学習書●[情報処理]

演習
動かさないファイル
報告

市原昌治
(01年度履修生)
Fri, 28 Sep 2001

http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/Literacies/file/gallery/Itihara.html




 動かせるファイルと動かせないファイルの最大の違いは索引の有無である。そして索引があるから巨大なデータベースファイルは動かせないのだ。以下、そのプロセスを述べる。
 たとえば巨大な用語集を考えてみるとよい。何か調べたい用語があったとき、何の索引もなかったら辞書全体をあいうえお順にページをめくって調べなければならず、無駄な手間と労力がかかり、非経済的だ。しかし、索引があったら索引が指示するページだけ調べればよいので、手間も労力も格段に減る。
 コンピュータの世界でも同じことが言える。巨大なデータベースファイルにも索引が必要なのである。
 データベースファイルが保存されているディスクはデスクにたとえることができる。デスクの上にさまざまな書類(ファイル)が整頓されながらも、乱雑に置かれていると考えればよい。そんな、書類の山の中に一冊、静かに横たわる巨大な存在がある。仕事に必要な言葉等がつまっている用語集(データベースファイル)である。用語集はその、あまりに膨大な情報量のため後ろに索引がついている。もし、用語集の中の一項目でも書き換えてしまうとどうなるだろうか?ふつうのファイルと同じ扱いをするとなると、たったひとつの項目を書き換えただけでも用語集全体を新しいノートに書き写さなければならなくなってしまうのである。それだけでも大変だが、そう、索引も書き換えなくてはならないのだ。こちらの方は、本体を書き写すのとは較べものにならないほどの、想像を絶する手間と労力がかかるだろう。これによって、索引機能を導入することによって得られる手間と労力の削減という利益はそっくりそのままひっくりかえってしまったのである。
 これを避けるためには、書き換えたい項目だけをその場で書き直して、それ以外のすべてはもとのノートのもとのページのままに残しておかなくてはならない。索引機能をつけることによって得られる利益を最大限に生かすためには、用語集の内容はなにひとつ動かすことはできない。動かしてはならないのだ。



このページの記事は、科目[情報処理]を履修した学生が課題の学習の一環として作成した著作物(一部に加筆)です

情報処理[ファイル][動かさないファイル]


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