学習書●[情報処理]

演習
キャラクタインタフェース
報告


大場悠司
(01年度履修生)

http://www.infonet.co.apt/March/syllabus
/Literacies/shell/gallery/Ooba.html




 ビジュアルインタフェースがアイコンを確認してクリックしなければならないのに対して、キャラクタインタフェースは命令文さえきちんとしていればキーボードの入力だけでコンピュータに指示を与えることができる。このことが、キャラクタインタフェースにいろいろなすぐれた特徴をもたらしている。たとえば、キャラクタインタフェースでは画面の確認をせずに仕事をすることさえ可能である。

 一例を挙げよう。Cドライブに新規ディレクトリ(フォルダ)を作るための操作をビジュアルインタフェースのWindows95とキャラクタインタフェースのMS-DOSとで比較してみる。
 前者では、アイコン "マイコンピュータ" →同 "C" 、→メニューバー "ファイル" 、→プルダウン "新規作成" →見出し "フォルダ" とカーソルを動かしてクリックしなければならない。その間は画面から目を離すことができない。そのあとにディレクトリ名を入力をする。
 しかし後者では "*>CD C" → "C>MD ディレクトリ名" という命令文を入力するだけで画面を見ることなく実行することができる。カーソルを使わないからカーソルとアイコンを重ねる手間がない。そして文字入力ならば "C" をクリックしようとして "3.5インチFD" を押し間違えてしまうこともない。

 二つのシェルにおいて "画面の確認の有無" という違いが生まれる理由は簡単である。ビジュアルインタフェースの開発者が "画面を見ればわかること" を目指したからである。裏を返せば "画面を見なければわからないし、ときには危険でさえある" ということである。そしてなぜ開発者がそう目指したかというと、コンピュータメーカーにとっては命令文を覚える意欲のある熱心な消費者だけでなくひたすら簡単な方法を要求する消費者を相手にする方が販売台数を上げるには都合がよかったからである。ただそれは一独占企業の利潤追求という面があると同時に、専門家向けの技術が万人に使えるようになるという意味で社会正義に適った技術革新目標だったともいえるので高く評価されてよい。

 キャラクタインタフェースのこの特徴によって可能になることを以下に列挙してみよう。

・キーボードだけに触わっていればよく、マウスに持ち替える手間がないので入力が速い。

・ワープロソフトを使って原稿を書いているときに特殊な機能(太字など)が使いやすい(なおこれは現在のワープロソフトのショートカットキーでもかなりの機能がカバーされているといえよう)。

・視覚障害者がプログラマーやテープ起こしなどの打込み仕事を行うことができる。

・命令文を覚えるのでパソコンの機嫌が悪くなっても原因を探しやすい。自分が何をやっているのか、それがパソコンにおいてどのような役割をもったアクションなのかを理解するようになる。

 では反対にこの特徴によってできなくなることを以下に挙げてみる。

・マルチタスク

・描画ソフトの微妙な筆遣い

・ブラウザ画面での操作

 キャラクタインタフェースは正確にして迅速だが使いこなすのには一定の知識と訓練が必要である。ビジュアルインタフェースはコンピュータの仕組みが詳しくわからなくても使えるが、その分トラブルに対応できなかったりヒューリスティックな方法を見出せなかったりする。家庭用や一般事務用にはビジュアルインタフェースで十分であるけれど、上級のユーザにとってはあうんの呼吸で使えてまどろっこしさのないキャラクタインタフェースの方が使いやすい。

 ビジュアルインタフェースであっても、ある種のアプリケーションではその機能の範囲に関する限りカーソル操作とキーボード操作が両用できるようになっていることがある。その場合、キーボード操作に習熟しておくと便利なことが多い。画面を見ないで仕事ができることの意義ははかりしれない。
Wed, 26 Sep 2001


 マルチタスクがキャラクタインタフェースでは利用できない(または制約を受ける)っていうのはほんとかな?
 unixはキャラクタインタフェースしか備えてい
なかった時代からマルチタスクが使えるOSとして有名だったはずだけど。たぶん、"マルチタスク" という用語の使い方が微妙に食い違ってるんだね。

 このほかにもまだいろんな論点があるはずだ。ほかの人もよく考えてみなさい。
(石原)



このページの記事は、科目[情報処理]を履修した学生が、課題[キャラクタインタフェース]の学習の一環として作成したもの(一部加筆)です

情報処理ウィンドーキャラクタインタフェース


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