作品/[三月劇場]

[映画の食卓-僕の食卓]
(10)




http://www.infonet.co.jp/apt/March/Aki/Eat/10.html




 連載9回目にして初めてファンレターなるものがきた。

 実は、この連載[映画の食卓-僕の食卓]は、全部で三つのサイトに載っている。
 ひとつはいうまでもなく僕のサイトである[とら新聞 静岡支局]である。[とら新聞・静岡支局]は毎号更新してしまうので、バックナンバーは読めない。
 もうひとつは友人の石原が作っている[三月劇場]というサイトである。[三月劇場]ではすべてのバックナンバーを注釈付きで観ることができる。コケモモを食べていた映画がなんだったのかを知りたい方はこちらのページをのぞいてほしい。[三月劇場]は、本来は石原のデータベースを主体としたサイトで、今はなき[こむ]の全記事や[ガロ]のほぼ全記事+表紙が検索できる。ここで観られる表紙はサムネールながらすべて実写だ(僕が寄付したのだから)。そのほか、石原本人の映像作品仲間の活動記録、さらに恥ずかしながら僕の脚本小説/詩もなぜか自分のサイトではなくこちらに載っている。
 そして三つ目が、今回ファンレターが来た[FJMOVIE/日本映画街フォーラム]のページである。 のがみさんの紹介でメールを交換するようになった小薗賀津雄さんが[映画の食卓-僕の食卓]を載せてくれている。ただしこのページはニフティ会員専用らしいので、残念ながら、僕自身はまだのぞいて観たことがない。

[とら新聞] 静岡支局
http://plaza.across.or.jp/
~nagatosi/
三月劇場
http://www.infonet.co.jp/
apt/March/index.html
日本映画街フォーラム
http://www.nifty.ne.jp/
forum/fjmovie/

 さて、ファンレターである。正直言ってこういうのをファンレターというのかどうか3日ほど考え込み、考えるときにはパチンコへ行くことにしているので、そこで3万円ほどすり、先ほどから3時間かけてこの文章を書いているというわけである。そのファンレターというのはこういうものであった。

 [まんぷく食堂]というのは秋田にあったのですね。数年前まであったのであれば,私も見かけている可能性が大です。駅前再開発で移転したということは新幹線側にあったんでしょうか?

 これは、どちらかというとお問い合わせというべきだろう。しかし初めてのお便りであるのでもちろんうれしい。なにしろ、100号記念の原稿募集をあちらこちらにメールしているのだが、誰一人として原稿を送ってこないのだ。ここは、思い切って力を入れて返事を書くこととしよう。

 秋田駅の古くからある出口に立つと、右の方にジャスコが、そしてその先にパチンコ屋が見えると思います。そちらの通りに行くと[まんぷく食堂]はありません。左に見える通りを山王に向かって歩いてください。左に入る通りに注意しながらしばらく行くと、通りに入ってすぐに[まんぷく食堂]があります。

 困った、回りくどく書いたのに、これで終わってしまった。

 秋田へ行ったのは3年前で20年ぶりのことだった。そのとき行ったのは炭火焼の鳥を食わせてくれる[わかこま](漢字は忘れた)とジャズ喫茶[ロンド]だった。どちらももうなくなってしまったかと思ったが、20年前とおなじように秋田の町にたたずんでいた。
 秋田の名物といえばハタハタ、稲庭うどん、キリタンポ、ショッツル鍋などであるがギバサも忘れがたい食べ物である。ギバサは茶色く汚い海藻だが熱湯をかけると、鮮やかなエメラルド色に変身する。ねばりもあって納豆のように糸を引く。これを酢醤油でいただくのだが、とてもおいしかった記憶がある。秋田以外でも売っているのかもしれないが、きっと違う名前なのだろう(第12章参照)。

 ところで、みなさんは海藻を食べるシーンのある映画というものを観たことがあるだろうか。残念ながら僕自身は記憶がない。ところてんを食べている映画も記憶がない。
 そういえば、京都で食べたところてんは黒蜜がかかっていた。あの時は、泥で作った映画館(>注00)で暑さをしのぎながら、時代劇と現代劇が混じったような、たぶん水俣の映画を観ていた。石橋蓮司が出ていたけれど、題名を忘れてしまった(>答01)。
 京都はいつも、むちゃくちゃ暑いか寒い時しか行ったことがなく、どの記憶も暑気当たりのかなたに薄れがちである。この時、僕は役立たずなスタッフとして踊りの手伝いをしていたのだが、その主催の麿赤児の主演映画[闇の中の魑魅魍魎]を高校時代に観たのも京都だった。

 ほかに海藻を食べている映画を見た人、記憶している人はぜひ連絡してほしい。

Fri, 15 Oct 1999 00:15:01
森島永年


00
 [鬼の市](または[亜細亜の巷 鬼市場]。87- 07-23〜08-25)というアートフェスティバルのために作られた特設劇場。[大駱舵艦][羅生門]の公演をしているかたわらで[1000年刻みの日時計]が上映され、屋台ではチャイを購っているというカオスなものだった。
 会場は五条七本松の空地。現在はたぶん京都リサーチパークの構内になっているのだろう。

01
 別にクイズというわけじゃないから教えちゃいます。この時の上映は、[1000年刻みの日時計 牧野村物語](87)のプレ上映でした。






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[三月劇場]


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