「情報余話 (情報技術の散歩道) 」 について |
このようなページは、「講義資料」 や 「用語解説」 のページが、もっと充実してから作ろうと考えていました。
しかし、いつまでたっても充実しそうな気配がありません。
そして最近になって、「講義資料」 や 「用語解説」 はたしかに優先させるべきですが、
だからといってそれができるまで、他のものはおあずけというのも妙な話だと思うようになりました。
ところで、
私が学生時代に愛読していた本のひとつに、 「物理の散歩道」
(ロゲルギスト著 昭和38年〜 岩波書店 全5冊) というのがあります。
序文に、
「原子力やエレクトロニックスなどで最近目ざましい発展をしている近代物理学のハイウェイの眼まぐるしさを避けて、
わきの静かな散歩道に読者を案内しようというのが、われわれのねらいである。」 とあります。
たとえばこれの4冊目にある、「水玉の物理」。
水玉が水面に垂れるときの "ピョン" という音は、泡がたてているのではないか、というのです。
いわれてみればたしかに、水玉がピョンと落ちた後には必ず泡ができています。
そして、泡の大きさと水音の高さとの関係、泡ができる理由などが、様々な実験を通じて説明されていきます。
私はこの本で物理の楽しさを知りました。
であれば、同じように最近目ざましい発展をしている情報技術についても、ハイウェイのめまぐるしさを避けて、
わきの静かな散歩道に案内できないかと考えました。
散歩道は道草の道でもあります。
ハイウェイにはない楽しさがあります。