1-1. 魔女の宅急便

監督 宮崎駿
出演 高山みなみ佐久間レイ
1989年(東映)

都会へ旅立った魔女の女の子の自立を描く。角野栄子原作の同名小説の映画化で脚本・監督は「となりのトトロ」の宮崎駿、撮影監督は 「陽あたり良好! 夢の中に君がいた」の杉村重郎がそれぞれ担当。


1-2. 火垂るの墓

監督 高畑勲
出演 辰己努白石綾乃志乃原良子
1988年(東宝)

 自らの体験をもとに書いた、野坂昭如の同名小説をアニメ映画化。戦争によって両親を失った幼い兄妹がたどる過酷な運命を描く。高畑勲監督のリアルかつ繊細な演出により、兄妹の孤独な心情を見事に活写。ふたりの運命を予見するような、闇夜を照らす蛍の姿が痛烈に迫る。また、昭和20年代の日本の生活を克明に描写した美術・演出も秀逸。昭和20年の神戸。急な空襲で母が入院した、14歳の清太と4歳の節子兄妹は、叔母のもとを頼りに訪れる。だがふたりの母が亡くなったのを機に叔母は彼らを邪険にしはじめ、清太は節子を連れて誰もいない防空壕へ。ふたりだけの自炊生活をはじめるが・・・。


1-3. となりのトトロ

監督 宮崎駿
出演 日高のり子坂本千夏糸井重里
1988年(東宝)

田舎に引っ越してきた子供たちと、そこに住むオバケたちの心のふれあいを描くアニメ。原作・脚本・監督は「天空の城ラピュタ」の宮崎駿で、作画監督は佐藤好春がそれぞれ担当。


1-4. コクリコ坂から

監督 宮崎吾朗
出演 長澤まさみ岡田准一竹下景子
2011年(東宝)

宮崎駿が企画&脚本を担当し、「ゲド戦記」以来、5年ぶりに宮崎吾朗が監督を手がけた、同名漫画が原作のスタジオジブリによるアニメ映画。1963年の横浜を舞台に、16歳の女子高校生、海の恋愛模様や友情を通して、まっすぐに生きる高校生たちの青春を描き出す。海役を長澤まさみ、彼女が好意を寄せる少年、俊を岡田准一が演じる。


1-5. ハウルの動く城

監督 宮崎駿
出演 倍賞千恵子木村拓哉美輪明宏
2004年(東宝)

ベネチア映画祭で絶賛された、宮崎駿監督最新作。魔法と科学が混在する世界で、老婆に変えられた18歳の少女と魔法使いの青年の不思議な共同生活を描く。


1-6. もののけ姫

監督 宮崎駿
出演 松田洋治石田ゆり子田中裕子
1997年(東宝)

森を侵す人間たちと荒ぶる神々との闘いを、日本アニメ史上空前の製作費による壮大なスケールで描いた長編アニメーション。監督・原作・脚本は「紅の豚」の宮崎駿。声の出演は「はるか、ノスタルジィ」の松田洋治、「平成狸合戦ぽんぽこ」の石田ゆり子ほか。97年末の時点で107億円という空前の配給収入を記録する大ヒットとなり、それまでの日本映画の最高記録であった「南極物語」の58億円はおろか、日本の配収記録である「E.T.」の95億円も抜いて、歴代配収第1位の座に輝いた。また、アニメーション作品として初めて日本アカデミー賞作品賞にも輝き、98年中にはディズニーの配給により全米公開も行われる予定である。97年度キネマ旬報ベスト・テン第2位、同・読者選出ベスト・テン第1位。


1-7. 半落ち

監督 佐々部清
出演 寺尾聰原田美枝子柴田恭兵
2003年(東映)

横山秀夫の同名ベストセラー・ミステリーを、豪華キャストで映画化。殺人犯が殺害から自首するまでの“空白の2日間”の謎を巡り、事件を裁く人々それぞれの思惑を緻密に描出。


1-8. 武士の一分 

監督 山田洋次
出演 木村拓哉檀れい笹野高史
2006年(松竹)

SMAPの木村拓哉が初めて時代劇の主演を務めた話題作。「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続く藤沢周平原作時代劇三部作の最終作。監督&脚本は前2作と同じく山田洋次。


1-9. 真空地帯

監督 山本薩夫
出演 神田隆加藤嘉岡田英次
1952年

日本軍隊生活を始めて本格的に描いて毎日出版文化賞を獲得した野間宏の長篇小説「眞空地帯」の映画化で新星映画の嵯峨善兵、岩崎昶の製作により北星映画の配給になるものである。山形雄策の脚本を「箱根風雲録」の山本薩夫が監督している。出演者の主なるものは「暴力」の木村功、「今日は会社の月給日」の利根はる恵、「泣虫記者」の岡田英次、「嵐の中の母」の沼田曜一のほかに、薄田研二、神田隆、下元勉など、民藝、新協、青年俳優グループが出演している。


1-10. 名もなく貧しく美しく

監督 松山善三
出演 高峰秀子小林桂樹島津雅彦
1961年(東宝)

松山善三が自らの脚本を、初めて監督したもので、ろう者夫婦の物語。撮影は「ぼく東綺譚(1960)」の玉井正夫。出演は小林桂樹と高峰秀子。


1-11. 日本沈没 

監督 樋口真嗣
出演 草なぎ剛柴咲コウ及川光博
2006年(東宝)

小松左京原作のSF大作を、草なぎ剛、柴咲コウら人気キャストで33年ぶりにリメイク。CGで描かれる超自然災害は迫力満点。極限状態の中で生まれる人間ドラマも必見だ。


1-12. 夢千代日記

監督 浦山桐郎
出演 吉永小百合名取裕子田中好子
1985年(東映)

広島で胎内被爆し、余命いくばくもない芸者のもっと生きたいという願いと、彼女と殺人犯の愛を山陰の温泉町を舞台に描く。脚本は「天国の駅」の早坂暁、監督は「暗室」の浦山桐郎、撮影は「伽耶子のために」の安藤庄平がそれぞれ担当。


1-13. 波の数だけ抱きしめて

監督 馬場康夫
出演 中山美穂織田裕二別所哲也
1991年(東宝)

1982年の湘南を舞台に、ミニFM局の運営にかける若者たちの青春模様を描く。脚本は「病院へ行こう」の一色伸幸が執筆。監督は「彼女が水着にきがえたら」の馬場康夫。撮影は同作の長谷川元吉がそれぞれ担当。


1-14. 手紙

監督 生野慈朗
出演 山田孝之玉山鉄二沢尻エリカ
2006年(ギャガ・コミュニケーションズ)

直木賞作家、東野圭吾の原作を映画化。主演は東野の原作をテレビドラマ化した「白夜行」に続き山田孝之。兄役に玉山鉄二、ヒロインには人気上昇中の沢尻エリカが扮する。


1-15. みんなのいえ

監督 三谷幸喜
出演 田中直樹八木亜希子唐沢寿明田中邦衛
2001年(東宝)

映画賞を総ナメした「ラヂオの時間」から4年ぶりとなる、三谷幸喜監督待望の第2作。自らの家造り体験をもとに、次から次へと起こるドタバタ騒動をコミカルにつづる。


1-16. 華麗なる一族

監督 山本薩夫
出演 佐分利信月丘夢路仲代達矢
1974年(東宝)

富と権力獲得への手段として、華麗なる閨閥をはりめぐらす万俵一族を主役に、金融界の“聖域”銀行、背後で暗躍する政・財界の黒い欲望を描く。原作は山崎豊子の同名小説。脚本は「戦争と人間 完結篇」の山田信夫、監督も同作の山本薩夫、撮影は「朝やけの詩」の岡崎宏三がそれぞれ担当。


1-17. 大停電の夜に

監督 源孝志
出演 豊川悦司田口トモロヲ原田知世
2005年(アスミック・エース)

「東京タワー」の源孝志監督が、停電に見舞われた東京を舞台にした群像劇。さまざまな事情を抱えた男女12人の一夜を、ロマンチックな名シーンとともに語り明かす。


1-18. 千と千尋の神隠し  

監督 宮崎駿
出演 柊瑠美入野自由夏木マリ
2001年(東宝)

日本映画史上に残る大ヒット作「もののけ姫」から4年ぶりとなる宮崎駿監督待望の最新作。10才の少女の異世界での冒険を、独創的かつ圧倒的なイマジネーションで描く。


1-19. 箱根風雲録

監督 山本薩夫
出演 河原崎長十郎中村翫右衛門河原崎国太郎
1952年

製作は「どっこい生きてる」と同じく松本酉三と宮川雅青、脚本はやはり「どっこい生きてる」の平田兼三に楠田清が協力している。監督は「暴力の街」の山本薩夫、「命ある限り」の楠田清、「緑なき島」の小坂哲人が共同で当たっている。撮影は「タヌキ紳士登場」の前田實である。出演者は「どっこい生きてる」と同じく前進座一党に、「出世鳶」の山田五十鈴、「修羅城秘聞 双龍の巻」の轟夕起子、新劇陣から薄田研二、清水将夫、石黒達也その他が出演している。


1-20. 忍びの者

監督 山本薩夫
出演 市川雷蔵藤村志保浦路洋子
1962年(大映)

村山知義原作を「真昼の罠(1962)」の高岩肇が脚色、「乳房を抱く娘たち」の山本薩夫が監督した忍者もの。撮影は「雲右衛門とその妻」の竹村康和。


1-21. 女の子ものがたり

監督 森岡利行
出演 深津絵里大後寿々花福士誠治
2009年(IMJエンタテインメント=エイベックス・エンタテインメント)

西原理恵子の自叙伝的漫画を深津絵里主演で映画化。スランプに陥った30代の女性漫画家が、子供時代の親友のことを思い出し、前向きな気持ちを取り戻していく姿を描き出す。


1-22. 地の涯に生きるもの

監督 久松静児
出演 森繁久彌草笛光子山崎努
1960年(東宝)

戸川幸夫の「オホーツク老人」の映画化で、知床半島に猫だけを相手に一冬をすごす男の物語。三枝睦明と久松静児が脚色し、「新・女大学」のコンビ久松静児が監督し、遠藤精一が撮影した。「知床旅情」は森繁久彌が1960年の映画「地の涯に生きるもの」の撮影で知床半島羅臼に長期滞在した際に制作され、その最終日に羅臼の人々の前で「さらば羅臼よ」という曲名で披露された。1962年の大晦日に放送された第13回NHK紅白歌合戦では、森繁自身によって披露された。


1-23. 不毛地帯

監督 山本薩夫
出演 山形勲神山繁仲谷昇
1976年(東宝)

二次防の主力戦闘機買い付けに暗躍する商社とそれらと癒着する政財界の黒い断面を描く。原作は山崎豊子の同名小説。脚本は「雨のアムステルダム」の山田信夫、監督は「金環蝕」の山本薩夫、撮影は「わが道」の黒田清巳がそれぞれ担当。


1-24. クワイエットルームにようこそ

監督 松尾スズキ
出演 内田有紀宮藤官九郎蒼井優
2007年(アスミック・エース)

幅広く活躍する松尾スズキが、芥川賞の候補になった自身の小説を映画化。内田有紀、蒼井優、妻夫木聡ら豪華キャストを迎え、ある女性の再生までの14日間を描く人間ドラマ。


1-25. 天国にいちばん近い島

監督 大林宣彦
出演 原田知世高柳良一峰岸徹
1984年(東映)

父から教えられた“天国にいちばん近い島”を探しに出かけた少女が、その島を見つけ、成長してもどってくるまでを描く。森村桂原作の同名小説の映画化で、脚本は「時をかける少女(1983)」の剣持亘、監督は「廃市」の大林宣彦、撮影も同作の阪本善尚がそれぞれ担当。


1-26. ハゲタカ

監督 大友啓史
出演 大森南朋玉山鉄二栗山千明
2009年(東宝)

2007年に放映されたNHKの傑作ドラマを映画化。“企業買収”を題材に、現実社会のリアルなマネー・ゲームの様相を、骨太なドキュメンタリー・タッチで暴き出していく。


1-27. 浮雲

監督 成瀬巳喜男
出演 高峰秀子森雅之中北千枝子
1955年(東宝)

 「めし」「稲妻」の成瀬巳喜男監督が、再び林芙美子の同名小説を原作に、とめどなく落ちぶれていく自堕落な男と、そうと分かっていながら結局どこまでも男に着いていってしまうひとりの女の宿命を描いた愛と悲劇の物語。  戦時中、赴任先のインドシナで、妻ある男・富岡と出会い愛し合ったゆき子。終戦後、妻と別れて君を待っている、との言葉を信じ富岡のもとを訪れたゆき子だったが、富岡はいつまでたっても態度をはっきりさせようとしない。途方に暮れたゆき子は外国人の愛人となり、富岡のもとを去る。しかし、ある日、富岡が訪ねてくると、ゆき子の心は再び富岡へと戻って行く。ところが、二人で行った伊香保温泉で、富岡は今度は飲み屋の若妻おせいに手を出してしまう……。  理屈では割り切れない男と女の業と性を冷徹なまでに妥協のない眼差しで描き切った名匠・成瀬巳喜男の代表作。全編を通して一瞬たりとも緩むことのない息詰まるほどの張りつめた緊張感をぜひとも味わっていただきたい。


1-28. 金環蝕

監督 山本薩夫
出演 宇野重吉中村玉緒大塚道子
1975年(東宝)

保守政党の総裁選挙を端に発した汚職事件を描き、政界のドス黒い内幕を暴露する。脚本は「どてらい男」の田坂啓、監督は「華麗なる一族」の山本薩夫、撮影は「股旅」の小林節雄がそれぞれ担当。


1-29. 天平の甍

監督 熊井啓
出演 中村嘉葎雄大門正明浜田光夫
1980年(東宝)

天平年間、日本仏教界の確立のために黄土に渡った四人の日本人青年僧の青春と、唐の高僧、鑒真和上の二十年の歳月をかけて渡日に成功するまでの苦難の道を描く。井上靖の同名の小説の映画化で脚本は「お吟さま(1978)」の依田義賢、監督も同作の熊井啓、撮影は「復讐するは我にあり」の姫田真佐久がそれぞれ担当。


1-30. 地獄門

監督 衣笠貞之助
出演 長谷川一夫京マチ子山形勲
1953年

イーストマン・カラーによる大映第一回総天然色映画で製作は永田雅一、菊池寛の原作「袈裟の良人」を「大仏開眼」の衣笠貞之助が脚色し、監督している。撮影は「浅間の鴉」の杉山公平、音楽監督を「続思春期」の芥川也寸志、美術監督を伊藤熹朔がそれぞれ担当している。出演者は「花の喧嘩状」の長谷川一夫、「あにいもうと(1953)」の京マチ子、「砂絵呪縛(1953)」の黒川弥太郎、香川良介、小柴幹治、「夕立勘五郎」の石黒達也、「南十字星は偽らず」の千田是也、「薔薇と拳銃」の田崎潤など。


1-31. 大殺陣

監督 工藤栄一
出演 里見浩太朗大坂志郎山本麟一
1964年(東映)

十三人の刺客」の池上金男がシナリオを執筆「十三人の刺客」の工藤栄一が監督した時代もの。撮影は「関の弥太ッぺ(1963)」の古谷伸。


1-32. ジャズ大名 

監督 岡本喜八
出演 古谷一行財津一郎神崎愛
1986年(松竹)

江戸時代末期、アメリカから駿河の国の小藩に流れ着いた黒人三人が、音楽好きの大名と出会い、城中でジャムセッションを繰り広げる姿を描く。筒井康隆原作の同名小説の映画化で、脚本は「近頃なぜかチャールストン」の岡本喜八と「南極物語」の石堂淑朗の共同執筆。監督は岡本喜八、撮影は「童貞物語」の加藤雄大がそれぞれ担当。


1-33. 十一人の侍

監督 工藤栄一
出演 夏八木勲里見浩太朗有川正治
1967年(東映)

「牙狼之介」の田坂啓、「神火101・殺しの用心棒」の国弘威雄、「兄弟仁義」の鈴木則文が共同でシナリオを執筆し、「女犯破戒」の工藤栄一が監督したアクション時代劇。撮影は「牙狼之介」の吉田貞次。


1-34. 反逆児

監督 伊藤大輔
出演 萬屋錦之介岩崎加根子松浦築枝
1961年(東映)

大佛次郎の「築山殿始末」より「月の出の血闘(1960)」の伊藤大輔が脚本を書き、自ら監督した戦国時代劇。撮影は「江戸っ子繁昌記」の坪井誠。


1-35. 陰陽師

監督 滝田洋二郎
出演 野村萬斎伊藤英明真田広之
2001年(東宝)

若い女性の間でブームとなっている実在した陰陽師・安倍晴明の物語を、豪華キャストで映画化。平安時代の京都を舞台にした壮絶な戦いを、壮大なスケールで描きだす。


1-36. 新・平家物語

監督 溝口健二
出演 市川雷蔵久我美子林成年
1955年(大映)

吉川英治原作の歴史ドラマ三部作の第1部。ロングショットを基調としたクレーン撮影は海外で高く評価され、フランスのヌーベル・バーグの作家たちを熱狂させた。


1-37. ワンダフル・ライフ

監督 是枝裕和
出演 井浦新小田エリカ寺島進
1999年(テレビマンユニオン=エンジンフイルム)

天国への入口で、人生を振り返り一番印象的な想い出を選択する死者たちと、彼らの手助けをする人々の交流を描いたファンタジックな人間賛歌のドラマ。監督は「幻の光」の是枝裕和。脚本も是枝監督自らが執筆。撮影を「肉筆浮世絵の発見」の山崎裕が担当している。主演は、モデル出身のARATA。98年度トロント映画祭出品、第46回サン・セバスチャン映画祭国際映画批評家連盟賞受賞、第16回トリノ映画祭最優秀脚本賞受賞、第20回ナント三大陸映画祭グランプリ受賞作品。スーパー16ミリからのブローアップ。


1-38. 病院で死ぬということ

監督 市川準
出演 岸部一徳塩野谷正幸石井育代
1993年(オプトコミュニケーションズ)

ガン告知を受けた患者たちの闘病の日々を、彼らと接する家族や医師らの姿を交えながら描き、ターミナルケア(末期医療)の問題をとらえたドラマ。山崎章郎の同名原作(主婦の友社・刊)をもとに、「ご挨拶」の中の一挿話「佳世さん」の市川準が監督・脚本。患者たちの姿はフィックスで据えたフルサイズのベッドの映像で終始描写され、随所に人生のイメージを四季にわたり追った映像がはさみ込まれていく、ドキュメンタリー的な手法で描いていく。キネマ旬報ベストテン第三位。


1-39. 午後の遺言状

監督 新藤兼人
出演 杉村春子乙羽信子朝霧鏡子
1995年(ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画)

別荘に避暑にやって来た大女優が出会う出来事の数々を通して、生きる意味を問うドラマ。監督・脚色は「墨東綺譚 (1992)」の新藤兼人。撮影は「墨東綺譚 (1992)」の三宅義行。主演は杉村春子と、1994年12月22日に逝去した乙羽信子。芸術文化振興基金助成作品。1995年度キネマ旬報ベストテン第1位ほか、監督賞(新藤)、脚本賞(新藤)、主演女優賞(杉村)、助演女優賞(乙羽)の4部門を受賞した。


1-40. グーグーだって猫である

監督 犬童一心
出演 小泉今日子上野樹里加瀬亮
2008年(アスミック・エース)

人気少女漫画家、大島弓子の自伝的エッセイ漫画を、「眉山」の犬童一心監督が映画化。人間と猫が織りなすキュートで不思議な日常を、小泉今日子ら人気俳優の共演でつづる。


1-41. 羅生門 

監督 黒澤明
出演 三船敏郎森雅之京マチ子
1950年(大映)

芥川龍之介の小説「薮の中」を黒澤明が映画化。第12回ヴェネチア映画祭のグランプリ、第24回アカデミー賞の名誉賞(外国語映画賞)を受賞した。脚本は黒澤と橋本忍、撮影は宮川一夫。出演は、三船敏郎、森雅之、京マチ子。


1-42. 遠くの空に消えた

監督 行定勲
出演 神木隆之介大後寿々花ささの友間
2007年(ギャガ・コミュニケーションズ)

世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲監督が、自ら書き上げたオリジナル・ストーリー。天才子役の神木隆之介演じる転校生ら、少年少女のひと夏の冒険をつづった感動ドラマ。


1-43. 切腹

監督 小林正樹
出演 仲代達矢岩下志麻石浜朗
1962年(松竹)

サンデー毎日大衆文芸賞入選作として、昭和三十三年十月号の同誌上に発表された滝口康彦原作「異聞浪人記」より「八百万石に挑む男」の橋本忍が脚色、「からみ合い」の小林正樹が監督した異色時代劇。撮影は「お吟さま(1962)」の宮島義男。


1-44. クローンは故郷をめざす

監督 中嶋莞爾
出演 及川光博石田えり永作博美
2008年(アグン)

クローン技術を題材にした及川光博主演のスピリチュアルなヒューマン・ドラマ。クローンとして生き続ける男の葛藤を、日本的な死生観の宿った深遠な映像美で語り明かす。


1-45. 家族ゲーム

監督 森田芳光
出演 松田優作伊丹十三由紀さおり
1983年(ATG)

高校受験を控えた中学生の子供のいる家族と、その家にやって来た家庭教師の姿を描く。本間洋平の同名の小説の映画化で、脚本、監督は「ピンクカット 太く愛して深く愛して」の森田芳光、撮影は「俺っちのウエディング」の前田米造がそれぞれ担当。


1-46. 二百三高地

監督 舛田利雄
出演 仲代達矢あおい輝彦新沼謙治
1980年(東映)

今世紀初頭、近代化したとは言え、列強諸国に比べ遅れをとる日本が、超大国ロシアに何故戦争を挑んだのか。そして、その戦争を背景に、政府、軍、民間といった様々な階級の人々がいかに生きたかを描く。脚本は「仁義なき戦い」シリーズの笠原和夫、監督は「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士」の舛田利雄、撮影は「トラック野郎 突撃一番星」の飯村雅彦がそれぞれ担当。


1-47. 関の彌太ッぺ

監督 山下耕作
出演 萬屋錦之介木村功十朱幸代
1963年(東映)

長谷川伸の同名小説より「虹をつかむ踊子」の成澤昌茂が脚色、山下耕作が監督した人情もの。撮影は「真田風雲録」の古谷伸。


1-48. 瞼の母

監督 加藤泰
出演 萬屋錦之介松方弘樹木暮実千代
1962年(東映)

長谷川伸の原作を「怪談お岩の亡霊」の加藤泰が脚色・監督した人情時代劇。撮影は「若き日の次郎長 東海道のつむじ風」の坪井誠。