戻る イーサネット (ethernet)

イーサネットは LAN (Local Area Network) で使用される通信線制御方式のひとつです。


"LAN" や "通信線制御" というと難しく聞こえますが、 電話で考えると分かり易くなります。

各家庭の電話はすべて電話線で電話局の交換機に接続されています。
受話器を取ると 「ツー」 という音が聞こえます。 ダイヤルすると交換機が相手の電話に接続して通話できるようになります。


下図では5台の電話機が並んでいます。
任意の電話機の受話器をマウスでクリックし、電話番号のダイヤルボタンをマウスでクリックすると呼出音が鳴り始めます。 相手の電話の受話器もクリックすると、電話がつながります。
図には5台しか電話機がないので、電話番号も 1〜5 の一桁です。
受話器を再度クリックすると電話が切れます。


電話番号をダイヤルすることによって、誰とでも簡単に話ができる (通信できる) のは、電話回線と交換機の働きによるものです。


もし交換機がなければどうなるでしょうか。

5台の電話機を、1本の電話線に全部つないでみます。





これでも使えないことはありませんが、1本の通信線では通常ひとつの通信しかできませんから、 誰かが通話中は他の電話機は待たなければなりません。

電話機の数が増えると、とても使い物にはならないでしょう。


しかし、電話はだめでも、コンピュータの通信はこれでも OK です。

「通信線が空いていればデータを送ってもよい。誰かが使っていれば待つ。」 これだけの約束を守ればいいのです。

電話だと混線したり、人の通話を盗み聞きする不心得者も現れるでしょうが、 コンピュータはきちんと約束を守れますし、 データは短いパケットに分割されていますから、 長電話で周囲を待たせることもありません。 交換機も要らないので簡単です。

このような通信方式を CSMA/CD (Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection;  キャリア検知多重アクセス衝突検出) 方式といいます。

イーサネットには通信線の形式にいくつかの種類がありますが、10BASE-T、または 100BASE-T と呼ばれるものが普及しています。

左図のような、電話のモジュラージャック (modular jack) に似たコネクタで、簡単にコンピュータに接続できます。
10base-T コネクタ


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2000.02.21  address