f23-1. ベイブ (吹替)
監督 クリス・ヌーナン
出演 ジェームズ・クロムウェル,
マグダ・ズバンスキー,
クリスティン・カヴァナー,
ミリアム・マーゴリーズ,
ダニー・マン
1995年・オーストラリア、アメリカ (UIP) 92分
解説
立派な牧羊犬ならぬ牧羊豚になることを夢見る無垢な子ブタの奮闘を描く感動作。500匹にも上る本物とSFXを巧みに組み合わせた、動物たちの“演技”がみごと。イギリスの童話作家ディック・キング・スミスの 「The Sheep-Pig」 を、 「マッドマックス」 シリーズや 「ロレンツォのオイル 命の詩」 のジョージ・ミラーの製作・脚本で映画化。監督は本作が初の劇場用映画となるオーストラリアの監督、クリス・ヌーナンがあたった。脚本はミラーとヌーナン、製作はミラー、ダグ・ミッチェル、ビル・ミラー。撮影はアンドリュー・レズニー、音楽はナイジェル・ウェストレイク、美術はロジャー・フォード、編集はマーカス・ダルシーとジェイ・フリードキン。アニマトロニクス(ロボット)製作はジム・ヘンソンズ・クリーチャー・ショップ、動物演技指導は 「ベートーベン」 シリーズのカール・ルイス・ミラーが担当。出演は 「名探偵登場」 「ピンク・キャデラック」 のジェームズ・クロムウェル、オーストラリアのトップ・コメディエンヌのマグダ・ズバンスキーほか。第68回アカデミー視覚効果賞、全米批評家協会最優秀作品賞受賞。
ストーリー
子ブタのベイブ(声/クリスティン・カウゲァナー)は、収穫祭の体重当てコンテストの賞品として、無口な農場主アーサー・ハゴット(ジェームズ・クロムウェル)に引き取られた。農場にはさまざまな動物たちが住んでおり、色々なルールがあった。牧羊犬の母犬フライ(声/ミリアム・マーゴリーズ)は、母を恋しがって泣くベイブを、自分の子供たちと一緒に育てる。ある日、牧場に羊泥棒が現れた。ベイブは主人に急を知らせるべく急ぐ。その日からアーサーは、ベイブに牧羊犬の役割を務めさせようとする。犬を真似て威嚇するものの、羊たちはバカにして言うことを聞かない。だが、老羊メー(声/ミリアム・フリン)のアドバイスに従って素直にお願いすると羊たちは静かに整列し、アーサーも大満足。だが、父犬のレック(声/ヒューゴ・ウィーヴィング)は牧羊犬としてのプライドを傷つけられ、怒り狂う。ある日、野犬の群れが牧場に侵入し、メーが殺されてしまった。アーサーはベイブのせいだと思い込むが、やがて誤解も解け、ベイブに寄せる期待もますます高まる。アーサーは牧羊犬コンテストにベイブを出場させようとし、妻(マグダ・ズバンスキー)は正気を疑う。家の中にも入れられてかわいがられ、嫉妬した猫はベイブに、ブタは人間に食べられるために飼われているんだと告げる。ショックを受けたベイブは失踪し、翌朝発見されるが弱り切っていた。その時、無口なはずのアーサーが歌い踊り、ベイブを励ました。何とか持ち直してコンテスト会場へ急ぎ、審査員からやっと出場が認められた。レックスは羊たちの合言葉を聞き出し、急いでベイブに教える。すると、羊たちはベイブの言うことを聞き、無事に試技は終了。審査員は全員満点を付け、満場割れんばかりの拍手喝采が、ベイブとアーサーを讃えた。
f23-2. ベイブ 都会へ行く (吹替)
監督 ジョージ・ミラー
出演 マグダ・ズバンスキー,
ジェームズ・クロムウェル,
モニカ・ポッター,
メアリー・ステイン
1999年・オーストラリア (UIP) 96分
解説
世にも珍しい牧羊豚の成長物語 「ベイブ」 の続編。本作では豚のベイブが農場経営資金を捻出するために出稼ぎに出た都会で、路頭に迷う動物たちを救う大活躍。監督・製作・脚本は 「ベイブ」 (製作) 「ロレンツォのオイル」 のジョージ・ミラー。共同脚本はジュディ・モリス、マーク・ランプレル。製作総指揮は 「ダーク・シティ」 (共同製作)のバーバラ・ギブス。製作のダグ・ミッチェルとビル・ミラー、音楽のナイジェル・ウェストレイク、ー・フォード。編集のジェイ・フリードキンとマーガレット・シクセルは前作に続く参加。撮影は 「ロングウェイ・ホーム」 のアンドリュー・レスニー。美術は 「ロングウェイ・ホーム」 のロジャ。衣裳は 「D.N.A.」 のノーマ・モリソー。キャラクター制作はディック・キング=スミス。アニマトロニクスはニール・スキャンラン・スタジオ。アニマル・アクションはカール・ルイス・ミラー。出演は前作に続きナグダ・ズバンスキー、のジェームス・クロムウェル( 「ディープ・インパクト」 )ほか。
ストーリー
牧羊犬コンテストで優勝した子豚のベイブと農夫ホゲット(ジェームズ・クロムウェル)は一躍故郷の英雄に。だがホゲットが大怪我を負い、たちまち農場は差し押さえられてしまう。そこでホゲットの妻エズメ(マグダ・ズバンスキー)は、ベイブを都会のイベントに出演させる決心をする。初めての都会でエズメとベイブはトラブル続き。やっとホテルに落ち着いたが、そこは変わった女主人が経営する動物ばかりが住む怪しい場所だった。ホテルに住む人間さながらのチンパンジーたちのいたずらで、エズメは誤解から刑務所に入れられ、ベイブは無理矢理動物マジックショーに出演させられてしまう。大都会でひとりぼっちになったベイブは、猛犬が溺れているのを助けたことから人間たちに捨てられ路頭に迷う動物たちの尊敬を受け「ボス」と呼ばれるはめになる。だが動物たちは突然やって来て衛生局員に次々と捕らわれてしまう。なんとか逃れたベイブは、故郷から追い駆けてきたあひるのフェルディナンドらと共に動物たちを救出するため大奮闘。人間たちの目を盗んでまんまと脱走し、エズメとも再会。動物ホテルの女主人はホテルを売却し、そのお金でホゲットの農場も買い戻して、動物たちと一緒に農場に移り住むことになり、皆に幸せが訪れた。
f23-3. マッチポイント
監督 ウディ・アレン
出演 ジョナサン・リース・マイヤーズ,
マシュー・グード,
ブライアン・コックス,
ペネロープ・ウィルトン,
エミリー・モーティマー
2005年・イギリス (アスミック・エース) 124分 (PG-12)
解説
名匠ウディ・アレンがスカーレット・ヨハンソンをヒロインに迎えたラブ・サスペンス。大富豪令嬢の妻とセクシーな愛人の間を行き来する青年の運命を皮肉たっぷりに描く。
ストーリー
ロンドン。アイルランド人のクリス(ジョナサン・リース・メイヤーズ)は英国の上流階級に憧れる野心家。特別会員制テニスクラブでコーチの職に就くと、すぐさま大金持ちのトム(マシュー・グード)と親しくなる。クリスに一目惚れしたトムの妹・クロエ(エミリー・モーティマー)は、親族のパーティに彼を招待。クリスはそこでアメリカ人のノラ(スカーレット・ヨハンソン)と出会う。その挑発的な態度と魅惑的な容姿に惹かれるクリス。しばらくしてクリスとクロエは交際を開始。人生を賭ける仕事がしたいという彼の思いをクロエは企業家の父・アレック(ブライアン・コックス)に伝え、アレックは自分の会社の管理職を与える。絶好のチャンスを手に入れたクリス。しかし、どんな時もノラのことが頭を離れない。ある日クリスは偶然街でノラと出会い、酔った勢いで関係を持つ。心はノラに奪われていたクリスだが、クロエの両親から義理の息子になることを薦められると、クロエとの結婚を決意する。その一方で官能的なノラとの情事におぼれていくクリス。そんな中、ノラはクリスに自分が妊娠したと告げる。堕ろすか、産むか。激しく言い争う二人。ノラは子供を産んで二人で育てると言って譲らず、妻との離婚話を毎日先送りにするクリスに怒り狂う。ノラか、クロエか。追い詰められたクリスは、強盗を装いノラのアパートに潜入。物音に気づいた隣のおばあさんとノラを殺害する。そしてその際に持ち帰った金品を盗まれ、疑いの目はこそ泥に向けられる。危機を脱したクリスは、二人の名前が入った指輪を川に投げ捨て、安堵し立ち去る。しかしその指輪は手前の柵に当たり、川に落ちることなく道路へと転がる。
f23-4. SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁
監督 ダグラス・マッキノン
出演 ベネディクト・カンバーバッチ,
マーティン・フリーマン,
アマンダ・アビントン,
ルイーズ・ブリーリー,
ウナ・スチュブス
2015年・イギリス (KADOKAWA) 115分
解説
アーサー・コナン・ドイルの小説の舞台を現代を置き換え、最新機器を駆使して事件を解決する探偵シャーロック・ホームズと相棒ジョン・ワトソンの活躍を描いた英BBCのドラマ 「SHERLOCK/シャーロック」 。ベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマン共演の人気作の特別編を劇場で上映。現代ではなく1895年、ヴィクトリア時代のロンドンが舞台となる。
ストーリー
1895年、ヴィクトリア朝時代のロンドン。トーマス・リコレッティは、古いウェッディングドレスを身にまとった妻の姿をみて驚愕する。なぜなら、妻、リコレッティ夫人は、自ら命を断ったはずだった。徘徊するリコレッティ夫人の幽霊の謎を解明すべく、ホームズとワトソンは奔走、そこには驚くべき真実が隠されていた。
f23-5. スリーデイズ
監督 ポール・ハギス
出演 ラッセル・クロウ,
エリザベス・バンクス,
ブライアン・デネヒー,
レニー・ジェームズ,
オリビア・ワイルド
2010年・アメリカ (ギャガ) 133分
解説
フランスのサスペンス映画 「すべて彼女のために」 を 「クラッシュ」 のポール・ハギス監督、ラッセル・クロウ主演でリメイク。無実の罪で投獄された妻を奪還すべく夫が企てた脱獄計画の行方を、緻密な脚本でスリルたっぷりに描く。米国最大の高層刑務所などロケ地ピッツバーグの特色を生かした、息もつかせぬアクションに注目だ。
ストーリー
ある朝、愛する妻子とともに幸せな毎日を過ごしていた大学教授のジョン(ラッセル・クロウ)の家に警察が突入、殺人の容疑で妻のララ(エリザベス・バンクス)が逮捕されてしまう。それから3年。ジョンは一人で息子を育てながら、妻の無実を証明するため懸命に奔走していた。だが、裁判では彼女に不利な証拠が提出され、覆ることなく遂に殺人罪は確定。絶望し、獄中で自殺未遂を起こした妻をみてジョンはある決断を下す。「彼女の人生と家族の幸せを取り戻す」それは命を懸けた決断だった。ジョンは生活の全てを犠牲にし、孤独や恐怖に苛まれながら、綿密な脱獄計画を練り上げていく。チャンスは1度。ララ移送までのわずか3日。しかし、脱獄計画を嗅ぎつけた警察はジョンの周囲にも捜査の手を伸ばしていた。果たしてジョンは警察の追及をかわし。計画通りに難攻不落の刑務所から妻を救い出すことができるのか……。
f23-6. シュガー・ラッシュ (吹替)
監督 リッチ・ムーア
出演 ジョン・C・ライリー,
サラ・シルヴァーマン,
ジャック・マクブレイヤー,
ジェイン・リンチ,
ジェイミー・エルマン
2012年・アメリカ (ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン) 101分 (3D)
解説
ゲームの中の世界を舞台に、悪役を演じる事に疲れてしまった男とひとりぼっちの少女との出会いと冒険を描いたファンタジー・アドベンチャー。 「ストリートファイターII」 に 「パックマン」 、 「スーパーマリオブラザーズ」 などおなじみのゲームのキャラクターも多数登場する。また、劇中歌を人気アイドルグループ、AKB48が担当。
ストーリー
アクション・ゲームの悪役キャラクターのラルフ(声:ジョン・C・ライリー)は、ゲームの世界の掟に反して、みんなに愛されるヒーロー・キャラになりたいと願っていた。ついに我慢が限界に達したラルフは、自分のゲームを飛び出してしまう。ラルフはお菓子の国のレース・ゲーム“シュガー・ラッシュ”に迷い込み、不良プログラムであるためレースに出場できない少女ヴァネロペ(サラ・シルヴァーマン)と出会う。嫌われ者のラルフと仲間はずれのヴァネロペは、次第に友情を育んでいく。しかし、ゲーム界の掟を犯すラルフの脱走は、ゲームの世界全体に災いをもたらすことになる。ゲームのキャラクターたちがパニックに陥っているなか、“シュガー・ラッシュ”とヴァネロペに隠された恐るべき秘密を知ったラルフは、ヴァネロペを救い、ゲーム界の運命を変えるために立ち上がる……。
23-7. ブルース・リー 死亡遊戯
監督 ロバート・クローズ
出演 ブルース・リー,
ギグ・ヤング,
ディーン・ジャガー,
ヒュー・オブライエン,
コリーン・キャンプ
1978年 (東宝東和) 100分
解説
国際的犯罪シンジケートに立ち向かう青年の姿を描くブルース・リーの遺作。製作はレイモンド・チョウ、製作協力はアンドレ・モーガン、監督は 「燃えよドラゴン」 のロバート・クローズ、脚本はジャン・スピアーズ、撮影はゴッドフリー・ゴダー、音楽はジョン・バリー、録音はダニー・ダニエル、特殊効果はファー・イースト・イフェクツが各々担当。出演はブルース・リー、ギグ・ヤング、ディーン・ジャガー、ヒュー・オブライエン、コリーン・キャンプ、ロバート・ウォール、カリーム・アブドゥル・ジャバール、ダニー・イノサントス、メル・ノバックなど。
ストーリー
人気最高のスター、ビリー(ブルース・リー)は、熱狂的なファンのアイドルであり、また国際的犯罪シンジケートの注目をあびていた。シンジケートのボスであるランド(ディーン・ジャガー)は、人気タレントを片っぱしから、食いものにしようとしている。そして彼の右腕のスタイナー(ヒュー・オブライエン)は、一見紳士風であるが、執念深い男であり、今日も撮影所でビリーと会い、シンジケートと契約を結ばせようとしていた。だがそんな事でひるむようなビリーではない。でも恋人のアン(コリーンC・キャンプ)のことを考えると、彼の闘志も鈍る。彼女はヒットチャートのトップに立つ人気歌手なのだ。ある日、ビリーに対して苛立っていたランドは、スタンナーに彼を襲わせる。それは、最後通告でもあった。ビリーは古くからの友人でUPIの特派員ジム(ギグ・ヤング)に相談するが、彼も頼りにならない。そんなビリーを、ランドの部下でカラテのチャンピオン、カール(ロバート・ウォール)が襲う。これ以上受身になっているわけにもいかない。ついにビリーは闘う決心をし、アンに身の安全のため一時アメリカへ帰国することを勧める。しかし、彼女としても、愛する人をほっておいて、帰国することは出来ない。アンはビリーと共に撮影所入りする。しかし、そのクライマックスの撮影日、ビリーはうたれた。空発のはずが実弾で……。それもシンジケートの仕業だ。医者の診断でどうにか一命はとりとめたものの、ビリーはこれを逆手にとり、死んだことにして、ランドと対戦しようとした。ジムと医者にたのんで、この事を秘密にするビリー。勿論、アンにもないしょだ。影の存在となり、ビリーはランドを襲う。しかしそれが失敗に終わり、ランドはビリーが生きていることを知る。そして同じ頃、アンもそれを知った。彼女とビリーは再会の約束をとると、その電話を盗聴していたランドは、その約束の場所で、アンを捕えた。彼女を助けたければ、九竜のドックの倉庫までやってこい!罠と知りつつビリーは、倉庫に乗りこみ、待ち受けていた一味を倒し、シンジケートの本部の位置を白状させた。レッド・ペッパー・タワー。それは、5階建てのランドの本拠。1階から5階まで、次々に待ち受ける敵を倒し、スタイナーも、ビリーの足蹴りが倒した。そしていよいよ最上階の部屋にランドを追いつめ、ついに屋根より、ランドをすべり落としたビリー。ネオンの輝くビルの谷間に、悲鳴を残して消えさるランド。ビリーは勝った 。
f23-8. 狼よさらば (吹替)
監督 マイケル・ウィナー
出演 チャールズ・ブロンソン,
ホープ・ラング,
ヴィンセント・ガーディニア,
ウィリアム・レッドフィールド,
スティーヴン・キーツ
1974年・アメリカ (コロムビア映画) 94分
解説
犯罪の温床ニューヨークを舞台に、妻子を殺されたビジネスマンの復讐を描く。製作総指揮はディノ・デ・ラウレンティス、製作はハル・ランダースとボビー・ロバーツ、監督は 「シンジケート」 のマイケル・ウィナー、脚本はウェンデル・メイス、原作はブライアン・ガーフィールド、撮影はアーサー・J・オーニッツ、音楽はハービー・ハンコックが各々担当。出演はチャールズ・ブロンソン、ホープ・ラング、ヴィンセント・ガーディニア、スティーヴン・キーツ、ウィリアム・レッドフィールド、キャサリン・トーラン、、スチュアート・マーゴリン、ジェフ・ゴールドブラム、グレゴリー・ロザキス、クリストファー・ローガンなど。
ストーリー
ポール・カージー(チャールズ・ブロンソン)は、受話器の向こうから聞こえてくる声に、一瞬身を固くした。“義母さんとキャロルが入院したと、警察から連絡がありました”。電話は娘キャロルの夫ジャクソン(スティーヴン・キーツ)からだった。とるものもとりあえず救急病院に駆けつけたポールは、妻のジョアンナが何者かに襲われて殺されたこと、キャロルが暴行されたことを聞かされ、怒りのために身体の震えをとめることができなかった。彼はブルーリッジ開発の有能な技師で、ハドソン河を見おろすアパートに住んでいた。ニューヨークの典型的な中産階級であり、平凡だが幸わせな生活だった。その生活が、今何者かの手によって根底から破壊されたのだ。ポールは仕事に戻った。黙々と仕事をする以外、この悲しみを消す術はない。見るに見かねた社長が、彼にテキサス州ツーソンへの出張を命じた。新しい開発計画について検討するのが仕事だった。ツーソンでは現地の開発会社のエームズ・ジェインチル(スチュアート・マーゴリン)が出迎えてくれた。ここでもポールは、自分自身を痛めつけるように働くが、ある夜、エームズは息抜きにと自宅の射撃場へ案内した。銃を手にしながら、ポールは過去を語った。父が狩猟家で、鹿と間違われて仲間に射殺されたこと、彼自身は朝鮮戦争に従軍したが、良心的参戦者として銃はとらなかったこと‥‥。彼のにぎる1890年製レボルガーが標的めがけよどみなく弾丸を吐きだした。彼の体の中で父の血が甦ったようだった。エームズに銃を贈られ、ニューヨークに帰ってきたポールは、ジャクソンから絶望的な知らせをうけた。キャロルは事件以来、植物と同じだというのだ。やり場のない怒りと共に、消そうとしても消せない欲望が湧き上がるのを感じた。闇に閉ざされたリバーサイド公園で、ポールは自分をうかがっている眼を感じた。チンピラ風の若者が拳銃を構えて迫ってくる。“金を出せ、いう通りにしないとぶっ殺すぞ”、ポールの右手はその瞬間、ポケットの拳銃を掴んでいた。引き金を引いたとき、若者の身体がはじき飛んだ。ポールは小走りにその場を去ると部屋に駆け込んだ。翌日、心のわだかまりが吹きとんだような気分を味わった。彼はその日から、チンピラを殺すために夜の街を彷徨するようになった。獲物にはこと欠かない。アパートのそばの路地で3人、地下鉄の車内で2人。マスコミも、この正体不明の殺人者をむしろ歓迎する風で、“私立警察”のニック・ネームが示すようにポールは全米の期待を一身に集める現代のヒーローとなった。もちろん犯罪は犯罪であり、警察も捜査に本腰を入れた。特に地下鉄の中に落ちていたマーケットの紙袋は有力な手がかりとなり、加えて第4の犯罪の現場には犯人のものらしい血痕が残されていた。捜査の指揮をとるのはオコア警部(ヴィンセント・ガーディニア)だった。4つの現場とスーパーに近い地域に住み、家族がチンピラの被害を受け、戦争体験のある男、警部はポールの犯行と断定した。だがなぜか捕える気になれなかった。1人の市民が自分たちに代ってやりとげていることを罪とはいいきれないからである。やがて第5の犯罪が起き、ポール自身も傷ついた。彼を尾行した警部は待っていたときが来たことを感じた。ポールを病院に見舞った警部は現場で拾った1890年型の拳銃を見せながらいった。“君がどこかの支店に転勤すればこいつを河へ捨てるがね”。ポールの罪を不問にするには、こうするのが1番いいと思ったからだ。数週間後、シカゴの空港にポールがついた。足こそ不自由だったが、その顔にはかつての暗い翳はない。そして、ニューヨーク市民は今でも“私立警察”が、暗闇からチンピラどもににらみをきかせていると信じている。
f23-9. アイガー・サンクション
監督 クリント・イーストウッド
出演 クリント・イーストウッド,
ジョージ・ケネディ,
ヴォネッタ・マギー,
ジャック・キャシディ,
ハイジ・ブリュール
1975年・アメリカ (ユニヴァーサル映画=CIC)
解説
魔の山と呼ばれるアイガー北壁を舞台に、追う者と追われる者の死闘を描く。製作総指揮はリチャード・D・ザナックとデイヴィッド・ブラウン、製作はロバート・デイリー、監督は 「サンダーボルト(1974)」 のクリント・イーストウッド、原作は覆面作家トレヴァニアン、脚本はハル・ドレスナー、ワレン・B・マーフィー、ロッド・ホワイテカー、撮影はフランク・スタンレー、音楽はジョン・ウィリアムス、編集はフェリス・ウェブスターが各々担当。出演はクリント・イーストウッド、ジョージ・ケネディ、ヴォネッタ・マギー、ジャック・キャシディ、ハイディ・ブルール、セイヤー・デイヴィッド、ジャン・ピエール・ベルナール、ライナー・ショーンなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。テクニカラー、パナビジョン。1975年作品。
ストーリー
2度までもアイガーの岩壁に挑み、2度とも失敗している経験を持つジョナサン・ヘムロック(クリント・イーストウッド)は、今は登山家を断念し山小屋ふうの家に住んで絵の教師として静かに暮していた。彼はかつて抜群に腕のたつプロの殺し屋として国際的に活躍した男だった。そして美術マニアとしても知られ、稼いだ金の殆どを名画蒐集につぎ込んでいた。だがかなりのコレクションが完成した現在、危ない橋を渡って金を稼ぐ必要がなくなり、殺し屋稼業からも足を洗っていた。そんな彼のもとにCIAのチーフ“ドラゴン”(セイヤー・デイヴィッド)の使者が訪れ、“制裁”を依頼した。足を洗った彼を今一度仕事に引戻すために、ドラゴンはヘムロックがいやといえない餌を用意していた。彼が所持しているピッサロの政府発行の保証書を手に入れんがために、ヘムロックはその依頼をひきうけた。スイスのチューリッヒで目標の殺し屋を難なく始末したヘムロックは、3万ドルの小切手と、彼がピッサロの正当な所持者であることを証明する米国国税局の書類を手にした。だがその帰途、飛行機のなかで魅惑的なスチュワーデスジェマイマに心を許し一夜を楽しんだが目をさましたときは既に小切手と証書は消えていた。彼女はドラゴンが派遣したCIAの女諜報員だったのだ。ドラゴンの思惑どおり、報酬をふいにしたヘムロックは再びオフィスに戻ってきた。そして第二の殺人をひきうけることになった。目標の名前や人相は一切不明、結ういつ分かっているのはその男が近々アイガーに挑戦する国際登山チームの一員であり、片足が不自由だということだけだった。ヘムロックはまずアリゾナに飛び、昔の登山仲間で今は牧場の経営者におさまっている旧友ベン・ボーマン(ジョージ・ケネディ)と国際登山チームに参加することにした。ボーマンはこの申し出を承知し、二人はスイスに飛んだ。ドイツのフレイタグ(ライナー・ショーン)、フランスのモンテーニュ(ジャン・ピエール・ベルナール)、オーストリアのメイヤーがヘムロックたちとチームを組むメンバーだった。ついに運命のアイガー登はんは開始された。ベースキャンプにはボーマンが残り、4人の男たちは垂直にそそり立つ岩壁を一歩一歩登り始めた。数時間を経て、モンテーニュに疲れがみえ始めたとき天候も急変した。猛烈な吹雪が容赦なく4人を襲い、とうとうモンテーニュが死亡した。3人は彼の遺体と共に引きかえすより仕方なかった。その途中、事故がおき、フレイタグとメイヤーははるかかなたに落下していった。ようやくのことで一人だけベース・キャンプに戻れたヘムロックは、そこで目ざす標的がボーマンであることを知った。しかしヘムロックにはどうしても旧友を撃つことはできなかった。(ユニヴァーサル映画=CIC配給1時間58分)
f23-10. バーディ
監督 アラン・パーカー
出演 マシュー・モディン,
ニコラス・ケイジ,
ジョン・ハーキンス,
クリスタル・フィールド,
James Santini
1984年・アメリカ (コロムビア映画)
解説
60年代のフィラデルフィアを舞台に、鳥になることを夢みる青年と、彼を見守る友の友情と愛憎を描く。製作は 「アナザー・カントリー」 のアラン・マーシャル、エグゼクティヴ・プロデューサーはデイヴィッド・マンソン、監督は 「シュート・ザ・ムーン」 のアラン・パーカー。ウィリアム・ワートンの同名小説を基にサンディ・クループとジャック・ベアーが脚色。撮影はマイケル・セラシン、音楽はピーター・ガブリエル、編集はゲリー・ハンブリングが担当。出演はマシュー・モディン、ニコラス・ケイジ、ジョン・ハーキンスなど。
ストーリー
泥沼のベトナム戦線から1人の若者が本国へ帰還した。アル・コランバトー(ニコラス・ケイジ) 彼は地獄の戦火の中で顔面に重傷を負っている。彼は一路、故郷フィラデルフィアに近い海軍病院へ向かい懐かしい顔と再会した。バーディ(マシュー・モディン) アルとは子供の頃からの親友だ。だが、バーディは檻のような精神病棟の中で、鳥のように身をすくませていた。前線で精神錯乱を起こした彼を、友の呼びかけで正気に立ち戻らせられないかという、担当医師ワイス博士(ジョン・ハーキンス)の考えだった。アルは物言わぬ親友に必死に呼びかけた、「バーディ、俺の前で芝居はよせ!」。しかし、バーディのおびえを含んだ虚ろな瞳は、1日中格子窓を見上げたままだったー。2人が初めて出逢った時から、アルにとってバーディは世話の焼けるヤツだった。バーディはひたすら鳥になりたいと考えている少年だった。ある時、2人は町中の土鳩を捕まえ、伝書バトにして売って小遣いを稼ごうとした。だが度が過ぎて、バーディは工場の屋根から落下。しかし、落下しながらバーディは初めて「飛ぶ」という感覚に目覚めた。2人は何から何まで対照的な親友だった。スポーツマンで女のコに積極的なアル。人付き合いが下手で、自分の世界に閉じ込もりがちなバーディ。バーディは手製の翼を作り、アルの協力で試験飛行に成功したりもした。そんなある日、バーディはペット屋で可愛いカナリヤを買った。以来、パータと名付けたカナリヤは、バーディの「恋人」になった。鳥小屋に裸のままで入ったバーディは、パータを肩に乗せ横になる。いつしか夢と現実の境界がバーディの感覚から消えていった。彼は鳥になった。鳥になって空を、自由に飛翔した。「飛んだんだ、本当に飛んだんだ!」。バーディの言葉に、しかしアルは首を横に振るばかりだった。やがて、アルがベトナム戦争へ出征する日がやって来た。部屋の窓から去りゆく友を見つめるバーディ。突然、パータが飛び出し、町中を飛翔した。しかし、部屋に戻った時、激しく窓にぶつかり、絶命した。愛するものを一挙に失ったバーディの鳴咽がいつまでも続いた…。そして、バーディもベトナムヘ。地獄の戦場の中で傷ついたバーディは、ふと空を見た。自由に飛びまわる鳥たち。その時、バーディは、鳥になった 。錯綜する回想の申で、友を想うアルの必死の呼びかけが続いた。だが、バーディは部屋の隅に鳥のようにうずくまるだけだった。そんな2人の姿を献身的に見つめる看護婦の ハナ(カレン・ヤング)。バーディの症状について激しくわたりー合うアルとワイス博士。「話せよ、バーディ!」やがて、精も魂も尽き果てたアルはバーディを抱きしめたー「俺たちの負けだ」。ワイス博士は、治療を断念、2人を引き離そうとした。その時、「アル!」あのなつかしいバーディの声がアルの耳に飛び込んで来た。正気に戻ったのだ。しかし、ワイス博士は信用しない。アルは看護人から逃れるために、バーディの手を引き屋上に駆け上った。バーディの頭上に、青い空が広がっている。突然、バーディが飛び降りた。悲鳴をあげてかけ寄り下をのぞくアル。だが、そこには、一段低くなったもう一つの屋上に立って、ニッコリ笑うバーディの笑顔があった。
f23-11. ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬
監督 オリヴァー・パーカー
出演 ローワン・アトキンソン,
ジリアン・アンダーソン,
ドミニク・ウェスト,
ロザムンド・パイク,
ダニエル・カルーヤ
2011年・イギリス (東宝東和) 101分
解説
「Mr.ビーン」 のローワン・アトキンソンが敏腕スパイに扮し、ドタバタ騒動を繰り広げるアクション・コメディの8年ぶりとなる第2作。世界を股にかけてのスパイ、イングリッシュの活躍が、 「007」 シリーズのパロディを交えて描かれる。 「X-ファイル」 シリーズのジリアン・アンダーソンがイングリッシュに振り回される上司役に。
ストーリー
祖国イギリスの危機を救ったのも今や昔、一時は諜報機関M17のエースとなった敏腕スパイ、ジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)もモザンビークでの任務でヘマをしたことから自信を喪失、今やチベットの僧院に引きこもり状態だ。そんな折、イングリッシュはM17から新たなミッションの要請を受けるが、彼の不在の8年の間に、M17はすっかり様変わりしていた。イングリッシュ憧れのエース級諜報員アンブローズ(ドミニク・ウェスト)が健在であったことがせめてもの慰め。新しく上司となった女性、通称ペガサスは英中首脳会談に出席予定の中国首相に暗殺の動きがあるという。イングリッシュに命じられたのは、その情報収集と暗殺の阻止。新人スパイのタッカーを助手に迎え、イングリッシュは情報提供者フィッシャーに接触すべく香港へ飛ぶ。フィッシャーによると、暗殺計画の背後には“ボルテックス”と呼ばれる3人組が暗躍しており、彼はそのひとりだったとのこと。そしてボルテックスは、その3人が所有する鍵を合わせることで作動する秘密兵器を所有しているという。掃除婦を装った老婆の暗殺者に命を狙われながらも、何とか鍵のひとつを手に入れたイングリッシュだったが、それはあっけなく敵に奪われる。M17の心理学者ケイト(ロザムンド・パイク)から催眠療法を受け、イングリッシュは二人目のボルテックスを特定。その男カーレンコから、今度は首尾よく鍵のひとつを手に入れる。だがカーレンコは、またしても現れた老婆に襲撃され、いまわの際に“3人目のボルテックスはM17にいる”という言葉を残す。ところが、ロンドンに戻ったイングリッシュにボルテックス疑惑が向けられ、イングリッシュは濡れ衣を晴らそうと必死に駆け回る。スイス山中に舞台を移した首脳会談は刻一刻と近づいており、暗殺者はその時を狙っている。はたしてイングリッシュは真犯人を捕まえ、陰謀を阻止することができるのか……。
f23-12. マンハッタン無宿
監督 ドン・シーゲル
出演 クリント・イーストウッド,
リー・J・コッブ,
スーザン・クラーク,
ティシャ・スターリング,
ドン・ストロード
1968年・アメリカ (ユニヴァーサル)
解説
ハーマン・ミラーのストーリーを、彼とディーン・リーズナー、ハワード・ロッドマンが脚色、 「刑事マディガン」 のドン・シーゲルが製作・監督したアクション。撮影はバッド・サッカリー、音楽はラロ・シフリンが担当。出演は 「荒鷲の要塞」 のクリント・イーストウッド、 「ラスベガス強奪作戦」 のリー・J・コッブ、スーザン・クラークほか。製作総指揮はリチャード・E・ライオンズ。
ストーリー
アリゾナ州の保安官補クーガン(クリント・イーストウッド)は現代に生き残った原始人のような男。本能的に狩りが巧みで、彼の追跡にあっては、いかなる凶悪犯も、とても逃げきれるものではない。そのうえ、他人との協力をこばむ一匹狼だったので、上官のうけはよくない。ある日のこと、彼はニューヨークで逮捕された凶悪犯をアリゾナまで護送してくる仕事を、任されたのである。1人ニューヨークに乗り込んだが、なにせ田舎者なので勝手が分からない。ルールを無視して凶悪犯リンガーマンを引きとった。この頃知り合ったのが、ニューヨーク警察の女性犯罪者の保護係ジュリー(スーザン・クラーク)である。彼女はクーガンの野性的魅力に強くひかれるようになった。一方リンガーマンを連行して空港まできたクーガンは、待ち伏せしていた悪党一味の罠にかかり、リンガーマンを逃がしてしまった。苦しい立場に追い込まれたクーガン。彼は警察官を解雇され、一市民としてリンガーマンを追うことになった。ジュリーの協力を得て、リンガーマンの情婦リニーを追いつめ、ついにリンガーマンの居場所をつきつめた。オートバイで逃げるリンガーマン。さらにスピードを上げて追うクーガン。馬をオートバイに乗り替えたようなクーガンの追跡には、かなわない。彼は見事、市民として、凶悪犯を逮捕したのである。
f23-13. ハドソン・ホーク (吹替)
監督 マイケル・レーマン
出演 ブルース・ウィリス,
ダニー・アイエロ,
アンディ・マクドウェル,
ジェームズ・コバーン,
リチャード・E・グラント
1991年・アメリカ (コロンビア・トライスター映画) 100分
解説
ダ・ビンチの残した謎の純金製造マシーンを追って、怪盗ハドソン・ホークと世界制覇を企む夫婦、またその他の人間が入り乱れて繰り広げられるアクション・アドベンチャー。監督は 「ヘザース ベロニカの熱い日」 のマイケル・レーマン、製作は 「プレデター2」 のジョエル・シルヴァー、脚本は 「ダイ・ハード2」 のスティーブン・E・デスーザと 「ヘザース ベロニカの熱い日」 のダニエル・ウォーターズが共同で執筆。撮影はダンテ・スピノッティ、音楽を 「ダイ・ハード」 のマイケル・ケイメンと 「リトル・マーメイド」 のロバート・クラフトが担当。出演はブルース・ウィリス、アンディ・マクドウェル。
ストーリー
15世紀後半、ダ・ビンチは純金をうみ出すマシーンを発明してしまう。時代は現代、世紀の大怪盗ハドソン・ホーク(ブルース・ウィリス)こと、エディ・ホーキンスが出所した。親友のトミー(ダニー・アイエロ)の店でくつろぐホークの前にニュージャージーのマフィア、マリオ・ブラザース(フランク・スタローン)(カーマイン・ゾーラ)が現れた。彼らに脅迫され渋々仕事を引き受けたホークはトミーと共に、オークション会場に侵入した。危うく捕まりそうになりながらも、<スフォルツア>を盗み出すことに成功し、マリオ・ブラザースに届けるが、翌朝の新聞には「オークション会場に侵入した2人組の泥棒、失敗に終わる」と報じられていた。オークションが始まると、確かに昨夜盗んだはずの<スフォルツア>が出てきた。大金持ち風のジョージ&ダーウィンのメイフラワー夫妻(リチャード・E・グラント)(サンドラ・バーンハード)が、それをセリ落とそうとしていた。ホークが隣りに座った謎の美女アナ・バラグリ(アンディ・マクドウェル)に声をかけた瞬間、巨大な爆発音が起こり、落ちてきたペガサス像に激突、失神してしまう。目覚めた所は救急車。マリオ・ブラザースが乗っていた。なんとか逃げ出すが、運の悪いことにCIA捜査官ジョージ・キャプラン(ジェームズ・コバーン)とキャンディ・バーとハチあわせする。逃げ出そうとしたが、結局捕まえられ、またもや失神した。次にホークが目覚めたのは、ローマ。そこでホークは、奇妙な夫婦メイフラワーが世界制覇を企んでいること、そのためにマリオやキャプランを使って自分を誘拐しようとしていたことを知る。彼らはある物を集めるために最高の怪盗を必要としていた。彼らはトミーを人質に、協力しなければ彼を殺すとホークに告げる。ホークは渋々承知する。次の目標は、1世紀もの間バチカン博物館に眠るダ・ビンチ作のスケッチブック<コデックス>。ホークはそこでオークション会場で会ったアナに再会する。その夜、ホークは博物館に侵入。ホークは、アナと2人になるチャンスをつかむが<コデックス>を彼女に発見され、ホークは睡眠薬で眠らされてしまう。その隙にホークを見張っていたキャンディ・バーらは、アナや<コデックス>もろともホークを連れさるのだった。ホークが盗み出した<スフォルツア><コデックス>、そしてキャプランがパリのルーブル美術館から盗み出したヘリコプターの模型、これらは、すべてダ・ビンチの作品。メイフラワー夫妻の目的はこれらの中に隠されていたクリスタルだった。3つのクリスタルを組み合わせ、それをダ・ビンチの工房に今も残るマシーンにセットすれば純金を生み出すマシーンが完成する。ホークは人質となっていたトミーと共にメイフラワー夫妻のもとから脱出、アナと途中で合流するが、翌朝再びキャンディ・バーらが現われ、アナを連れ去っていくのだった。実は彼女は世界最高のダ・ビンチ研究家であり、メイフラワー夫妻の野望を打ち砕くべく捜査をしていたバチカンのシスターだった。ホークはトミーと共にアナを助けるべく、メイフラワー夫妻のいるダ・ビンチの工房へと忍び込むが、メイフラワーらにまたもや捕まってしまう。ホークとアナの目の前で今しもマシーンを作動させようとするメイフラワー夫妻。ついに夢のマシーンは、大音響と共に500年の眠りから覚めて動き出した。しかし、ホークはクリスタルのかけらを手にしていた。まばゆい光と音の中、純金が生まれる寸前にマシーンは大爆発、メイフラワー夫妻の世界制覇の野望は挫かれた。今しも崩壊を遂げようとするダ・ビンチの工房の中で、ホークとアルフレッドの最後の戦いが開始された。ホークはアルフレッドを倒し、アナと共に壊滅寸前の工房からグライダーに乗って逃げ出し、死んだと思っていたトミーも生きており平和は戻るのだった。
23-14. ランボー 最後の戦場 (吹替)
監督 シルヴェスター・スタローン
出演 シルヴェスター・スタローン,
ジュリー・ベンツ,
ポール・シュルツ,
マシュー・マースデン,
グレアム・マクタビッシュ
2008年・アメリカ (ギャガ・コミュニケーションズ) 90分
解説
ベトナム戦争で心に傷を負ったランボーの戦いを描くアクション・シリーズが20年ぶりに復活。ミャンマーの軍隊相手に、シルベスター・スタローン演じるランボーが死闘を挑む。
ストーリー
元グリーンベレーであり、ベトナム戦争の帰還兵であるジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)。これまで、数々の伝説を生み出したきた彼だが、現在はタイ北部の小さな村で孤独に暮らしていた。故郷のアメリカに背を向けるかのように…。タイの隣国であるミャンマーでは、軍隊による武力弾圧の内戦が長期化して泥沼状態に陥っていた。独立を勝ち取ろうとするカレン族は、情け容赦のないミャンマー軍から迫害を受け、その殺戮ゲームは女性や子供たちにも及んでいた。そんなカレン族に医療品を届けようとするボランティアグループが、ランボーにボートでの道案内を依頼する。メンバーのひとりであるサラ・ミラー(ジュリー・ベンツ)の真摯な眼差しに心を動かされたランボーは、その仕事を引き受ける。ミャンマーの海賊からの襲撃も切り抜け、ランボーはグループを目的地へと届けた。数日後、サラたちがミャンマー軍によって拉致されたとの知らせが届く。救出のため雇われた5人の傭兵を同じ場所に送り届けるランボー。しかし、ミャンマーの惨状は傭兵たちの想像を超えるものだった。地雷を沈めた水田に村人たちを走らせて、誰が生き残るかを賭けるゲームに耽るミャンマー軍の残虐さは、傭兵たちを恐れさせるのに充分だった。彼らが撤退しようとしたとき、ミャンマーの兵士の頭部を矢が貫き、次々と射殺していく。それは、20年ぶりに戦士となったランボーの仕業だった。臆病風に吹かれた傭兵たちに、ランボーが叫ぶ。「ムダに生きるか、何かのために死ぬか、お前が決めろ!」夜の闇にまぎれてサラたちの救出に成功するランボーだが、そんな彼らをミャンマー軍が追いかける。激闘が始まった。その末に、苦い勝利を噛み締めるランボー。そしてランボーは、数十年ぶりに生まれ故郷へと帰る。しかし、老いた父が暮らす生家のドアを叩くことなく、去っていくのだった……。
f23-15. エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事
監督 マーティン・スコセッシ
出演 ダニエル・デイ=ルイス,
ミシェル・ファイファー,
ウィノナ・ライダー,
ジェラルディン・チャップリン,
リチャード・E・グラント
1993年・アメリカ (コロンビア トライスター映画) 139分
解説
19世紀末のニューヨークの社交界を舞台に、許されぬ恋に 魂を燃やした男女の姿を描いた恋愛映画。女性として初めてピューリッツァー賞を受賞したイーディス・ウォートンの同名小説(新潮文庫)を、 「グッドフェローズ」 のマーティン・スコセッシが、ジェイ・コックスと共同で脚色して映画化。製作は 「最後の誘惑」 のバーバラ・デフィーナ、撮影は 「グッドフェローズ」 のミハエル・バルハウス、音楽は 「ケープ・フィアー」 のエルマー・バーンスタイン、編集は 「レイジング・ブル」 のセルマ・スクーンメイカーと、スコセッシ作品の常連が揃い、衣装は 「インドシナ」 のガブリエラ・ペスクッチ、美術はフェリーニ作品でおなじみのダンテ・フェレッティが担当した。主演は 「ラスト・オブ・モヒカン」 のダニエル・デイ・ルイス、 「バットマン リターンズ」 のミシェル・ファイファー、 「ドラキュラ(1992)」 のウィノナ・ライダー。 「愛と哀しみのボレロ」 のジェラルディン・チャップリン、 「から騒ぎ」 のロバート・ショーン・レナードらが脇を固め、ナレーションを 「ミスター&ミセス・ブリッジ」 のジョアン・ウッドワードが務めている。
ストーリー
1870年代初頭のある夕べ、若き弁護士のニューランド・アーチャー(ダニエル・デイ・ルイス)や、その婚約者メイ・ウェランド(ウィノナ・ライダー)と彼女の母親ウェランド夫人(ジェラルディン・チャップリン)をはじめ、ニューヨーク社交界の人々がオペラ会場に集った。ひときわ注目を引いたのは、夫から逃れてヨーロッパから帰国したという噂のエレン・オレンスカ伯爵夫人(ミシェル・ファイファー)だった。ニューランドは幼なじみのエレンの出現に心を揺さぶられた。外聞をはばかるエレンの一族は離婚を思いとどまらせようと、ニューランドを使者に立てる。だが、彼女の率直な態度や考え方に、厳格で欺瞞に満ちた社交界にない新しさを感じた彼は、メイという申し分のない結婚相手がいながら、エレンに引かれていく。しかし、エレンは、次第に社交界から排斥され、2人の愛にも上流階級特有の見えない圧力がかけられる。エレンは一族の願いを聞き入れ、離婚を思いとどまる。それはニューランドを愛するゆえの選択だった。ひと月後、ニューランドはメイと結婚するが、結婚生活は退屈な義務だった。エレンへの思いを募らせる夫をメイは許さず、自分の妊娠をエレンに告白して、彼女の思いを打ち砕いた。エレンは帰国し、彼はそれから彼女への思いだけを抱いて生き、30年の月日が流れた。ニューランドは息子のテッド(ロバート・ショーン・レナード)を通してエレンの居所を知る。息子は、父とエレンの愛を知っていた。
23-16. TAXi (吹替)
監督 ジェラール・ピレス
出演 サミー・ナセリ,
フレデリック・ディーファンタル,
マリオン・コティヤール,
エマ・シェーベルイ,
マニュエラ・グラリー
1997年・フランス (コムストック) 85分
解説
マルセイユの街を舞台に、目も眩むようなスピード感たっぷりのカー・アクションが繰り広げられる痛快エンターテインメント。監督はレーサー出身で車のCFの名手として知られるジェラール・ピレス。製作・脚本は 「フィフス・エレメント」 の人気監督リュック・ベッソン。撮影はジャン=ピエール・ソヴェール。音楽はフランスを代表するヒップホップ・グループ、IAM。録音はヴァンサン・テュリ。美術はジャン=ジャック・ジェルノル。編集はヴェロニク・ランジュ。出演は 「レオン」 のサミー・ナセリ、 「おせっかいな天使」 のフレデリック・ディーファンタル、 「そして僕は恋をする」 のマリオン・コティヤール、これが初めての映画出演となるエマ・シェーベルイほか。
ストーリー
フランスの港町マルセイユ。スピード狂のダニエル(サミー・ナセリ)は、恋人リリー(マリオン・コティヤール)との生活を始めるために、趣味と実益を兼ねたタクシー運転手の仕事を始める。ダニエルは改造車を猛スピードで走らせるので、警察は彼をスピード違反として呼び止めることさえできない。一方、マザコン気味の新米刑事エミリアン(フレデリック・ディーファンタル)は、8回も運転免許試験に落ち続け、何をやっても失敗ばかり。美貌の上司ペトラ(エマ・シェーベルイ)に夢中だが、全く相手にされない。そんなある日、ダニエルの初めての客カミーユ(マニュエラ・グラリー)が、エミリアンの母親だったことがきっかけで、刑事だと知らずにエミリアンを乗せたダニエルは、得意のスピード全開で車を走らせる。彼こそスピード違反常習者のタクシー運転手だと気づいたエミリアンは、ある取引を思いつく。目下署内で一番の問題になっている、ベンツに乗った銀行強盗団メルセデスを逮捕するのにダニエルの才能を借りて、見事逮捕にこぎつけたあかつきには、免許証を返すというものだ。かくしてダニエルとエミリアンはコンビを組み、メルセデス逮捕を目指す。しかし敵は手ごわく、一筋縄ではいかない。ドジなエミリアンの力では中々つかまえられなかった。だがダニエルが主動権を握ると、ことは良い方へ動き出す。メルセデスを挑発し、まんまと街中へおびき出したダニエルとエミリアンは、時速250キロの派手なカー・チェイスを繰り広げながら、マルセイユ中を駆け抜けていく。激しいデッドヒートの末、見事メルセデスを逮捕。ふたりは勲章をもらい、ペトラはエミリアンのことを見直した。そしてダニエルは警察後援のF1レーサーになるのだった。