学習資料/[三月劇場]
ウェブ
http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/bookshelf/W/web.html
ウェブ(<web=くもの巣、織り物)は、
インタネットのいろいろな活用のしかたのうちの一つだ。
ウェブは、放送や出版に似た機能をもっていて、人々が
インタネットを通じてたがいに情報を提供し合うために使われている。
・
ウェブ
なぜか、ウェブは"Web"とか"WEB"と綴られることが多いけれど、これはもともとあったただの名詞なんだから、ふつうに"ウェブ"と書かないとおかしいだろう。
たぶん、みんな商品名か頭字語(LANみたいな)だとでも思ってるんだろう。
核物理学の研究に携わっていた
Berners-Lee(バーナースリー、Tim)は、89年に
CERNで(
CERNは積極的ではなかったが)
WWWプロジェクト(World-Wide Web Project)を始動させた。
このプロジェクトでは、
ハイパテキストの構築と閲覧を可能にすることを目指して、新しい記述形式と
サーバ/
クライアントシステムの開発が進められた。
Berners-Leeは以前から
Enquireというシステムを自分で開発して使ってきたが、これがプロジェクトの原型になった。
90年には
HTMLという記述形式と
サーバ/
クライアントシステムが完成した。この発表は多くの人々の興味を引き、図表を引用して表示する機能などが強化された
クライアントシステムが次々と発表された。特に
NCSAの
Andreessen(アンドリーセン、Marc)たちによる
Mosaicは大いに成功した。
このころまでは、
インタネットを商業の目的で使うことは禁止されていたが、
Mosaicの発表と前後してそれが解禁された。そのため、ウェブは商品の広告や企業の宣伝のための新しい手段として一挙に拡散した。Netscapeは
Navigatorという
ブラウザを発表し、(初めは学校で使う場合に限っていたが)無料で配付してそれをあと押しした。
Navigatorは一時は80%のシェアを得たが、続いてこの市場に参入したMicrosoftのExplorerがそれに代わり、現在に至っている。
現在、
インタネットの上には、すでに5500億ページ以上のウェブが存在し(BrightPlanet.com)、それがさらに700万ページ/日ずつ増えている(Cyveillance,Inc., 00-07)と考えられている。94-10-01にはウェブの発展を目指して
W3C(World Wide Web Consortium)という組織が設立され、規格の策定と改定のための作業を続けている。
Q&A
A
WWWはウェブの一つだ。
世界にはたくさんのウェブがあってたがいに少しずつ重なり合っている。世界のウェブ(のうち
インタネットで公開されているもの)を全部合わせたウェブというものも考えられる。これが
WWWだ。
A
関係はあるけれど違うものだ。
ウェブは、ファイルの中にある決められた書式で内容や機能を書き込んだページの集合として作られている。このための書式はいろいろあるが、特によく使われるのが
HTMLだ。
つまり、ウェブのページの中には
HTMLとは違う書式で書かれたものもある。たとえば、本文だけが書いてあって、ほかのページを呼び出すボタンを持たないページをときどき見かけるがこれらは
ただのTEXTという形式で書かれている。
逆に、
HTMLに沿って書かれているけれどウェブではない情報もある。たとえば、ウィンではアプリなどの細かいつまみの調節がいくつものファイルに記録されているが、それらは
HTML形式で書かれている。
石原:
ウェブとして映画を構成していけば、分枝や合流みたいな構造を内包した映画だって作れると思うんです。
映画って、これまではおもにリニアなもの(制作のプロセスが、じゃなくて完成した作品としての形態が)ばっかりが考えられてきたわけですが、これからはネットワーク構造を持った映画というのも考えられるんじゃないでしょうか?
前川:
全く同感です。
ウェブの自由度、ネットの活用を考えていくと創作のさまざまな可能性が開かれていくのがよく分かりますね。一部の人はもう気づいているでしょうが。
大学はこういう試みにチャレンジしていく場でもあるんで、何かしたいという気持ちがはやりますね。
私自身は作家ではないので、やはり映像の創作に関わっている方にご参加いただけるとうれしいですね。
それから、私たちのグループには、環境教育ビデオ教材の協調制作に関心を持っている方がいて、ぜひうまく進展していってほしいと思っています。これも映画同様、従来どおりのビデオ教材ではなくなる、という可能性が開かれる方向性にあるものではないかと期待しています。
一般的な話として、みなさんは、
リニアなものとか
スタティックな完成したものに対する信仰心が強いので、こういうとらわれから人々の考えを自由にしていくのが結構大変だったりしますね。
石原:
ところで、ウェブに対する批判として、教材のような巨大なシステムを局所的なアプローチだけで作っていくことは不可能だ、という疑義がありますね。
でも、蟻の行列とか粘菌なんかはそれでちゃんとやってるし、何より、
WWWがそうですよね。
Berners-Leeが提唱した本来の
WWWの思想はそこにあったわけです。
前川:
何とかなるというのが自律的-分散的なシステムの底力でしょうね。
(01-02)
ウェブとインタネットは別のもの
ウェブ
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最新更新
01-03-22
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