戻る DRAM (Dynamic Random Access Memory)



DRAM は "Dynamic Random Access Memory" の略語で、 「ディーラム」 と読みます。 主としてコンピュータの主記憶装置 (メモリ) に広く利用されています。

DRAM Cell DRAM のメモリセルは、 左図のようにトランジスタ 1 個とコンデンサ 1 個でできています。
コンデンサには電荷を一時的に蓄える性質があり、 コンデンサに電荷があれば 1、 なければ 0 とすることによってデータを記憶させることができます。
しかしコンデンサの電荷は放っておくとすぐに失われるので、 記憶を保持するためにつねに再充電を繰り返す (リフレッシュ) 必要があります。 このため "Dynamic" の名があります。
新聞の記事などには 「記憶保持動作が必要な 随時読み出し書き込みメモリー」 という説明がつくことがありますが、 "random access" はアドレスによってデータの読み書きに必要な時間に本質的な差が生じない性質ですから、 「随時」 という言葉がいつも気になります。

トランジスタはスイッチの働きをしています。 普段は OFF ですが、 データの書き込み、 リフレッシュ、 読み出し等の度に ON になります。
メモリセルはトランジスタ、 コンデンサ各1個だけですむため、 他の方式のメモリに比べて集積密度を上げることができます。 チップ面積が同じであれば記憶容量が多くなり、 同じ記憶容量であれば価格を安くできます。

最近は記憶容量が 512M ビットの DRAM がよく使われています。 1個のメモリに、 新聞なら約 2700ページ分程度の文字データを記憶することができます。
左はノートパソコン用 512M バイトのメモリボードの例です。
パソコンのデータは 8 ビット単位で扱われるので、 メモリも 8 個セットです。 裏面に残りの 4 個が実装されています。


関連事項:  DRAM  RAM


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*1 「読み出し書き込み」 に相当する語も "DRAM" の中にはありません。 "Dynamic Random Access Read Write Memory" と呼ぶのが正しいのでしょうが、 習慣的に "Read Write" は省略され、 "DRAM" と称されています。

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update; 2013.02.09  address