作品●[三月劇場]

[映画の電算室]
02




http://www.infonet.co.jp/apt/March/Ido/EDP/02.html




 ふーんだ。[映画の電算室]の時間だよっ!

 2回分送っといたら、編集長ったら一度に載せちゃうんだもーん。週刊大百科[アルファ]ですかっ!
 書くのが遅れて穴開けたらいけないと思って、手元に溜めといてもらおうと思ってたのに。
 それに、狭い所にぎっしり詰め込むからめっちゃくちゃ字が小さくて読めないぢゃないですか。バリアフリーバリアフリー!。俺なんか本は10級よりも小さかったら絶対に読まないんですからねっ。
 ぶつぶつ。

 さてその"10"だけど、編集長はともかく業界以外の方はご存じないと思うんでご説明しとくね。これはグラフィックデザインの世界でモノの長さっていうか、特に字の関係の大きさを表わす単位で、1級が(1/4=0.25)mm。だから、10級ってのは2.5mmってコト。
 "Q"って書く人もいるけど、確かに、忙しい時に"級"みたいな画数の多い字、よう書かんわ。
 あと、H("は"と読む。どいーっちゅ!)って単位もあって、これはQと全く同んなじ。別名""(これもあんまし書きたくない字)。
 何で同んなじコトを表わす単位が二つあるかって言うと、字の大きさを表わす時はQ、それ以外の、字と字との間の長さとか線の太さを表わす時はHを使うって慣わしなんだって。

 ところで、合衆国ってのはみんなリチャードくんなわけで、"メートル法で言わんといてや"の世界だもんで、長さの単位もヤード/ポンド法ベース。火星ロケットやかてそら落ちるわ。
 あの人たちは、字の大きさなんかを測るのにポイントって単位を使うんだよね。1ポイントは1/72インチ。1インチは24mmだっけ?ということは、えーとえーと...。
 (ブチ切れ)米帝ヤード/ポンド法の横暴を許すな〜!
 (はっわたしは何をしてたのかしら?)でもフトわれに帰ってみれば、メートル法だってナポレオン帝国の産物、尺貫法は秦始皇帝帝国の遺産。単位を統一するということは世界を統一することと裏表なわけで、結局は、俺たち一人一人がどの帝国を選ぶかってことなんだよね。やっぱり、コナン大帝もおっしゃったように、"要らぬ。わが妻とわが王国は我が手で勝ち取る"なのだ。
 ちゃーうって。未来少年でも名探偵でもないってば。年末恒例"デイズ"(End of Days、99/The 6th Day、2000)なあの人、昔は格好よかったのになぁ。これは[キング-オブ-デストロイヤー](Conan the Destroyer 、84)の方ね。

 何の話しだっけ?えーと1ポイントが何ミリかって計算はあきらめることにして、代わりと言っちゃ何ですが、みなさんがいつもコンピュータのスクリーンの上で見ている字が、日本字ならたいてい12ポイント。概算4mm。
 そう、コンピュータの世界って、難儀なことにポイントな世界なのだ。
 ポイントって単位を作ったのは、ディドーって方なんだけど、それにしても、何で1/72なんだろーね。
 72って割り切れる数(つまり約数)がいろいろあるぢゃん。だから、縦1インチにちょうど何行並べたいって時に、(よほど変な字数でない限り)必ずきっちりした大きさの字が使えて便利。これがもし1/100インチなんかだったらもう大変。ちょうど3行並べるとなると、33ポイントで3行と1ポイントのスキ間1行だけ空けないといけない。割り切れるかどうかって大切だよね。そう言えばあの映画(ネタバれるから分からない人はクリックしないでね)、もう見た?
 10行並べる時は?そんなにたっぷり行数があるんなら、端数の2ポイント、どっか2行にうまーく1ポイントずつ分けて散らばしちゃえばいくらでも調整つくぢゃん。
 ディドーさんはそれが分かっててそう決めたんだって?ま〜ぁね〜。だって、縦はいいけど、横はどうすんのって。
 どの字も幅が同じなのは日本字が特別(ハングルもそうかな)。アルファベットはいちいち字によって字の幅が違う。たとえば、お手元のコンピュータで、菱形モード(ウィンをお使いの方は[直接入力]モード)で"i"を10個打って、それを"w"を10個打ったのと比べてみて。ずいぶん幅が違うよね?書体にもよるけど、"w"の幅は"i"の5倍にもなることがあるんだって。だから、等分に字を配分するってことはそもそもディドーさんには無理だった。
 もしかして、ディドーさんは、遠い将来、日本という極東の国でコンピュータを使ってグラフィックデザインを生業にしているのがみ編集長のためを思って1/72を選んどいてくださったんだろうか?それって、もしかして、i?

 最近はいい加減になっちゃったみたいだけど、マックはスクリーン解像度の標準が72dpi(dots per inch)。これは、スクリーンに点を1個(つまり1ドット)打つと、それが同時に1ポイントになるってことなんだよね。これが100dpiだと、1ポイントの線は1.388...ドット幅、2ポイントの線は2.777...ドット幅ってことになって、どこに線があるやら分かんなくなっちゃうんだよね。
 そーですよ。そこでウィン機で100dpiで使ってるキミ、キミのことですよっ。Illustratorなんかで細い線を並べて引いたのを見るとモワレになってない?ウィンだからって遅くはありません。すぐ72dpiに直しておきましょう!

 [ザ-ビーチ](The Beach。2000)、デカプリオの映画ってって売ってたけど、もう一つの見方は、"失われた70年代"の物語りとして見るという見方。音楽だって70年代ドラッグ文化の方を向いてるみたいだし。
 でも、2000年の天国探しの道中は、すでに過去に遠去かった"現代"の黙示録(Apocalypse Now、79)の地獄廻りとは違って、道行きに死体が山をなしているわけでも業火が燃え盛っているわけでもない。むしろ、天国(象徴として言ってるんだけど)なんかがあるせいで人は死んでいく。
 何やってたんだろうね?30年前の俺たちって。
思ってみてごらん 国境なんかない
思ってみてごらん 天国なんかない
Imagine
ジョン-レノン


映画コンピュータ美術/デザイン




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