戻る フロッピーディスク (floppy disk)


3.5インチ Floppy Disk フロッピーディスク装置は補助記憶装置のひとつです。

フロッピーディスクは 1972年に IBM 社によって開発されました。
“floppy” は 「柔らかい、 ばたつきやすい」 というような意味ですが、 磁性物質を塗布した薄いプラスチックの円盤にデータを記録します。

当初、 ディスクの直径は 8インチ (約20.3cm) もありましたが、 1976年に Alan Shugart 社が 5.25インチ (約13.3cm) のフロッピーディスクを開発しました。
現在使われている 3.5インチ (約8.9cm) のフロッピーディスクは、 1981年にソニーが開発したものです。


      8インチ          5.25インチ    3.5インチ

8インチや 5.25インチのフロッピーディスクの紙製のジャケットには、 データを読み書きするための長円形の穴があり、 ディスク円盤が露出しています。 ホコリがたかったり、 指紋をつけてしまってはいけないので、 袋に入れて保管するようになっていました。


下図は 3.5インチのフロッピーディスクを分解したものです。 薄いプラスチック製の磁気ディスク円盤が、表裏2枚のケースに挟まれています。 ケース内面にはライナーという不織布が付けられていて、 ディスクの回転により静電気が発生するのを防いでいます。
ケース上部にはシャッターがはめ込まれて、 通常は磁気ディスク表面に触れることができないようになっています。
ケースの左下にはライトプロテクト用のノッチがあって、 これを下に動かすと、データを新たに書き込んだり消去したりできなくなります。 重要なデータが書き込まれているフロッピーディスクは、 ライトプロテクトをして保管すると安心です。


floppy disk parts

フロッピーディスクは小さくて安価で手軽な記録媒体ですが、 記憶容量は 1.44MB しかありません。
当初はそれで十分でしたが、 コンピュータの機能が向上し、 複雑な処理もできるようになってくると、 パーソナルコンピュータで取り扱うデータ量も次第に大きくなっていきました。
数 100kB や数 MB という文書ファイルも珍しくなくなってくると、 フロッピーディスクには保存できない、 あるいはフロッピーディスクで読み書きするには時間がかかるため、 次第に MO や CD-R などの、 記憶容量の大きいメディアが利用されるようになりました。

現在では、 パーソナルコンピュータからフロッピーディスクドライブの姿はほとんど消えました。 一部でまだ需要があるようですが、 フロッピーディスクそのものの姿が消えるのも、 時間の問題かも知れません、



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update: 2008.05.24  address