4-1. 幕末太陽伝

監督 川島雄三
出演 フランキー堺金子信雄山岡久乃
1957年(日活)

「飢える魂」の川島雄三が、「風船」の今村昌平、田中啓一の協力を得て書いたオリジナルシナリオを自ら監督した、川島雄三としては初の時代劇。撮影は「青春の抗議」の高村倉太郎。主演は、「倖せは俺等のねがい」のフランキー堺、「勝利者」の南田洋子、「今日のいのち」の石原裕次郎、「マダム」の左幸子。ほかに芦川いづみ、岡田眞澄、市村俊幸、金子信雄、藤山泰司ら。


4-2. シコふんじゃった  

監督 周防正行
出演 本木雅弘清水美砂柄本明
1991年(東宝)

ひょんな事から大学の相撲部に入ることになった大学生の奮闘をコミカルに描いた異色相撲コメディ。脚本・監督は「ファンシイダンス」の周防正行。撮影は「風、スローダウン」の栢野直樹がそれぞれ担当。


4-3. 下妻物語

監督 中島哲也
出演 深田恭子土屋アンナ樹木希林
2004年(東宝)

嶽本野ばらの同名小説を深田恭子主演で映画化。茨城県ののどかな田園風景をバックに、ロリータ少女とヤンキー少女との奇妙な友情をコミカルに描く痛快な青春映画。


4-4. 蒲田行進曲

監督 深作欣二
出演 松坂慶子風間杜夫平田満
1982年(松竹)

撮影所を舞台に、スターと大部屋俳優の奇妙な友情、そしてこの二人の間で揺れ動く女優の姿を描く。第86回直木賞を受賞したつかこうへいの同名小説の映画化、脚本もつか自身が執筆、監督は「道頓堀川」の深作欣二、撮影は北坂清がそれぞれ担当。


4-5. お早よう

監督 小津安二郎
出演 笠智衆三宅邦子設楽幸嗣
1959年(松竹)

彼岸花」につづいて野田高梧と小津安二郎が書いた脚本を、小津安二郎が監督した、大人と子供の世界を描いた一篇。撮影は「春を待つ人々」の厚田雄春。


4-6. ニッポン無責任時代

監督 古澤憲吾
出演 植木等重山規子ハナ肇
1962年(東宝)

銀座の若大将」の田波靖男と「豚と金魚」の松木ひろしが共同で脚本を執筆、「重役候補生No1」の古沢憲吾が監督したサラリーマンもの。撮影は斎藤孝雄。


4-7. 馬鹿まるだし

監督 山田洋次
出演 ハナ肇桑野みゆき花澤徳衛
1964年(松竹)

藤原審爾原作「庭にひともと白木蓮」を加藤泰と「あの橋の畔で」の山田洋次が共同で脚色「下町の太陽」の山田洋次が監督した人情もの。撮影は新人の高羽哲夫。


4-8. ALWAYS 三丁目の夕日

監督 山崎貴
出演 吉岡秀隆須賀健太小清水一揮
2005年(東宝)

1400万の発行部数を誇る、西岸良平の傑作コミックを映画化。VFXを駆使して再現された昭和30年代の東京下町を舞台に、人々の人情味あふれる物語が展開する。


4-9. ALWAYS 続・三丁目の夕日

監督 山崎貴
出演 吉岡秀隆堤真一小雪
2007年(東宝)

昭和30年代の東京の街並みをVFXで再現し、当時の人々の暮らしを描いた大ヒット人情ドラマの続編。前作の翌年の設定で、夕日町三丁目で起こる新たな出会いや感動をつづる。


4-10. 時代屋の女房

監督 森崎東
出演 渡瀬恒彦夏目雅子津川雅彦
1983年(松竹)

骨董屋を経営する中年男と、その店に転り込んできた娘の関係を中心に、近所に住む人々の生活を人情味ゆたかに描く。第八七回直木賞を受賞した村松友視の同名小説の映画化で、脚本は「キャバレー日記」の荒井晴彦、長尾啓司、「黒木太郎の愛と冒険」の森崎東の共同執筆、監督も森崎東、撮影は「港町紳士録」の竹村博がそれぞれ担当。


4-11. ウォーターボーイズ

監督 矢口史靖
出演 妻夫木聡玉木宏三浦アキフミ
2001年(東宝)

「アドレナリンドライブ」の鬼才・矢口史靖の監督最新作。“男のコたちのシンクロ”というユニークなアイデアを軸に、切なくもおかしい青春群像を描く爆笑コメディだ。


4-12. 釣りバカ日誌 3

監督 栗山富夫
出演 西田敏行三國連太郎石田えり
1990年(松竹)

グータラ社員とワンマン社長という異色釣り馬鹿コンビの友情をユーモラスに描いたやまさき十三、北見けんいち原作の同名漫画の映画化第三弾。脚本は山田洋次と堀本卓。監督は栗山富夫。撮影は安田浩助と、前作「釣りバカ日誌2」と同じスタッフがそれぞれ担当。


4-13. ラヂオの時間

監督 三谷幸喜
出演 唐沢寿明鈴木京香西村雅彦
1997年(東宝)

ラジオ・ドラマの生放送中のスタジオを舞台に繰り広げられる騒動を描いた密室シチュエーション・コメディ。監督はテレビ・ドラマや舞台の脚本家として活躍中の三谷幸喜で、本作が初の映画監督作品となる。もともと舞台用に書かれた台本を、三谷自身が映画用に脚色。これにより、91年の「12人の優しい日本人」に続いて2度目のキネマ旬報脚本賞を受賞した。撮影は「ときめきメモリアル」の高間賢治が担当している。主演は「恋は舞い降りた。」の唐沢寿明と「良寛」の鈴木京香。西村雅彦が「マルタイの女」と併せて本作でキネマ旬報助演男優賞を受賞した。97年度キネマ旬報ベスト・テン第3位。


4-14. 転校生

監督 大林宣彦
出演 蓮佛美沙子森田直幸清水美砂
2007年(角川映画)

“尾道三部作”の始まりとなった青春映画の名作「転校生」を、大林宣彦監督が自ら25年ぶりにリメイク。舞台を信州に移し、心が入れ替わった男女の悲喜劇を現代風につづる。


4-15. 独立愚連隊

監督 岡本喜八
出演 佐藤允上村幸之中谷一郎
1959年(東宝)

終戦近い北支戦線を舞台に、弟の死因を究明にやって来た元鬼軍曹の活躍を描いた日本版西部劇。「ある日わたしは」の岡本喜八が助監督時代に書いた脚本を自ら監督した。撮影は「青春を賭けろ」の逢沢譲。


4-16. 好人好日

監督 渋谷実
出演 笠智衆淡島千景岩下志麻
1961年(松竹)

中野実の原作を、「妻として女として」の共同執筆者・松山善三と、渋谷実が脚色し、「もず」の渋谷実が監督した。父娘の情愛を描いた物語。撮影は「女舞」の長岡博之。


4-17. 台風騒動記

監督 山本薩夫
出演 佐田啓二菅原謙二佐野周二
1956年・(松竹)

 杉浦明平のルポルタージュ「台風十三号始末記」を、八住利雄と山形雄策が脚色し、山本薩夫が映画化した風刺喜劇。海辺の町が巨大台風の直撃を受け大きな被害を受ける。県会議員、町長、議長たちは、無事だった小学校をわざと取り壊し、台風の被害だと国から一千万円の補助金を受け取ろうと画策していた。町議会は町長の責任で校舎の取り壊しを決定、学校は砂煙を上げて倒壊する。大蔵省から監査官が来るという知らせを聞き、町長夫人はバス停で監査官を待っていた。一人の青年がバスから降りるのを見て、町長夫人は彼を料亭へ連れ込み、買収しようとする。


4-18. 東京五人男

監督 斎藤寅次郎
出演 横山エンタツ花菱アチャコ古川緑波
1946年(東宝)

「磯川兵助功名噺」の斎藤寅次郎が演出した作品である。


4-19. 二等兵物語 女と兵隊・蚤と兵隊

監督 福田晴一
出演 伴淳三郎花菱アチャコ松井晴志
1955年(松竹)

梁取三義の小説を「母笛子笛」の舟橋和郎と「お役者小僧 江戸千両幟」の共同脚色者の一人、安田重夫とが共同脚色し、同じく「お役者小僧 江戸千両幟」のコンビ福田晴一が監督、片岡清が撮影を担当した。主なる出演者は「おんな大学」の伴淳三郎、関千恵子、「若き日の千葉周作」の花菱アチャコ、「柔道開眼」の宮城野由美子、「絵島生島」の山路義人、「燃ゆる限り」の幾野道子など。


4-20. 夫婦善哉

監督 豊田四郎
出演 森繁久彌小堀誠司葉子
1955年(東宝)

故織田作之助の小説を「「春情鳩の街」より 渡り鳥いつ帰る」の八住利雄が脚色、「麦笛」のスタッフで豊田四郎が監督、三浦光雄が撮影、団伊玖磨(「「春情鳩の街」より 渡り鳥いつ帰る」)が音楽を夫夫担当。出演者は「芸者小夏 ひとり寝る夜の小夏」の森繁久彌、「修禅寺物語」の淡島千景、「おえんさん」の司葉子、「新鞍馬天狗 夕立の武士」の小堀誠など。


4-21. エノケンのちゃっきり金太

監督 山本嘉次郎
出演 榎本健一中村是好二村定一
1937年(東宝映画)

「巾着切り(スリ)の金太を演じる榎本健一の軽快な動きと歌が楽しめるドタバタ喜劇」


4-22. タンポポ

監督 伊丹十三
出演 山崎努宮本信子役所広司
1985年(東宝)

タンクローリーの運転手が、さびれたラーメン屋の美しい未亡人に惹かれるまま、そのラーメン屋を町一番の店にするまでを、奇想天外の食物がらみのエピソードを混ぜて描く。脚本、監督は「お葬式」の伊丹十三、撮影は「火まつり」の田村正毅がそれぞれ担当。


4-23. 拝啓天皇陛下様

監督 野村芳太郎
出演 渥美清長門裕之左幸子
1963年(松竹)

週刊現代連載・棟田博原作を「あの橋の畔で」の監督野村芳太郎と「東京湾」の多賀祥介が共同で脚色、野村芳太郎が監督した喜劇。撮影はコンビの川又昂。


4-24. お嬢さん乾杯

監督 木下惠介
出演 佐野周二原節子佐田啓二
1949年(松竹)

製作は「火の薔薇」「銀座新地図」の小出孝。「わが生涯のかがやける日」「嫉妬(1949)」の新藤兼人の脚本で「破戒(1948 木下恵介)」につぐ木下恵介が演出する。カメラも「破戒(1948 木下恵介)」の楠田浩之が当たる。出演者は「初夜ふたたび」の佐野周二、「幸福の限界」の原節子、「鐘の鳴る丘 隆太の巻」の佐田啓二、「緑なき島」でカムバックした森川まさみ、坂本武に俳優座の青山杉作、東山千栄子、村瀬幸子、永田靖らが出演する。


4-25. 豚と軍艦

監督 今村昌平
出演 長門裕之吉村実子三島雅夫
1961年(日活)

「 「キャンパス110番」より 学生野郎と娘たち」の山内久のオリジナル・シナリオを 「にあんちゃん」の今村昌平が監督したもので、基地を背景にした人間喜劇。撮影は 「俺の血が騒ぐ」の姫田真佐久。


4-26. 東京キッド

監督 斎藤寅次郎
出演 美空ひばり川田晴久高杉妙子
1950年(松竹)

母を亡くした少女が紆余曲折の果てに実の父の下へ戻るまでを、美空ひばりの熱唱と共に描くホームドラマ。監督は「青空天使」の斎藤寅次郎。原作は「思い出のボレロ」の長瀬喜伴。出演は「悲しき口笛」の美空ひばり、「東京カチンカ娘」の川田晴久。


4-27. 雲の上団五郎一座

監督 青柳信雄
出演 フランキー堺水谷八重子榎本健一
1962年(東宝)

菊田一夫原作の同名舞台劇から「アワモリ君西へ行く」のコンビ、長瀬喜伴と新井一が共同で脚色、「サラリーマン権三と助十 恋愛交叉点」の青柳信雄が監督した喜劇。撮影もコンビの鈴木斌。


4-28. プーサン

監督 市川崑
出演 伊藤雄之助越路吹雪藤原釜足
1953年(東宝)

「あの手この手」の市川崑監督が横山泰三の漫画、毎日新聞連載「プーサン」サンデー毎日連載「ミス・ガンコ」のアイディアを取捨して、社会諷刺をねらった異色作。脚本はコムビ和田夏十に市川崑自身とNHK「陽気な喫茶店」の作者永来重明が協力した。撮影は「生きる」の中井朝一、音楽は「やっさもっさ」の黛敏郎。伊藤雄之助、越路吹雪以下のキャストの他に、横山隆一、泰三兄弟が警官、宮田重雄が酒場の客、黛敏郎がカン子の恋人とそれぞれ特別出演する。


4-29. 次郎長三国志 第三部 次郎長と石松

監督 マキノ雅弘
出演 小堀明男河津清三郎田崎潤
1953年(東宝)

スタッフは第一部・第二部と同様である。出演者には前二作のメンバーに「プーサン」の小泉博、「逃亡地帯」の久慈あさみ、新人花房一美が加っている。


4-30. 警察日記

監督 久松静児
出演 三島雅夫森繁久彌十朱久雄
1955年(日活)

日活入社第一回の坂上静翁の製作になるもので、伊藤永之介の原作を「女人の館」の井手俊郎が脚色し、「母の初恋」の久松静児が監督に当る。撮影は「壮烈神風特攻隊」の姫田真佐久。出演者は日活初出演の森繁久彌、「女人の館」の三國連太郎、「近松物語」の十朱久雄、「忠臣蔵(1954)」の三島雅夫のほか杉村春子、織田政雄、小田切みき、伊藤雄之助、東野英治郎、沢村貞子、飯田蝶子など。


4-31. ひばりの森の石松

監督 沢島正継
出演 美空ひばり若山富三郎加賀邦男
1960年(東映)

「右門捕物帖 地獄の風車」のコンビ鷹沢和善の脚本を、沢島忠が監督した娯楽時代劇。撮影も同じく「右門捕物帖 地獄の風車」の伊藤武夫。


4-32. 丹下左膳余話 百万両の壺

監督 山中貞雄
出演 大河内傳次郎喜代三沢村国太郎
1935年

 わずか28歳の若さで戦死してしまった早世の天才映画監督・山中貞雄の現存する3本のうちの1本。それまでチャンバラものとして人気のあった丹下左膳を主人公に、擬似家族が織り成すホームドラマ風人情喜劇が展開する。  大胆にして絶妙な省略を多用し笑いとテンポを巧みに生み出すあたり、まるで上質なハリウッド・コメディを観ているかのような錯覚を覚える(もちろん監督がそれらの作品を念頭に本作をつくったのはいうまでもない)。そしてなによりも驚くのはその的確にして奥行き深い人物造形で、矢場の女将と左膳の、照れ屋で意地っ張りでしかも口は悪いが根は優しい、そんな江戸っ子気質をみごとに描き出している。また、源三郎にしても城主の弟で今は養子の身という居心地の悪さと、それでいてどこかのん気で次男坊のお気楽さがちょっとしたセリフや行動からさりげなく表わされていて、その的確で無駄の無い演出に恐れ入る。それにしても、この時代に日本でもこれだけ高い完成度を誇る映画が作られていたことに今さらながら驚くとともに、何よりその監督のあまりにも早すぎる死が無念でならない。


4-33. 有りがたうさん

監督 清水宏
出演 上原謙桑野通子築地まゆみ
1936年

近年、再評価の機運が高まっている清水宏監督が、川端康成の掌編(「掌の小説」所収の「有難う」)を基に作り上げたロードムービー。峠道を走る乗り合いバスを舞台に、その運転手とさまざまな乗客たちが織りなす悲喜こもごもの人間模様を叙情的かつユーモラスに描く。


4-34. 三等重役

監督 春原政久
出演 小川虎之助三好栄子関千恵子
1952年(東宝)

製作は「金の卵」の藤本真澄。サンデー毎日に連載された源氏鶏太のサラリーマン小説から「女ごころ誰か知る」の山本嘉次郎と「息子の花嫁」の井手俊郎とが共同でシナリオを書き、「醉いどれ歌手」の春原政久が監督、「霧笛」の玉井正夫が撮影している。出演者の主なものは、「息子の花嫁」の小林桂樹に、「お洒落狂女」の関千恵子、新人の島秋子のほか、河村黎吉、沢村貞子、井上大助、坪内美子、進藤英太郎、それに藤間紫、小野文春、越路吹雪などの特別出演がある。


4-35. 12人の優しい日本人

監督 中原俊
出演 塩見三省相島一之上田耕一
1991年(アルゴプロジェクト)

もし日本にも陪審員制度があったらという仮定に基づいて、ある殺人事件の審議に奮闘する12人の陪審員の姿をユーモラスに描く。東京サンシャインボーイズによる同名戯曲の映画化で、脚本は同劇団主宰の三谷幸喜が執筆。監督は「櫻の園」の中原俊。撮影監督は「風の国」の高間賢治がそれぞれ担当。


4-36. ディア・ドクター

監督 西川美和
出演 笑福亭鶴瓶瑛太余貴美子
2009年(エンジンフィルム+アスミック・エース)

「ゆれる」の西川美和によるミステリアスな人間ドラマ。山あいの村で、人々から慕われていた医師の失踪の原因とは? 数々の作品で独特な存在感を示してきた笑福亭鶴瓶が映画初主演。


4-37. 抱かれた花嫁

監督 番匠義彰
出演 望月優子大木実有馬稲子
1957年

松竹の大型映画、本格的第一作。システムは“松竹グランドスコープ”(タテ・ヨコ比一対二・三五)。明朗喜劇花嫁シリーズの第一作でもある。「土砂降り」の共同脚色者の一人、椎名利夫と「踊る摩天楼」のこれも共同脚色者の一人、光畑碩郎の合作シナリオを「母と子の窓」の番匠義彰が監督、「近くて遠きは」の生方敏夫が撮影した。主演は「海人舟より 禁男の砂」の大木実、「母と子の窓」の高橋貞二、「体の中を風が吹く」の有馬稲子、片山明彦、「土砂降り」の田浦正巳、「異母兄弟」の高千穂ひづる。ほかに望月優子、日守新一、戦丘雪路、小坂一也など。色彩はイーストマン・松竹カラー。


4-38. 狐の呉れた赤ん坊

監督 丸根賛太郎
出演 阪東妻三郎橘公子羅門光三郎
1945年(大映)

「花婿太閤記」に次ぐ丸根賛太郎演出作品。


4-39. 喜劇 にっぽんのお婆ちゃん

監督 今井正
出演 ミヤコ蝶々北林谷栄飯田蝶子
1962年(松竹)

「あれが港の灯だ」の水木洋子のオリジナル・シナリオをコンビの今井正が監督した社会喜劇・撮影もコンビの中尾駿一郎。


4-40. トイレット

監督 荻上直子
出演 アレックス・ハウスもたいまさこ
2010年・日本、カナダ(ショウゲート=スールキートス)

かもめ食堂」「めがね」などで高い評価を得ている荻上直子監督がカナダを舞台に完成させた家族ドラマ。祖母とのふれあいを通して、次第に変化していく3人兄妹の姿を優しい視点でつづる。荻上監督作すべてに出演し、いまやなくてはならない存在である、もたいまさこがばーちゃん役に扮し、独特の雰囲気で物語を彩る。


4-41. トンカツ大将

監督 川島雄三
出演 佐野周二美山悦子長尾敏之助
1952年(松竹)

「夢と知りせば」に次ぐ山口松三郎の製作。やはり富田常雄の原作を、「適齢三人娘」の川島雄三が脚色・監督したもので、撮影も同じく西川亨が受持っている。配役陣は「夢と知りせば」の佐野周二、津島恵子、子役の設楽幸嗣に、「母化粧」の角梨枝子、「陽気な渡り鳥」の高橋貞二、その他三井弘次、徳大寺伸、幾野道子などが主なものである。


4-42. カルメン故郷に帰る

監督 木下惠介
出演 高峰秀子小林トシ子坂本武
1951年(松竹)

わが国最初の総天然色映画として、松竹と日本映画監督協会が企画、高村松竹常務が総指揮に、月森仙之助(大船撮影所次長)が製作に当っている。脚本と監督は「婚約指輪」の木下恵介、撮影は同じ作品の楠田浩之である。色彩技術には富士フィルムの小松崎正枝と赤沢定雄が当る。尚、同時に白黒映画も製作される筈。出演者は、「宗方姉妹」「戦火を越えて」の高峰秀子、「破れ太鼓」の小林トシ子、「てんやわんや」の佐野周二、「宗方姉妹」の笠智衆、「三つの結婚」の佐田啓二などの他に井川邦子、望月美惠子、小沢栄などである。


4-43. 神様のくれた赤ん坊

監督 前田陽一
出演 桃井かおり渡瀬恒彦曽我廼家明蝶
1979年(松竹)

子供を押しつけられた同棲中のカップルの父親捜しの旅を描く。脚本は「坊っちゃん(1977)」の前田陽一と同作の南部英夫と「MR.ジレンマン 色情狂い」の荒井晴彦の共同執筆、監督も同作の前田陽一、撮影は「夜叉ヶ池」の坂本典隆がそれぞれ担当。


4-44. 社長三代記

監督 松林宗惠
出演 三好栄子雪村いづみ森繁久彌
1958年(東宝)

「サザエさんの青春」の笠原良三の脚本を「青い山脈(1957)」「続青い山脈」のコンビ、松林宗恵が監督、小原譲治が撮影したサラリーマンもの。主演は「猫と庄造と二人のをんな」の森繁久彌、「続々大番 (怒涛篇)」の加東大介、「続サラリーマン出世太閤記」の小林桂樹、「青い山脈(1957)」の司葉子、「青春航路」の雪村いづみ、団令子、扇千景、それに越路吹雪、中田康子、トニー・谷など。


4-45. 源氏九郎颯爽記 白狐二刀流

監督 加藤泰
出演 中村錦之助河野秋武大川恵子
1958年

柴田錬三郎の原作を中村錦之助主演で映画化した「源氏九郎颯爽記 濡れ髪二刀流」の続編。前作でメガホンをとった加藤泰が本作では脚本・監督を担当した。源義経が遺した財宝をめぐる争いの中、源氏九郎が秘剣・揚羽蝶を振りかざし活躍を見せる。


4-46. 喜劇 女は度胸

監督 森崎東
出演 花澤徳衛清川虹子渥美清
1969年(松竹)

男はつらいよ」の山田洋次の原案により、「コント55号と水前寺清子のワン・ツー・パンチ三百六十五歩のマーチ」の大西信行と「男はつらいよ」の森崎東が共同で脚本を執筆し、森崎の監督昇進第一作。撮影は高羽哲夫。


4-47. マダムと女房

監督 
出演 
年・()

 北村小松の原作・脚本を五所平之助が監督したコメディで、日本初の本格的トーキー作品として知られる。トーキーを意識した、全編「音」が鳴りっぱなしの賑やかな作品。同時録音だったこともあり、撮影現場はありとあらゆる防音対策が取られたという。


4-48. 生まれてはみたけれど

監督 小津安二郎
出演 斎藤達雄吉川満子菅原秀雄
1932年

 巨匠・小津安二郎監督のサイレント期を代表する作品。子供の素直な視点から、肩書きに振り回されるサラリーマン社会の悲哀をユーモアを織り交ぜ描く。


4-49. 夕陽に赤い俺の顔

監督 篠田正浩
出演 川津祐介岩下志麻炎加世子
1961年(松竹)

「乾いた湖」の寺山修司のオリジナル・シナリオを、同じく「乾いた湖」の篠田正浩が監督したアクション・コメディ。撮影担当も「乾いた湖」の小杉正雄。


4-50. お日柄もよくご愁傷さま

監督 和泉聖治
出演 橋爪功吉行和子新山千春
1996年(東映)

結婚式にお葬式、娘の出産や自分のリストラ、さらには家庭内の問題など、次から次へと起きる騒動を通して、家族の絆を見つめ直す中年サラリーマンの姿を描いたハートフル・コメディ。監督・原案は「修羅がゆく2 戦争勃発」の和泉聖治。脚本はテレビ・ドラマ「課長さんの厄年」の布勢博一。主演は長い俳優生活で本作が初の長篇主演作品となった「時の輝き」の橋爪功。


4-51. 男はつらいよ

監督 山田洋次
出演 渥美清倍賞千恵子森川信
1969年(松竹)

「喜劇 一発大必勝」の山田洋次と「いい湯だな 全員集合!!」の森崎東が、脚本を共同執筆し、山田洋次が監督した人情喜劇。撮影は高羽哲夫。出演は渥美清、森川信、倍賞千恵子ほか。山田監督原作、渥美主演の同名TV番組の映画化。