[左耳の精霊]
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仏通寺・赤い仏塔


 赤い仏塔の傍の御影。
 地蔵を眺める。
 地蔵の裏に狐の面が落ちている。
 面の裏には[八雲神社]の筆文字。
 面に隠れていた携帯を見つける御影。

水樹の声「鬼いわく"我、人を生き返らせる術を心得る也。但し、そのために死人が屍を、通夜の夜に貪ること叶いしならば也。汝が村に死人の出でし通夜の夜に、三滝の鐘を丑三つ刻に三度鳴らせたるならば、我その屍を貪る也。さすれば、夫の蘇生を成して、その命存えせしが、如何に?"と言える也。おりんのしばらく悩みしが、"鬼なるならば、もろとも也"と言いて、鬼と契りを交す也」

 御影、携帯を拾おうとしてハッと思い至り、自分の携帯で鬼山の番号にかける。と、落ちていた携帯が鳴る。



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最新更新
98-09-10