|
|
正孔 (hole) |
| 電子機器で使われている半導体、
トランジスタや IC の材料のほとんどはシリコン(珪素、silicon)です。 シリコンの純粋な結晶は、比重 2.0、融点 1,420℃、抵抗率 約103Ωcm です。 同じ4価元素の炭素のように、ダイヤモンドと同じ構造の結晶を作りますが、 ダイヤモンドはキラキラと美しいのに対して、シリコンの結晶は灰色で硬い石のようなものです。 しかし、高純度のシリコンの結晶に硼素のような3価の元素を極微量加えると、 見た目は相変わらず灰色の石であっても、電気的な性質は一変し、 シリコンはダイヤモンドよりも 「輝かしい」 ものに変ります。 |
| 3価の元素はシリコンに比べて電子の数が1個少ないので、
硼素原子のまわりには電子が不足している空席 (左図ピンクの円の部分) ができます。 電子はマイナスの電荷を持っていますが、電子の空席は単なる空席ですから電荷がありません。 しかし、マイナスの電荷を持った電子で満たされているシリコンの結晶の中で、 不純物原子の近傍にある空席は、まるでプラスの電荷を持った電子のように見えます。 それで、これを 「プラスの電荷を持っているように見える空席 (孔)」 と言う意味で、 正孔 (hole) といいます。 |
2003.03.15 ueyama@infonet.co.jp