私のひとりごと

1998/03/15 UPDATE


98年3月15日


 私自身、MCSという病気に苦しんだ体験から、情報の発信受信を行うことの 必要性を感じ、相談窓口を開設して一年が経過した。全国各地から、自分の 病気が身近な生活環境の化学物質に起因しているものとは知らず、数箇所の 医療機関で受診しても病名が解らず、困り果てた末にやっと窓口にたどりついた という患者の方が数多くいた。その症状、原因物質の多様性、共通性、深刻さに 正直のところ心を痛める日々であった。
改めて、自然環境を破壊しつつある有害化学物質の影響をひしひしと感じた。 地球環境が確実に悪化してきている…。
 我々人類は、この自然界に存在しなかった化学物質を作り出し、それらは 社会生活を便利にし、豊かにし、様々な病気も克服できるように、大いなる 貢献をしてきた。しかし、その一方で、豊かな自然のメカニズムを壊してきた。 それは微生物や、人類をも含めて、すべての自然に対してである。
公害は経済発展との天秤の上で容認され続けられてきたといえる。  しかし、今や一部の生物には生殖器異常、人体では無精子症、不妊症等、 明らかな形で異常が出現し始め、新聞テレビの報道で「内分泌撹乱物質」という 恐ろしげな名前を、よく耳にするようになった。 そして、家庭からはダイオキシンの発生源となるものや、合成洗剤等は 身近な私達の家庭生活から、毎日排出されている。そうした事実に無関心である事は 自らの首を絞めている事にもなる。 自分が(人間が)生きる為の問題として、環境問題に取り組む姿勢は、ひょっとして 人類にとって(地球上のすべての生物にとって)、最後に残された共生への「切り札」 なのかも知れない。自然は等しく万人にとって共通の財産であり、壊された自然や生物は、 二度と元に戻る事はない。


97年9月28日

 私は4年前に、医療ミスによる薬害より体調を崩し約3年間の闘病を 体験しました。ようやく一年前の秋頃より外出も可能になってから、 それまで考えていたことを、これからの人生のなかで、自分なりに 出来ることからやってみたいと、思ってぼちぼち始めています。

現在、私が直接、関わってしていること

1)、 化学物質過敏症(CSネットワーク)の相談窓口

2)、環境を考える会

いずれも、したいことというより、しなくてはならないと思って関わりだしたことです。 CSネットワークを発会して特に感じてたことは、環境汚染を人類は本当に真剣に考え、 何らかの対処をしていかなくてはならないということです。

今や、地球上に7000万種といわれる化学物質。これらは、私達の生活の助けとなっていて、 欠くことの出来ない物です。 その一方で、自然のメカニズムを壊したり、生物の生命を脅かす害も与えてしまっているの が現状と言えるでしょう。いわゆる、公害、薬害は人類の抱えているマイナスの体験です。 私個人の体験である化学物質過敏症と家族の一人が体験したアトピーの治療による ステロイド薬害、そのことから考えさせられたこと、感じたことは多くあります。
何より、これらの社会的な自己矛盾の問題の責任が何処にあるのかを考える場合、 その住んでいる社会の底辺にある倫理観、道徳観、哲学的思考や論理性の成長度合い 等の要素も深く関わってきます。最近、環境問題をいうとき、よく「共生」ということ の必要性をうったえる声が大きくなってきました。
「共に生きる」ということを、地球レベルで考えなくてはならない訳ですが、 国家間の様々な問題を抱えつつ、人類はどのように共生していけるのだろうか と、現在の日本の政治の実体だけをとらえても、考え込んでしまうこの頃です。 個人個人としては、あきらめずに出来ることをしなくてはならないといつも 自分で自らを励ましています。

私達は、出来るだけ正しい情報を得る努力をすることが出来ます。 まず、ありのままを知ることから始めなくてはと思っています。 「環境を考える会」はそういう気持ちを持っているものが集まって始めました。 是非ご参加下さい。


8月31日

先月、WIN(国際交流団体) の方々の協力を得て行いましたカンボジア支援バザーは無事盛況に終わり 収益金を上原先生にお渡しする事が出来ました。カンボジアから帰ってこられた先生は、今度 カンボジアの医師をお招きして、交流会を開きたいと考えておられます。詳しい日時等決まりましたら お知らせ致しますので、関心をお持ちの方は、ぜひ参加して下さい。

一方、私はバザーの時が、3年ぶりの社会復帰の足掛かりとなって(大勢の方の中で1日中過ごすことが 出来たのです。)随分、自信がつきました。これを契機に、私の行動半径は次々と広がってきました。 調子に乗って、靴屋さんに入った時は、後で強烈な頭痛と肩こり、寝汗等に苦しめられました。 でも、確実に化学物質過敏症のアレルギーは薄らいできています。生まれ変わった様な気持ちです。 小さな事ですが、今まで近寄ることの出来なかった衣料品売り場やスーパー等で買い物をしている 自分に驚いたり、うきうきと、うれしくなります。寝たきり状態の頃は、こんな日がくるなんて思えなか ったのです。現在、化学物質過敏症で絶望的な気持ちでいる方の励みになればと思っています。


7月28日

今日はカンボジアの貧しい人達への支援のバザーを行います。 私の友人、上原裕之さんは私と同じ化学物質過敏症で苦しんだ事があります。 上原さんは大阪に住む歯科医です。 診療所を新築された時の建材のホルムアルデヒドが原因で、化学物質過敏症になったのです。 同じ病気を体験した事から、交流が始まりました。 一方、上原先生は現在カンボジア支援のNGOの活動をなさっています。 直接自らカンボジアを訪れ、現地の人達と交流を持ちながら、草の根の支援をなさっている方です。 先生とお付き合いをさせて頂いて、その温かいお人柄と熱意に打たれ、深い共感を抱いています。 日本の片隅で私もお手伝いをさせて頂きたいと思っております。 その様なわけで、私の多くの友人の協力を得て今日のバザーを開催し、 その収益を来たる8月7日にカンボジアに再訪される上原先生に託したいと思っております。


7月7日

ドイツ、アメリカ、カナダでは化学物質過敏症について、数十年前よりクローズアップ されておりましたが、日本に於いては2年程前より、新聞、雑誌で紹介され始めました。 私もそれらの情報によって自分の症状が何を意味しているかを知り得たわけです。 今年に入ってから、朝日、毎日、読売、地方新聞や、テレビでは朝日のザ・スクープ、 読売のズームイン朝、NHKの首都圏特報、テレビ和歌山のニュース等で取り上げられ、 問い合わせ等の反響が色々ありました。 病院へ行っても原因不明とか気持ちの問題、あるいは更年期症状等と言われ、症状の原因と なっている化学物質への対処も出来ず症状を悪化させている方が増えて来ています。 新しい疾患概念が根付く為には、症状を経た患者が働き掛けることと、マスコミなどで 情報を与えていくことの大切さを痛感しています。その窓口が多い程多くの方に知って頂く 確立が高くなります。私のHome-Pageを通しても一人でも多くの人に知って頂きたいと おもっています。 最近、ビルシック という観点で建材から出る化学物質の人体への悪影響が、 我が国に於いても公にも問題にされてきています。アトピー患者の絶対数が さらに増加の一途をたどっていますが、様々な化学物質がアレルギーの抗原と なっていると言われています。現在、良く使われている芳香剤や消臭剤はドイツでは 禁止されているそうです。その点、日本では野放し状態だといえます。生産者にとっては 辛い話しですが、人類の問題として、安全な環境を真剣に捉え直さなくては ならないと思うのです。


6月?日

みどりのHome-Pageを作ってから、もう1ヶ月が過ぎ、窓から見える山々も すっかり夏を迎える準備が出来たようです。庭の花も活き活きと咲き誇っています。 化学物質過敏症は、なかなか聞きなれない病だと思いますが、実はじわじわと世界に 広がってきているようです。最近、この病の事が各新聞やテレビに報道されてから、 色々な方からお便りや電話での問い合わせがきています。苦しい症状を抱えている 方からです。改めて、身近な病となりつつあることを感じています。早急に私なりの データを入力していかなければと思っています。


1995年4月

人って、何か思いがけない病気やつらい状況に出会うと、哲学的になるといいますよね。
私も、発病してから、もう私の人生これまでかも.....という時が3度ほどあったけど 一昨年は、新年早々、1月17日にあの阪神大震災で一瞬の間に、大勢の方の命が奪われ、 町が破壊されてしまい、さらにいわゆるオウム事件という社会的大事件が起き、本当に深く、 考えさせられる年でした。

 一言で言っちゃえば、当たり前の事ですが、「人間は一人では生きられない」という事 の意味の深さを少し掘り下げて考えてみたいと思っている今日この頃の私なのです。


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