資料シート●各科目
TV
http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/bookshelf/T/TV.html
NTSC PAL SECAM
ムービはいろんな情報が何層にも組み合されて構成されている。そのため、その組み合せ方(ビデオトラックだけでもフレームへの分け方、さらにフレームからラスタ(やセル)への分け方、色の表し方などいろいろある)をきちんと決めておかないと、通信も記録も成り立たない。
TV放送(正確には地上波アナログ放送)では、NTSC、PAL、SECAMの3種類が標準的な組合せ方として広く使われてきた(▽図。資料:[世界の放送方式]、[海外テレビジョン方式早見表])。
方式
ラスタ数/フレーム
画面の横:縦
フレーム数/秒
インタレース比
使っている地域
NTSC
525本
(うち表示部480本)
4:3
29.97フレーム
(本来は30フレーム)
2
日本 台湾 フィリピン
合衆国 カナダ ラテンアメリカ(ブラジルを除く)
PAL
625本
(うち表示部576本)
25フレーム
中国
ASEAN オーストラリア
中東
西ヨーロッパ
ブラジル
SECAM
フランス
東ヨーロッパ
アフリカ
△のように、日本ではNTSC方式が採用されている。
これらのうちのどの方式を使うかについては、国や地域ごとに決められているので、同じ国の中では共通の規格の装置を使ってTV放送を見ることができる。しかし、世界ではまだ統一されていない。
しかもこれらの方式には互換性がない。したがって、たとえば、日本(NTSC)のTVの機械を中国(SECAM)に持って行って中国の放送を見ることはできない。
ムービを録画するフォーマットについては、技術的には、TV放送とこれらのシステムとで方式を揃える必要はなかったが、フォーマットの変換をしなくてもTVと(VHSテープやDVDに録画された状態でリリースされている)ビデオソフトとの間でコンテンツを交換できると便利なので(たとえば放送をエアチェックしたテープをそのまま再生するとか)、各国のTV放送の方式は、そのままビデオカメラやビデオソフトのプレーヤの規格にもなっている。
TV放送のデジタル化
音声だけでなく、画像もデジタルの情報にして行うTV放送をデジタルTVという。 デジタルTVには以下のような利点がある。
○あとで複雑な処理を経て伸張することを前提にして情報を圧縮して送れるので、高画質放送が可能。
○電波を時間で細かく割って切り替えて利用できるのでチャネル数を増やせる。
○TV の画面をコンピュータに取り込めるなど、デジタルTVとコンピュータ技術とは相性がいい。
デジタルTVの導入に関しては、欧米がかなり先行している。 合衆国では、衛星によるデジタルTV放送が 1994年から開始した。 日本でも、衛星放送(BS/CS)、ケーブルTV(CATV)、各地上波のそれぞれでデジタル化が進められている。
1996 年に、CS(通信衛星)を使ったデジタル放送が多チャネルを売り物に始まった。CSの加入者はすでに 100万人を越えた。
全国に約700社あるCATV 局でもデジタル化が始まった。1998年7月に鹿児島有線TVがデジタル化し、大半の局が2000年以降にデジタル化する予定だ。
BS も 2000 年からデジタル化が始まっている。 地上波は東京、名古屋、大阪の三大都市圏が 2003 年末までにデジタル化される予定だ(▽図)。
2003 年、3大都市圏で本放送
2006 年、全国で本放送
2010 年、アナログ放送の終了?
デジタル化には多額の設備投資が必要で、地上波の民放の地方局が負担しきれるかが問題だ。 今まで民放地方局は、アナログ放送設備を整備する見返りとして東京のキー局から言わば電波料を受け取っていた。 BS デジタル放送が始まると、この存在基盤が揺らぐ。
キー局にとっては、デジタル化の設備投資に加え、地上波の多チャネル化、BSへの進出などで、今までの何倍もの番組が必要になるなど、 競争が激化すると思われる。
デジタル放送を本来の高画質で見るためには、デジタル専用のTV装置が必要になる。ハイビジョン用のTV装置に取りつけるためのアダプタもできるかもしれない。
現在のBS のハイビジョンは、まだアナログで放送している。しかしこれも、今使っている衛星の寿命がつきるとされている2007 年には終了することになっている。 地上波TVは2010 年で終了する予定だ。ただし、その時点までにデジタルTVの普及率が 85 % を越えていることが条件になっている。
必ず目を通しておいてほしいほかの資料
・
Wikipedia
テレビジョン
TV
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