科目学習書●[コミュニケーション実習D(メディア)]

[MTV]
実習の手順
(FinalCut を使う場合)
△
http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/Communication/MTV/iMovie.html
始めの回
○参考作品の鑑賞
有名なミュージックビデオをいくつか見てみよう。

△
[夢の中へ] [A Hard Day's Night] [Loose Yourself]
この単元では、内容については互いに全く関係のないカット(ここではニュースやCM)を、動きや色の組み合わせだけを考えて細かくつなぎ合せていき、その切り替わりによってリズムを生み出す手法を使う。参考のために見てきた作品の中では、[Loose Yourself] (テーマ曲として使われた映画 [8 Mile] の断片を使っている)が最も近いかもしれない。
実際のミュージックビデオでは、作品によっていろんな表現の手法が使われている。それに、ミュージックビデオはこう作らなければいけないという規則があるわけでもない。この単元では一つの手法しか学習できないが、ほかにもたくさんの手法や表現があることは忘れないでほしい。
○
作例の鑑賞
これまでにこの単元の学習に参加した
学生の作品を見て、どんな作品が作れるのか感じをつかんでおこう。
○
全体の流れの把握
課題の実習で必要になる作業を見せてもらって、全体の流れ(▽図)の感じをつかんでおきなさい。
○(ルールの説明)
ディスクの運用
この科目の学習では、コンピュータに内蔵されているハードディスクをみんなで分け合って使う。
ほかの学生も同じディスクを使うので、操作を間違えるとほかの学生の作品や素材を壊してしまうかもしれない。それを防ぐために決められているルールについて説明を聞きなさい。そして、ディスクのどこに何が置いてあるのか(置いてもいいのか)判断できるようにしておきなさい。
○(操作の説明)
アプリケーション
ビデオの編集とか再生などのような、特別な目的のために作られている専門的な機能を
アプリケーション(application>アプリ)という。
この実習では、いろんなアプリケーションを切り替えながら使っていく。それに備えて、アプリケーションを起動したり終了させたりする操作について説明を聞きなさい(→用紙
[アプリケーション])。
○
素材(オーディオ)を聞いてみる
曲のフォルダにはいろんな曲が収録されたオーディオファイルが置いてある。
QuickTimePlayerを使って一つずつ聞いてみなさい。
○素材(オーディオ)を選ぶ
イメージを浮かべやすい曲を背景曲として一つ選びなさい。
[注意]
アプリケーションを指定しないで曲のファイルを開いてしまうと、QuickTimePlayer以外のアプリケーションが起動してしまうことがある。
もし操作の分からないアプリケーションを起動してしまったら、無理をしないですぐ先生に相談しなさい。
[注意]
コンピュータの負担を減らすために、聞いたあとの曲ウィンドーは必ず閉じておきなさい(古いウィンドーは自動的に閉じてくれるようになっているかもしれないけど)。
ウィンドーを一つ広げるたびに少しずつコンピュータの能力は消耗されていく。そのため、ウィンドーをいくつも開いたままにしておくと、コンピュータの反応が操作に追いつけなくなる(または反応できなくなる)ことがある。
中の回
○(操作の説明)
アイテム
この実習では(この科目のほかの単元の実習でも)、いろいろなフォルダを使う。それに備えて、いろんなアイテム(特にフォルダ)を追加/削除したり、名前や置き所を変えたりする操作について説明を聞きなさい(→用紙
[アイテム])。
○
個人フォルダの準備
作ったばかりのマニュアルの記事の確認も兼ねて、この科目で使う個人フォルダを(正しい名前で正しい置き所に)作りなさい。
二人掛けになっている場合も、一人が一つずつ個人フォルダを作っておきなさい(このあとのいくつかの作業も同じ)。
○課題フォルダの準備
この単元で使う課題フォルダを(正しい名前で正しい置き所に)作りなさい。

課題フォルダは、それぞれの単元の作品や素材のファイルを入れておく場所として使う。
○(操作の説明)
白紙のウィンドー(実際は一覧ウィンドーと出番ウィンドーの対)を開く
白紙のウィンドーを開く操作を先生から聞いて、マニュアル(
[ムービ (白紙を開く)])を作りなさい。
○(操作の説明)
保存
(もし以前の課題で習っていなければ)別紙に保存/もとのファイルに保存+復帰の意味と操作を先生から聞いて、マニュアル(
[別紙に保存/もとのファイルに保存+復帰])を作りなさい。
○白紙の作品ファイルの作成
作ったマニュアルの記事を確かめながら、白紙のウィンドーを開いてみなさい。

白紙のウィンドーを開く時に聞かれるプロジェクトの属性については、▽表のように設定しなさい。
いくつかのウィンドーが開くので、すぐ、そのうちの楽屋ウィンドー(出番ウィンドーでもいい)を保存しなさい。
ウィンドーを保存する時に聞かれることがらについては、▽表のように指定しておきなさい。
書式
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場所
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さっき作った課題フォルダの中
(他人も同じ名前のフォルダを持っているので>絶対に間違えないようにしなさい)
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名前
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"MTV"など
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このほかについては、コンピュータから勧められたままにしておいてかまわない。
このあとの実験や制作では、ここで作ったプロジェクトファイルを開いて現れるウィンドーを使ってもいいし、開いたままになっているウィンドーを続けて使ってもいい。
プロジェクトファイルはなるべく早く作っておいた方がいい。
白紙を開いたまま別紙に保存しないで使っていると、いくつかの処理については思い通りにやってもらえなくなる。
○(操作の説明)
出番ウィンドー
出番ウィンドー(タイムラインウィンドー、timeline pane。▽図)のしくみと、その中で出番を追加(ファイルから)/削除したり、ずらしたり、切り詰めたりするのに必要な操作を先生から聞き、マニュアルを作りなさい(→用紙
[ムービ (出番)])。

○(操作の説明)
モニタウィンドー
モニタウィンドー(monitor pane。▽図)を使って、作品/出番を再生するのに必要な操作を先生から聞き、マニュアルを作りなさい(→用紙
[ムービ (再生)])。

○
背景曲の出番を置く
すぐ前に作ったマニュアルの記事を確かめながら、曲フォルダのウィンドーから出番ウィンドーのトラックに、選んだ曲のファイルのアイコンを落しなさい。
曲の出番ができるので、それをトラックの左端に寄せなさい。
オーディオトラックが二つ以上ある場合は、必ず
指示されたトラックを使いなさい。ほかのトラックはあとで別の用途に使う。
これで作品に音がついた(絵はまだない)ことになるはずなので、それを確かめなさい。
○(操作の説明)
モニタウィンドー(続)
モニタウィンドー(monitor pane。▽図)を使って、一覧を再生するのに必要な操作を先生から聞き、マニュアルを作りなさい(→用紙
[ムービ (再生)])。

○素材(ビデオ)を聞いてみる
ニュースのフォルダにはニュース(+CM)のいろんな映像が収録されたムービファイルが置いてある。
QuickTimePlayerを使って一つずつ見てみなさい。

○ニュース(+CM)の出番を置く
すぐ前に作ったマニュアルの記事を確かめながら、一覧ペーンから上端のトラックにニュースのビデオを落とすことによって、(所どころでいいしずれていてもいいから)絵が見えるようにしてみなさい。
この課題に限らず、出番ペーン(一覧ペーンでも同じ)の内容は、10分に一回ぐらいは保存しておくようにしなさい。
終りの回
○(オプション)
メロディチャートの作成
プロジェクトを再生して、選んだ曲のメロディの展開を調べ、絵を当てなければならない範囲についてのメロディチャート(▽図)を立てなさい。特に、次のことはよく調べておきなさい。
・絵の選び方/並べ方を決めるのに使う要素
・反復
・強弱
・切る/つなぐ点を決めるのに使う要素
・向きの変化
・強さの変化
○(オプション)
基本モチーフ
一覧ペーンを使って、ニュース/CMのファイルの内容を一つずつ見てみなさい。基本モチーフ(motivation=2小節=曲にもよるけれど8秒ぐらい)に使えそうなものがあったら、一覧ペーンから出番ペーンの上トラックに入れ、曲と合せてみなさい。
上トラックにニュース/CMを入れると、オーディオトラックにその本来のオーディオが現れることがある。こちらはじゃまになるし使わないので切り取っておきなさい。
基本モチーフがだいたいつながったら、それぞれの出番について、前後を詰めたり(場合によっては)繰り返したりして調節し、音の側のリズムやメロディの切れ目と絵の側の切れ目とが上下に揃うようにしなさい。
○(オプション)
変形モチーフ+対立モチーフ
基本モチーフのビデオをそのあとの各モチーフにそれぞれ写しなさい。
それから、メロディや演奏に使われている楽器の変化に合わせてクリップの一部を(時には全部を)ほかのクリップと取り替えていきなさい。
曲に合わせてビデオを素材から組み立てていくには、いくつかの基本的な手法がある(資料
[MTVのための編集の定跡])。
・どう切り替えるか
・どう繰り返すか
・どう差し替えるか
宿題
編集の作業を続けなさい(週に1時間ぐらいずつ)。
いいものができるまでには、音と絵とを見比べながら何度も作り直すことが必要だ。音の繰り返しや盛り上がりを捜して、絵の方もそれに対応して変化するようにしてみよう。
講評の回
○講評の準備
作品が正しく上映できる状態になっているか確認しなさい。
・最新のバージョンか?作品とは関係ない部分が(特に前後に)残ったままになっていないか?
・モニタウィンドーの配置(ほかのウィンドーに重ならないように)と大きさ(324×240)、再生する音の大きさ(70/100)などは正しく調整してあるか?巻き戻してあるか?
・最後はどこで止めるのか?
○講評
先生や周りの席の学生を集めて再生して見せなさい。
作る側として意図していた効果が見る側にはどう受け止められたか、ほかの学生に感想を聞いてみなさい。
ほかの学生の作品を見て、特にいいと感じた内容や表現(または技術)を見つけたら、誰の作品のどんな部分だったか書き留めておきなさい。
宿題
○(オプション)批評
周りの席のほかの学生の作品のうちで、自分が最も感心した作品の、さらにその作品の中で最も感心した表現を選んで、なぜ自分はその表現にそれほど引かれたのか深く考え、その内容や表現を紹介する文を書いて提出しなさい。
・初めに、その表現が、作品の中のどこに使われていたのか、そしてそれはどのようなものだったのかをはっきりさせなさい。その作品をまだ見ていない人でも、どんな表現が行なわれていたはっきり分かるように、ていねいに説明しなさい
・続いて、それの表現がなぜよかったと思っているのか説明しなさい。表現がいいと思える理由なんて、初めは自分でも分からないかもしれない。でも、よく考えて、ほんとうの理由を見つけ出しなさい
・この課題では、技術が秀れている所や作業が丁寧な所に感心させられるこもあるかもしれない。でも、そういった誰にでも分かるような所ではなくて、センスやアイデアのような、一人一人が違う受け止め方をしていそうな所を、なるべく取り上げるようにしてほしい
・
解説例
菊池麻衣
○推敲
自分の作品の表現の中に不満な所が見つかったら、ほかの学生や先生から指摘されたことも考え合せながら、もっといい表現ができるように手直ししてみなさい。
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05-05-30