資料シート●各科目


COS (=color-order system)

http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/bookshelf/COS.html



 の違いをはっきり区別して記録したり通信したりすることができなければ、写真や映画は実現できない。いろんなを区別して整理できれば、その中での地位を指し示すことによっての記録や通信が可能になる。このために作られたのシステムのことを(COS= color-order system)という。
 実用では、を記録/通信する場合には、ある表色系を決めておいて、その中でそのがどの地位を占めるかによって、そのを表現する。

 表色系には、の属性(色相、彩度、明度など)の組合せによってを表現する顕色表色系と、基本になる混ぜ合わせ方によってを表現する混色表色系とがある。顕色表色系は見え方によってを表現することに当たり、混色表色系は作り方によってを表現することに当たる。
 顕色表色系には、HSV系HLS系があり、混色表色系にはRGB系YMV系(とその変形のCMYK系)がある。また、この両方の特徴を兼ね備えたYCC系のような表色系もある。

 たとえば、試薬の分析に使う、反応によって現れるの表は、実際ののとおりに印刷されていなければならない(資料[絶対性])。このように、ある環境で見たあるが、別の(または同じ)環境のあると同じかどうか判断できるように、絶対値を表現するための表色系を絶対表色系という。
 これに対して、画集の[モナリザ]の肌のは、もともと周りの光りの状態によって違って見えるものなので、写真の撮り方や編集の考え方によって、(周りのほかのと揃ってさえいれば)明るめに印刷してある画集と暗めに印刷してある画集とがあってもおかしくない。このような場合は、その印刷機やモニタで作れるの全体の中でそのがどのに当たるのかという相対値(relational value)が表現できなければいけない。このための表色系を相対表色系という。

 以外でも、目や耳で感じられるものを記録/通信するには、絶対値(absolute value)を表現しなければならないか、相対値を表現しなければならないかによって、それぞれに合った方式を使い分けなければいけない。

方式
特性の組合せ
例:
赤の表現

例:
白の表現

用途
HSV
色あい
鮮やかさ
明るさ
0 1 1
0 0 1
(ほかにも)

RGB



1 0 0
1 1 1
コンピュータ一般
モニタ
CMYK
イエロー
マゼンタ
シアン

1 1 0 0
0 0 0 0
印刷
YCC
輝度
赤色差
緑色差
(または青色差)
1 0 -1
1 -1 -1
ビデオ
TV
JPEG
MPEG
CTT
色合い
黒さ
白さ
1 0 0
0 0 1
(ほかにも)
オストワルト表色系

よく使われるの表現法
例として掲げたのは一つの典型で値の幅や基準の決め方は場合によって違う

 マンセル系と同じように、YCC系に対しても、の見え方をそのまま再現できるように、とその属性の値とを厳密に決めたCIE系がある。そもそもTVのYCC系はCIE系に基づいて決められている。


HTMLでのの表現


 ウェブの内容や表現を記述するための形式としてHTMLが使われている。HTMLでは、を表現するための形式として、RGB法に基づいた#FFFFFF形式によるのと、名前によるのと2種類が準備されている。つまり、字、罫、背景などの要素のを書き表すには、この二つの形式のどちらかを選んで使えばいいようになっている。
 名前はよく使いそうな約140種類のだけに対してあらかじめ定められている(資料[HTML色名前一覧])。したがって、いつも使っている呼び名で指定しても通用するとは限らない(だいたい日本語が通用しない)。また、指定できるの種類は#FFFFFF形式よりもずっと少ない。



映像 スチル


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04-05-10