[月虹舎]


(イメージ)

貧乏な地方劇団のための
演劇講座

森島永年

http://www.infonet.co.jp/apt/March/Aki/Binbou/index.html




はじめに


 地方で劇団活動をするということは一部の例外をのぞいては「名もなく、貧しく、美しくもない」活動をしていることだといってもいいだろう。もちろん、ほとんどの場合、収入にもならず、それどころか、世間や、親兄弟の誤解や、偏見と戦いながら演劇という高級な趣味(*00)を続けていくことになるわけで、時には、この趣味のおかげで社会的な立場すら、危うくすることもままあるであろう。
 本書は地方で演劇活動をしている人たちの参考になればと思い自分自身の狭い体験を基として書いたものである。特に、貧乏な地方劇団と限定したのは、自分自身の活動がいつも「貧乏な」状態で続けられてきたためであり、「豊かな」状態をほとんど知らないのでお金持ちの演劇については書くことが出来ないという、体験の貧しさ故に他ならない。しかしながら、旗揚げ直後の劇団は本当に「名もなく貧しく」であろうから、劇団活動をこれから始めようとする人たちには参考になるのではないかと考えている。
 冷戦構造が失われた今、戦略とか、戦術とかは時代遅れの表現となってしまったが、この稿を書くにあたっては、戦略と戦術を出来るかぎり意識しようと心がけている。つまり、戦略とは、「どのような演劇を誰のためにするのか」ということであり、戦術とは「個々の芝居をいかに上演するのか」という、役者の技術、スタッフの技術にかかわるものである。このため前半の章では、主として戦略的事項にかかわるように、後半は戦術的事項にかかわるように記述することをこころがけたつもりである。


第01章 経済学入門
第02章 政治学入門
第03章 脚本
第04章 演出
第05章 演技
第06章 大道具/小道具
第07章 衣裳/メーキャップ
第08章 音響
第09章 照明
第10章 宣伝
第11章 会場設営
第12章 記録
第13章 基礎訓練

巻末資料
[カサブランカ]脚本
[グッバイガール]脚本
調光機回路図
ストロボ回路図
DM例
(以上原稿紛失のため未転載)

実践編
(改稿中 ご期待ください)


書き足し


 この文章には、ワープロ版と手書き原稿版と二通りの原稿があって、手書き原稿の方は、報告書の形式を意識した作りにしてみたかったので、硬い語り口で文章を書き出している。まあ、早い話が、「自分は貧乏だったから、貧乏な芝居づくりについちゃあ、おまえ等よりも少しは詳しいんで、芝居の作り方を教えてあげるぞ」と言っている訳で、書いているほうの、芝居らしい芝居にかかわれないでいる状況からすれば、「他に、知ってることもないしさ、威張れるほどのことを知ってるわけでもないけどさ、少しはええかっこしたいじゃん。だから、威張らせてくれよ」と叫んでいるわけである。
 この原稿は、ワープロ版の方である。


 かぎ括弧つきだよね、たぶん。
 (井戸)



 この資料は、本来は冊子として発表したのをウェブの形式に変換したものです。もとの記事に含まれていた巻末資料の一部と図表は含まれていません。追って転載する予定ですのでもうしばらくお待ちください。

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