この課題の学習は、数字の一覧表を示したらそれでおしまいみたいに思うかもしれないけど、それだけで終わったりしたら
いけない。
数字じゃなくて
記数法を明らかにすることが目標なんだから。
少なくとも、次の三つのことがあきらかにならない限り、記数法が分かったことにはならない。
○数のとらえ方
インド式記数法はもちろん、現代のほとんどの記数法では、
数は10で一まとまりになるものという考え方に基づいて作られている。でも、ローマ式記数法(時計の文字盤の表記でおなじみ)やバビロニアの記数法のように、それとはちょっと違った考え方がもとになっている記数法もある。
○数字
これは簡単で、もとの資料があるんだったらそこに載っている図をコピーして貼れば済むだろう。
○数字の組み合わせ方+並べ方
これが記数法の中核だ。つまり、ある数を書き表したくなった時に、どんな手順で数字を選んで組み合わせて並べていけばその数が書き表せるのか(そして逆に記数をどう読むか)という
規則と
意味をきちんと説明しなさい。
具体的な
例を必ず示しなさい。ただ、例だけしか書いてないというのも困る。例を見せる前に、説明しなければいけない原理の方も、一般的な言い方できちんと明記しておきなさい。
資料としていい本はいろいろあるけど、次のなんかがいろいろ載っていておもしろい。
ジョルジュ-イフラー
松原秀一、弥永昌吉(監)、弥永みち代、丸山正義、後平隆(訳)
数字の歴史
人類は数をどのようにかぞえてきたか
(日本語版)
(平凡社)
この本は(ほかの資料でも同じだけど)、それぞれの記数法について、原理がきちんと説明してない場合があったり、逆に、無理にややこしく説明してたりすることがあるみたいだ。だから、資料の記事をそのまま書き写すだけじゃなくて、自分で発見したり整理したりして、それを報告しなさい。
以下に示す記数法については、とてもよくまとめられたいい報告がもう提出されている。
古代エジプトの記数法と数字 |
バビロニアの記数法と数字 |
古代ギリシアの記数法と数字 |
マヤの記数法と数字
みんなも学習の途中で目を通しているはずだから、これらについては原則として学習の対象からは
よけておこう。ただし、前の報告の内容を補足するような解説や、もっと上手な解説ができそうなら、取り組んでみてもいい。