MH符号表   (Modified Huffman coding)

G3 ファクシミリで使用されているデータ圧縮用符号です。

ファクシミリで送信する書類や図表には、しばしば白または黒のデータが連続します。
白または黒のデータをそれぞれ「白ラン」、「黒ラン」といい、 連続している長さをランレングス (run length) といいます。

下図の例では、白が５個、黒が６個、白が８個…　と連続しています。 ランレングスはそれぞれ５，６，８……です。
白ラン、黒ランともそれぞれのランレングスに対応する２進数の符号が定められています。 この例の場合は、1100、0010、10011……です。

１行のはじめは必ず白のランから始まります。もし行のはじめが黒の場合はランレングス 0 の 白のランから始まります。 白のラン、黒のランは交互に現れます。 63 までのランレングスには Terminating 符号、64 以上のランレングスには Make up 符号と Terminating 符号を組み合わせて使用します。 行のおしまいには EOL 符号が挿入されます。

以上が MH 符号方式によるデータ圧縮のおおまかな手順です。

画数の多い複雑な文字の部分では、 白や黒の短いランが続きますが、このような短いランには出現頻度の高いものほど 短い符号が割り当てられています。 また、文書の行と行の間の空白などは長い白ランが続きますが、Mark up 符号は長いランを 非常に短い符号に置き換えます。

FAX で送信中、原稿の送り速度が絶えず変化するのは、 文字の粗密等によって圧縮後のデータ量が変化するためです。

情報処理概論 に戻る   目次 に戻る   信号圧縮（ランレングス法） に戻る   戻る  

update: 2004.10.12