戻る   NAND 回路 (NAND circuit)



NAND は Not AND の略語で、 "ナンド" と読みます。
論理回路の一種で、 その名の通り AND 回路 の出力を反転したものが出力されます。

AND 回路はすべての入力端子に 1 が入力されたときのみ 1 を出力しますから、 NAND 回路は すべての入力端子に 1 が入力されたときのみ 0 を出力します。

回路記号は、 AND 回路の後ろに NOT 回路 の後ろにある小さい円がついた形になっています。 この円が信号を 0 から 1 、 1 から 0 に反転させることを表しているからです。

NAND 回路の動作をスイッチと電球の回路で例えると、 下図のような、 スイッチ2個が並列に接続されているような形になります。
(ただしこれは押しボタンスイッチスイッチで、 普段は ON ですが押すと OFF になります。 そしてスイッチを押していない(ON)ときは 0、 押すと (OFF)1 と考えます。)

スイッチの ON は 0、OFF は 1 、電球の点灯は 1、消灯は 0 と読み替えれば、 「電球回路」 の表は NAND 回路の真理値表と同じであることが分かります。






上図の NAND 回路入力部の数字、 回路図のスイッチの付近、 あるいは真理値表をマウスでクリックすると、 状態を変えることができます。




ドア表示灯 左の写真は上図のように、 押すと OFF になるスイッチをたくさん使っている例です。
車のダッシュボードにあるドア警告灯です。
それぞれのドアにはスイッチがついていて、 ドアが閉まるとスイッチが押されて OFF になるようになっています。
スイッチはすべて並列に接続されているので、 ドアが全部閉まるとランプが消えます
警告灯が消えれば大丈夫、 発車 OK です。




関連事項:  OR 回路   NOR 回路

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*1 実際の車では、 このようなランプは直接スイッチにつながっているのではなく、 コンピュータで点けたり消したりされています。 従って必ずしも 「押すと OFF になるスイッチ」 でなくても、 押すと ON になる普通のスイッチを使って、 「すべてのスイッチが ON になったらランプを消す」 というプログラムを書けば一見同じ働きになります。 ただしこの場合、 スイッチが故障して ON にならなくなると、 ドアが開いてもランプは点きません。
このようなトラブルを防ぐため、
非常停止のスイッチやこのような警告灯の回路には、 「普段は ON」 タイプの押しボタンスイッチが使われています。

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update: 2013.11.29  address