戻る SCSI (Small Computer System Interface)


"SCSI" は、 「スカジー」 と読みます。
コンピュータ用語の中でも、 読み方も意味も、 分かりにくいもののひとつです。

SCSI は、 パソコンに外付けのハードディスクや MO ドライブ、CD-R, CD-RW ドライブ などの周辺装置を接続する方式 (インターフェイス) で、 これらの機器をパソコンに接続するには、 「SCSI ケーブル」 という専用ケーブルを使用します。


SCSI コネクタ ところが、 SCSI で接続される周辺装置では、 使用されているコネクタが必ずしも統一されていませんので、 SCSI ケーブルにはたくさんの種類があります。 左の写真はコネクタの一例です (左端のものは フルピッチ の 50 ピンコネクタですが、 さすがに、 現在ではまず見かけません。 写真が小さいので分かりにくいかもしれませんが、 右の二つのコネクタも、 嵌合部の形状が全く違います)。 機器のコネクタに合ったケーブルを探すことから始めなくてはなりません。


SCSI


SCSI 機器には2個のコネクタがあって、 上図のように SCSI ケーブルで 7 台まで数珠つなぎにできます (これを、ディジーチェーンといいます)。 いちばん端に接続された機器には 「ターミネータ」 というものを 接続
します。

さらに、 このようにして接続された何台かの SCSI 機器を区別するために、 それぞれに重複しない ID 番号をつけます。 これには種々のタイプのスイッチが使われていますが、 下図右はその一例です。

ターミネータ
ターミネータ (上)
ID 設定スイッチ
ID 設定スイッチ

このように、 SCSI インタフェースを使用して、 ハードディスクや MO ドライブ、 CD-R/RW ドライブ などをパソコンに増設することができます。

SCSI は、 Small Computer System Interface の略で、 パソコンと周辺機器との間でデータを交換するために 1985年に作られたインターフェイスの規格です。 その後、 SCSI-2、SCSI-3 などの新たな規格も生まれました。

しかし、 SCSI には、 ターミネータだ、 ID だというわずらわしさがあります。 ディジーチェーンも簡単に見えますが、 例えば中間の機器を1個取り外すのは結構面倒です。
最近では周辺装置の種類を問わず、 もっと気軽に取り扱える USB などが普及し、 ハードディスクや MO ドライブ、 CD-R/RW ドライブなども USB で接続されるようになりました。

SCSI のお株は、 すっかり USB に奪われてしまったようです。



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*1 コネクタのピンのピッチが 1/10 インチ (2.54mm) のものをフルピッチ、 1/20 インチ (1.27mm) のものをハーフピッチといいます。
*2 ターミネータが内蔵されているものもあります。 その場合は、いちばん端に接続された機器の内蔵ターミネータだけを有効にさせます。

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update: 2009.11.15  address