資料シート●各科目

AVI

http://www.infonet.co.jp/apt/March/syllabus/bookshelf/AVI.html




 Audio-Video Interleave

 ムービ(<movie。ビデオとオーディオの複合体)を記録/転送するために定められたフォーマット(format、書式)の一つ。



歴史


 AVIはMicrosoftによってムービを中心とするマルチメディアを記録するためのフォーマットとして策定された。先行していたAppleのQuickTimeに相当する独自の規格として、ビデオ(=動く画像)とオーディオを、それぞれ時刻に合わせて正しく再生することが可能になった。また、そのために必要な、再生システムに負荷をかけない少しだけの情報で豊富な内容を記録/転送できるようにするための技術が盛り込まれた。


同期


 いくつかの行動を同時に起こしたり止めたりできるようにすることを同期という。決まった時刻に行動が起こったり止まったりするようにするのも、行動と時計の行動とを合わせると考えられるから、同期の特別な場合とみなせる。
 同期がないと、ムービを再生しようとしても、速いコンピュータでは予定していた時間より短い時間で再生し、遅いコンピュータでは長い時間をかけて再生することになる。これでは、ムービに映っている動作などは速くなったり遅くなったりするように見えることになるだろう。
 これを防ぐためには、再生が早すぎないか遅すぎないかいつも調べていて、早すぎるなら少し待ち、遅すぎるなら途中を飛ばすしくみが必要になる。このような処理ができるようにするために、AVIのムービには、それぞれの時刻に、ムービのどこが再生されていなければならないかを割り出すための情報が記録されている。また、遅い場合に途中を飛ばそうとしてかえってもっと遅れたりしないように、途中が簡単に飛ばせるようになっている。


ビデオ部分


 ムービに使われている色の区別の細かさは、それぞれのムービの目的によって違う。AVIでは、256色、6万5000色、1670万色の3種類からどれかを選んで使い分けられるようになってている。


オーディオ部分


 オーディオをPCMで表現する場合、標本化(=sampling)と量子化(=quantizing)とが行われる。これを細かくすれば、もとの音を正確に記録/転送できる。逆に粗くすれば、正確ではなくなるけれど記録/転送しなければならない情報の量を減らすことができる。
 AVIでは、標本化については44.1kHz、22.05kHz、11.025kHzのどれかを選ぶことができる。また、量子化については、28段階と216段階とのうちからどちらかを選ぶことができる。


(AVIにおける)
フレーム


 デジタル技術では、ビデオ(ムービのうちの動く画像の部分)はフレームの列として扱われる。AVIは、さらにオーディオもビデオと同じように一定の時間ごとに分割して考えるようになっている。AVIではこちらもフレームと呼んでいる。
 それぞれのフレームは

ビデオ - オーディオ - 制御命令

の三つの組みを繰り返し記録する。
 再生の時は、ときどき(といっても秒に何回も、という速さで)時刻を調べては、その時刻に適切なビデオとオーディオのフレームを再生する。


MME


 AVIを録画したり再生したりするためのソフトウェアをMMEという。Windows用のMMEはデバイスドライバ(Windowsがコンピュータにつながっている特別な機能をもった機械のつもりで仕事の一部を任せられるソフトウェア)として作られている。MMEは、ほどほどの性能のCPUを使っても滑らかに動くあまり大きくないムービを再生できる能力がある。


 CPUとして25MHzの80386を入れたコンピュータなら、160×120ピクセルのムービを15フレーム/秒の速さで再生できるとされている。


可搬性


 AVIは、本来はWindows系のシステムで利用するためのものだが、現在ではマックやユニックスなどのほかのタイプのシステムでも利用できるようになっている。
 マック系のコンピュータでは、AVIに相当する規格としてQuickTimeが使われている。



このページに記載している情報の多くは、科目[メディアテクノロジー論]を履修した以下のみなさんが調査してくれました

石井真由美 黒沢一彦 深沢恭子 渡辺聡美
(敬称略)

映像


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04-08-28