MPEG-4は、容量/流率の低いシステムから高いシステムまで対応できるように、広い範囲にわたって定められたいくつものフォーマットの集合だ。たとえば、そのうちのいくつかは64Kビット/秒以下の流率に対応しているので、携帯での通信にも使うことができるし、別のフォーマットはインタネットで品質の高いムービを放送するのにも使われている。
MPEG-4は、見る情報の部分の扱い方がほかのMPEGの規格とは違う。ほかのMPEGでは、見る情報は
ビデオとして記録したり転送したりするようになっているが、MPEG-4では、その代わりにそれをなるべくアニメーションとして扱う。つまり、どう見えたかではなく、どんなものがどう動いているかを記録したり転送したりする。このアニメーションは、情景を記述するために使われている
VRML2というフォーマットで表現する。
画像のもとの情景を記録したり転送したりするのは、画像を記録したり転送したりするのに比べれば、かなり負担が少ない。それに、もとの情景の方が画像より自由に利用できる。だから、MPEG-4は、コンピュータでビデオやサウンドを扱うのにはより適したフォーマットになると考えられている。
QuickTimeやAVIは機能の一部としてMPEG-4にも対応しているが、完全に同じではない。
DivX(ディベックス)はMPEG-4を単純化したものに当たる。