂のダニエル(サミー・ナセリ)は、恋人リリー(マリオン・コティヤール)との生活を始めるために、趣味と実益を兼ねたタクシー運転手の仕事を始める。ダニエルは改造車を猛スピードで走らせるので、警察は彼をスピード違反として呼び止めることさえできない。一方、マザコン気味の新米刑事エミリアン(フレデリック・ディーファンタル)は、8回も運転免許試験に落ち続け、何をやっても失敗ばかり。美貌の上司ペトラ(エマ・シェーベルイ)に夢中だが、全く相手にされない。そんなある日、ダニエルの初めての客カミーユ(マニュエラ・グラリー)が、エミリアンの母親だったことがきっかけで、刑事だと知らずにエミリアンを乗せたダニエルは、得意のスピード全開で車を走らせる。彼こそスピード違反常習者のタクシー運転手だと気づいたエミリアンは、ある取引を思いつく。目下署内で一番の問題になっている、ベンツに乗った銀行強盗団メルセデスを逮捕するのにダニエルの才能を借りて、見事逮捕にこぎつけたあかつきには、免許証を返すというものだ。かくしてダニエルとエミリアンはコンビを組み、メルセデス逮捕を目指す。しかし敵は手ごわく、一筋縄ではいかない。ドジなエミリアンの力では中々つかまえられなかった。だがダニエルが主動権を握ると、ことは良い方へ動き出す。メルセデスを挑発し、まんまと街中へおびき出したダニエルとエミリアンは、時速250キロの派手なカー・チェイスを繰り広げながら、マルセイユ中を駆け抜けていく。激しいデッドヒートの末、見事メルセデスを逮捕。ふたりは勲章をもらい、ペトラはエミリアンのことを見直した。そしてダニエルは警察後援のF1レーサーになるのだった。




23-17. TAXI NY (吹替)

監督 ティム・ストーリー
出演 クイーン・ラティファジミー・ファロンヘンリー・シモンズジェニファー・エスポジットジゼル・ブンチェン
2004年・アメリカ、フランス (20世紀フォックス) 87分

解説
リュック・ベッソン製作の 「TAXi」 を、彼自身の手でリメイク。NYを舞台に、謎の強盗団と、すご腕女性ドライバー&ダメ刑事コンビの怒涛のカー・チェイスが展開する。

ストーリー
自転車便のライダーのベル(クイーン・ラティファ)はタクシー・ドライバーのライセンスを取得し、5年かけて手に入れた車でタクシー・ドライバーの仕事を始める。恋人のジェシー(ヘンリー・シモンズ)も、彼女の転職を応援している。しかし実はベルの本当の目標は、国際的なカー・レースに出場して優勝することだ。ベルのタクシーにはチタン製のスーパー・チャージが搭載してあり、彼女の抜群のドライビング・テクニックと相まって、NYでNO.1のスピードと自由自在な走行を生み出している。そんなスーパータクシーでベルがマンハッタンを流している頃、ダウンタウンで事件が発生。NY市警察の敏腕刑事ウォッシュバーン(ジミー・ファロン)は、変装した潜入捜査によって、偽造プリペード・カードの犯罪組織を追い詰める。ところが、ウォッシュバーンには決定的な弱点があった。6歳のときに、両親が車で140キロもスピードを出すというチャレンジに彼を付き合わせたことが災いして、車の運転がトラウマになり、ペーパードライバー並みになってしまったのだ。そのせいでウォッシュバーンは誤って車をバックで走らせてしまい、店に突入。組織の犯人にまんまと逃げられてしまう。ウォッシュバーンの大失態は新聞でも笑いものにされ、上司のマータ(ジェニファー・エスポジート)から、パトロール係をするように命じられる。だがウォッシュバーンはへこたれず、遂に犯罪組織が強盗を働いている現場に駆けつけ、特別仕様のスーパーカーで逃走する一味を追おうとする。そこで、たまたま通りかかったベルのタクシーに乗って犯罪組織を追跡する。だが、ウォッシュバーンのあわてぶりと、タイヤを銃で撃たれてもパンクもせずに80キロで突っ走れる犯罪組織のスーパーカーの策略によって、組織を取り逃す。最初はギクシャクしていたウォッシュバーンとベルだったが、ベルがウォッシュバーンに車の運転をコーチするうちに意気投合。二人は謎の銀行強盗団を捕まえることを心に誓い、犯人たちの行方を追う。犯罪組織の車の特殊タイヤを調べてみると、ベルの勘の良さが物を言い、組織が修理を依頼している工場の場所が判明。ウォッシュバーンとベルは張り込む。そして、深夜、現れた犯罪組織の実体が明らかになる。犯罪組織は、スーパーモデルとしても適用するほどの美貌とボディが自慢のブラジル人のセクシー美女ヴァネッサ(ジゼル・ブンチェン)率いる妖艶な女性の4人組の強盗団だったのだ。強盗団は、BMWを改造したスーパーカーと銃撃の卓越したテクニックで次々と銀行強盗を成功させていた。ヴァネッサたちの改造したスーパーカー仕様のBMWと、ベル&ウォッシュバーン・コンビのイエローに彩られたタクシーはNYを走り回り、スピードを競い、際どいターンで撹乱し、強烈なカー・クラッシュでぶつかり合い、激しいデッドヒートを展開していく。




23-18. TAXi3 (吹替)

監督 ジェラール・クラウジック
出演 サミー・ナセリフレデリック・ディーファンタルベルナール・ファルシィバイ・リンエマ・シェーベルイ
2003年・フランス (アスミック・エース(アスミック・エース エンタテインメント=テレビ東京=角川書店=住友商事=シネマゲート=カルチュア・パブリッシャーズ 提供)) 87分

解説
フランス本国で記録的ヒットをカッ飛ばした人気シリーズ第3弾。警察を翻ろうする銀行強盗集団に挑む刑事と、彼を助けるタクシー運転手の活躍を描く痛快アクションだ。

ストーリー
マルセイユ。今日もスピード狂のダニエル(サミー・ナセリ)は、スーパー・タクシーで客を運んでいる。そんな彼は車の改造に熱中するあまり、恋人のリリー(マリオン・コティヤール)に愛想をつかされてしまった。一方、マルセイユ警察のエミリアン(フレデリック・ディーファンタル)は、謎の銀行強盗集団を8カ月も捕まえることができず、恋人のペトラ(エマ・シェーベルイ)が重大な話をしようとしても耳を貸さない。ある日、美人ジャーナリストのキウ(バイ・リン)が警察を訪れる。彼女の魅力にメロメロになったジベール署長(ベルナール・ファルシー)は喜んで取材の申し出を受けるが、すると突然、署に新たな犯行予告状が届いた。キウは敵の一味だったのだ。署で再会したダニエルとエミリアンは、お互いの恋人がそれぞれ妊娠していることを知った矢先、敵を発見。すぐさまアジトを突き止めた2人だったが、エミリアンが誘拐され、アルプスの雪山で壮絶なカー・チェイスを繰り広げることになる。やがて事件は解決。ペトラはエミリアンが立ち合う中、無事出産。そしてダニエルは、帰ってきたリリーにプロポーズするのだった。





f23-19. アクシデンタル・スパイ

監督 テディ・チャン
出演 ジャッキー・チェンビビアン・スーキム・ミンウー・シングォエリック・ツァン
2001年・香港 (日本ヘラルド映画(ポニーキャニオン=日本ヘラルド映画 提供)) 109分

解説
ハリウッド大作「ラッシュアワー2」も好評のジャッキー・チェンが、香港に戻り主演を務めたアクション。細菌兵器密売の陰謀に巻きこまれた男の奔走がスリリングに展開する。

ストーリー
香港で健康器具のセールスマンをするバック(ジャッキー・チェン)は、カンフーと予知能力で銀行強盗から現金を奪い返し、一躍有名人に祭り上げられる。そんな彼の前に私立探偵を名乗る男リウ(エリック・ツァン)が現われた。彼はバックの出生にまつわる言葉を残して消え、バックはそれに促されて韓国に飛ぶ。彼を待ち受けていたのは瀕死の状態にある父親らしき人物で、彼のメッセージを受け、新聞記者を名乗る美女カルメン(キム・ミン)の協力を得つつトルコのイスタンブールへ飛んだ。そんなバックは国際的陰謀に巻き込まれていたのだ。彼の前に現われたのは不思議な美少女ヨン(ヴィウィアン・スー)、そして細菌兵器を要求する謎の男ゼン(ウー・シングォ)。その細菌兵器はCIAも追っているもので、バックはそのためにカルメンやリウに利用されたのであった。やがてバックはゼンとの駆け引きに失敗し、細菌兵器を彼に渡したうえ、ヨンも殺されてしまう。バックは復讐に乗り出し、CIAの協力を得て細菌兵器を無事取り戻すのだった。





f23-20. 突破口!

監督 ドン・シーゲル
出演 ウォルター・マッソージョー・ドン・ベイカーフェリシア・ファーアンディ・ロビンソンジョン・ヴァーノン
1973年・アメリカ (ユニヴァーサル=CIC)

解説
町の田舎銀行ばかり狙って小金を稼いでいる銀行強盗の逃亡を描く。製作・監督は 「ダーディハリー」 のドン・シーゲル、ジョン・リース原作の 「略奪者たち」 を、ハワード・ロッドマンとディーン・リーズナーが共同脚色。撮影はマイケル・バトラー、音楽はラロ・シフリン、編集はフランク・モリスが各々担当。出演はウォルター・マッソー、ジョー・ドン・ベイカー、フェリシア・ファー、アンディ・ロビンソン、ジョン・ヴァーノン、シェリー・ノース、ノーマン・フェル、ベンソン・フォン、ウッドロー・バーフリーなど。

ストーリー
曲乗り飛行のパイロットから農薬の空中散布屋に転向したチャーリー・バーリック(ウォルター・マッソー)は、実は銀行強盗だった。とはいっても狙う銀行は小物ばかりで、かっさらえる金額もせいぜい1万から2万ドルどまり、しかし頭のいいチャーリーはそれに満足していた。仕事は楽だし、追求もそう厳しくはない。3,4週間もたてばほとぼりもさめてしまう。だからこの日、若い妻ナーディン、相棒のハーマン(アンディ・ロビンソン)、それからもう1人の手下を連れて小さな西部の町トレス・クルーセルの銀行を襲撃しに行った時も、別にいつもと変わったことが起きるとは思っていなかった。が、予想は大はずれ。逃亡用の車で待っていた妻のナーディンが警官と撃ち合い、相手を倒し彼女も重傷を追うという事態にまで発展した。チャーリーとハーマンが何とか逃げのび、助かる見込みがないナーディンを車に残したまま火を放った。隠れ家のトレーラー・キャンプに舞い戻ったチャーリーは奪った金が75万ドルもあるのを発見して呆然とした。あんなちっぽけな銀行にこんな大金がねむっている訳がない。マフィアの隠し金に違いない。チャーリーは何とか金を返したかったがハーマンの反対にあい、とりあえずメキシコへ高飛びすることに決めた。そこで彼は、土地の歯科医院に忍び込んで、ナーディンの診療カード奪い、彼とハーマンのカードの名前を書き換えた。その頃、銀行協会の会長でこの辺一帯のマフィアのボスであるボイル(ジョン・ヴァーノン)は事件の報告を受け、早速一味の殺し屋モリー(ジョー・ドン・ベイカー)を呼び寄せた。そして以前部下のヤング(ウッドロー・バーフリー)に盗まれた金を警察やFBIから隠すためにトレス・クルーセルへ飛んだ。モリーも売春宿を足場に暗黒街での顔を使ってチャーリーへの距離をせばめていった。チャーリーが写真家エバレット(シェリー・ノース)に偽の旅券を作らせている時、報復を恐れたヤングが自殺した。そのためにボイルの立場が微妙になった。仲間が彼を疑いだしているし、FBIに正体をあばかれる危険も出てきた。モリーが情報屋の線をたぐり、チャーリーをかぎつけた。ハーマンに全てを白状させ、殺してしまったのだ。その頃、殺し屋と当局の手が迫っていることを知ったチャーリーは、着々と逃走の必需品を集めていた。彼は小さな飛行場からボイルに電話をかけた。その部屋にはモリーもいた。チャーリーに逃げられたと気づいた彼は、ボイルから眼を離さないようにしていたのだ。彼はボイルがチャーリーの黒幕ではないかと疑っていた。小さな飛行場。ボイルが滑走路の中ほどで待っている。モリーは隣接した廃車置き場の陰に車に乗って息を殺していた。飛行機が着陸し、降り立ったチャーリーが親しそうにボイルの肩を抱いた。殺し屋が見張っているのを承知の上での芝居だった。それがモリーの疑惑を決定的にした。彼は車をスタートさせ、ボイルをはね殺してから、チャーリーが乗って逃げようとする複葉機に突っ込んだ。機は廃車置き場の上にさかさ落としになった。操縦席にさかさ吊りになったチャーリーは、助けてくれれば金のありかを教えるといった。モリーにせかされて、1台の車を示し、金はトランクの中だと教えた。車には爆弾がしかせてある。あけた瞬間、車が爆発し、モリーが吹っ飛んだ。チャーリー・バーリックは飛行機からおり、別に用意しておいた車のトランクをあけ、盗んだ札をふた掴みほど抜き取って、燃えている車に投げ込んだ。やがて残りの大金を乗せた車が走り出す。 歯科医のリストではすでに死んだことになっている人間に運転されて、だ。





23-21. 狼の挽歌

監督 セルジオ・ソリーマ
出演 チャールズ・ブロンソンジル・アイアランドテリー・サヴァラスウンベルト・オルシーニ
1970年・イタリア (ヘラルド)

解説
一匹狼の殺し屋が裏切られた女への激情と、姿なき敵に不敵な戦意を燃やすアクション作品。製作はピエロ・ドナティ、監督は 「血斗のジャンゴ」 のセルジオ・ソリーマ、脚本はソリーマとサウロ・スカボリーニ、ジャンフランコ・カリガリッチ、リナ・ウェルトミューラーの四人、撮影は 「ナポリと女と泥棒たち」 のアルド・トンティ、音楽は 「さよならを言わないで」 のエンニオ・モリコーネが担当。出演は 「雨の訪問者」 に夫婦で共演したチャールズ・ブロンソンとジル・アイアランド、 「女王陛下の007」 のテリー・サヴァラス、 「キャンディ」 のウンベルト・オルシーニなど。

ストーリー
フロリダ南方の灼熱の島バハマ。一匹狼の殺し屋ジェフ(C・ブロンンン)は愛人バネッサ(J・アイアランド)とドライブ中、何者かに追跡されて町の一角に追いつめられた。そして、その前に有名なレーサーの車が立ちふさがり、車から弾丸が発射され、ジェフの肩を打ち抜いた。乱射戦となり、ジェフは三人を射ち殺す。ジェフは殺人容疑で裁判ざたとなったが、弁護人スチーブ(U・オルシーニ)の努力で正当防衛が認められ釈放された。ニューオリンズに向った彼はレース場に赴き、例のレーサーの車がカーブにさしかかった時をねらってライフルの引き金を引いた。車は火だるまとなって爆発した。数日後のパーティで彼はバネッサと再会した。車のレーサーと彼女は関係があり、ジェフの存在に嫉妬して殺そうとした事が分った。翌日、マイアミに向う二人が空港に着いた時、事務員が一枚の封筒を渡した。中には、あのレース場の薮の中でライフルを持っているジェフが写っていた。昔の仲間を洗って、誰が撮ったかを調べる彼の前にウェーバー(T・サヴァラス)の手下が現われ、彼の自宅へつれていった。ウェーバーは仲間に加える為に写真を撮ったのだ。またそこにはスチーブとウェーバーの妻になっていたバネッサがいた。バネッサは怒るジェフに必死に言いわけをした。翌日、ベットにいる二人をウェーバーに殺せと命令をうけた昔の仲間が忍んできた。ジェフの方が先だった。怒った彼はウェーバーを襲い射ち殺して写真のネガを取り戻した。一方、スチーブはウェーバーが殺されたのを幸いにバネッサがジェフを愛しながらも殺し屋として恐れているのを利用し、裏切らせて警察に売り、二人でウェーバーの後ガマをと目論んだ。バネッサと約束したホテルでジェフは危機一髪、刑事の張り込みをかわした。ウェーバーの会社引き継ぎのレセプションに行くエレベーターに乗ったバネッサとスチーブにジェフの冷たい眼が光った。弾がハジけた。バネッサへも射ち込まれた。警察隊と対峙したジェフの目は穏やかだった。




f23-22. スーパーマン (吹替)

監督 リチャード・ドナー
出演 マーロン・ブランドジーン・ハックマンクリストファー・リーヴネッド・ビーティジャッキー・クーパー
1978年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 144分

解説
銀河のかなた、惑星クリプトンから地球にやってきた超人、スーパーマンの活躍を描く。製作総指揮はイリヤ・サルキンド、製作はピエール・スペングラー、監督は 「オーメン」 のリチャード・ドナー。作家ジェリー・シーゲルと漫画家ジョー・シャスターの創作を基にしたマリオ・プーゾの原案を、彼とデイヴィッド・ニューマン、レスリー・ニューマン、ロバート・ベントンが脚色。撮影はジョフリー・アンスワース、音楽はジョン・ウィリアムス(2)、製作デザインはジョン・バリー、衣裳はイボンヌ・ブレイク、創作監修及び特殊効果はコリン・チルバース、メークアップはスチュワート・フリーボーンが各々担当。出演はマーロン・ブランド、ジーン・ハックマン、クリストファー・リープ、ネッド・ビーティ、ジャッキー・クーパー、グレン・フォード、トレヴァー・ハワード、マーゴット・キダー、ジャック・オハローラン、ヴァレリー・ペリン、マリア・シェル、テレンス・スタンプ、フィリス・サクスター、スザンナ・ヨーク、ジェフ・イースト、マーク・マクルーア、サラ・ダグラス、ハリー・アンドリュースなど。

ストーリー
果て知れぬ銀河のかなた、惑星クリプトンでは、最大の犯罪者ゾッド将軍(テレンス・スタンプ)、ノン(ジャック・オハローラン)、アーサ(サラ・ダグラス)の3人が裁判にかけられ、時間のない宇宙の囚人空間ファントム・ゾーンヘ追放された。しかし、クリプトンは太陽レッド・サンに異常接近し最期の時をむかえようとしていた。クリプトン科学の最高権威ジョー=エル(マーロン・ブランド)は、異常事態を訴えるが、最長老(トレヴァー・ハワード)もボンド・アー(マリア・シェル)も信じようとしない。そこで、彼は最愛のひとり息子を救おうと、自らの超能力と意志を伝えるグリーン・クリスタルと共に息子を脱出させ、妻ラーラ(スザンナ・ヨーク)と運命を共にした。みどりごを運ぶグリーン・クリスタルは、太陽系第3惑星、地球に向かい、スター・カプセルは、広い麦畑に着陸した。おりしも車で通りかかつたジョナサン(グレン・フォード)とマーサ(フィリス・サクスター)夫妻がのぞきこむと、星の旅の間にひと回り成長した幼子が笑って立っていた。重い車をたちまち持ち上げてしまう怪力に、夫妻は天からのさずかりものであると思い、育てようと決心する。時がたち、幼子は少年クラーク・ケント(ジェフ・イースト)に成長し、全速力の汽車よりも速く走り、蹴ったフットボールは空のかなたに消えていった。そんな中、パパが死に、悲しむママをあとに北方への旅に立ち、北極へおもむいた彼は、以前に納屋でみつけた緑のクリスタルから驚くべきビジョンを見る。甦えった父親ジョー=エルは、若者(クリストファー・リーブ)となった息子に初めてその出生の秘密と能力と使命を伝えた。こうして、正義と真実のため闘う男スーパーマンが誕生した。必要な情報を得るためとママに仕送りするため彼は大都会メトロポリスのデイリー・プラネット新聞社へ入社した。そこにはロイス・レイン(マーゴット・キダー)という女性記者がいて、彼は、たちまち惹かれるものを感じた。ある日、屋上から飛び立ったロイスの乗るヘリコプターが宙吊りになり、あわや地上にたたきつけられようとした時、素早く変身したスーパーマンがロイスを空中で抱きとめ、ヘリコプターをもち上げた。呆然としたのはロイスばかりでない。船で逃げようとした強盗団も、ビルをよじ登る泥棒も、彼の前には手も足も出ない、今や、空を飛ぶ赤いマントの男は騒然たる時の人だった。ある夜、ロイスの前に、単独インタビューに応じるべくスーパーマンが姿を見せ、彼女の質問に優しく答え、夜空の散歩へと誘った。地上にもどったロイスは夢見心地で愛を感じた。だが、スーパーマンを憎む者もいた。地下にアジトをもつ天才的頭脳の大悪人レックス・ルーサー(ジーン・ハックマン)で、彼は子分のオティス(ネッド・ビーティ)と美しいイブ(ヴァレリー・ペリン)をひきいて、大陸間誘導ミサイルに細工し、アメリカの壊滅を計っていた。のりこんだスーパーマンは、しかし、ルーサーの準備したクリプトン星の隕石放射能に力を奪われ、捕われの身となってしまうが、イブが、ミサイル落下地点に住む母を救うために、スーパーマンの鎖をほどいてやった。全速力でミサイルを猛追し、宇宙へと軌道をかえさせたスーパーマンだが、残る1発はすでに西海岸を直撃した。流出する大洪水を食い止めようとスーパーマンは必死に山を崩し始めるが、現場に来ていたロイ久はすでに地中深く埋れていた。悲しんだスーパーマンは怒りから全力を尽して飛びたち地球を逆回転させ、時間をもどし全ての出来事を未然に防ぐのだった。





f23-23. マネートレイン (吹替)

監督 ジョセフ・ルーベン
出演 ウェズリー・スナイプスウディ・ハレルソンジェニファー・ロペスロバート・ブレーククリス・クーパー
1995年・アメリカ (コロンビア トライスター映画) 110分

解説
2人の鉄道公安官が様々な事情やはずみから、N.Y.地下鉄の売上金を運ぶ列車=マネートレインを強奪するに到るまでを描いたサスペンス・アクション。監督は 「愛がこわれるとき」 「危険な遊び」 とサスペンスものを得意とするジョゼフ・ルーベン。脚本は 「ダイ・ハード2」 のダグ・リチャードソンと 「パッセンジャー57」 のデイヴィッド・ローリーのオリジナル。製作は 「レインマン」 「バットマン(1989)」 など数々のヒット作を放ったジョン・ピータースと 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 シリーズや 「ジェロニモ」 のニール・カントン。エグゼクティヴ・プロデューサーは、フレデリック・ピアース、トレイシー・バロン、アダム・フィールズ。撮影は 「スニーカーズ」 のジョン・リンドレイ。音楽は 「スピード」 「バッドボーイズ(1995)」 のマーク・マンシーナ、美術はビル・グルーム、編集はジョージ・ボワーズとビル・パンコウ。主演は 「シュガー・ヒル」 のウェズリー・スナイプスと 「ナチュラル・ボーン・キラーズ」 のウディ・ハレルソン。 「ハード・プレイ」 に続く共演作となる2人の、息の合った掛け合いも見どころ。共演は 「ミ・ファミリア」 の新星ジェニファー・ロペス、 「冷血」 のベテラン、ロバート・ブレークほか。

ストーリー
ジョン(ウェズリー・スナイプス)とチャーリー(ウディ・ハレルソン)はトランジット・コップ(地下鉄公安のおとり捜査官)。黒人と白人でありながら、幼い頃からひとつ家で育った“乳兄弟”である彼らは、抜群のコンビネーションで多発する凶悪犯罪に挑む毎日。だが、上司のMTA(市交通局)局長のパターソン(ロバート・ブレーク)はそんな彼らを苦々しく思っている。彼は、各駅の売上金を徴収して回る現金輸送列車=マネートレインの安全運行に絶対の自信を持っていた。すぐにホットになるチャーリーに対して、それを抑えに回るクールなジョンと、二人の性格は対照的。そのチャーリーが賭博に熱中し、1万5千ドルもの借金を作ってしまった。胴元のブラウン一味に捕まり、高層ビルから宙づりにされたチャーリーの前に間一髪、ジョンが現れてその場を収めた。そんな時、新任のセクシーな捜査官グレイス・サンチャゴ(ジェニファー・ロペス)が現れ、“兄弟”の間に微妙な空気を作る。やがて、地下鉄の切符売り場が放火魔強盗に襲われ、2人はあと一歩の所で犯人を逃がしてしまう。その夜、集金袋の一つが紛失するという騒ぎが起き、日頃の態度や素行からジョンとチャーリーに疑いがかかる。疑惑は晴れたものの、パターソンへの怒りが収まらないチャーリーは、マネーイレインの強奪を口にする。そんな折り、チャーリーの恋心をよそに、ジョンとグレイスの仲が急速に接近。ジョンは、チャーリーへのエクスキューズもあってか彼に1万5千ドルを貸し与えた。ところが、その金をスリに奪われてしまい、さらにジョンとグレースがベッドで抱き合っているところも目撃してしまう。例の放火魔強盗が再び現れ、ジョンは猛追撃するが、追い詰められた犯人は投身自殺した。パターソンは過剰捜査に怒り、2人にクビを言い渡す。激しい言い争いの末にチャーリーはジョンと絶縁し、おまけにブラウン一味から借金を返さなければ、兄弟も手にかけるぞと脅される。大晦日の夜、追い詰められたチャーリーは秘かにマネートレイン強奪を企てた。それを知ったジョンは現場に駆けつけ、列車に飛び乗るがる時既に遅し、列車は暴走を始めた。パターソンは先行車両の乗客の危険も省みず強奪を阻止せんとするが、ついにマネートレインは脱線。間一髪、脱出した兄弟たちは混乱に乗じて逃げようとするが、彼らが犯人であることを知らないパターソンと鉢合わせ。だが、その時、グレースは乗客たちを危険な目に会わせた容疑で彼を逮捕。兄弟はまんまと逃げおおせた。





f23-24. ハード・デイズ・ナイト

監督 
出演 
1964年・ (英/松竹) 82分

解説
ビートルズ主演の音楽映画の名作を、デジタル技術で音質を向上させた新バージョンでリバイバル上映。人気絶頂時の彼らの若々しい姿が不朽の名曲とともによみがえる!

ストーリー
ビートルズのツアーにメンバーの祖父がチン入。この老人は行く先々で騒動を起こし一行を困らせる。さらに彼にそそのかされて外出したメンバーのリンゴが警察に捕まり、ビートルズの面々は大慌て!





f23-25. 乱気流 タービュランス

監督 ロバート・バトラー
出演 ローレン・ホリーレイ・リオッタベン・クロスヘクター・エリゾンドブレンダン・グリーソン
1997年・アメリカ (ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス・ピクチャーズ) 94分

解説
凶悪犯にハイジャックされたジャンボ・ジェット機を舞台に、スチュワーデスの決死の活躍を描いたパニック・サスペンス。航空パニックものにサイコ・サスペンスの要素を加えた趣向がおもしろい。キビキビした演出を見せた監督は 「ジャグラー/ニューヨーク25時」 のロバート・バトラー。脚本はジョナサン・ブレット、製作は 「ギルティ/罪深き罪」 のマーティン・ランソホフと 「パーフェクト・ワールド」 のディヴィッド・ヴァルデス、製作総指揮はキース・サンプルズ。撮影はロイド・アハーン、音楽はシャーリー・ウォーカー、美術はメイリン・チェン、編集はジョン・ダフィ、衣裳はロバート・ターテュリス、特殊視覚効果と第二班の監督は 「アウトブレイク」 のマーク・ヴァーゴが担当。主演は 「ビューティフル・ガールズ」 のローレン・ホリーと 「アンフォゲタブル」 のレイ・リオッタ。共演は 「トゥルーナイト」 のベン・クロス、 「ザ・ファン」 のヘクター・エリゾンドほか。

ストーリー
クリスマス・イヴ。5人の乗客と、ふたりの殺人犯と彼らを護送する4人の連邦保安官を乗せたトランス・コンチネンタル航空の47便が、NYからLAを目指して静かに離陸した。護送犯の一人、連続殺人容疑のライアン(レイ・リオッタ)はハインズ刑事(ヘクター・エリゾンド)による冤罪を主張し、スチュワーデスのテリー(ローレン・ホリー)は、紳士的な彼の態度に少し好感を持つ。だが、もう一人の護送犯のスタッブスがわずかな隙を突いて保安官の銃を奪い、テリーを人質に釈放を要求。だが、意外にも彼女を救出したのはライアンだった。銃撃戦によってスタッブスと保安官全員、機長と副長も死亡。しかし、自動操縦によって機は、何事もなかったように飛行を続けた。47便の異常を知ったLAの旅客機危機管理センターから指令を受け、近くを航行中の91便のボーエン機長(ベン・クロス)がコックピットのテリーと交信に成功。ジャンボ機の操縦は全くの素人であるテリーに、無線で指示を与えた。だが、前方から嵐が接近し、間もなく47便は暴風圏に突入する。やがて、殺人鬼の正体を現したライアンが、機内電話を通じてロス市警に「47便をLAの市街地に墜落させる」と恐怖の予告を行う。最悪の事態に備えて、国防総省に要請して機を撃墜する戦闘機がスタンバイした。一方、47便ではテリーが乱気流への突入を避けるべく、ボーエン機長の指示に従い、自動操縦システムの再プログラミングを行っていた。ところが、凶暴化したライアンがテリーに襲いかかり、機は失速。一瞬の機転で相手を倒したテリーは着陸に備えた。その時、生きていたライアンが機内に火を放って彼女を追い詰め、テリーは必死の抵抗を試みる。一瞬、機が激しく揺れ、窮地を脱したテリーは再度着陸を試みるが、度重なるトラブルからかシステムが停止してしまう。47便はパーキング・ビルに接触し、自動車を機体にぶら下げたままで、このままでは着陸に失敗する。またも迫るライアンに、テリーは必死の力を振り絞って銃弾を見舞った。戦闘機の出動が命じられるが、パイロットは機体の下の自動車を狙い撃ちすることに成功。テリーは急いで再プログラミングし、やがて機は無事に着陸。別室に閉じ込められていた乗務員や乗客たちも救出された。





f23-26. ホワイトハウス・ダウン (吹替)

監督 ローランド・エメリッヒ
出演 チャニング・テイタムジェイミー・フォックスマギー・ギレンホールジェイソン・クラークリチャード・ジェンキンス
2013年・アメリカ (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント) 132分  (日本語吹き替え版)

解説
かつてストリッパーだった頃の出来事を自らの主演で映画化した 「マジック・マイク」 で話題のチャニング・テイタム主演によるサスペンス・アクション。ホワイトハウスを見学に訪れていたところ、謎のテロリスト集団の襲撃に遭い、娘を人質にとられてしまった警官が、娘を取り戻すべく、テロリストに戦いを挑む姿が描かれる。

ストーリー
議会警察官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)は、大統領ジェームズ・ソイヤー(ジェイミー・フォックス)を警護するシークレットサービスの面接を受けるが不採用となってしまう。幼い娘エミリー(ジョーイ・キング)をがっかりさせたくないと考えたジョンは、娘と共にホワイトハウスの見学ツアーに参加するが、突然謎の武装集団が現れ、ホワイトハウスを占拠する。合衆国政府が大混乱に陥る中、大統領とエミリー、そして国家の運命はケイルの手に託されることになる……。





f23-27. シャドー・チェイサー (吹替)

監督 マブルク・エル・メクリ
出演 ヘンリー・カヴィルブルース・ウィリスシガニー・ウィーヴァー
2012年・アメリカ (ブロードメディア・スタジオ) 93分

解説
「マン・オブ・スティール」 で新スーパーマンを演じるイギリスの新星、ヘンリー・カヴィル出演のサスペンス・アクション。父親が国家間の事件に巻き込まれ、家族を誘拐された青年が謎の組織に追われながら、陰謀の真相に迫っていく姿を描く。主人公の父親をブルース・ウィリス、敵役をシガニー・ウィーヴァーが演じる。

ストーリー
休暇を過ごす家族に会うためにスペインの空港に降り立ったアメリカ人青年ウィル・ショー(ヘンリー・カヴィル)。トラブル続きの仕事を放り出してきた彼の顔には、疲れの色が色濃く滲んでいた。迎えに来たのは、大使館関係の仕事をしている厳格な父マーティン(ブルース・ウィリス)。だが、2人の関係は長年うまく行っていなかった。母ローリー(キャロライン・グッドオール)、弟ジョシュ(ラフィ・ガヴロン)、その恋人ダラ(エマ・ハミルトン)と合流したウィルだったが、一家揃ってのディナー中、自分の会社が破産したという電話を受け、ショックからその場の雰囲気を台無しにしてしまう。翌日、気まずくなって外出したウィルが戻ると、家族のクルーザーは何者かによって荒らされ、全員が失踪。警察に捜索を依頼したウィルは、なぜか警官たちの襲撃を受けてしまう。その窮地を救ったのはマーティンだった。家族全員が武装集団に連れ去られたと語るマーティンは、自分がCIAの工作員であることを告白。驚くウィルをよそに、CIAの同僚ジーン・キャラック(シガーニー・ウィーヴァー)とマドリードで合流して協力を要請する。犯人に関して、“ブリーフケースを奪われた連中だ。24時間以内に返さないと家族が殺される”という2人の会話をウィルが耳にした次の瞬間、マーティンが何者かに狙撃されて死亡。ウィルは、父の拳銃と携帯電話を手に無我夢中で走り出す。必死の逃避行の末、アメリカ大使館に駆け込むが、家族が拉致されたという彼の訴えを職員は取り合わず、反対に警官殺しの容疑を掛けられてしまう。その場から逃走したウィルに、やがて犯人から電話が。“ブリーフケースか、家族の命のどちらかだ。午後6時に太陽の門に来い”。だが、ウィルにはまったく事情が理解できない。マーティンが巻き込まれた陰謀とは一体何なのか?正体不明の犯人が要求するブリーフケースとは何なのか……?





23-28. 続・荒野の七人 (吹替)

監督 バート・ケネディ
出演 ユル・ブリンナーロバート・フラーフリアン・マテオフウォーレン・オーツJardan Christopher
1966年・アメリカ (ユナイト映画) 96分

解説
ラリー・コーエンの脚本を 「銭の罠」 のバート・ケネディが監督した西部劇。撮影はコンビのポール・C・ヴォーゲル、音楽はエルマー・バーンスタインが担当した。出演は 「マルコ・ポーロ大冒険」 のユル・ブリンナー、 「荒野の対決」 のロバート・フラーのほかジュリアン・マテオス、ウォーレン・オーツ、エミリオ・フェルナンデスなど。製作は 「ソロモンとシバの女王」 のテッド・リッチモンド。

ストーリー
19世紀も終わりに近いころのメキシコ。貧しい農民たちが砂漠に囲まれた不毛の土地にしがみついて細々と暮しをたてていた。ある日、そのあたり一帯を勢力下に治め悪業の限りをつくしている男ロルカ(エミリオ・フェルナンデス)一味が村を襲い、男たちをひっ捕らえて消えた。ロルカは戦いで破壊された自分の領地を再生しようと、農夫を集め奴隷のように労働させていたのだ。捕えられた男の中には、かつて6人の仲間と村人のために馬賊と闘った経験のあるガンマン、チコ(ジュリアン・マテオス)がいた。彼は村娘ペトラと結ばれて以来、平和な農村生活を送っていたのだった。その頃、チコの昔の仲間クリス(ユル・ブリンナー)とビン(ロバート・フラー)は近くの町で闘牛見物に興じていた。そこへチコの危急の報が1人の少年によってもたらされた。ふたりは早速村へ急行すべく仲間集めを開始した。昔の仲間は4人とも馬賊との戦いで死んでしまったから、新たに屈強のガンマンを探さねばならなかった。しかし、それは雑作なかった。たちまちそれぞれ腕に一癖ある男たち、フランク、ルイ、コルビー(ウォーレン・オーツ)、マヌエルの4人が仲間となった。クリスたちがロルカの本拠“悪魔の背骨”に騎首を進めている頃、チコは300人の農民とロルカの牢から脱出に成功していた。チコと合流して昔どおりの7人にかえった一同は、村人を指揮して教会を急ごしらえの砦に改変し、敵の襲撃を待った。戦いは翌朝を皮切りに、2回3回と続いた。7人の果敢な攻撃は重装備で騎馬に乗ったロルカ一味をかきまわし、決戦を次の日の朝に持ちこした。敵の背後に回ったマヌエルの投じたダイナマイトで一味は大半壊滅した。猛り狂ったロルカもクリスの正確な一発で倒された。再び平和を取り戻した村に響く鐘楼の鐘の音は、壮烈な死をとげたフランクやルイを追悼し、去って行くクリスとビンを惜しんでいるようであった。





f23-29. ハンナ

監督 ジョー・ライト
出演 シアーシャ・ローナンエリック・バナケイト・ブランシェットトム・ホランダーオリヴィア・ウィリアムズ
2011年・アメリカ (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント) 112分

解説
史上最年少でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた 「つぐない」 の美少女、シアーシャ・ローナンが、初めてのアクション・スリラーに挑戦。殺し屋として育てられた少女が、世界を股にかけた逃亡劇の途中で友情や恋を知り、悩みながらも成長していく姿を繊細に演じる。ケイト・ブランシェットの凄みある悪役ぶりにも注目。

ストーリー
ハンナ(シアーシャ・ローナン)は、元CIA工作員の父エリック(エリック・バナ)とフィンランドの山奥で人知れず暮らし、並外れた格闘テクニックを叩き込まれた少女。愛らしい外見に反し、痛みを知らず、感情を持たないまま16歳に成長する。いつしか戦闘応力が父を越えるまでになったハンナに、ついに外の世界へ旅立つ日が訪れる。だが、ある任務によってヨーロッパへ旅立った彼女を、かつての父の同僚であるCIA捜査官マリッサ(ケイト・ブランシェット)が執拗に追う。行く手を阻むマリッサの手下との壮絶な戦いの中で、ハンナは自身の卓越した身体能力の秘密を知ることになる……。





f23-30. オデッサ・ファイル  

監督 ロナルド・ニーム
出演 ジョン・ヴォイトマクシミリアン・シェルメアリー・タムマリア・シェル
1974年・アメリカ (コロムビア映画)

解説
西ドイツを中心にヨーロッパ全土に隠然たる勢力を有する元ナチスSS隊員で構成されている謎の組織“オデッサ”を追う若いルポライターの活躍を描いたフレデリック・フォーサイスの同名小説の映画化。製作は 「ジャッカルの日」 のジョン・ウルフ。監督は 「ポセイドン・アドベンチャー」 のロナルド・ニーム、脚本はケネス・ロスとジョージ・マークスタイン、撮影はオズワルド・モリス、音楽はアンドリュー・ロイド・ウェバーが各々担当。出演はジョン・ヴォイト、マクシミリアン・シェル、マリア・シェル、メアリー・タム、デレック・ヤコブなど。

ストーリー
1963年11月22日、西ドイツのハンブルグ。久しぶりに母親の家を訪ねた帰り道、愛車を走らせていた新聞記者あがりのルポライター、ペーター・ミラー(ジョン・ヴォイト)は、突然入ってきたカーラジオの臨時ニュースに耳を傾けた。それはケネディ大統領暗殺のビッグ・ニュースだった。そのとき、1台の救急車が彼の車を追い越して行った。ミラーは反射的にその後を追った。それはルポライターとしての本能のようなものだった。事件はひとりの老人のガス自殺だった。現場にはミラーの学校友達だったハンブルグ警察のブラント警部補がいた。翌日、ミラーはブラントから老人が残した日記を入手した。老人はドイツ系ユダヤ人で、その日記はラトビアのリガにあったナチ収容所での地獄のような生活を記録したものだった。それを読むミラーの顔は青ざめ、額には油汗さえにじんでいた。老人は、リガ収容所長だったSS大尉ロシュマン(マキリミリアン・シェル)の非人道的な残虐さを呪い、いつか復讐しようとしていたが果たさず、絶望のうちに自ら命を絶ったのだ。ミラーはその老人に変わってその殺人鬼を捜し出す決心をした。彼はまず、老人の仲間を捜し出しそこから“オデッサ”という恐るべき組織の存在を知った。“オデッサ”とは、残虐の限りをつくした元ナチSS隊員で作った組織で、仲間を助けるためにさまざまな活動をしている秘密組織だった。ナチ狩りから逃れ、身元を偽って社会にもぐり込んでいる元ナチSS隊員を法廷にかけさせないための、強力な結束が“オデッサ”だった。“オデッサ”の組織はクモの糸のように各地に張りめぐらされ、その隊員の職業も裁判官、弁護士、警察と広範囲にわたっていた。数日後、ミラーが恋人のジギー(メアリー・タム)とXマスの買物のために地下鉄に乗ろうとしたとき、突然後から何者かに走ってくる電車に向かってつき落とされた。間一髪で命は助かったものの、こうなるとミラーとしても意地があった。やがて米資料センターでロシュマンの資料を発見した。調べを終えての帰り、ミラーは3人組の男に捕まってしまう。彼らは元SS隊員に復讐することを目的としたグループだった。ミラーが“オデッサ”を追求しているのを知り、彼に協力しようというのだ。早速ミラーを“オデッサ”に潜り込ますための工作が始まった。元ナチ隊員になるために病死した男コルブの出身証明書を盗み、“オデッサ”に接近した。元SS軍曹で警察に追われているという設定である。下級隊員に近づきその紹介で幹部に会うことになった。ミラーを見た幹部将校は矢つぎ早にSSについての質問を始めた。「収容所の真中に何が見えたか?」、一瞬ミラーは答えにつまった。「……空が見えました」。それを聞いた幹部将校の眼が鋭く光った。しかし、どうにか“オデッサ”に潜り込んだミラーはやっとのことでファイルを盗みだし、ロシュマンの足跡を掴むことができた。ある会議のあと、ロシュマンを尾行し、彼の屋敷に忍びこんだ。深夜、やっとのことでロシュマンと対峙することができた。そしてかつて自分の父がナチの収容所でロシュマンの手によって虐殺されたこと、そのあと、とり残された母と二人でどんなに苦しい目にあってきたかを語った。ついに復讐のときがやって来た。ミラーは怒りをこめて拳銃の引き金を引いた。しかし一人のロシュマンは死んだものの、“オデッサ”の組織が滅んだことではないことをミラーはよく知っていた。





f23-31. 恋する惑星

監督 ウォン・カーウァイ
出演 トニー・レオンフェイ・ウォンブリジット・リン金城武チャウ・カーリン
1994年・香港 (プレノンアッシュ(テレビ東京=プレノンアッシュ 提供)) 100分

解説
90年代を代表する映像作家、 「いますぐ抱きしめたい」 「欲望の翼」 のウォン・カーウァイが、香港は重慶マンション周辺を舞台に、ある二組のカップルの出会いをめぐるドラマを独自の語り口と映像感覚で綴った一編。彼自身の製作会社であるジェット・トーン・プロの第1作で、製作は彼の盟友にして香港映画界で八面六臂の活躍をみせる、 「黒薔薇VS黒薔薇 kurobara tai kurobara」 「フル・ブラッド」 の異才ジェフ・ラウが参加。撮影は前半部をカーウァイの劇場第一作 「いますぐ抱きしめたい」 のアンドリュー・ラウ(ラウ・ワイキョン)が、後半部を 「欲望の翼」 のクリストファー・ドイルがそれぞれ担当。音楽は本来は監督も手掛ける映画人である 「東邪西毒」 のフランキー・チャン、美術はカーウァイの全4作を手掛ける、 「スウォーズマン 女神復活の章」 のウィリアム・チョンがそれぞれ担当。出演は 「悲情城市」 「欲望の翼」 などのトニー・レオン(本作で香港電影金像奨主演男優賞受賞)、 「北京オペラブルース」 (V)、 「スウォーズマン 女神復活の章」 のブリジット・リンの実力派俳優に、本作がスクリーン・デビューとなる新人2人、香港一の若手女性人気歌手フェイ・ウォンと台湾のニューフェイス、日台ハーフの金城武がからむという好対照なキャスティング。加えて 「月夜の願い」 のチャウ・カーリンがスチュワーデス役で出演。効果的に使用される劇中曲は、デニス・ブラウンの 「Sings in Life」 、ママス&パパスの 「夢のカリフォルニア」 、ダイナ・ワシントンの 「縁は異なもの」 、フェイ・ウォンの 「夢中人」 (クランベリーズの 「Dreams」 のカヴァー)ほか。95年香港電影金像奨作品・監督・主演男優賞受賞。

ストーリー
〈重慶マンション:Chunging House〉刑事223号(金城武)は、雑踏の中で金髪にサングラスの女(ブリジット・リン)とすれちがう。「そのとき、彼女との距離は0.5ミリ?57時間後、僕は彼女に恋をした」女は無国籍地帯、重慶マンションを拠点に活動するドラッグ・ディーラーで、密入国したインド人に麻薬を運ばせる仕事を請け負っている。刑事223号はエイプリル・フールに失恋。恋人が忘れられず、ふられた日からちょうど1か月後の自分の誕生日までパイナップルの缶詰を買い続けてしまう。金髪の女は啓徳空港へ。しかし、麻薬を渡したインド人の姿はなく、彼女は裏切りを知る。ほどなく命を狙われた彼女は相手を銃殺し、走り逃れる。かくして刑事223号と金髪の女は偶然入ったバーで知り合う。恋人を忘れるため、その夜会った女に恋しようと決めている刑事223号。疲れ切った女はそんな彼にそっけない。二人はホテルに泊るが、女はすぐに眠り込み、刑事223号は彼女のハイヒールをそっと脱がせて洗ってやる。静かな一夜が明け、25歳の誕生日の朝、刑事223号はグラウンドを全力疾走。わざと置き捨てて去ろうとしたポケベルが鳴る。それは金髪の女からのバースデイ・コールだった。その朝、女は裏切った男を射殺、金髪のかつらとサングラスを投げ捨て、去っていく。 〈ミッドナイト・エクスプレス:Midnight Express〉刑事223号は小食店〈ミッドナイト・エクスプレス〉で、新入りの娘フェイとすれちがう。「そのとき、彼女との距離は0.1ミリ?6時間後、彼女は別の男に恋をした」刑事633号(トニー・レオン)は店の常連。彼にはスチュワーデスの恋人(チャウ・カーリン)がいたが、二人には別れが待っていた。ある日、フェイはスチュワーデスが刑事633号にあてた手紙を店主からことづけられる。手紙には彼の部屋の鍵が入っていた。刑事633号の部屋に忍び込むフェイ。それからというもの、彼女は口実を見つけては店を抜け出し、彼の部屋を少しずつ自分好みに模様替えしていく。刑事633号は、恋人がいなくなった部屋が、悲しくて変質しているのかとひとりごちる。やがて二人は部屋で鉢合わせ。フェイが置いていった『夢のカリフォルニア』のCDを聞きながら、お互い何事もなく眠りにおちる。しかし二度目のとき、彼女は逃げてしまう。店を訪れた刑事633号は彼女をデートに誘う。大雨の夜、約束の時間、待ち合わせの店〈カリフォルニア〉に彼女は来ない。待ち疲れた彼に店主がフェイからの手紙を渡す。一度は捨てたが、拾い上げてみると中身は日付が一年後の塔乗券。行き先は雨でにじんで読めなくなっていた。彼女は『夢のカリフォルニア』に旅立ったのだ。?一年後。スチュワーデス姿のフェイはミッドナイト・エクスプレスの前にいる。流れてくる『夢のカリフォルニア』のメロディ。店の主人は刑事633号だった。彼はあの塔乗券を差し出し、行き先を教えてくれという。フェイは新しい塔乗券と取り替えてあげると答え、かたわらの紙ナプキンをとりあげた。





f23-32. カンバセーション 盗聴

監督 フランシス・フォード・コッポラ
出演 ジーン・ハックマンジョン・カザールアレン・ガーフィールドフレデリック・フォレストシンディ・ウィリアムズ
1973年・アメリカ (パラマウント映画=CIC)

解説
プロの盗聴屋が若い男女を尾行し、会話を盗聴したことから捲き込まれる恐怖劇。ピーター・ボグダノビッチ、ウィリアム・フリードキン、フランシス・フォード・コッポラの3人が設立したプロダクション、ディレクターズ・カンパニー作品として、コッポラが寄与する第1作。製作はフレッド・ルース、共同製作はモナ・スカジャー、監督・脚本はフランシス・フォード・コッポラ、撮影はビル・バトラー、音楽はデイヴィッド・シャイア、編集はリチャード・チュウが各々担当。出演はジーン・ハックマン、ジョン・カザール、アレン・ガーフィールド、フレデリック・フォレスト、シンディ・ウィリアムズ、マイケル・ヒギンズ、エリザベス・マックレー、テリー・ガー、ハリソン・フォード、ロバート・デュヴァルなど。

ストーリー
サンフランシスコのユニオン広場、ビルの谷間にあるこの市民の憩の場所には、いつもギターを手にした若者や暇をもてあました老人がたむろしていた。よれよれのレインコートを羽織った、どこといって特徴のない中年の男の眼が、広場を散歩している1組の若い男女に注がれている。だが、仲むつまじいカップルを監視しているのはこの中年男だけでなく、近くのビルの窓と広告塔の上から望遠レンズを持った男たちが2人の姿を追い、大きな紙袋を下げた別の男も、2人のすぐ近くをウロウロしている。男は、アメリカ西海岸ではその道一番の腕ききといわれるプロの盗聴屋ハリイ・コール(ジーン・ハックマン)だった。彼は依頼主の注文を受け、例の若い男女の会話をテープに収めているのだ。平凡な恋人同志の語らいに、助手のスタン(ジョン・カザール)は立腹したが、ハリイは黙々と仕事を続ける。長年この商売一筋に打ち込んできた彼は“好奇心を捨てること”を鉄則としてきた。その日の仕事が済むと、ハリイは久しぶりで恋人アミー(テリー・ガー)を訪ねた。アミーはハリイから毎月の生活費を貰うほどの間柄でありながら、彼が何者か、どんな仕事をしてどこに住んでいるのかさえ知らなかった。他人のプライバシーに入り込むことを商売としている彼は異常なまでに自分のプライバシーを明かさなかった。この夜、彼女がいろいろな質問をするためにハリイは怒ってアパートを飛びだした。翌日、男女の会話を収めたテープを依頼主に渡すために豪華なオフィスを訪ねたが、当の依頼主である専務は不在だったため、秘書のマーティン(ハリソン・フォード)が引きとめるのをふりきって、そのオフィスをでた。そのときの秘書の脅しのセリフが、好奇心を捨てたはずのハリイに疑惑を抱かせた。古い工場を改造した仕事場に戻ったハリイはそのテープに耳を傾けた。そして以前は雑音しか聞こえなかった部分から“彼に殺されるかも知れない”といっている男の声をキャッチした。若い恋人たちは殺人事件に捲き込まれようとしているのだろうか?数日後、サンフンシスコでは監視保安技術業者、即ち盗聴屋の大会が開催され、それに出席したハリイは同業者のバーニー・モラン(アレン・ガーフィールド)とその友人たちの一行を仕事場に招いた。だが、モランがいたずらのつもりでハリイに隠しマイクを仕掛けたためすっかり気を悪くした彼は、皆を仕事場から追い払った。あとにはハリイと、モランが連れてきた女メレディス(エリザベス・マックレー)だけが残った。メレディスは、ハリイを隅のベッドに誘った。数時間後、ハリイが眼を覚ましたとき、女は問題のテープと共に消えていた。そして依頼主から、テープを入手したので約束の金を払うからオフィスまでくるようにとの電話が入った。今度は専務(ロバート・デュヴァル)がいて、部屋に飾ってあった写真から、ユニオン広場の2人連れの女が専務の妻(シンディ・ウィリアムズ)であることを知った。妻の不貞を調査させた専務が、自分を裏切った妻と相手の男(フレデリック・フォレスト)を始末しようというのだろうか?ハリイは、テープに収められた会話の中で、男と女が次の逢いびきの場所らしい“ジャック・ター・ホテル、773号室、日曜の3時”といっていたことを思い出す。自分が盗聴したテープのために殺人事件が起こるのではないかと不吉な思いに駆られたハリイは、日曜日、同じホテルの隣りの部屋を借り隣室を盗聴したがテレビの声しか聞こえなかった。突然、ベッドで眠っていたハリイは鋭い悲鳴で眼を覚ました。恐る恐る隣室に忍び込んだハリイは、隅々まで調べたが殺人が行われたような痕跡は発見されなかった。だが、トイレのノブを回すと、おびただしい血が逆流してきた。翌日の新聞は、例の専務が交通事故で死亡したことを報じていた。





f23-33. 大統領の執事の涙 (吹替)

監督 リー・ダニエルズ
出演 フォレスト・ウィテカーオプラ・ウィンフリージョン・キューザックジェーン・フォンダテレンス・ハワード
2013年・アメリカ (アスミック・エース(提供 カルチュア・パブリッシャーズ)) 132分

解説
奴隷から大統領の執事にまで上り詰め、30年もの間、ホワイトハウスで過ごし、7人の大統領に仕えた黒人男性と彼の家族の姿をつづる、フォレスト・ウィテカー主演のヒューマンドラマ。34年間、ホワイトハウスに勤め、トルーマンからレーガンまで8人の大統領に仕えた実在の黒人執事ユージン・アレンがモデルになっている。

ストーリー
黒人差別が日常で行われていた時代のアメリカ南部。幼いセシル・ゲインズは、両親と共に綿花畑で奴隷として働いていたが、ある事件で親を失いハウス・ニガー(家働きの奴隷)として雇われる事になる。その後、セシルは一人で生きていくために見習いからホテルのボーイとなり、遂には大統領の執事にスカウトされる。それ以来、セシル(フォレスト・ウィテカー)は、約30年間ホワイトハウスで過ごし、アイゼンハワー(ロビン・ウィリアムズ)、ケネディ(ジェームズ・マースデン)、ジョンソン(リーブ・シュレイバー)、ニクソン(ジョン・キューザック)、フォード、カーター、レーガン(アラン・リックマン)といった7人の大統領に仕え、キューバ危機やケネディ暗殺、ベトナム戦争など歴史が動く瞬間を見続けてきた。そんな時代の中でも、彼は黒人として、そして執事としての誇りを持ちながら忠実に働き続けるのだった。だが執事であると同時に、夫であり父であったセシルは、家族と共にその歴史に翻弄されていく。「世の中をよくするため、白人に仕えている」と語るセシルに妻グロリア(オプラ・ウィンフリー)は理解を示すが、長男のルイス(デヴィッド・オイェロウォ)は父の仕事を恥じ、国と戦うために反政府運動に身を投じる。一方、そんな兄とは逆に、国のために戦うことを選んだ次男のチャーリー(イライジャ・ケリー)は、ベトナムへと志願するのだった……。





23-34. ナイト ミュージアム2 (吹替)

監督 ショーン・レヴィ
出演 ベン・スティラーエイミー・アダムスオーウェン・ウィルソンハンク・アザリアクリストファー・ゲスト
2009年・アメリカ (20世紀フォックス映画) 105分

解説
真夜中の博物館で人形や恐竜の骨格といった展示物たちが大暴れするさまを描いた、ファンタジーの第2弾。今回は世界最大の博物館群、スミソニアンの展示物たちも動き出す!

ストーリー
ニューヨークの自然史博物館を見事に守り抜き、息子との絆も取り戻した夜の警備員ラリー・デリー(ベン・スティラー)は、その後自分のビジネスも成功して、多忙な毎日を送っていた。一方、博物館の展示物たちは魔法の石版のおかげで、毎夜自由に動き回り、博物館ライフを謳歌していた。だが、自然史博物館にハイテクの波が押し寄せ、展示物の多くがホログラム化されることになり、不要になった展示物はワシントン、スミソニアン博物館の倉庫に移送されてしまう。その引越しが終わった夜、ミニチュアのカウボーイ、ジェデダイア(オーウェン・ウィルソン)からラリーに助けを求める電話がかかってくる。ニューヨークに残されるはずだった魔法の石版が一緒に運び出されてしまい、スミソニアンに眠るあらゆる展示物たちをその不思議な力で生き返らせてしまったというのだ。悲鳴とともに電話は切れ、いてもたってもいられなくなったラリーは、ワシントンに飛び、広大なスミソニアン博物館へと足を踏み入れる。日暮れまでに石版を持ち出そうと、ニューヨークにいる息子と協力し、なんとか目的地の倉庫にたどり着いたラリーだったが、その時、太陽が沈み石版が光を放ち始め、古代エジプトの王カームンラー(ハンク・アザリア)が3000年の眠りから甦る。しかも彼はナポレオン(アラン・シャバ)やアル・カポネ(ジョン・バーンサル)、イワン雷帝(クリストファー・ゲスト)といった悪名高き歴史上の有名な戦士たちを配下に従え、世界制服を企んでいた。カームンラーの野望を封じ込めるには、石版をニューヨークに戻さなければばらない。伝説の女性パイロット、アメリア・イヤハート(エイミー・アダムス)やリンカーンの石碑、アインシュタインの人形、考える人など歴史上の偉人・賢人を始め、伝説の巨大イカなども味方につけたラリーはカームンラーの陰謀を阻止しようと立ち上がった……。




f23-35. 恐怖のメロディ

監督 クリント・イーストウッド
出演 クリント・イーストウッドジェシカ・ウォルタードナ・ミルズジョン・ラーチジャック・ギンク
1971年・アメリカ (CIC)

解説
アメリカで最も人気のある映画スター、クリント・イーストウッドが初めて監督する。製作はロバート・デイリー、ジョー・ヘイムズの原作をディーン・リーズナーとヘイムズ自身が脚色した。撮影はブルース・サーティーズ、音楽はディー・バートン、編集はカール・ピンジトアが各々担当。出演はクリント・イーストウッド、ジェシカ・ウォルター、ドナ・ミルズなど。なお、 「真昼の死闘」 「ダーティハリー」 など、イーストウッドとコンビを組んできたドン・シーゲル監督が、彼の処女作品を記念して、バーテンダーの役で友情出演している。

ストーリー
ディスク・ジョッキーとして、モントレイ半島では最高に人気のあるデイブ・ガーランド(クリント・イーストウッド)はKRMLラジオのスターだった。レコードの合い間に詩を読んだり、ちょっとした哲学を聞かせながら、電話によるリクエストを受けていく。彼にはチャーミングな恋人トビー(ドナ・ミルズ)がいたが、彼女はある日、突然、デイブの前から姿を消した。不気味な事件はちょうどその頃から始まろうとしていたのだ。デイブの放送が始まると、決まった時間に若い女の声で“ミスティ”という曲をかけてと判で押したようにリクエストするのだ。その夜、デイブが、事務所がわりに使っているバーに顔を出すと女のひとり客がいた。スマートな美人で、デイブのファイトをかきたてるに充分だった。デイブがバーテンのマーフィー(ドン・シーゲル)とゲームを始めると予想通り、女は身を乗り出してきた。あとはお定まりのコースだ。デイブは娘のアパートにもぐり込んだ。娘の名はイブリン・ドレイバー(ジェシカ・ウォルター)といい、毎晩“ミスティ”をリクエストするのは彼女だった。その晩以来、イブリンは勝手に彼の部屋に押しかけるようになった。その日はちょうど、サン・フランシスコ放送会社の女社長マッジ(アイリーン・ハーヴェイ)から持ち込まれた新しい仕事について、相棒のアル・モンテ(ジェームズ・マッキーチン)と打ち合わせの最中だったのだ。アルは気をきかせて帰っていった。数日後、デイブは、町に戻ってきたトビーと再会し、2人はお互いの愛を確認した。だがイブリンは激しくデイブに迫り、マーフィーやアルの防波堤では防ぎきれなくなったため、覚悟を決めたデイブは彼女に別れ話を持ちかけたが、彼女の異常さは頂点に達し、話し合いどころではなかった。デイブがトビーと海岸で遊んだ日の夜、デイブのアパートにイブリンが飛び込んできた。そして浴室で自ら手首を切ってしまった。仕方なく一番彼女を泊めることにしたが、翌朝、すでにイブリンの姿はなかった。デイブがトビーに今までのことをすべて打ち明けて帰宅すると、掃除夫のバーディが瀕死の重傷を負い、倒れていた。その傍らには放心状態のイブリンが立っていた。彼女は病院へ送られることになった。それからしばらく平穏な日が続き、デイブとトビーはジャズ祭に行った。その帰り、トビーは今一緒に住んでいるマドリンがもうすぐ引っ越し、替わりにアナベルという娘が来ることになったと告げた。ある夜、本番中のデイブにイブリンから電話がかかってきた。病気が治ったのでハワイに行くことに決まったから、その前に“ミスティ”をかけてくれというのだ。デイブは承知した。次の日KRMLに出た彼は、昨夜イブリンが口ずさんだ詩を思い出した。それは、エドガー・アラン・ポーの“アナベル・リー”だった。彼は不安になった。そういえば、トビーの新しい同居人はアナベルといっていたではないか。デイブはとっさにトビーの電話番号を廻したが、受話器から流れる声は間違いなくイブリンの声だ。デイブは放送局を飛びだした。トビーの家に駆け込んだデイブが最初に目撃したものは、トビーの保護を依頼していたマッカラム刑事(ジョン・ラーチ)の死体だった。胸にナイフがつきささり、無残という他はなかった。別の部屋からトビーの恐怖に満ちた悲鳴が聞こえた。彼はまっくら闇の中へつっ込んでいった。そこにはロープで縛られたトビーがいるだけだった。その瞬間、デイブの背後から、ナイフを手にしたイブリンが躍りかかった。彼は必死でかわした。女の力とは思えないすさまじいイブリンの攻撃だったが、乱闘の末彼女はベランダから海へ落ちた。





f23-36. パトリオット・ゲーム 

監督 フィリップ・ノイス
出演 ハリソン・フォードアン・アーチャーパトリック・バーギンショーン・ビーンソーラ・バーチ
1992年・アメリカ (パラマウント=UIP) 118分

解説
テロ事件に居合わせた元CIAアナリストがテロリストと激しい闘いを繰り広げるアクション。 「レッド・オクトーバーを追え!」 に続くジャック・ライアン・シリーズ第2弾。監督は 「ブラインド・フューリー」 のフィリップ・ノイス、製作はメイス・ニューフェルドとロバート・レーメ、エグゼクティヴ・プロデューサーはチャールズ・H・マグワイアー、トム・クランシーの同名小説を 「ハートブルー」 のW・ピーター・イリフと 「ミッシング」 のドナルド・スチュワートが脚色、撮影は 「フィールド・オブ・ドリームス」 のドナルド・M・マッカルパイン、音楽は 「ロケッティア」 のジェームズ・ホーナーが担当。

ストーリー
CIAを辞め、海軍学校の教官となったジャック・ライアン(ハリソン・フォード)は、妻で眼科医のキャシー(アン・アーチャー)、ひとり娘のサリー(ソーラ・バーチ)と仕事を兼ねた休暇旅行のためロンドンにいた。英国海軍大学でのスピーチを終えたジャックは、妻子が待つバッキンガム宮殿へ向かうが、その時テロリストが1台の車を襲撃するところに出くわす。本能的にテロリストに立ち向かい負傷しながらもひとりを射殺、駆けつけた警官によりテロリストのひとり、ショーン・ミラー(ショーン・ビーン)が逮捕された。殺されたのはショーンの弟だった。ジャックが救ったのは皇太后の従弟ホームズ卿(ジェームズ・フォックス)一家で、彼はサーの称号を送られることになった。1カ月あまりのイギリス滞在を終え、自宅に戻ったジャック一家。そんな彼らを追いかけるようにIRA幹部パディ・オニール(リチャード・ハリス)も資金集めのためアメリカへやってきた。一方その頃、テロリスト集団のリーダー、ケヴィン・オドンネル(パトリック・バーギン)と、赤毛の美人アネット(ポーリー・ウォーカー)らは別の警察署へ護送中のショーンを奪還。ショーン逃走のニュースはCIAのグーリア提督(ジェームズ・アール・ジョーンズ)にも届いた。ある日授業を終えたジャックは不審な男に襲われ、危機一髪で海軍兵に助けられる。妻子の危険を察知したジャックは猛スピードで家路をたどるが、アメリカへ潜入していたケヴィンがキャシーとサリーをハイウェイ上で狙撃、車はコンクリート壁に激突してしまう。一命はとりとめたがサリーは重体のまま。怒りにうち震れるジャックはCIAへ赴き、テロリストの行方を追うことになった。CIAではテロリスト担当の専門家がショーンたちの行方を追い、衛星などの情報や「一味に女が絡んでいる」とのジャックの証言から北アフリカに訓練キャンプがあるのではないかとにらみ、ジャックの元にもパディから例の女が写っている写真が届けられた。CIAはキャンプ襲撃に乗り出すが、ケヴィンらは一足早く脱出、再びアメリカへと向かっていた。嵐の中、訪米中のホームズ卿はライアン家で叙勲式を行うが、ここにもケヴィンらの手が伸び、ジャックらは命からがら海へ逃げ出す。弟の復讐に怒り狂うショーンはケヴィンとアネットを射殺、ジャックに襲いかかるが、海上での死闘の末ジャックはケヴィンを倒すのだった。





f23-37. ゲーム

監督 デヴィッド・フィンチャー
出演 マイケル・ダグラスショーン・ペンデボラ=カーラ・アンガージェームズ・レブホーンピーター・ドーナット
1997年・アメリカ (ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス・ピクチャーズ) 128分

解説
金持ちの男が軽い気持ちで参加してしまったゲームによって不条理な危機を味わうスリラー。監督は 「セブン」 のデイヴィッド・フィンチャー。脚本は 「ザ・インターネット」 のジョン・D・ブランケットとマイケル・フェリス。製作は 「ある貴婦人の肖像」 のスティーヴ・ゴリン、フィンチャーと組んで数々のミュージック・クリップを製作したシーアン・チャフィン。製作総指揮は 「ブレーキ・ダウン」 などの監督としても知られるジョナサン・モストウ。撮影は 「ヘブンズ・プリズナー」 のハリス・サヴィデス。音楽は 「すべてをあなたに」 のハワード・ショア。美術は 「12モンキーズ」 のジェフリー・ビークロフト。編集はジム・ヘイグッド。衣裳はマイケル・カプラン。主演は 「アメリカン・プレジデント」 のマイケル・ダグラス。共演は 「デッドマン・ウォーキング」 のショーン・ペン、 「クラッシュ」 のデボラ・カーラ・アンガー、 「インデペンデンス・デイ」 のジェームズ・レブホーンほか。

ストーリー
サンフランシスコ。ニコラス(マイケル・ダグラス)は大富豪だった父の莫大な資産を引き継ぎ、投資家として成功していた。が、妻と離婚した後は大邸宅にひとりで住み、生活は規則正しく「遊び」とはほとんど無縁の毎日。48歳の誕生日。彼の父親が投身自殺をした年齢だ。弟のコンラッド(ショーン・ペン)と久しぶりにレストランで再会したニコラスは「CRS」という会社の紹介状をプレゼントされる。凄い体験をしたとしか彼は言わない。偶然CRSのオフィスを見つけるニコラス。重役のファインゴールド(ジェームズ・レブホーン)はCRSの商品はゲームだという。疑念を抱きながらも彼はテストを受けた。帰宅したニコラスは玄関の前でピエロの人形を発見。頭をよぎる自殺した父親の死体。テレビのニュースを見ているとキャスターがニコラスに話しかけてくる。コンラッドと待ち合わせたレストランでは約束をすっぽかされ、ウェイトレスのクリスティーン(デボラ・カーラ・アンガー)には服にワインをこぼされる。ウェイターから「彼女を逃すな」という書き置きを渡されたニコラスは彼女を追いかけ、ふたりはちょっとした冒険をする。奇妙な出来事の連続にパニックに陥るニコラス。コンラッドは「奴等にすべて奪われた」と怯え、ニコラスもCRSの仲間だと言って去っていく。ニコラスが乗ったタクシーは海に飛び込み、彼は必死で脱出。警察に助けを求めるとCRSのオフィスはもぬけの殻。クリスティーンの家を見つけて問い詰めると、黒づくめの男達が銃撃してきた。彼女はCRSは大掛かりな詐欺組織で、コンラッドや弁護士もその仲間だという。確かめてみると彼の口座には一銭も残っておらず、ニコラスは彼女に薬で眠らされた。気がつくとそこはメキシコの墓地。彼はやっとのことでサンフランシスコに戻るが、すでに家は競売にかけられていた。復讐を誓うCRSにニコラスはファインゴールドがテレビに出ていたことから役者だと知り、彼を人質にCRS本社へ銃を手に向かう。そこにはゲームを始めてから彼が今まで会った人間がみんないた。すべては仕組まれていたのだ。CRSの警備員が銃撃し、流れ弾に当たったファインゴールドは倒れる。クリスティーンを捕らえたニコラスは屋上へ。逆上した彼は銃を向ける。クリスティーンは青ざめ、これも全てゲームなのだと訴える。全てはコンラッドが誕生日のプレゼントに仕掛けた大掛かりなプレゼントで、扉の向こうではシャンペンを手にした彼が待っているのだと。信じられない彼は扉が開くと銃を撃った。果たしてそこに立っていたのはタキシード姿のコンラッド。実の弟を撃ち殺してしまった彼はショックのあまりビルから飛び降りる……しかし、それもまたゲームだった。彼が着地したのは巨大な救命マット。みんなが誕生日を祝うために集まっていた。血糊をつけたコンラッドが笑いながら言う。「兄貴、誕生日おめでとう」。




f23-38. マイ・ガール (My Girl)  

監督 ハワード・ジーフ
出演 ダン・エイクロイドジェイミー・リー・カーティスマコーレー・カルキンアンナ・クラムスキーリチャード・メイサー
1991年・アメリカ (コロンビア映画=コロンビア トライスター映画)

解説
1970年代のアメリカの田舎町を舞台に繰り広げられる、11歳の少年と少女の淡く切ない初恋物語。監督は 「ドリーム・チーム」 のハワード・ジーフ、製作は 「バックドラフト」 のブライアン・グレイザー、エグゼクティヴ・プロデューサーは 「バックマン家の人々」 のジョゼフ・M・カラーチョウローとデイヴィッド・T・フレンドリー、脚本は、AFI出身のローリス・エレワニー・撮影はポール・エリオット、音楽は 「愛の選択」 のジェームズ・ニュートン・ハワードが担当。

ストーリー
11歳の多感な少女ヴェーダ(アンナ・クラムスキー)は、葬儀屋を営む男やもめの父親ハリー(ダン・エイクロイド)と祖母の3人で暮らしている。ある日家に若い女性シェリー(ジェイミー・リー・カーティス)がやってきて、死体のメークアップ係として雇われることになる。次第にハリーと親しさを増していくシェリーにヴェーダは不安を感じるようになるが、そんな時彼女の心の支えになってくれたのが幼なじみの少年トーマス(マコーレー・カルキン)だった。彼は、秘かに恋心を抱く詩の先生ビクスラー(グリフィン・ダン)に会いに行くのにも付き合ってくれる。ハリーとシェリーの初めてのデートを邪魔して逃げ帰った時も、トーマスが一緒だった。2人は森で釣りをしたり、大きな蜂の巣を木から落としたりして遊んだ。ハリーはヴェーダに、さらに衝撃的な告白をする。「パパはシェリーと結婚するよ」。愛し合う2人にますます嫌悪を感じるヴェーダは、ことごとく2人の邪魔をする。「どうして大人は結婚なんかするんだろう?」と疑問をぶつけるヴェーダを、トーマスはやさしく見つめるようになった。森の川のほとりで、ヴェーダはトーマスにそっとキスをする。しかし二人の淡い恋は悲劇的な結末を迎える。森でヴェーダがなくした指輪を探していたトーマスが、蜂の大群に襲われて命を失ったのだ。トーマスの葬儀の日、ヴェーダは彼の死に顔を見るや、泣きじゃくって外に飛び出し、尊敬するビクスラー先生の家に駆けつける。しかしビクスラーと一緒にいたのは婚約者と名乗る女性だった。「先生まで!」とショックを受けたヴェーダは、トーマスと行った川のほとりの木に登って涙を流した。警官に連れられて家に戻ったヴェーダを、シェリーがそっといたわってくれる。いつか、詩の教室に入会するためにシェリーのお金を持ち出したことを告白したヴェーダを、シェリーはやさしく許してくれた。ヴェーダは翌日、ビクスラーの詩の教室でトーマスへの想いを込めた詩を朗読するのだった。





23-39. GOAL! (吹替)

監督 ダニー・キャノン
出演 クノ・ベッカーアレッサンドロ・ニヴォラマーセル・ユーレスステファン・ディラーヌアンナ・フリエル
2005年・アメリカ、イギリス (東芝エンタテインメント) 118分

解説
メキシコ人の少年が、英国でプロサッカー選手として栄光をつかむまでを描く、サッカー・ムービー3部作の第1弾。シアラーやベッカムといった本物の選手たちが本人役で出演。

ストーリー
ロサンゼルス。一家でメキシコから不法入国し、庭師として働く20歳のサンティ(クノ・ベッカー)は、地元のラテン系サッカーチームのスター選手。喘息の持病に悩まされながらも、プロのサッカー選手になる夢を抱く彼は、その見事なプレイが元ニューカッスル・ユナイテッドの選手だった英国人のグレン(スティーヴン・ディレイン)の目に留まる。父親(トニー・プラナ)に反対されながらも、サンティはグレンを頼ってロンドンに行き、ニューカッスルのドーンヘルム監督(マーセル・ユーレス)のもとで練習することになる。やがて看護師の女性ロズ(アンナ・フリエル)と親しくなるが、喘息の吸引器を誰かに壊されて試合についていけず、クラブから去ることを命じられてしまう。だがスター選手のガヴァン(アレッサンドロ・ニヴォラ)が彼の喘息の事情を監督に告げ、サンティは控えチームに残ることになった。やがてリザーブ戦でも活躍するようになったサンティは、正式な契約選手となり、念願のトップ・チームに昇格。大切な試合に勝利するが、L.A.の父が心臓発作で倒れてしまう。訃報を聞いたサンティは泣き崩れるが、悲しみを乗り越え最終節の対リヴァプール戦に臨む。そしてロスタイム3分のキッカーを任されたサンティは、見事にゴールを決め、チームに勝利をもたらすのだった。




f23-40. 野いちご

監督 イングマール・ベルイマン
出演 ヴィクトル・シェーストレムビビ・アンデショーンイングリッド・チューリングンナール・ビヨルンストランドJullan Kindahl
1957年・スウェーデン (東和) 91分

解説
「処女の泉」 のイングマール・ベルイマンが自らの脚本を演出した、老医師の夢と現実を一種の回想形式で描く作品。撮影のグンナール・フィッシャー、音楽のエリク・ノルドグレンは 「夏の夜は三たび微笑む」 ほかベルイマンに協力した人たちである。出演者は今はなきサント時代の監督ヴィクトル・シェーストレム、 「女はそれを待っている」 の新星ビビ・アンデショーンが二役を演じているほか、舞台出身でベルイマン監督に見出され、後ハリウッドで 「黙示録の四騎士」 に出演したイングリッド・チューリンなど。五八年ベルリン映画祭グランプリ、五九年アルゼンチンのマル・デル・プラタ映画祭グランプリ、ベニス映画祭での国際批評家協会賞、イギリス映画批評家大賞、米・ナショナル・ボード・オブ・レビュウ最優秀外国映画賞を受賞している。A・T・G第七回上映作品。

ストーリー
私(ヴィクトル・シェーストレム)は七十六歳の医師、他人との交渉を好まず、もっぱら書斎にひきこもっている。六月一日、私を襲った数々の出来事と夢と思索とは、自を裏切ってきた惨めな人生を思い知らせるものであった。その日、私は五十年にわたる医学への献身によって、名誉博士の称号をうける式典に出席することになっていた。息子エヴァルドの妻、マリアンヌ(イングリッド・チューリン)が同乗して車はルンドへ向う。思いついて青年時代を過した邸に立ち寄った。草むらの野いちごは、たちまちありし日の情景をよみがえらせた。 野いちごを摘む可憐なサーラ(ビビ・アンデショーン)は私のフィアンセだった。だが、大胆な私の弟がサーラを奪った。傷ついた私の心は未だに癒えない。ここから三人の無銭旅行者を乗せた。若い彼等の溢れんばかりの天衣無縫さに接して、私はいまさらのように無為に過ごした年月が悔まれた。曲り角で、すれ違う車とあやうく衝突しかけて、相手の車は転覆した。乗っていた二人を同乗させたが、彼らはみじめな夫婦だった。あたり構わず口論し、互にさげすみ、しまいには叩き合った。マリアンヌは二人を降ろした。廻り道をして、私は九十六歳の老母を訪ねた。彼女は他人にも自分にも厳しく、親族は誰も寄りつこうとしない。死さえも彼女をさけているようだ。車中、またしても私はまどろんだ。暗い森の中に連れて行かれた私は、妻カリンと愛人の密会を見た。それは私がかつて目撃した光景そのままであった。めざめた私は、妻の告白をきいて以来死を生きていることに気付いた。マリアンヌは、エヴァルトも死を望んでいるのだと話した。車はルンドに着き、ファンファーレと鐘の音に包まれて式典は荘重に行われた。エヴァルトの家にくつろいだ私は、いつになく暖い感情にひたっていた。ベッドに横たわるとまたしても夢の世界に入っていた。 野いちごの森からサーラが現れて私を入江に連れて行った。父は静かに釣糸をたれ、傍では母が本を開いていた。彼の心境をそのままにすべては安らかであった。





f23-41. ワールド・ウォー Z 

監督 マーク・フォースター
出演 ブラッド・ピットミレイユ・イーノスジェームズ・バッジ・デールマシュー・フォックススターリング・ジェリンズ
2013年・アメリカ (東宝東和) 116分  (3D)

解説
マックス・ブルックスの同名小説を、ブラッド・ピットが自ら製作を担当し、映画化したパニック・スリラー。世界規模で急激に蔓延し、全人類を滅亡に誘う謎のウイルスと、それに立ち向かう人々の戦いを描く。ブラッド・ピットは人類の希望たる国連職員に扮する。監督は 「007 慰めの報酬」 のマーク・フォースター。

ストーリー
中国僻地で発生した謎のウィルスが爆発的に全世界へと拡大。このままでは、世界は90日以内に滅亡する。全人類を絶滅へと導くウィルスの感染を防ぐため、元国連調査官のジェリー(ブラッド・ピット)は、愛する家族と離れ、世界を駆け回る。しかしすでに政府と軍隊は崩壊、感染の速度は加速し続けていた……。





f23-42. ジャックと天空の巨人 (吹替)

監督 ブライアン・シンガー
出演 ニコラス・ホルトスタンリー・トゥッチビル・ナイエレノア・トムリンソンユアン・マクレガー
2013年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 114分  (3D)

解説
X-MEN」 シリーズのブライアン・シンガー監督が、イギリスの童話 「ジャックと豆の木」 をモチーフにしたアクション・アドベンチャー。人間界とかつて地上を支配していた巨人界を隔てていた扉を開けてしまった事から、巨人と戦うはめになった青年の姿を描く。主演は 「アバウト・ア・ボーイ」 で注目を浴びたニコラス・ホルト。

ストーリー
かつて地球には巨人が存在しており、地上で生活していた時代があった……。ある日、農家の青年ジャック(ニコラス・ホルト)は、ふとしたことから人間界と巨人界を隔てていた“禁断の扉”を開けてしまう。何百年もの間、人間たちから遠ざけられていた巨人たちは、自分たちが住んでいた地上を取り戻すために、再び人間界に足を踏み入れる。ジャックは、王国のため、王国の人々のため、そしてプリンセスへの愛のために命懸けの戦いに挑むことを決意するが、100人の巨人が襲いかかってくる。迎え撃つのはわずか300人の人間のみ。はたしてジャックたちに打つ手はあるのか……。




f23-43. 追跡者 

監督 スチュアート・ベアード
出演 トミー・リー・ジョーンズウェズリー・スナイプスロバート・ダウニー・Jr.ジョー・パントリアーノダニエル・ロウバック
1998年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 131分

解説
連邦保安官と逃亡者の追走劇を描くサスペンス・アクション。ヒット作 「逃亡者」 (93)の続編的作品で、同作でアカデミー助演男優賞を受賞したトミー・リー・ジョーンズがジェラード連邦保安官役で再登板、主演を張った。監督は 「エグゼクティブ デシジョン」 のスチュアート・ベアード。製作は 「マッド・シティ」 のアーノルドとアンのコペルソン夫妻。製作総指揮・キャラクター創作は 「逃亡者」 (オリジナルのテレビシリーズも)のロイ・ハギンズと同作の映画化を企画したキース・パリッシュ。脚本は本作がデビューとなるジョン・ポーグ。撮影は 「ディアボロス 悪魔の扉」 のアンジェイ・バートコウィアク。音楽は 「エグゼクティブ デシジョン」 のジェリー・ゴールドスミス。美術は 「逃亡者」 のマー・アーマド。編集は 「ゴールデンアイ」 のテリー・ローリングス。共演は 「ザ・ファン」 のウェズリー・スナイプス、 「ショート・カッツ」 のロバート・ダウニー・Jr.、 「トリコロール 赤の愛」 のイレーヌ・ジャコブ、 「キルトに綴る愛」 のケイト・ネリガンほか。

ストーリー
シカゴからニューヨークへの犯罪者を護送中の護送機がオハイオ川に墜落。機に乗り合わせたサム・ジェラード連邦筆頭副保安官(トミー・リー・ジョーンズ)は、逃走した囚人マーク・シェリダン(ウェズリー・スナイプス)を部下と共に追跡することに。元CIAの特殊工作員で、2名のCIA部員を殺した容疑を受けていたシェリダンを追うため、外交保安局捜査官のロイス(ロバート・ダウニー・Jr.)が捜査に加わる。一方、シェリダンは捜査網をかいくぐり、恋人のマリー(イレーヌ・ジャコブ)の協力をひそかに得て自らの冤罪を晴らそうと行動を開始。事件の背後にはCIAから中国に国家機密を売り渡す陰謀が存在、その首謀者はなんとロイスだった。激しい追走劇の末、シェリダンを逮捕したジェラードは、ロイスこそ真犯人だと知るや、シェリダンを殺そうと忍び寄ったロイスを間一髪で倒した。





23-44. 大福星

監督 サモ・ハン・キンポー
出演 サモ・ハン・キンポージャッキー・チェンユン・ピョウリチャード・ウンエリック・ツァン
1985年・香港 (東映) 97分

解説
ドジ刑事ジャッキーと相棒、それにサギ師の5人組が協力し合って香港マフィア壊滅を目ざして活躍するアクション。製作はレイモンド・チョウ(鄒文懐)、監督は出演も兼ねるハン・キンポー(洪金寶)、武術指導は出演も兼ねるユン・ピョウ(元彪)が担当。出演はジャッキー・チェン(成龍)他。ビデオタイトル 「香港発活劇エクスプレス 大福星」 。

ストーリー
香港警察のとびきりドジな刑事ジャッキー(ジャッキー・チェン)と彼の相棒ユン(ユン・ピョウ)は日本へ逃亡した汚職ポリスのリンとその仲間の逮捕という重大な任務を命じられた。かくして、ジャッキーとユンは、日本にあるマフィア組織を壊滅しようと、東京に乗り込んだ。捜査の結果、ジャッキー達は、リン達を見つけ追いつ追われつのカー・チェイスを展開。遊園地に追いつめるが謎の美女に阻まれ、リンは、日本にあるマフィア組織に逃げ込んでしまう。ジャッキー達も次第に組織に迫るが、ユン刑事が敵に捕まり、ジャッキー刑事は孤立し、ピンチに陥る。やむなくジャッキー刑事は、香港警察本部へ打電し応援を頼む。そこで助っ人としてジャッキーの許にやってくるのがムショに服役中のデブ(サモ・ハン・キンポー)、クレージー(リチャード・ウン)、ちび(エリック・ツァン)二枚目(チャーリー・チン)、ひげ(フォン・ツイファン)の5福星の5人組だ。そんな彼らに美人刑事ウー(シベール・フー)が目付け役についた。さて、5福星の“オトリ作戦”の開始。デブ達は香港バンク強盗に仕立てられ、バクチ場に乗り込んだ。派手なバクチでマフィアの目を惹き、“実は強盗で香港から逃亡してきた。かくまってくれ”とまことしやかにとりいる。しかし、用心深いボスが5人の身元を照会し、その身元がバレてしまった。かくして、ジャッキーも加わって大乱闘が展開される。トバク師の女殺し屋(西脇美智子)も加わって死闘が続くが、ジャッキー、5人組、ウーの活躍で敵に圧勝、ユン刑事も無事に救出される。




23-45. ブロークン・トレイル 遥かなる旅路 (吹替)

監督 ウォルター・ヒル
出演 ロバート・デュヴァルトーマス・ヘイデン・チャーチグレタ・スカッキスコット・クーパークリス・マルケイ
2006年・アメリカ、カナダ 184分

解説
 アメリカのクラシック映画専門チャンネルAMCのオリジナルTV映画として、「48時間」「ロング・ライダーズ」のウォルター・ヒル監督、「ゴッドファーザー」シリーズのロバート・デュヴァル主演で製作されたウエスタン・アクション・ロードムービー。19世紀末の西部を舞台に、500頭の馬をオレゴンからワイオミングまで移動させる旅に出た老カウボーイとその甥が、予想外の困難に直面しながらも正義と誇りを胸に立ち向かう姿を、美しく雄大な風景をバックに郷愁とロマンあふれるタッチで綴る。ゴールデングローブ賞やエミー賞はじめ数々の賞で受賞やノミネートに輝いた話題作。

ストーリー
1890年代後半のアメリカ西部。ベテランの老カウボーイ、プリントは、500頭の馬を売るため、甥のトムをパートナーに、群れをオレゴンからワイオミングまで移動させる旅路につく。長旅とはいえ、彼らの心配は悪天候とはぐれる馬に注意することぐらいだった。ところが、旅が始まって間もなく、図らずも2人は身売りされようとしていた中国人の少女5人を助けることに。言葉も通じない彼女たちを連れて旅を続けるハメになった2人は、そのために余計なトラブルまで招き寄せてしまうのだったが…




f23-46. ゼロ・グラビティ (吹替)

監督 アルフォンソ・キュアロン
出演 サンドラ・ブロックジョージ・クルーニーエド・ハリス
2013年・アメリカ (ワーナー・ブラザース映画) 91分  (IMAX)

解説
サンドラ・ブロック&ジョージ・クルーニー主演のSFサスペンス。スペースシャトルでの船外活動中に事故に見舞われ、宇宙に放り出されてしまったベテラン飛行士と医師。2人が暗闇の恐怖と戦い、生きて帰還すべく壮絶なサバイバルに挑む姿が描かれる。監督は 「トゥモロー・ワールド」 のアルフォンソ・キュアロン。

ストーリー
地表から600kmの上空。すべてが完璧な世界で、誰もが予想しなかった突発事故が発生。スペースシャトルの大破によって、船外でミッション遂行中のメディカル・エンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)と、ベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)の2人が無重力空間に放り出されてしまう。漆黒の宇宙で2人を繋ぐのはたった1本のロープのみ。残された酸素はわずか2時間分。地球との通信手段も断たれた絶望的な状況の下、果たして2人は無事に生還できるのか……?





23-47. ハンガー・ゲーム (吹替)

監督 ゲイリー・ロス
出演 ジェニファー・ローレンスジョシュ・ハッチャーソンリアム・ヘムズワースウディ・ハレルソンエリザベス・バンクス
2012年・アメリカ (角川映画(提供 角川書店=テレビ東京=メディアファクトリー)) 143分

解説
文明が崩壊し、12の地区に区切られたかつてのアメリカを舞台に、各地区から選出され、森の中で戦うことを余儀なくされた12〜18歳の少年少女の過酷な運命を描く、ティーンに人気の小説を映画化したサスペンス・アクション3部作の第1弾。ジェニファー・ローレンスら期待の若手スターが多数共演を果たしている。

ストーリー
巨大独裁国家パネム。最先端都市キャピトルと12の隷属地区で構成されるこの国では、国民を完全服従させるための見せしめ的イベントとして、毎年1回、ハンガー・ゲームが開催されていた。その内容は、パネムの全12地区それぞれの12?18歳の若者の中から、男女1人ずつの合計24人をプレイヤーとして選出し、最後の1人になるまで戦わせるサバイバル・コンテスト。一部始終が全国に生中継され、パネムの全国民に課せられた義務で、キャピトルの裕福なエリート層にとっては極上の娯楽コンテンツだった。第74回ハンガー・ゲームが開催されることとなり、プレイヤー抽選会が開催された第12地区。カットニス・エバディーン(ジェニファー・ローレンス)は、不運にもプレイヤーに選ばれた12歳の妹プリムローズ(ウィロー・シールズ)に代わってゲーム参加を自ら志願する。男子のプレイヤーに選ばれたのは、同級生ピータ・メラーク(ジョシュ・ハッチャーソン)だった。キャピトルに到着すると、専属スタイリストのシナ(レニー・クラヴィッツ)と対面。ゲームを有利に進めるには、見栄えを良くして積極的にアピールし、スポンサーを獲得する必要があるのだ。続いてカットニスたちは、教育係ヘイミッチ(ウディ・ハレルソン)の指導の下、厳しいトレーニングに打ち込む。そこでサバイバル術や武器の使い方を学びつつ、お互いの力量を探り合う24人。優勝候補は第2地区代表で冷酷非情なケイトー(アレクサンダー・ルドウィグ)。彼は、幼いころからハンガー・ゲームに勝つための特殊訓練を受けてきたプロフェッショナルだった。いよいよ訪れる開戦の日。24人は、カウントダウン終了と同時に、鬱蒼とした森に囲まれた草原のスタート地点から全力で駆け出す。家族のため、自分の未来を切り開くため、狩りで鍛えた弓矢の腕前を生かして戦うカットニスは、やがて想像を絶するクライマックスに身を投じてゆく……。




23-48. ハンガー・ゲーム2 (吹替)

監督 フランシス・ローレンス
出演 ジェニファー・ローレンスジョシュ・ハッチャーソンリアム・ヘムズワースウディ・ハレルソンエリザベス・バンクス
2013年・アメリカ (KADOKAWA) 147分

解説
文明が崩壊し、12の地区に区切られたかつてのアメリカを舞台に、各地区から選出され、森の中で戦うことを余儀なくされた12・18歳の少年少女の過酷な運命を描く、ティーンに人気の小説を映画化したサスペンス・アクション3部作の第2弾。前作で生き残ったヒロイン、カットニスを待ち受けるさらなる試練が描かれる。

ストーリー
巨大独裁国家パネム。最先端都市キャピトルと12の隷属地区で構成されるこの国では、国民を完全服従させるための見せしめ的イベントとして、毎年1回、各隷属地区から12〜18歳の男女1人ずつプレイヤーを選出して最後の1人になるまで戦わせるサバイバル・ゲーム、ハンガー・ゲームが開催されていた。第74回ハンガー・ゲームで妹の身代わりに出場し生還したカットニス(ジェニファー・ローレンス)の姿に国中は勇気づけられ、国家に対する革命の動きが広まりつつあった。そんな中、第75回の試合では歴代勝者たちが戦うという特別ルールが発表される。その裏には、カットニス抹殺を狙った独裁者・スノー大統領(ドナルド・サザーランド)の思惑が潜んでいた……。