作品記録/三月劇場

[みどりのなかを]



監督
井戸良弘

撮影操作
佐野晋

78年
フィルム(8mm・カラー・独立音源)
日記映画



オリジナルへのアクセス

isihara@tokiwa.ac.jp

内容

内房線の富浦から館山までとろとろと歩いてみました

解題

この作品は作っていてほんとうに楽しみました
74年のほとんど同じ季節にも同じようなコースを歩いていました。大学に入学した直後のオリエンテーションが館山で行なわれたからです
4年前に感じたことと、現在の自分が感じることとの違いを確かめることがこの作品を作るという実験の目的でした。それを知ったから何がどうなるということもないつもりだったのですが
あの時には自分は全く自分の立場を気に入っていなかったのに、そして、現在の自分はそれがたいへん気に入っているのに、それでも、微妙に変わってしまった風景や、年をとってしまった自分を4年前の状態に洗い落としたいと強く感じてしまいました。どんなにいいものでも、それを手に入れてしまうより、それを手に入れようとしていることの方が気持ちがいいようです。そのことが自覚できただけでも、この作品を作ったというのはいい経験でした
この作品は79年の[いつか見た朝]と対になっています



(クリッカブルサムネール)


(クリッカブルサムネール)





ほかの作品の引用
音楽

演奏
題名
アルバム名
制作年
浅川マキ
Black Raincoat
浅川マキライブ
72
浅川マキ
Gasoline Alley
浅川マキライブ
72





上映

日時
イベント名
主催
会場
82-03-24
シアター-ザ-ビーム
三月劇場
アクアク
(筑波)
84-08- 05〜06
オプティカルセッション
井戸良弘映像個展
オーシマ画塾
オーシマ画塾
(仙台)





トリビア

冒頭のちょっと見には含蓄のありそうなことばは、ほんとうは「フィールドを埋めるのに桁数が足りなければ、空白がその左に補われる」と訳されるのが正しい。ヒューレットパッカードのAlgol語コンパイラのマニュアルの、write手続きに対する整数書式指定の説明の一節をわざと外して訳してみました

[あらかじめ失われた恋人たちよ](71年、田原総一朗+清水邦夫)を74年に新宿の[蝎座]で見ました。この作品は、わたしにとって、[Ako](70年、松本俊夫)とともに、映像のあり方に対する大きな基準の一つになってしまっている作品です。映画でやってはいけなさそうでけれどもやっていいことをたくさん教えてくれた映画です。今でさえあれと同じものが作れたら、と思ってしまうほどの。



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98-03-18

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