戻る   ASCII (American Standard Code for Information Interchange)



ASCII は ANSI (American National Standards Institute; 米国規格協会) が 1963年に定めたキャラクタコードです。
「アスキー」 と読みます。

コンピュータが扱えるのは 2 進数の数値だけですから、 文書データをコンピュータで処理するには、 文字を数字に置き換えなくてはなりません。
ASCII では文字を 7 ビットの数字 2 進数 で表わしています。

下図は ASCII コード表です。
8 列 × 16 行、 全部で 128 文字が入る表の中で、 たとえば "A" という文字は 0 から数えて 4 列目、 0 から数えて 1 行目にあります。 表のいちばん上と左にあるのは 16 進数 で表したこの列・行の数字で、 横方向には 0 から 7 までの 8 列、 縦方向には 0 から F まで 16 行あります。
"A" は 4 列目の 1 行目なので、 列・行の順に読んで 41 が "A" の文字コードです。 16 進数の 41 を 2 進数にすると 1000001、 10進数だと 65 です。 これが "A" につけられた背番号です。
文字が数字に置き換えられたので、 2 進数の数値だけしか扱えないコンピュータにも、 背番号を頼りに、 文字データを扱うことができるようになります。 ASCII を使うコンピュータはみな、 「65 番目の文字といえば "A"」 というわけで、 互いに文書データの交換や処理ができます。

ASCII Code


しかし ASCII は "American Standard Code for Information Interchange"、 つまり 「情報交換のためのアメリカ標準コード」 です。
英語にはよくても、 このままでは使えない国もあります。
そこで 1967年に国際規格化 (ISO 646 されるにあたって、 上図の青い部分、 23 は "" か "£"、 24 は "" か "" を選択し、 ピンクの部分は各国で自由に定めてよいことになりました。
イギリスやイタリアなどは 23 を "£" にし、 ドイツやフランスはピンクの部分に ""、 "" などの文字を割り当てています。 日本は 5C の "" (バックスラッシュ) を "" (円記号) に、 7E の "~" (チルダ) を "" (オーバーライン) に置き換えて JIS コード (JIS X 0201) としています。

001F および 207F、 図では薄いグレーの部分に収められているのは文字ではなく、 制御文字 (control character) と呼ばれるものです。 例えば 08 の "BS" (Backspace) はキーボードの "BS" キーのコードで、 カーソルを戻して一文字削除する機能があります。 09 の "HT" (Horizontal Tabulation) は "TAB&" キーに対応していて、 カーソルの位置を一定の桁数だけジャンプさせます。 また 20 の "SP" は間隔 (スペース) です。



関連事項: キャラクタコード (コンピュータの原理)  キャラクタコード (用語解説)  2 進数


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*1 ISO: International Organization for Standardization.

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update; 2013.02.17  address