学習書●[情報処理]

演習
掲示板
演習報告

小谷茂彦
(02年度履修生)

http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/Literacies/network/gallery/Kotani.html




 ウェブによる掲示板は、CGI(Common Gateway Interface)を利用して作られている。CGIとは、外部プログラムを呼び出して処理を依頼し、その結果をブラウザに送り返すという機能で、ほとんどの サーバがサポートしている。このお陰で、ユーザとページとの間の双方向のコミュニケーションが可能になる。CGIを使った例としてアクセスカウンター、検索システム、掲示板などがある。
 多くの掲示板サイトでは、ユーザが掲示板のフォームにデータを入力し [書込み] ボタンを押すと書き込まれた画面が現れるようになっている。実はこの間には、サーバがゲートウェーを起動し、そのゲートウェーがあらかじめ書かれたプログラム(perl、C言語、shなどで書かれている)を実行するという一連の処理が行なわれている。基本的な掲示板のプログラムではユーザの書いたデータをチェックしデコード(ウェブでは日本語等は特殊なもし配列に置き換えてやり取りするため、それをもとの日本語にもどす作業)する。そしてテキストファイルなどに一度書き込んで、またテキストファイルからデータ読み込みそれをHTMLに当てはめている。そして新しく書き換えられたHTMLデータはサーバに送られ、サーバがそれをブラウザにそのまま届けるというしくみになっている。初めに掲示板にアクセスした時には、あたかも初めからHTML形式のページができているように見えるが、その場合も毎回一通りの作業をして表示されている。

 ニューズは、通常はある程度の規模をもった組織ごとに一台のニューズサーバを設ける。そして、ユーザはニューズサーバに接続してそれが管理しているハードディスクにメッセージを書き込む。逆に、ニューズの内容を読みたい場合は、やはりニューズサーバに接続して、そこに溜まっているメッセージを1通ずつ手元に届けてもらう。つまり、ニューズサーバは以前のいわゆるパソコン通信の電子掲示板とほぼ同じ役割りを果たしている。
 なお、ニューズはいくつものカテゴリに分かれニューズグループ(以下ng)と呼ばれている、現在のngにはjapan...、control...、fj...、jp...、kanto...、nihon...、tn...などがある。...の部分にはカテゴリを表す文字列(food,window,mac,sony,junk,tv,sys,admin.comp,rec,sportなどがある)が入る。

 最後は電子メールのメーリングリスト(以下ML)である。
 MLでは、記事を書き込みたい場合は、ユーザはブロードキャスト用のメールアドレスにメールを送って発言する。するとそのメールが、登録されているメンバー全員に配信されるのである。誰かが発言すればそのメールはメンバー全員に配信される。
 MLのメンバーになりたい場合には、ユーザはそのMLのメールサーバに電子メールなどの手段で参加申し込み書を送ればいい。するとMLはそのユーザのMLをリストに追加する。
 現在はこのシステムを使ったメールマガジン(以下MM)が多種多様に存在する。MMは主催者が存在し、あるカテゴリーについての情報をMLに登録された人に配信するというもで、趣味からビジネスまで色々な情報が選べ、選択したMMのMLに登録すれば必要な情報がメールで送られてくる。現在はMacky!まぐまぐ等のメールマガジンを統括しているサイトが存在する、またちょっと前に話題になった小泉メールマガジンなど見てみてはどうだろう。

 さて、以上の三つの方式の長短である。まずは欲しい情報が決まっているとしよう、その場合そのカテゴリーの掲示板、ML、もしくはニューズを探せばいいのだが一つのカテゴリーといっても掲示板は無数に存在し、しかもそのうち有用なものをさがすのはなかなか困難である。MLにしてはそこまで数が多くないためさがすのが簡単だが、そのぶん選択する余地が少なくなる。ニューズにしては数種類しか存在しないカテゴリーが多く迷わない、しかし最近ニューズは日本で下火であり投稿数もそこまで多くない、しかし利用する人が大半がその道のプロというのが多くマニアックな情報が得られる。またその場で必要な情報を探す場合においては多分掲示板がもっとも優れているだろう。掲示板であれば大概過去記事の検索という機能を備えている、しかしMLは過去記事はあるがそこから検索するのはブラウザーを使うくらいしか手がない、ただ管理人によっては過去記事を細かく整理していたりするため一概には言えない。ニューズに関しては探しづらいの一言につきる、ngで記事の一覧をみても記事の中は開けてみなければ分からない、たとえ一覧から選んだとしても必ずしも一覧と同じ内容である保証はない。

 まあどれも完璧ではないわけだが、私は現状ではウェブサイトによる掲示板に最も魅力を感じている。掲示板サイトは個人で作ることが可能だし、ウェブのなかに溶け込むことができるため最も簡便であるからだ。
 しかし、掲示板サイトは匿名性が高いため、さまざまな情報が飛び交う場になりがちである。様々なカテゴリーの掲示板の集まりとして有名なサイトがあるが、そこに投稿されている記事は、匿名性ゆえか常識にかけていることがある。あの同時多発テロの時も面白おかしく記した記事が書き込まれていた。これは掲示板だけに言えることではないが、情報を配信するということはとても大きな責任を負うということであり、その行為が及ぼす影響には責任を持つ必要がある。



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02-09-24