f24-1. オスロ国際空港 ダブル・ハイジャック (吹替)
監督 キャスパー・リード
出演 ショーン・コネリー,
イアン・マクシェーン,
ノーマン・ブリストー,
ジョン・コーディング,
イザベル・ディーン
1974年・イギリス (20世紀フォックス)
解説
オスロ空港を舞台に、ハイジャックと対決する保安部長の活躍を描く。製作はピーター・ローリー、監督は 「イワン・デニーソヴィチの一日」 のキャスパー・リード、脚本はポール・ホイーラー、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はジェリー・ゴールドスミス、編集はセルマ・コネルが各々担当。出演はショーン・コネリー、イアン・マクシェーン、ノーマン・ブリストー、ジョン・コーディング、イザベル・ディーン、ロバート・ハリス、ウィリアム・フォックスなど。
ストーリー
ノルウェーの首都オスロ。シェパード(ジョン・クェンティン)の指揮する過激アナーキストの一味が、イギリス大使館邸を乗っとり、パーマー大使(ロバート・ハリス)と二人の家政婦を人質にし、ロンドンの刑務所に収容されている過激派一味の引渡しを要求してから既に四八時間が経過した。これらの過激派一味は、数々のビル無差別爆破により多くの人を殺傷した罪に問われていた。オスロ保安庁の保安部長ニルス・タールビク(ショーン・コネリー)は、イギリス大使館付武官フランク・バーンズ大尉同道でイギリス大使館を訪れ、過激派グループと交渉することになった。過激派一味は覆面し、大使と二人の家政婦は応接室の椅子に縛りつけられていた。彼らの要求は、まずロンドンで釈放した同志を飛行機でオスロ空港に運ぶこと、テロリスト一味をオスロから脱出させる飛行機を用意することで、この条件が受け入れられなければ三人を殺すといった。やがてバーンズ大尉は、シェパードにイギリス側が要求を受け入れたことを伝えた。ロンドン刑務所から釈放されたテロリストたちを乗せた飛行機は既にアムステルダムに向け飛び立ったが、シェパードは釈放されたテロリストたちの安全が確認されるまでは大使館から出ないと主張した。タールビクとバーンズ大尉が大使館を出ると、バーンズ大尉はタールビクにイギリスの保安庁が、シェパードたちが飛行機からパラシュートで降下する場所を知っていると語った。間もなく旅客機がオスロ空港に到着した。デンバー機長(ノーマン・ブリストー)が操縦するその飛行機を三人組のガンマンが現われ、乗っとった。その中の一人、ペトリ(イアン・マクシェーン)は管制塔を通じてイギリス大使館と電話連絡させろと強要した。ペトリは大使館にたてこもるシェパードに、落下傘降下地点が警察側に知られていると、さらに旅客機乗っ取りに成功したことを伝え、新事態に直面して狼狽したノルウェー政府は、タールビクにテロリストに協力して彼らの要求通りに出発させるよう命令した。病弱の夫の身を気づかう大使夫人(イザベル・ディーン)も、穏便に事態を収拾してほしいと訴えた。だが、流血の惨事を引き起こさないでテロリスト一味をあくまで逮捕しようとするタールビクの決心は固かった。かくて、パーマー大使を人質として脱出しようとするテロリストとタールビクの間に虚々実々の戦いが展開していった。やがてシェパードは、飛行機に乗り込み、大使の他にもう一人の人質、バーンズ大尉を要求したが、これはイギリスの陰謀であることに気づいたタールビクは自ら機内に乗り込んだ。いち速くタールビクに気づいたペトリは発砲、しかし逆にシェパードと共にタールビクに射殺されてしまう。
f24-2. アリス・イン・ワンダーランド (吹替)
監督 ティム・バートン
出演 ミア・ワシコウスカ,
ジョニー・デップ,
ヘレナ・ボナム=カーター,
アン・ハサウェイ,
クリスピン・グローヴァー
2010年・アメリカ (ウォルト ディズニー スタジオ ジャパン) 108分 (IMAX)
解説
「不思議の国のアリス」 と 「鏡の国のアリス」 のヒロイン、アリスの新しい冒険をティム・バートン監督が映画化。ジョニー・デップやアン・ハサウェイら豪華俳優の出演も話題に。
ストーリー
19歳になり、美しい娘に成長したアリス(ミア・ワシコウスカ)は、退屈な婚約者からのプロポーズに困惑し、その場を逃げ出す。そのとき目の前に現れたのは懐中時計を持った白ウサギ(声:マイケル・シーン)。その後を追って穴に転がり落ちたアリスが辿り着いたのはアンダーランドと呼ばれる不思議の国。ここの住人である白ウサギたちが、アリスを呼び寄せたのだ。アンダーランドは独裁者、赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)が君臨する暗黒時代。“預言の書”には、救世主が現れてこの暗黒時代を終わらせるとあった。そして、そこに描かれた救世主こそアリス。だが、芋虫のアブソレム(声:アラン・リックマン)は、アリスを“偽者”と疑う。彼女は、幼い頃にこの地で冒険を繰り広げたことを、すっかり忘れていたのだ。そこへ、赤の女王が放った怪物が襲いかかる。アリスが救世主だと知った赤の女王は激怒、彼女を生け捕りにするよう命令を下す。危機一髪で難を逃れたアリスは、チェシャ猫(声:スティーヴン・フライ)の案内で、帽子屋マッドハッター(ジョニー・デップ)と出会う。赤の女王に抵抗するマッドハッターは、アリスを連れてかつての統治者である白の女王(アン・ハサウェイ)のもとへと向かう。だが、途中で赤の女王の臣下ハートのジャック(クリスピン・グローヴァー)に襲撃される。アリスの身代わりで囚われるマッドハッター。アリスは危険を冒して統治者の証“ヴォーパルの剣”を赤の女王から取り戻すと、白の女王へ届ける。こうして白の女王のもとには、救世主が身に付ける鎧一式が揃った。あとは、アリスが救世主の運命を受け入れて、赤の女王が操るクリーチャーのジャバウォッキーを倒せば、平和が訪れるはずだった…。だがその頃、赤の女王の城にマッドハッターや白ウサギたちが囚われ、命の危機に瀕していた。果たして、アリスは救世主としてアンダーランドを救うことができるのか……?
f24-3. スーパー・マグナム (吹替)
監督 マイケル・ウィナー
出演 チャールズ・ブロンソン,
マーティン・バルサム,
デボラ・ラフィン,
エド・ローター,
ギャバン・オハリー
1985年・アメリカ (日本ヘラルド映画)
解説
チャールズ・ブロンソン主演、マイケル・ウィナー監督のコンビによる、アクション復讐劇“デス・ウィッシュ”シリーズ第3弾[第1作 「狼よさらば」 (74)、第2作 「ロサンゼルス」 (82)]。旧友を惨殺したストリート・ギャングに敢然と立ち向かう主人公の活躍を描く。監督は 「狼よさらば」 のマイケル・ウィナー、製作はメナヘム・ゴーラン、マイケル・ウィナー、マイケル・カーガン、原作とキャラクター創造はブライアン・ガーフィールド、脚本はマイケル・エドマンズ、撮影はジョン・スタニアー、音楽はジミー・ペイジ、マイク・モウラン、編集はアーノルド・クラスト(マイケル・ウィナー)がそれぞれ担当。
ストーリー
ポール・カーシー(チャールズ・ブロンソン)はロサンゼルスから、ニューヨークに引っ越してきた。かつての友チャーリーに会いに彼のアパートへ出かけるが、旧友はストリート・パンク・ギャングの一団に惨殺されていた。その場でカーシーは逮捕され74分署へ連行される。署の主任シュライカー(エド・ローター)は、カーシーが10年前、この街の殺人鬼やレイプ魔を一掃した男であることを知っており、釈放する代わりにギャングたちを始末しろと持ちかける。そんないきさつを知らない官選弁護士のキャサリン・デービス(デボラ・ラフィン)は、警察の不当逮捕に抗議し人権を主張するようカーシーに勧めた。フレーカー(ギャバン・オハーリヒー)らギャングたちは、ニューヨークの一角を完全に支配しており、レイプ、殺人、強盗と善良な市民を徹底的にいたぶり尽くしていた。カージーは、チャーリーの親友だったベネット(マーチン・バルサム)に街の状況を聞き、宣戦を布告する。スーパーマグナム(475口径のウィルディ.マグナム)を手に、罠を仕掛けてはギャングどもを有無を言わさず撃ち倒していく。が、こんな街を出ようと決め、カーシーと一夜を共にしたキャサリンがフレーカーたちの襲撃に遭い命を落とす。激しい抗争のあまり一度は署に保護されたカーシーだったが、そこを抜け出しギャングとの闘いに挑んでいく。最初は温厚で被害者に甘んじていた住民たちも、ついに銃を持って立ち上がる。カーシー、住人、警察が協力してギャングの大群と闘う白昼の市街戦の末、街は平和を取り戻す。
f24-4. デュプリシティ スパイは、スパイに嘘をつく
監督 トニー・ギルロイ
出演 ジュリア・ロバーツ,
クライヴ・オーウェン,
トム・ウィルキンソン,
ポール・ジアマッティ
2008年・アメリカ (東宝東和) 125分
解説
企業の情報戦争に利用されるスパイをジュリア・ロバーツとクライブ・オーウェンが演じるドラマ。スパイ同士のだましあい、さらに彼らの雇用主同士の争いなど、激しい人間模様が描かれる。
ストーリー
トイレタリー業界の新興企業エクイクロム社のカリスマCEOディック・ガーシク(ポール・ジアマッティ)と、業界トップシェアを誇る老舗メーカー、B&R社のCEOハワード・タリー(トム・ウィルキンソン)は、同業経営者同士、常に互いの動向を注視していた。そんな中、重要な株主総会を9日後に控えるディックは、宿敵ハワードが自信満々の新製品を発売しようとしているという衝撃的な情報をキャッチし、激しい動揺を隠せないでいた。ディックは、B&R社の動向を監視させている産業スパイチームに、新たにイギリス諜報機関MI6の元諜報員レイ・コヴァル(クライヴ・オーウェン)を加入させる。レイはニューヨークの街なかで、浅からぬ因縁のある元CIA諜報員クレア・ステインウィック(ジュリア・ロバーツ)と再会。クレアは表向きにはハワードに雇われ、B&R社の最高機密を守る部門で働いているが、実はディックがB&R社に潜入させたスパイだった。B&R社の画期的な新製品の情報を探るため、エクイクロム社のスパイたちは、盗聴やハッキングなどの非合法手段を駆使してB&R社に関するあらゆるデータを分析。やがて彼らは、ジョージア州の子会社に目をつけ、今はバハマの高級ホテルに滞在中の若き天才博士パーティズが、業界の常識を覆す新製品を開発したらしいとの確信を深めていく。世界市場の制覇に向け、着々と準備を進めるB&R社のハワードと、そうはさせまいと新製品の横取りをもくろむエクイクロム社のディック。二人のCEOの仁義なき抗争が激化する中、ある壮大な思惑を秘めたレイとクレアは大企業をも欺く完全犯罪のトリックを仕掛けるのだった……。
f24-5. ピノキオ (吹替)
監督 ハミルトン・S・ラスク
出演 ディッキー・ジョーンズ,
クリフ・エドワーズ,
クリスチャン・ラブ,
イヴリン・ヴェネブル
1940年・アメリカ (RKO日本支社) 88分
解説
「白雪姫」 「バンビ」 のウォルト・ディズニーが製作した1940年度の色彩長篇動画。イタリアのコッローディが書いた著名な童話に取材している。ディズニー指揮のもとにベン・シャープスティーンとハミルトン・S・ラスクが総監督し、リー・ハーライン、ネッド・ワシントン、ポール・J・スミスが作詞・作曲、チャールズ・フィリッピが美術監督を担当した。
ストーリー
旅に疲れたこおろぎのジミニイは村はずれの夜道で一軒の家を見つけて近寄った。そこは玩具道楽のジペト爺さんの細工場で爺さんは人間の子供と同じ大きさの人形ピノキオを作り上げ、天使に魂を入れてくれと願っているところだった。天使は降りてきてピノキオに人間の魂を入れ、ジミニイに彼の良心を監視するよう言いつけた。学校に通うピノキオを見つけたジョン狐は、甘言でだまして人形芝居一座に売り飛ばした。最初得意になっていたピノキオも篭の中に閉じ込められたのでびっくり、天使を泣き落してようやく逃してもらった。家に帰る途中ピノキオはまたもジョン狐にだまされ、ジミニイの止めるのも聞かず極楽島へ遊びに行ってしまった。ここで散々悪いことを覚えたピノキオは段々ロバのような形になってきたので、あわてて逃げ出し家に飛んで帰った。ジペト爺さんはピノキオを探しに旅に出かけ、怪物鯨に呑まれていたが、これを鳩の手紙で知ったピノキオは方々探し回った末、ついに鯨を見つけた。鯨の腹の中で再会したピノキオと爺さんは焚火をはじめ、煙にむせた鯨から飛び出してやっと海岸へたどりついた。爺さんは息を吹き返したがピノキオは生き返らず、必死に天使に願ったところ、パッチリ目を開いたピノキオは本当の人間の子供になっていた。
f24-6. ハンター (吹替)
監督 バズ・クリーク
出演 スティーヴ・マックイーン,
イーライ・ウォラック,
キャスリン・ハロルド,
レヴァー・バートン,
ベン・ジョンソン
1980年・アメリカ (パラマウント映画=CIC)
解説
過去30年間に5000人以上もの仮釈放中の逃亡者を牢に送り込んだと言われた実在の賞金稼ぎ、ラルフ・ソーソンの危険に満ちた半生を描くアクション映画。製作はモート・エンゲルバーグ、監督は 「愛のメダリスト」 のバズ・クリーク。クリストファー・キーンの原案を基にテッド・レイトンとピーター・ハイアムズが脚色。撮影はフレッド・コーネカンプ、音楽はミシェル・ルグラン、編集はロバート・L・ウォルフ、製作デサインはロン・ホッブスが各各担当。出演はスティーブ・マックィーン、イーライ・ウォラック、キャスリン・ハロルド、レヴァー・バートン、ベン・ジョンソン、リチャード・ヴェンチャーなど。
ストーリー
時代は現代。ラルフ・ソーソン(スティーヴ・マックィーン)は、賞金稼ぎだ。通称パパと呼ばれる彼は、今、南西部の地方都市で、逃亡者卜ミー・プライス(レヴァー・バートン)を追っている。警察の手におえないプライスのような犯罪者をも、彼は独力で捕えるのだ。ブライスをロス警察に引き渡す前に、彼は、別件のおたずね者も捕えようとしていた。パパは地元の保安官ジョン(ベン・ジョンソン)に協力を求めるが、悪い事にジョンはそのおたずね者の伯父に当り、逆にパパは45口径のコルトで脅され街を出て行くように言い渡される。しかし、執念に燃えるパパは、結局独力でこのおたずね者を捕え、1度に2人もロス警察に引き渡した。パパには、8年前から同棲しているドティー(キャスリン・ハロルド)という恋人がいる。学校の教師を勤める彼女は、目下妊娠中で、当然産むつもりでいたが、パパは職業柄、自分が親になる自信がなかった。翌日、例の2人を捕えた件の賞金の支払いを受けとりに、保釈金保証人のリッチー(イーライ・ウォラック)を訪ねたパパは、計算高いリッチーに、難題をたたきつけられる。その結果、金を受け取る前にもう一仕事するはめになったパパの元にロッコという男から電話が入った。刑期を終え出所した彼は、かつて自分を捕えたパパに、復讐するというのだ。その夜から、パパは追われる身になった。約束の仕事を終えてロスの家に戻った翌日、ドティーが荷物をまとめて家を出て行った。子供の誕生を喜ばないような男とは暮らせないというのだ。彼は引きとめなかった。シカゴでの大仕事を終えた彼は、その夜自宅が荒らされているのに驚く。ロッコの仕業だ。何とロッコはドティーを誘拐し、学校にたてこもったのである。必死の思いでロッコを倒すと、パパは陣痛のはじまったドティーを車に乗せ病院へと向かうのだった。彼の頭の中には、愛するドティーと生まれてくる子供のことしかなかった。
f24-7. きっと、うまくいく (吹替)
監督 ラージクマール・ヒラニ
出演 アーミル・カーン,
カリーナー・カプール,
マーダヴァン,
シャルマン・ジョーシー
2009年・インド (日活) 170分
解説
エリート大学を舞台に、3人の学生が巻き起こす珍騒動を描くヒューマンコメディ。出演は 「ラガーン」 のアーミル・カーン、 「ラ・ワン」 のカリーナー・カプール。2010年インドアカデミー賞で作品賞・監督賞など16部門受賞。インド映画の都ボリウッド製作の作品をまとめて上映する“ボリウッド4 ザッツ☆エンターテインドメント!”で上映される一作。
ストーリー
エリート大学に合格した3人の新入生。そのひとり、ランチョー(アーミル・カーン)は“超天才かバカ”といわれる自由人。「きっと、うまくいく」というモットーのもと、なんとか大学を卒業するが、ある日突然姿を消してしまう。そんな彼を探し、10年前に交わした賭けの答えを出すために、共に学んだ親友たちが旅に出る。やがて親友たちに降りかかる人生の危機とは……。
f24-8. マックQ (吹替)
監督 ジョン・スタージェス
出演 ジョン・ウェイン,
エディ・アルバート,
ダイアナ・マルダー,
コリーン・デューハースト,
クルー・ギャラガー
1973年・アメリカ (ワーナー映画)
解説
惨殺された親友の死の真相を究明しようと、警察を辞職し、私立探偵になった男が悪の組織に挑む。製作はジュールス・レヴィとアーサー・ガードナー、ローレンス・ロマン、監督はジョン・スタージェス、脚本はローレンス・ロマン、撮影はハリー・ストラドリング・ジュニア、音楽はエルマー・バーンスタイン、編集はウィリアム・ギクラーが各々担当。出演はジョン・ウェイン、エディ・アルバート、ダイアナ・マルダー、コリーン・デューハースト、クルー・ギャラガー、デイヴィッド・ハドルストン、ジム・ワトキンス、アル・レッティエリなど。
ストーリー
アメリカの大都会。スゴ腕で鳴らした警部補ロン・マックQ(ジョン・ウェイン)は同職の親友スタン・ボイルがショットガンで惨殺された事件に憤慨し、事件の真相を自分の手で究明しようと、まず悪名高き麻薬王マニー・サンチャゴ(アル・レッティエリ)を痛めつけたが無駄だった。その直後、マックQは警部エド・コスターマン(エディ・アルバート)に呼ばれ、事件から手を引くよう命ぜられた。サンチャゴの勢力が行政面にまで及び、その命令が腐敗しきった警察の上層部からもたらされたことを承知でマックQは辞表を提出すると、自由の身になって友人の葬い合戦に乗り出した。早速、私立探偵の登録を申請したマックQは、捜査に必要な金を調達するために、別れた妻エレシーを訪ねた。彼女は今は金持ちと再婚していたが、マックQとは仲のよい友達づきあいをしていた。暗黒街の事情に詳しいロージーや、死んだボイルといい仲だった。バーのウェイトレス、マイラを訪ねたマックQは、サンチャゴが大仕事のためにガンマンを雇い入れたこと、それは麻薬の強奪らしいこと、その麻薬強奪には警察が陰でからんでいることを知ったためにボイルは消されたらしいことなどを聞き出した。警察の周囲がクサいと睨んだマックQが麻薬課に狙いをつけ探っているとき、3人の男が車で運び出した麻薬をクリーニング屋のトラックに詰め込むのを目撃した。早速尾行を開始したが見事に失敗。このマックQのヘマによって警察の捜査がメチャクチャになってしまったとコスターマンは憤激し、申請中で正式許可のおりていない私立探偵の免許を停止した。そんな2人の口論の仲裁に割り込んできたのが、警察と市会の連絡係をやっているフランクリン・トムスだ。彼は、警察側の極秘情報を外部に流している奴が必ずいるという。マックQは、ボイル夫人ロイス(ダイアナ・マルダー)を訪ねた。連続的に事件がマックQを襲ったのはそれからだった。サンチャゴの倉庫に忍び込んだ彼は袋だたきにあったあげく、ボイルこそ警察の極秘情報を外部に流していた犯人であるというロージーの報告。さらにマイラが何者かに殺され、ほどなく危険はマックQにの身にも及んだ。2台のディーゼル・トラックに追い込まれた彼の車が挟み打ちされ、マックQは病院へかつぎ込まれる始末。しかし、いつまでもベッドで寝そべっているわけにはいかない。マックQがロイスの家に駆けつけたとき、彼女は荷物をまとめて遠くへ出発するところだった。強引に彼女の車の運転席に入り込んだマックQは、ロイスと死んだ夫ボイルこそ悪の張本人であるという彼の推理をぶちまけた。そしてロイスのスーツケースを1つ1つ窓外へ投げ捨てていった。3つ目のケースを投げようとするマックQの手を、ロイスがとめ、中にある2百万ドル相当の麻薬を自分たちのものにしようと持ちかけたが、そんな誘いに乗るマックQではなかった。そのとき、後から追ってきた車から拳銃がつき出た。銃撃戦の末、狙いたがわぬマックQの銃弾に倒れた男は、連絡係のトムスだった。すべては彼とロイスの仕業だったのだ。しかし、息つく間もなく、マックQの前に現われたのはスーツケースの中の麻薬を取り戻そうとするサンチャゴや武装した手下たちだった。再び激しい銃撃戦が展開された末、マックQ1人にすべての敵は倒された。そうして、マックQに対するコスターマンの怒りはとけた。仲直りの乾杯をかわす2人の前に、マックQの刑事バッジが輝いていた。
24-9. クール・ランニング
監督 ジョン・タートルトーブ
出演 レオン,
ダグ・E・ダグ,
ラウル・D・ルイス,
マリク・ヨバ,
レイモンド・J・バリー
1993年・アメリカ (ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン)
解説
雪も降らぬ南国から冬季オリンピックに出場したジャマイカ史上初のボブスレー・チームの奮戦ぶりを、笑いと感動豊かに描いたスポーツ・コメディ。88年のカルガリー・オリンピックにおける実話を元にしたリン・シーファートとマイケル・リッチーの原案を、シーファート、トミー・スワードロウ、マイケル・ゴールドバーグの3人が脚色、ジョン・タートルトーブが監督に当たった。製作はドーン・スティール、撮影はフェドン・パパマイケル。音楽は、オリジナルスコアを「アサシン」 のハンス・ジマーが書き、大御所ジミー・クリフから新人タイガーまで、レゲエ・スターたちの曲が随所に挿入されている。主演は「クリフハンガー」 のレオン、「モ'・ベター・ブルース」 のダグ・E・ダグ、歌手・俳優・作曲家で映画初出演のマリク・ヨバ、本作のキャスティング担当だったラウル・D・ルイス。共演は「ホーム・アローン」 のジョン・キャンディら。
ストーリー
88年のジャマイカ。オリンピック出場を目標としてきた陸上の短距離選手デリス(レオン)は、予選会の当日、隣コースの選手の転倒に巻き込まれて敗退する。彼は抗議に行った選考委員長の部屋で、同じく陸上選手だった父親が白人男性と並んだ写真を見つける。聞けば男は元ボブスレーの金メダリストで、今はジャマイカに住んでいるという。何としてもオリンピックに出たい彼はボブスレーが何たるかも知らぬまま、脳天気な親友サンカ(ダグ・E・ダグ)を仲間に引きずり込み、その男アーブ(ジョン・キャンディ)にコーチを頼みに行く。アーブは、不正行為でメダルを剥奪された過去を思い出したくないために断るが、ついに彼らの熱意に根負けして引き受ける。予選会で転倒した張本人のジュニア(ラウル・D・ルイス)と、デリス同様とばっちりを食ったユル・ブリナー(マリク・ヨバ)もメンバーに加わり、猛特訓が開始された。経験も金も周囲の理解もない彼らだったが、何とかチームは整い、一路オリンピックの開催地であるカナダはカルガリーへ。中古のソリで練習する彼らは、世界の強豪チームの笑い者となる。おまけに酒場でケンカをしたり、仲間同士で衝突したりと、コンディションは最悪だった。ジャマイカ流のボブスレーをやろう、と一念発起した彼らはうって変わった好成績で予選を通過した。いよいよ決勝当日、快調に走る彼らはゴール目前で転倒。だが、ソリを担いで歩いてゴールに向かう彼らを、満場の温かい拍手が包んだ。
f24-10. 16ブロック (吹替)
監督 リチャード・ドナー
出演 ブルース・ウィリス,
モス・デフ,
デヴィッド・モース
2006年・アメリカ (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント) 101分
解説
NY市警の刑事が警察のウラ側を目撃した囚人を守るために同僚を敵に回す。 「ダイ・ハード」 のブルース・ウィリスを迎え、リチャード・ドナー監督が描くクライム・アクション。
ストーリー
ニューヨーク市警の刑事、ジャック・モーズリー(ブルース・ウィリス)は、事故で足を負傷して以来、酒に溺れる日々を送っていた。そんな彼が、夜勤明けに証人護送の任務を下される。それは証人の囚人エディ(モス・デフ)を、留置所から16区画離れた裁判所まで連れて行くという、15分もあれば済む簡単な仕事だった。しかし護送中にエディが何者かに襲撃され、事態は予想外の展開を迎える。ジャックの応援の要請に応えてやって来たのは、かつての彼の相棒フランク(デヴィッド・モース)のチームだった。ところが、フランクたちこそがエディ襲撃の犯人だと判明。エディはニューヨーク市警の刑事たちが暴力的な行為に及んだ現場を目撃しており、彼に法廷でその証言をさせないため、フランクはエディを殺そうとしているのだ。それを知ったジャックは、刑事の一人を反射的に撃ち、エディを連れて逃げようとする。後戻りできない状態になったジャックは、何としても閉廷の午前10時までに、エディを裁判所に連れて行かねばならない。フランクの追跡を交わしながら、前に進もうとするジャックとエディ。彼らは停止したバスを籠城するなど困難な闘いを見せるが、ついに閉廷に間に合って、フランクたちの悪事を告発するのだった。
24-11. それでも恋するバルセロナ (吹替)
監督 ウディ・アレン
出演 スカーレット・ヨハンソン,
ペネロペ・クルス,
ハビエル・バルデム,
レベッカ・ホール,
パトリシア・クラークソン
2008年・アメリカ、スペイン (アスミック・エース) 96分
解説
1人の男をめぐる3人の女たちの恋愛バトルを描くウディ・アレン監督によるラブ・ストーリー。画家の元妻を演じたペネロペ・クルスが第81回アカデミー賞で助演女優賞を獲得。
ストーリー
アメリカからバルセロナへバカンスにやって来たヴィッキー(レベッカ・ホール)とクリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)は学生時代からの親友同士。だが、恋愛に関しては正反対で、ヴィッキーは男性に誠意と安定を求め、真面目な好青年ダグ(クリス・メッシーナ)と婚約中、一方のクリスティーナは情熱的な恋を求める自由人だ。二人は毎日のように街を観光して過ごしていたが、ある晩、画廊のパーティでフアン・アントニオ(ハビエル・バルデム)という画家と出会う。ドロ沼離婚したばかりという彼の噂にクリスティーナは興味津々。深夜のレストランで偶然、フアン・アントニオと再会した二人は、週末旅行に招待したいと誘われる。ヴィッキーは憤慨するが、クリスティーナは喜んで話に乗り、結局、親友を放っておけないヴィッキーも同行、飛行機でオビエドへと向かった。三人はオビエドの街を観光し、芸術や恋を語りあう。夕食後、酔っ払ったクリスティーナは、一人で彼の部屋を訪れるが、これからという時に気分が悪くなってしまう。翌日、クリスティーナを残して出かけたヴィッキーとフアン・アントニオ。やがてヴィッキーも彼に魅了され、一夜の関係を持ってしまう。その後、クリスティーナはフアン・アントニオの家で同棲を始めるが、ヴィッキーは彼への思いを募らせていた。しかし、フアン・アントニオの気持ちが今はクリスティーナにあると知り、ヴィッキーはダグとの結婚を決意する。そんな中、フアン・アントニオの元妻マリア・エレーナ(ペネロペ・クルス)が自殺未遂を起こし、彼を訪ねてくる。そして、三人の不思議な共同生活が始まった。天才的な芸術家のマリア・エレーナは、クリスティーナに写真を教える。最初は距離を置いていたクリスティーナも、彼女の才能と美しさに魅了され、遂にはフアン・アントニオと寝ることも許してしまう。同じ男性を愛してしまった女性たちのひと夏の恋の行方は……?
f24-12. ロンゲスト・ヤード
監督 ピーター・シーガル
出演 アダム・サンドラー,
クリス・ロック,
バート・レイノルズ,
ジェームズ・クロムウェル,
ネリー
2005年・アメリカ (ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント) 114分
解説
1974年製作の傑作スポーツ・ムービーをリメイク。刑務所にほうり込まれた元アメフト選手が、囚人たちを率いて憎き看守チームと壮絶な試合を展開していく。
ストーリー
八百長疑惑で業界を追われた元NFLのトップ・プレイヤー、ポール・クルー(アダム・サンドラーは、飲酒運転で懲役3年の刑を受け、テキサス州の連邦刑務所へ収監される。待ち構えていたヘイズン所長(ジェームズ・クロムウェル)は、看守たちのアメフトチームをリーグ戦で優勝させるため、当て馬の対戦相手としてポールに囚人チームを結成するよう命令する。刑期を延ばすと脅され仕方なく引き受けたポールは、便利屋のケアテイカーと共にメンバーを集める。脱獄できないなら、看守チームに反撃するしかない。看守への恨みを晴らすためコーチとして加わった往年の名プレイヤー、ネイト・スカボロー(バート・レイノルズ)を筆頭に、ひと癖ある面々が集まってきた。足の速い裸足のメゲットや、怪力だけど泣き虫なスウィトウスキ、死刑判決3回の人間離れした巨人など、強者たちが集結する。テレビ放映もされることになった看守チームとの試合に向け、囚人チームは飛躍的に強くなっていく。そのことに驚異を感じ始めたヘイズン所長や看守たちは、練習場を水浸しにするなど、彼らへの嫌がらせをエスカレートさせる。そして試合前日、遂にポールへの暗殺が企てられた。しかしケアテイカーが彼の身代わりに命を奪われてしまう。ケアテイカーの敵討ちともなった因縁の試合が、ついに始まる。前半戦を終え、得点は14対14。試合展開を見かねたヘイズン所長は、わざと負けなければケアテイカーへの殺人容疑を科せるとポールを脅す。後半戦が始まった。フィールドには、前半の動きと違い、まったくやる気のないポールの姿があった。チームメイトたちの脳裏によぎるのは、彼がNFLで起こしたといわれる八百長疑惑だ。得点差は21点。囚人チームは、このまま敗れてしまうのか?