資料シート/[三月劇場]

数の表現
自然な整数



http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/bookshelf/number/natural.html



 自然な整数にビット列で名前をつけるのには、一括辞書順法が使われる。
 一括辞書順法では、ビット列を小さい順に並べておき(資料[ビット列(4ビット長)]や資料[ビット列(16ビット長)]のようになる)、上から順に0, 1, 2, ...の名前として割り振っていく。
 たとえば、4桁のビット列は××××〜○○○○の16種類あるので0〜15(16-1)に割り振ることができる。この場合、0の名前は××××になり、15の名前は○○○○になる。
 16種類の数しか区別できないのでは困るから、実際に自然な整数に名の絵をつける場合には、もっと長い(たとえば16桁とか32桁の)ビット列が使われている。

 一括辞書順法のほかには、桁毎辞書順法がある。桁毎辞書順法は、各数字(10進表記なら"0"〜"9"の10種類)に短い(10進表記なら4桁)符号を割り振っておき、数を数字で表記したもの(たとえば"3776")の各桁の数字に対応する符号をそのままの順番で並べて表現する。桁数については、ほかに記録しておくか、またはあらかじめ一定に決めておく。
 初期のコンピュータは、桁の長いビット列が使えなかったため、一括辞書順法では、会計などで金額の記録や計算をするのにさえ十分な変域が得られなかった。桁毎辞書順法はこの問題に対する解決として考え出されたもので、70年代まではBCD(binary coded decimals=2進コード化された10進数字)などの方式が広く使われていた。
 少し考えてみれば、桁毎辞書順法は、数の符号化と言うよりは、むしろストリングの符号化の方法と言った方がいいように思える。実際にも、BCDは、のちに文字符号系の一つであるEBCDICの原形になっている。





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06-05-26

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