携帯電話は 1979 年 12 月、 東京 23 区内で開始された 「自動車電話サービス」 がその始まりです。
当時の自動車電話は新規加入料 80,300 円の他に保証金 20 万円が必要で、
基本使用料は月額 3 万円、 通話料金は平日昼間 6.5 秒 10 円 だったそうです。
しかし保証金制度は 1993 年に廃止され、 新規加入料も順次値下げされ 1995 年 12 月 に 6,000 円まで下がった後、
1996 年 12 月に廃止されました。
携帯電話機自体も最初は 7kg もあったものが次第に小型・軽量化され、
1985 年にはショルダーホン
(約 3kg)、
1990 年には 200g、 1996 年 にはついに 100g をきるものが登場しました。
ショルダーフォン
以来携帯電話は約 1,000 万台/年という驚くべきペースで普及を続けてきました。
下図は携帯電話、 PHS、 加入電話などの加入台数の推移

です。
携帯電話の普及のものすごさと、 その影響によって加入電話の利用者が減少している様子がよく分かります

。
加入電話の利用者数はピークの 1997 年には 6,153 万台ありましたが、 2002 年には 5,100 万台にまで減少しました。
しかしその後しばらく微増傾向が続きました。
電話線を使ってインターネットに高速・常時接続ができる ADSL が普及し、
加入電話を利用するケースが増えたためと考えられます。
2006 年から再び減少していますが、 これは FTTH (光ファイバ) の普及時期とほぼ一致しており、
2008 年には FTTH の利用者数が ADSL を逆転しています
(ADSL 参照)。
加入電話・携帯電話等の累計加入台数の推移 (2012年9月末)
しかし携帯電話よりもっとすさまじく普及したのは 「携帯 IP 接続」 です。
1999 年 2 月 22 日、 NTT ドコモは 「i モードサービス」 を開始しました。
翌年 2 月末 にはすでに 447 万人が契約していたのに驚いたものですが、 以後他社の同様のサービス開始もあって、
200 万人/月以上のペースで増え続け、
数年後からは携帯電話の契約数の伸びに沿う形で増えていきました。
また 2010 年は 「スマートフォン元年」 といわれましたが、 この時期、 携帯電話にも IP 接続にも、
その影響と思われる曲線の傾きの変化が見られます。