資料シート●メディアテクノロジー論

報告●図形と空間
グラフィックス史
VRML

小橋麗恵
(01年度受講生)


http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/MedThech/figure/gallery/Kobasi.html




 VRML(Virtual Reality Modeling Language)は、インターネット上に3次元空間を実現するもの。WWW上に奥行きをもった立体的な仮想空間を作ることができる。WWWを読む人は、その中をバーチャルに移動できる。
 現在、WWWにおいて最も有力な3次元空間の記述方法がVRMLである。VRMLによって表現できる情報には、多面体形式や2次曲面の形状データ、質感、テクスチャ、光源、視点情報、座標データなどが含まれる。さらに、読者の操作に対してリアルタイムに反応する3次元的な機能も記述できる。また、3次元空間内にリンクを張る機能により、HTML と連携したハイパーテキスト構造をWWWにもたせることができる。VRMLによってデザインされたウェブでは、受信者は自由に空間を移動したり、物を動かしたり、対話をしたりすることができる。
 VRMLはHTMLと同じくASCIIテキストベースの汎用記述言語である。また、現在では多くのコンピュータグラフィックスシステムが出力形式としてサポートしている。

 VRMLは、1994年にジュネーブで開催されたWWW国際会議で登場した。VRMLの最初の仕様であるVRML1.0(1994年)には、シリコングラフィック社が提唱したOIF(Oren Inventor File)フォーマットが採用され、OIFにいくつかのネットワーキングの機能が追加されている。197年にはVRML1.1を経てVRML2.0の仕様が発表されている。VRML2.0では、3次元サウンドやインタラクション、アニメーションなどの機能も追加されている。

 VRMLが登場したことによって、ウェブによる情報提供は2次元から3次元に拡大した。
 現実の3次元空間を再現できるだけではなく、これまでの2次元的な情報を3次元的に強化することによって、より視認性に優れたデザインを行うことも可能になった。特に、2次元では表現しにくかった複雑な階層構造も視覚的に表現できるなど、インタフェースへの応用も可能である。

 VRMLのもつ可能性は、それが、ネットワークを介してハイパーリンクされるという点だけではない。インライン機能によって同じシーン内においてもデータを分散共有できるという点も大きい。今後は、世界中で作られているグラフィックス情報を共有の資源として利用し合うことも考えられるだろう。

参考文献
マルチメディア標準テキストブック コミュニケーションデザイン編 編集委員会(監修)、源田悦夫(編集委員長)
マルチメディア標準テキストブック コミュニケーションデザイン編
(1997-10-17)

輿水大和、村上和人、沼田宗敏
丸ごと図解 最新 コンピュータグラフィックスがわかる
(2000-07-25)

10 Jun 2001 18:18:31




 ビジュアルなテーマを取り扱っている報告なんだからいちいち図を使って説明してくれないと。
 いろんな概念が出てくるけど、ことばだけの説明じゃ分かってもらうのはなかなか難しいと思うよ


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