戻る DRAM (Dynamic Random Access Memory)


DRAM セル DRAM のメモリセルはコンデンサ1個と トランジスタ1個でできています。

コンデンサは電荷を一時的に蓄える働きがあり、この電荷の有無によって メモリセルの記憶データが "1" であるか "0" であるかを表します。

トランジスタはスイッチの働きをしています。ワード線が "0" のときは OFF、 "1" になると ON になって、コンデンサに電荷があれば ビット線に信号が現れます。



コンデンサの放電

コンデンサに蓄えられた電荷は放っておくと、上図左のように、 時間とともに漏れてなくなってしまいます。
このため、DRAM では、電荷が完全になくならないうちに充電を繰り返すことによって 記憶を保持します (上図右)。 この動作を 「リフレッシュ」 といいます。 リフレッシュの間隔は、1/10,000 秒程度です。


下図は4ビット×4ビットの DRAM のメモリセルアレイです。 トランジスタは 「スイッチ」 に置き換えて描いてあります。

"1" を記憶しているメモリセルのコンデンサはピンクで表されています。 しばらくするとピンクの色が次第にうすくなり、消えそうになるとまたもとの濃さに戻ります。 このように、色の変化で DRAM のリフレッシュのイメージを表しています。

任意のセルをクリックすると、そのセルのデータが読み出されます。
そのセルと同じワード線に接続されているすべてのメモリセルの トランジスタが ON になります。 コンデンサに記憶されている情報はすべてのビット線に送られますが、 選択されたセルが接続されているビット線のみが出力データとして読み出されます。

セルをクリックするたびに、選択されたワード線とビット線が赤色に変わり、 出力データとアドレスが図の下方に表示されます。


ボタンの説明

  1. "CLEAR" ボタンをクリックすると最初の状態 (すべてのトランジスタが OFF)に戻ります。
  2. この状態で "WRITE" ボタンをクリックした後、任意のセルをクリックすると、 セルのデータが書き換えられます。
  3. "<<" ボタンをクリックするとリフレッシュの表示が遅く, ">>" ボタンをクリックすると早くなります。




関連項目:  講義資料/SRAM *J


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*1 この図は、下図の回路を使って作成しました。 とりあえず手元の部品で作りましたが、C、R の値などはもっと適切なものがあるかと思います。 中ほどの NOR 回路の部分は、 555 の出力を微分するためのものです。 これによって、約 5μsec だけトランジスタが ON になります。
トランジスタは 2SC タイプのスイッチング用なら何でもいいです。 右端のコンデンサ、 473 が主役で、図には示していませんが、 実際は放電時間を調整するために抵抗(10kΩ)を並列に接続しています。


2005.02.02   address