学習書●[情報処理]

演習
年賀状
報告

蒲原慶子
(01年度履修生)
Fri, 28 Sep 2001

http://www.infonet.co.apt/March/syllabus
/Literacies/Internet/gallery/Kanbara.html




 インターネットの普及につれ、年賀状に限らず、いろいろな祝日の日に電子メールを送ることが最近はやっている。写真、イラスト、または動画などをメールに送付できたり、自分のホームページにのせたり、あるサイトからかわいいカードを選び、メッセージなどを入力するとだけで、簡単に送れる、など便利なものがたくさんある。しかし、その一方ではたくさんの問題が出てきているのである。[年賀電子メールに関する公開討論]でもたびたび示されているように、サーバの問題、礼儀の問題などがあげられる。これを読むにつれ、私の意見は当初の年賀電子メール賛成の意見から遠ざかっていった。

 まず、サーバの問題である。[年賀電子メールに関する公開討論]の中で、細川さんをはじめ、たくさんの人がサーバのダウンのことを取り上げていた。特に、一年の中で、日本人が一番といっていいほど盛んに行う行事の中に、年賀状書きがある。インターネットの普及により、手軽さと速さと経済面の負担が少ないという理由から、年賀電子メールを送る人が増えているのは事実である。現に、私自身もおととしより、去年のほうが、去年より今年のほうが、年賀電子メールを多くもらっている。それにつられ、私自身も簡単さゆえに、たくさん送ったのを覚えている。が、サーバの問題など、考えたこともなかった。幸い私が当時使っていたサーバは大きかったのであろう。別段何の支障もなく使っていたが、この[年賀電子メールに関する公開討論]を読む限り、大変重要な問題であることを自覚した。確かに、郵便局と違って、アルバイトを導入して、何とかやりくりするなどということはコンピューターではできないし、特に、年の初めに、日本人で仕事をしている人など、少ないに違いない。そして、ひとたび小さいサーバがパンクすると、このネットワーク社会ではほかのサーバに影響するのは目に見えている。

 その他の問題点に、プライバシーの問題点として、to 問題のことがあげられていた。to で一度に大勢の人にメールを送ると、その人たちのメールアドレスが不必要に他人に漏れてしまう。プライバシーの問題としては重要だと私も思う。
 これについては、私自身に関係する問題点も見つかった。私はAOLを使用しているが、AOLにはサインオンすると同時にチャットができるシステムがある。これはAOLのプログラムを起動し、サインオンしたと同時に、私の友達やスクリーンネームを知っているAOLのユーザーが私がネット上にいることを見つけられ、会話ができるというシステムである。そして、そのスクリーンネームはメールアドレスといっしょなのである。ということはAOLユーザーに私のスクリーンネームを知られることなり、私の知らない人から勝手に話し掛けられる、ということも可能なのである。ただでさえ、顔の見えないウェブ上で、いきなり知らない人に話し掛けられるのはチャットルームにでも行かない限り、予想はしていないだろう。しかし私はこういう体験を何度か経験している。どこで見つけたのかは不明だがいきなり話し掛けられるのだ。もちろんチャットを拒否することもできるのだが、どんな情報が相手に伝わっているかわからないだけ、不安である。その他に、名前を知られることにより、ウィルスつきのメールを送られてくることも可能だし、だましメール(偽って暗証番号を聞きだしたりするメール)を受け取ることもできるのである。

 またその他に、礼儀、または受取人の気分の問題が挙げられたが、私は年賀はがきであれ、年賀メールであれ、心がこもっていれば問題ない、と思っている。その他の人はどうせ礼儀で送っているのだから、気にする必要もないだろう。あとは個人個人の問題であり、一般化することは難しいので、この件についてはどちらともいえない。たとえば、私の祖母は電子メールでの年賀状などを喜んでくれるし、また、彼女も私に送ってくれる。しかし、友達の中にははがきのほうを好む人もいるのだ。

 最後に、付け加えるなら、電子メールの問題はこれだけではない。情報処理振興事業協会 (IPA) によれば、年賀メールなどで、送付ファイルの増加の時期を狙って、ウィルスを送ってくる人たちがいるからである。多くの人はまた年賀ファイルだろうと、なんの疑いもなくあけてしまうのである。年の初めにコンピュータがウィルスに感染するなど、縁起のいいことではないし、気分のいいものでもないだろう。

 いままで、問題点をいくつか挙げ、それに対する私の意見を述べてきたが、私はあえて、年賀年賀メール自体に賛成も反対もしめしていない。それは私が年賀電子メールは控えたほうがよいと思ってはいるが、電子メールで送る、別のやり方には賛成だからである。それはあるサイトからカードを選び、電子メールでURLを送り、それを見てもらうというものである。これは一人一人に自分で書いたメッセージのカードを送ることができるだけではなく、自分で絵柄などを作らずに、カードからアニメーションまで送ることができるのである。そうすると、サーバにかかる負担が減る。簡単なサイトを紹介しておくとすれば、www.ynot.co.jpである。ためしにいってみてはいかがであろうか?
 最後に注意しておきたいのはそういうものを好まない人に送らないということである。個人の問題であり、一般化はできないかもしれないけれど。

 サーバのダウンについて。
 もっと具体的、もっと実証的であってほしい。年賀状のせいでサーバがダウンするっていうのは確かによく聞く話しだけど、そもそもダウンってどういうこと?実際にはどのくらいの規模のトラブルが何回ぐらい起こっているんだろうか?今でもあいかわらずそうしたトラブルは起こり続けているんだろうか?実際、蒲原さんだって正月に困ったりしたことはまだないんだよね。
 こういう一般論として人が話したことをタネにする場合は、関係団体の報告や新聞の縮刷版なんかを調べて、ちゃんと"裏を取る"ことが必要だ。
 もしかするとそれはただのウワサだったり、可能性としては起こり得るんだけど、まだ実際には起こったことはないっていう話しかもしれないよね。
 もし実際に起こっていたとしても、メールが消えたりするの?間違って届くの?送り出せなくなるの?何が起こるかによって話しが違ってきちゃうだろ?どんな影響があったのか、具体的な内容をはっきりさせてからでないと("みんなが困る"じゃなくってね)、このあとの議論はみんなただの仮定上の話しになっちゃうんだよね。次からはそこにもっと気をつけて!

 to 問題について。
 これって、どんなメールにだって起こる間違いなのに、なぜ年賀状の話しとして出てくるのか分からない人が多いだろう。年賀状では特に起こりやすいんだとか、特に困ったことが起こるんだとか、ちゃんとした説明が必要だ。

 受取人の気分の問題について。
 これはインタネット環境にとっての問題じゃなくて、自分と相手との関係にとっての問題だろう。ここでごっちゃにして取り上げたらいけないと思うよ。

 全体に浅い。もっと深く学習してほしい。そのためなら、こんなにいくつも手を拡げたりしなくてもいいと思う。
(石原)



このページの記事は、科目[情報処理]を履修した学生が課題の学習の一環として作成した著作物(一部加筆)です

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