資料シート●各科目
[ガリバー旅行記]
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[ガリバー旅行記]の中で最も有名なのは、人も山や川も何もかもがとんでもなく小さいリリパット国での冒険を描いた章だろう。
リリパットでは、リトルエンディアンとよばれる人々とビッグエンディアンとよばれる人々とが、それぞれの思想の優位を主張してたがいに争っている。
思想とはいっても、実はゆで卵をどっちから割るのが正しいかというだけのことで、リトルエンディアンは尖った方(little end)を割るのがいいと言い、ビッグエンディアンは丸まった方(big end)を割るのがいいと言って争っているのだった。
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作品が書かれた時代は、イギリスからの独立をめぐってアイルランド(現在のアイルランドとイギリスの領土になっている北アイルランド)で争いが続いていた。ある人々は妥協しないで全土が独立できるまで闘うことを主張し、またある人々は北アイルランドを残してでも一刻でも早く独立を遂げるべきだと主張して、たがいに対立していた。その対立は、ただの論争には止どまらず、本来の敵であるはずのイギリスとの争いよりも深刻な流血を引き起こすことにさえなっていた。
明らかに、リトルエンディアンとビッグエンディアンの争いはこうした対立を皮肉って書かれている。
コンピュータのCPUを設計する場合には、メモリの幅(=一つの仕切りに収められるビット列の桁の大きさ。たとえば8桁)よりも長い(たとえば16桁)ビット列をメモリとやりとりする場合に、もとのビット列を分割して、左端と右端とどっちから順にやり取りするか決める必要がある。
やり方は二つある。一つは右側(=下の方の桁。little end)の部分列から順にやりとりしていく方法で、もう一つは左側(=上の方の桁。big end)の部分列から順にやりとりしていく方法だ。この二つのやり方は、それぞれ[ガリバー旅行記]にならってリトルエンディアン(little endian=下の端が先の方式)、ビッグエンディアン(big endian=上の端が先の方式)とよばれている。
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07-10-12