[左耳の精霊]
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ローカル線 田之尻駅
水樹と常盤が無人駅のホームに降り立つ。
駅で分かれる二人。
常盤は役場へ向かい、水樹は五百羅漢の寺へ取材に向かう。
水樹の声「幾日か後、村に死人の出でし夜、三滝の鐘が丑三つ刻に三度鳴りける也。鐘の響きに導かれるがごとく、死人の通夜の席に異形の魔物現われたる也。家族の者畏れおののきし内に、その魔物、屍を貪り跡形も無くなりにける也。これ小泉八雲が記したるところの"食人鬼"がごとき也。この奇怪、後に二度・三度と続きければ、村人の不安ますます高まりにけり」
仏通寺から出て来る水樹。
石段を登り、五百羅漢へ。
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役場を尋ねる常盤。
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赤い仏塔の傍らで狐の面を発見する水樹。
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98-09-10