資料シート●各科目
HTML
http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/bookshelf/HTML.html
	
		展開形
  | 
		
			Hypertext 
			Mark-up 
			Language 
			ハイパテキスト向きマークアップ言語 
			
		
	 | 
 ハイパテキストを記述するための形式の一つ。
HTML
歴史
 HTMLは、
ウェブの考え方を提案した
Berners-Lee(バーナースリー, Tim。▽図)が、
ウェブを記述するための書式として開発し、89年に提案された。
 HTMLはすぐに多くの人に使われるようになり、その必要に応えるかたちで、いろいろな機能が少しずつ強化され、現在の形のように発展してきた。
 しかし、こうした変化はHTMLを複雑にし、本来の用途を見失わせ、その反面で拡張されたいくつかの用途(特にグラフィックデザイン)では多くの無用な制約を生じさせている。
 
HTML
意義
 HTMLは、もともと研究者が互いの論文をもっと活用できるようにするために作られた。したがって、その最も大切な機能は次の二つにあった。
・それぞれの部分の役割り(題と本文、章と節など)
 どこが題名、概要、各章、参考文献一覧か
 どこで段落が切れているか
 どこにほかの論文の引用やプログラムや著者の住所が書いてあるか
・ほかのページ(や同じページのほかの場所)との繋がり
 もっと知りたいことがあったら、ほかのどの論文を調べたらいいか
 さらに、あとになって次の三つの機能が整備された。
・表や引用や箇条書きの組み立てと入れ方
・挿絵の入れ方
・文字の色、大きさ、修飾、揃え方
 HTMLで記述されるような、内容以外の情報が付加された文章を、強化された文章(rich text)とよぶ。
 HTMLで文書を記述したものは、文書の本体と、その構造やほかのページの呼び出しや表示についての情報を簡潔に書き表わした
タグ(tag)と呼ばれる部分とが混ざり合ったような形式になっている。
 ほとんどのタグは、
開きタグ(opener)と
閉じタグ(closer)とが対になっている。そして、この二つで文書の本体の一部を挟むことによって、その部分の役割り/機能/表示を記述するようになっている(▽図)。
<title>HTMLの書き方/読み方</title>
 開きタグそのものは"<"と">"とで挟まれた(まただ)形式になっている。その間に、挟んだ部分の役割り/機能/表示(のうちのどれか)の
要点を書き表す符号と、(もし必要なら)
詳細をさらに細かく書き表すための符号とを" "(スペース)で区切って並べる(▽図)。
<a href="section00.html" target=_blank>
 閉じタグも開きタグと似ていて、"</"と">"とで、要点を示す符号の先頭に"/"をつけたものを挟んだ形式になっている(詳細はもうつけない)。つまり、"/"がついていることによって、挟んだ部分はここで終ったことが分かるようになっている(▽図)。
</a>
 挟むものが特にないので、開きタグだけで閉じタグがない特別なタグもいくつかある(▽図)。
<img src="map.gif">
 HTMLで書かれた文書が記録してあるファイルには、末尾に".html"という印しがついた形式の名前をつけることが慣わしになっている。
 
 HTMLの機能で最も重要なのは、文書を組み立てている文章の部品のそれぞれが、文書の全体にとってどんな役割りを持っているか記述することにある。
 HTMLでは、文書の全体は表紙と本文とから成り立っていると考える。さらに、表紙は表題などのいくつかのテキストから、本文は(おもに)いくつもの段落から組み立てられるとしている(▽図)。

 HTMLでは、これらの部品を、決められたタグで挟むことによってはっきりさせることができる。表紙も本文も、さらに細かい部品(表題や段落など)から組み立てられているので、タグで挟まれた間にまた別のタグがあってその一部を挟んでいるような形式ができる(▽図)。

 それぞれの部分の役割りを明らかにする機能と文書の一部をボタンにする機能は、どんなウェブを作る場合にもぜひ活用してほしい。これらの機能に対応するタグのおもなものを▽図に示す。
	
		| HTMLによる記述 | 
		<html>〜</html> | 
		
	
		| 表紙 | 
		<head>〜</head> | 
		
	
		| 表題 | 
		<title>〜</title> | 
		
	
		| 本文 | 
		<body>〜</body> | 
		
	
		| 段落 | 
		<p>〜</p> | 
		
	
		
	
		| ほかのページ(など)の呼び出し | 
		<a href="アドレス">〜</a> | 
		
	
 このほかにもよく使われている機能+文型がある。それらを▽図に示す。このうちには、場合によっては効果があるけれど、HTMLの本来の役割りにはそぐわないものも含まれている。節度のある使い方が望まれる。
	
		| 表の挿し込み | 
		<table>〜</table> | 
		
	
		| 引用の挿し込み | 
		<blockquote>〜</blockquote> | 
		
	
		| 箇条書きの挿し込み | 
		
			<ul>〜</ul> 
			<ol>〜</ol> 
			 | 
		
	
		
	
		| 図/写真の挿し込み | 
		<img src="アドレス"> | 
		
	
		| オーディオ/ビデオの挿し込み | 
		<embed src="アドレス"> | 
		
	
		
	
		| 改行 | 
		<br> | 
		
	
		
	
		| 下つき | 
		<sub>〜</sub> | 
		
	
		| 上つき | 
		<sup>〜</sup> | 
		
	
		| 太字 | 
		<b>〜</b> | 
		
	
		| 斜字 | 
		<i>〜</i> | 
		
	
		| 点滅 | 
		<blink>〜</blink> | 
		
	
		
	
		| 特別に小さい/大きい字 | 
		<font size=-/+度合い>〜</font> | 
		
	
		| 特別な色の字 | 
		<font color=色>〜</font> | 
		
	
 これらのほかにも、HTMLにはいろいろな機能+文型が決められている。また、△図に掲げたタグのほとんどはもっといろんな修飾を追加できるようになっている。
 HTMLはちょっとした
プログラミング言語と考えることもできる。ただ、HTMLの
プログラミング(?)では、ほかのプログラミング言語を使うような場合とは違って、命令を並べて何かの機能を実現しようとはしない。それに、HTMLのプログラム(?)のほとんどの部分は、実はテキスト(=文章)の本体で、そのまま読むことができる。このため、HTMLで書いたものはあまりプログラムには見えない。
 逆に、HTMLで書かれたものは、ただのテキストに多少の説明をタグとして追加したものと考えることもできる。
 
 HTMLで書かれたハイパテキストを読み込んで、それにもとづいてテキストを表示(▽図)する情報システム(ふつうは独立したアプリ)を(ハイパテキスト)
ブラウザ(brrowser)という。ブラウザとしては、Netscapeの
Navigatorや
Communicator、Microsoftの
Explorerなどが広く使われている。
 

 ハイパテキストを作ってHTMLで書き下ろすのには、特別なシステムは必要ない。ふつうのエディタや作文システム(いわゆるワープロ)があればいい(▽図)。

 ただ、仕上がりを予想しながら、それをHTMLでどう書くといいか考えるのは難しいことなので、最近ではビジュアルにテキストやイメージの要素を配置するとそれを記述するHTMLを自動的に生成する、
[PageMill]などのジェネレータが使われるようになってきた。この点で、HTMLの役割りは以前のPostscript(ポストスクリプト)と似てきているかもしれない。
 ムービ、サウンド、VRなどの多様な要素をテキストといっしょに見せることが必要になってきたのに対応して、いろんな人々がHTMLの機能を拡張しようとしてきた。このために、HTMLは、ブラウザに依存するいくつもの方言が並立するようになってしまった。だから、方言に気をつけないと、見せたかったものが観客(または読者)が使うブラウザによっては見てもらえないという問題が生じることになる。
 方言はいつかは統一されるかもしれないけれど、その頃にはまた新しい方言が生まれてしまう。だから、ウェブを作ったり見たりする場合は、方言を取り入れるか避けておくか、慎重に考えておかないといけない。
 
HTML
将来
 現在、ほとんどのウェブはHTMLを使って書かれているが、ウェブは何もHTMLで記述しなければいけないと決まっているわけではない。極端な場合に当たるけれど、ほかのページにつないだり、ほかのメディアを埋め込んだりしなしないなら、ただの文章として書いてもいい。
 最近では、HTMLのほかにも、いろんな形式がウェブを記述するために使えるようになってきた(▽図)。
	
		| VRML | 
		
			(HTMLのように平面ではなくて)空間に配置された物体としてページの構造や内容を記述することが可能 
			 | 
		
	
		| PDF | 
		
			ページの表示のしかたを厳格に記述することが可能 
			 | 
		
	
		
			SSI 
			ASP 
			 | 
		
			表示の内容や表示を自由に変化させることが可能 
			 | 
		
	
HTML
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04-12-12