どんな
色でも、赤(red)+緑(green)+青(blue)の3種類の
色の
並べ混色によって確実に再現できる。この3色をどれぐらいずつ混ぜ合せればいいかを表わす数量の組合せによって
色を整理する方式を
RGB方式(red-green-blue system)という。
すべての
色を
RGB表現と対応するように整理して並べると、全体としては立方体のように見える。これを
色立方体(▽図。color cube)という。
赤+緑+青の3色を混ぜ合せる度合い(ふつうはそれぞれ0〜1)の組み合せを決めてしまえば必ず一つの色が絞り込めるし、逆にある一つの色に対していろんな組み合せができてしまうこともない(例外はあるけど)。このことに基づいて
色を表現するやり方を
RGB表現という。
HSV表現は(一般に顕色表色系は)、わたしたちの
色に対する感覚を自然に表現できるが、その情報を使ってじかに
色を印刷したり表示したりすることはできない。RGB表現はこの短所を補うものとして、コンピュータによるスチル/ビデオ処理などに使われている。
コンピュータやビデオのモニタの多くは液晶か
CRTを使って作られている。液晶もCRTも、赤、緑、青の
色で光って見える発光子を無数に並べておき、そのそれぞれを強弱をつけて光らせることによって、その並べ
混色でいろんな
色を表示し分けることができるようになっている。そのため、スチルやビデオを取り扱うシステムを設計する場合には、システムのしくみを自然に考えられるようにするために、RGB表現がよく使われる。そして、その結果として、スチルやビデオを扱うシステムの多くは、内部ではRGB方式に基づいた処理を行なっている。
スチルやグラフィックスをコンピュータのためのファイルとして記録する場合には、RGB方式による表現が使われてきた。しかし、写真や放送、映画などの用途では、媒体の負荷を減らすのにもっとつごうがいいYCC系による表現が代わりに使われるようになっている。